著者
北村 彰 竹俣 一也 直江 伸至 南出 章幸
出版者
金沢工業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は、生徒・学生が地域にいながらその発達段階に応じて1)職業観・勤労観、2)技術者倫理観・環境倫理観、3)共同作業をするためのコミュニケーション能力を育むことができる地域連携キャリア教育システムを開発するための調査である。平成18年度は以下の通り実施した。(1)大学生に対するキャリア支援体制についての調査金沢工業大学におけるキャリア支援体制について調査し、本研究で企画しているキャリア教育システムの展開の規模を検討した。求人情報からその会社の情報を得るには限界があることが分かった。また、インターネット上の就職活動サイトはある程度自分のキャリアデザインができている者でないとその活用が難しいことが分かった。(2)キャリア教育支援システムの構築就職を希望する生徒・学生と求人を募集する企業とがWeb上で情報交換しながら、生徒・学生が自らの就きたい職業を見つけていくシステムを構築した。ある程度の匿名性を保ちながら公開を原則として運用できるようになっている。インターネットの特性を生かし,地方の大学生が別の地方の企業と情報交換する場合に効果を発揮するシステムである。そのため,本システムの運用は地域に密着した潜在求人の発掘に効果が期待される。また、やりたい仕事と希望している会社とが一致しない場合に早期退職者が発生するが、本システムの運用はこのような事態を回避することに貢献するものと思われる。
著者
北村 圭一
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

研究テーマ「数値的アプローチによる衝撃波安定・全速度流体解析手法の研究」のうち,「衝撃波安定」という側面について,前年度に提案した新規手法(SLAU法,SLAU2法)を用い,その成果を論文や国際会議にて発表致しました.これらの手法は衝撃波を比較的安定に補足できる上に,既存手法のようなパラメタ依存性が無く,幅広い問題への適用可能性が期待されています.またこの成果から,極超音速流れにおける熱流束のシミュレーション技術を一歩,前進させました.更にその応用として,手法の複雑形状の宇宙機空力解析への適用や,非構造格子における新規手法の開発も行いました.そして我々の手法の適用性を拡大し,より多くの問題に利用するため,1年間アメリカ合衆国へ渡航し,NASA Glenn Research CenterのLiou博士と協力しながら混相流の研究を行いました.混相流では低速から高速まで様々な速度領域が存在するため,「全速度」に対応できる手法が望ましく,この性質を備えた我々の手法(SLAU法,SLAU2法)は有望と言えます.私は現時点でこれらを気液二相流に拡張し,例えば空気の流れの中に置かれた液滴に衝撃波が干渉する問題を解く事ができるようにしました.この成果を今年度および次年度の国際会議で発表し,論文にまとめています.今後はこの手法の更なる発展として,粘性・キャビテーション流れ(=水中で飽和蒸気圧以下になると,自動的に気泡が生じる)への応用と,簡単かつロバストな界面補足(宇宙研・野々村博士と共同)についての研究を進めていく予定です.
著者
北村 喜文
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.11, pp.1-1, 2012-07-07

現在,アジア太平洋地区でHuman-Computer Interaction (HCI)分野の新しい学会を作ろうという動きがあります. この地域の格差やさまざまなユニークな特徴を理解した上で,相互理解と協力を通して,教育や研究レベルの活性化と底上げ,さらにこの地域らしい新産業創出の流れを作り出すことによって,一般の人の生活の質(Quality of Life)を向上させたいというのがその基本的な理念です.2011年3月以来,各国の代表者と5回の会合を重ね,少しずつ構想を具体化してきました.また,より多くの方々のご意見を聞くために,2012年5月に米国Austinで開催されたACM SIGCHI の中でTown hall Meeting も行いました.その内容を踏まえ,これまでの経緯や現状,そして今後の予定等について報告し,情報共有させていただくとともに,よりよい学会とするための意見を皆さんと交換をしたいと思います.
著者
宮脇 健三郎 尾関 基行 木村 穣 相澤 清晴 北村 圭吾 山崎 俊彦 森 麻紀 武川 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.48-54, 2010-01-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

本稿では,「食べる」ことを「健康」と「楽しさ」の二つの側面からとらえ,携帯電話による遠隔食事指導,画像処理を応用した食事ログ,拡張現実感による食卓演出,遠隔共食システムの4件の研究事例を紹介する.
著者
貴志 俊彦 川島 真 陳 來幸 佐藤 卓已 佐藤 卓己 北村 由美 小林 聡明
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

この国際共同研究では、日本国内、台湾、韓国などで展開された学術交流によって、今後の関連研究に貢献できる次のような論点を明らかにできた。(1)エスニック・メディアに掲載された見解を分析することで、太平洋戦争終結による時代性の非連続的側面よりも、社会の環境および観念の連続性をより検出できた。(2)華人、金門人、日本人、コリアンとも、戦後直後においては、東アジアと東南アジアといった地域を移動する流動性が顕著であったため、時空間横断分析を進め、地域相関型の研究を推進することの重要性が確認された。(3)エスニック・メディアは、文字資料のみならず、映画、ラジオなど多様な非文字資料の役割が重要であるとともに、集団的、個人的コミュニケーション手段がコミュニティの拠点どうしを結ぶ機能を果たしていることを明らかにできた。なお、エスニック・メディア・データベースの構築は、引き続き課題として残された。
著者
福本 晃久 渡辺 明彦 山田 高嗣 澤田 秀智 山田 行重 中野 博重 高濱 誠 北村 惣一郎
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.1756-1760, 1997-07-01
参考文献数
12
被引用文献数
8

症例は74歳の男性. 1986年に胸部食道癌にて食道亜全摘術, 胸骨後経路による胃管再建術を施行した. 1994年5月に挙上胃管に消化性潰瘍を認めたため抗潰瘍剤を経口投与していた. 同年8月13日, 突然, 前胸部痛が出現, 改善しないため, 8月14日当科を受診した. 胸部単純X線検査, 胸部CTにて心嚢内に gas像を認め, 上部消化管造影検査にて心嚢内への造影剤の流出を認めた. その後, 胸痛の増強, 血圧低下, 不整脈が出現したため, 心タンポナーデと診断し, 緊急手術を行った. 胸骨後経路による胃管再建であったため, 左開胸下に心嚢ドレナージ術を施行した. 術後, 血圧は安定, 不整脈も軽減した。潰瘍に対しては経鼻胃管を留置し, ファモチジンを静脈投与した. 食道癌術後, 再建胃管潰瘍の心嚢内穿孔により心タンポナーデを来す症例はごくまれであり, 本邦では救命例の報告は無い (〜1995年12月) ので, 若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
斎藤 元 阿保 七三郎 北村 道彦 橋本 正治 泉 啓一 天満 和男 三毛 牧夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.28, no.8, pp.1819-1823, 1995-08-01
参考文献数
12
被引用文献数
4

胸部食道癌術後, 後縦隔経路再建胃管-右主気管支瘻が発生した症例に対し, 有茎大胸筋弁による瘻孔閉鎖術を施行し治癒しえた症例を報告する.患者は63歳の男性, 胸部中部食道癌に対し1993年7月14日, 胸腹部食道全摘, 3領域リンパ節郭清, 後縦隔経路食道胃管吻合術を施行した.第13病日, 術後透視にて異常なく経口摂取開始となったが, 咳嗽が激しく経口摂取困難, また誤嚥性肺炎を合併.その後, 絶食, 中心静脈栄養, 経腸栄養を実施していたが, 第120病日, 食道造影にて胃管気管支瘻を確認, 12月21日, 有茎第3肋間筋弁を用いた瘻孔閉鎖術を施行したが, 術後膿胸を合併, 第40病日に胃管気管支瘻の再発を確認.当科に転院後, 1994年3月14日, 有茎大胸筋弁による瘻孔再閉鎖術を施行.術後経過良好, 気管支内視鏡, 食道内視鏡にて治癒を確認, 現在外来加療中である.本症では, 術後経過, 内視鏡所見, 術中所見より胃管自動縫合器縫合線部循環障害が瘻孔形成の原因と考えられた.
著者
高屋 快 鈴木 龍児 梅邑 明子 鈴木 雄 遠藤 義洋 北村 道彦
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.2725-2728, 2008-10-25
参考文献数
13
被引用文献数
1

症例は76歳,男性.平成18年10月12日17時頃温泉のサウナ内で倒れているところを発見され救急車にて当院搬送された.来院時体温38.2℃,血圧126/70mmHg,脈拍147回/分,意識レベルJCS 300点,全身皮膚にI度熱傷あり.CT,MRIなどで意識障害の原因を検索したが明らかなものは認められなかった.全身管理目的にて当科入院となり2病日には意識レベル回復し経口摂取開始したが,3病日朝より39℃を超える発熱と意識障害(JCS 20~30点)をきたし,採血にてDICと判断し中心静脈カテーテルを留置しメシル酸ガベキサート持続静注を開始した.また肝機能障害も認めた.意識レベル,凝固能・肝機能はともに日数経過とともに改善認め,6病日より経口摂取開始,7病日にメシル酸ガベキサート投与中止し中心静脈カテーテルも抜去した.その後皮膚の所見も軽快し16病日に独歩退院となった.サウナによる熱中症に伴う意識障害の報告は散見されるが,本症は遅発性に意識障害,DIC,肝機能障害をきたしたもので,興味深い病態と考えられた.
著者
石渡 明子 北村 伸 野村 俊明 根本 留美 石井 知香 若松 直樹 片山 泰朗 川並 汪一
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学医学会雑誌 (ISSN:13498975)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.14-19, 2013 (Released:2013-03-11)
参考文献数
11

Aim: Community Consultation Center was established in 2007 as a core facility of a project entitled "Community Support Network for Citizens with Mild Cognitive Impairment and Dementia" subsidized by the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology. This study reports the activity within the facility and users' outcome. Methods: At the facility, users consulted their memory problem, and a screening tool with a touch-panel type computer (TP) was used to check their memory loss. Dementia was suspected when the TP score was 12 or less points, and clinical psychotherapist implemented Mini-Mental state examination. All the results were summarized in reports, and we prompted users to see their primary doctors, or nearby medical institutes that we offered. In this study, we asked these medical institutes of their outcome. Informed consent was obtained from all users. Results: A total of 2,802 people visited the Center, and 1,565 people registered (male/female=519/1,046; mean age, 74 years). 561 people used the center twice or more. Among 1,354 who had TP, 722 users got a score under 12 (46.1%). A total of 409 responses from medical institutes were collected. The data revealed that Mild cognitive impairment (MCI) was 11.2%, Alzheimer's disease was 37.1%, and vascular dementia was 8.00%. Conclusion: These results indicate that approximately half of the users of the Center was suspected dementia, and a prevalence of both MCI and dementia reached to about 60%. This Center has proven to be useful for early detection and diagnosis.
著者
北村 玲子
出版者
山梨医科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1999

メラニンは皮膚の色調を支配する因子の一つであり、メラノサイトのメラニン合成は周囲からのサイトカインやホルモンによって調節されている。なかでも周囲のケラチノサイト由来のサイトカインはメラノサイトの増殖、分化に関与していることが報告され、色素異常症の病因に関与している可能性がある。我々は色素異常症の患者皮膚を用いてメラノサイト増殖、分化に関わるサイトカインであるSCF、ET-1、GM-CSF、bFGF、IL-1、TNF-αの発現を免疫酵素抗体法及びRT-PCR法を用いて検討した。その結果、色素脱失症である尋常性白斑患者の皮膚では正常部に比べ白斑部表皮において免疫酵素抗体法ではその発現に明らかな差はみられなかった。しかしRT-PCR法を用いて正常部及び白斑部の表皮におけるサイトカインのmRNAの発現を検討したところ白斑部においてメラノサイト増殖に関わるサイトカインであるSCF、ET-1の発現はむしろ増加していた。またGM-CSF、bFGF、IL-1、TNF-αの発現に明らかな差はみられなかった。次に尋常性白斑患者の正常部、境界正常部、境界白斑部、白斑中央部メラノサイトにおける前述のサイトカインのレセプター(c-kit、ET-BR)及びメラノサイト関連蛋白であるチロシナーゼ、S100蛋白の発現をこれらに対する抗体を用いて免疫酵素抗体法を用いて検討した。この結果境界白斑部では、他に比べてc-kitの発現が有意に減少し、白斑中央部ではこれら蛋白の発現は認められなかった。このことから尋常性白斑患者における病変部でのメラノサイト消失の要因としてメラノサイト上のc-kitの発現異常が関与している可能性が示唆された。
著者
北村 強 静野 隆之 岡部 稔哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.470, pp.13-16, 2005-12-08
参考文献数
4
被引用文献数
12

帯域制御装置やファイアウォール装置では, ヘッダ情報やペイロード情報を用いてフローを識別し, シェーピングやフィルタリング処理を行うが, ポート番号詐称フロー及び暗号化フローに対してはこの手法が適用できない. そこで筆者らは, ヘッダやペイロード情報に依存しないパケット長やパケット到着間隔といったフロー挙動の分析に基づくアプリケーション識別手法を開発した. 提案手法を用いてアプリケーション識別評価を実施した結果, HTTPポートを使用する音声アプリケーションを識別できることから, ポート番号を詐称するフローに対応できることを示す. また, 暗号化フローに対してもアプリケーション識別が可能であることを示す.
著者
野家 啓一 座小田 豊 直江 清隆 戸島 貴代志 荻原 理 長谷川 公一 原 塑 北村 正晴 村上 祐子 小林 傳司 八木 絵香 日暮 雅夫 山本 啓
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

討議倫理学に基づく科学技術の対話モデルを作るために、科学技術的問題をテーマとする対話を実践し、そこから理論的帰結を引き出す研究を行った。その結果、以下の成果がえられた。1. 高レベル放射性廃棄物の地層処理に関する推進派と反対派の対話では、合意にいたることは困難だが、対話を通じて、理にかなった不一致に至ることは重要性を持つ。2. 推進派専門家と反対派専門家が論争を公開で行った場合、その対話を一般市民が聴いて、めいめい自分の見解を形成することがあり、このことが対話を有意義にする。3. 対話を成功させるためには、信頼や聴く力、共感のような習慣や徳を対話参加者がもつことが重要であり、このような要素を討議倫理学の中に取り込んでいくことが必要である。4. 対話では、価値に対するコミットメントを含む公正さが重要で、追求されるべきであり、それは、価値に対する実質的コミットメントを持たない中立性とは区別される。
著者
大坪 英臣 北村 欧 鈴木 克幸
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

1989年のアラスカ沖のエクソンバルデス号の座礁事故後、相次ぎ発生するタンカーからの油流出事故は、海洋環境に甚大な影響を与えるとともにその対策の必要性を強く認識させた。タンカーの構造に対しても、国際海事機関(IMO)において二重殻またはそれと同等な効果を持つことが義務づけられた。しかし、その後もタンカーからの油流出事故は引き続き起こっている。96年2月にはシーエンプレス号がイギリスで座礁事故を起こし、6万5千トンの原油の流出事故を起こし大規模な環境汚染を引き起こした。日本でも、97年1月に発生したナホトカ号の事故は、日本近海で発生した油流出事故としては最大の被害を与え、97年7月には東京湾でダイアモンドグレース号が座礁事故を起こし、国民に油流出事故の脅威及びその対策の必要性を強く認識させた。本研究では、この事故時の油流出を低減する技術等の研究を行い、将来の基準化、MARPOL条約の改正に向けてその妥当性を検討した。緩衝型船首構造の有効性を検討した。詳細FEM解析、模型試験により衝突の簡易評価式を作成し、試設計した緩衝型船首構造に対してシリーズ計算を行った。最後に、緩衝型船首構造を設計する際の指針を示した。今後、緩衝型船首構造が真に有効性を発揮するためには基準化が必要となる。その際には、船首構造を具体的に規定するのではなく、船首構造が持つべき単位面積あたりの圧潰強度の上限、下限(船首構造が柔らかすぎる場合は逆に吸収エネルギーが小さくなり、危険側になる)を規定する必要がある。本研究では基準案における具体的な強度の策定まで行うことはできなかったが、試設計した緩衝型船首構造の有効性をシリーズ計算により確認し、基準となるべき具体的な設計指針を示した。
著者
萱野 公一 北村 泰博 竹尾 正彦 森末 真八 山本 満雄 水野 裕 目黒 文朗
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.849-853, 1995-11-15
参考文献数
8
被引用文献数
6 2

症例は42歳の男性,主訴ほ血痰,1992年3月に喀血あり胸部異常陰影を指摘されていたが放置していた.1994年6月頃より血痰があり外科紹介となった.胸部X線写真で右中肺野に透過性の亢進した嚢胞様病変を認めた.先天性嚢胞性腺腫様奇形type 1の疑いで胸腔鏡下右中葉切除術を施行した.嚢胞は最大径8cmで中葉に限局し,周囲には軽度の癒着を認めた.葉間より脈管系をA^5から順次処理していき気管支はENDOGIA 30を用いて縫合切離した.術後経過は良好であった.病理組織診では肺実質内に大小の嚢胞を認め,嚢胞壁の大部分は多列線毛上皮で上皮下には平滑筋が存在したが,軟骨を欠いていた.悪性像を認めず,CCAM type 1と診断した.