著者
和田 信 明智 龍男 柳原 一広 大西 秀樹
出版者
埼玉医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

外来にてがん化学療法を受ける患者の必要としている支援(ニード)を把握するため、質問票を用いた調査を行った。SCNS-SF34(ニード評価尺度)、EORTC QLQ-C30(QOL 評価尺度)、HADS(不安抑うつ評価尺度)の各日本語版を含む質問票に対し、埼玉医科大学国際医療センター通院治療センターで222 名、名古屋市立大学外来化学療法室で216 名の患者から、有効な回答を得た。
著者
上原 一浩 関 智弘 鹿子嶋 憲一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.593-601, 1995-09-25
被引用文献数
57

従来より,屋内伝搬遅延特性の解析に適用されている幾何光学的解析手法に,任意の送受信アンテナ指向性と偏波の効果を含めて計算するアルゴリズムを組み込んだ.直方体の部屋においてこれらを含めた計算を行う際に必要な角度情報等を,部屋の幾何学的性質から容易に求める手法を示した.本手法によりマルチパス伝搬環境における狭ビームアンテナの遅延波抑圧効果を定量的に示した.例えば,送受信アンテナが共に無指向性の場合に対し,半値角30°のペンシルビームを用いた場合には遅延スプレッドは1/10近くまで低減される.これらにより,屋内高速無線データ通信において高い伝送品質を実現するためのアンテナ半値角や偏波等の設計手法が示された.
著者
徐 放 趙 希禄 萩原 一郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.787, pp.783-798, 2012 (Released:2012-03-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1 5

As an important process for reverse engineering, automatic registration is usually divided in two steps, the coarse one and the fine one. In coarse step, an initial estimate for relative rigid-body transform can be brought to realization by searching some similar geometry, and guessing the corresponding region,. In fine step, highly accurate alignment can be achieved by searching an approximate correspondence repeatedly. For two steps, researching on the first one is more important, because the coarse step will requires more computation time and the accuracy will affect the next step. Various methods such as Genetic algorithms, geometric histogram, graduated assignment, feature matching were submitted or applied. However those methods either need large computing time or only can be used upon the satisfaction of some limited conditions. In this paper, a new method base on CDCP model, including location descriptors, classification descriptors and direction descriptor, was .location descriptors and direction descriptors can provide the necessary information for matching the corresponding points, and classification descriptors can make this process more accurate and efficiency. Experimental results of three 3D images taken by laser scanner are carried out to compare the registration results of proposed method with other twins, and proposed method can be confirmed make the coarse registration process be high speedily without any limited condition.
著者
柳原 一広 西村 貴文 松本 繁巳 北野 俊行 福島 雅典 石黒 洋 金井 雅史 三沢 あき子 安田 浩康 平出 敦
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

医学部学生が、各がん腫の標準療法の確認と最新治療の情報を信頼おけるがん情報・医療情報サイトより検索・取得し、有害事象の程度判定基準であるCTC-AE、効果判定基準であるRECIST等のがん診療の基本となる知識を体得し、TAPSによる文献的考察能力が研鑽できるように、臨床腫瘍学の教本化を進めることで、医学部教育における、従来の縦割りの診療科別、臓器別ではない、新たな教育システムの礎となった
著者
佐々木 常雄 大野 晶子 田中 良明 大島 統男 松原 一仁 牧野 宣一 三島 厚 山口 宏
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.94-97, 1976-02-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
4

131I-adosterol 1mCiを静注し, 投与後7日目, 8日目, 9日目の3日間, 両副腎部を背部からNC (Pho/Gamma III) あるいはON 100シンチカメラによりシンチフォトを撮影する。対象とした副腎疾患はPA 10例, その疑い10例, CS 4例, その疑い3例, Pheo.2例, その疑い11例の40例である。手術によりPA 10例, CS 5例, Pheo. 2例が確認され, いずれもシンチフォト像では高い摂取が病巣に一致して認められた。シンチフォト像で描出された病巣の大きさはPAでは13~27mm, CSでは20~38mm, Pheo.では40mmであった。本検査すなわち副腎シンチグラフィは副腎疾患の診断において血管撮影とともに有効な診断法である。
著者
高原 淳一 久武 信太郎 栗原 一壽
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

プラズモニック導波路は金属を用いた光導波路であり、光の回折限界よりずっと微小な領域での光伝送など誘電体光導波路では不可能な機能を実現できる。金属薄膜は最も基本的なプラズモニック導波路である。本研究では金属薄膜を用いて超集束、分散制御によるスローライトや負屈折などの新しい光機能へとつながる現象を見出し、実際に受動機能デバイスを実現した。将来はナノ空間での非線形光学デバイスの効率向上に応用できる。
著者
笹原 和俊 平田 祥人 豊田 正史 喜連川 優 合原 一幸
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

オンラインソーシャルメディアは、社会行動のマクロなパターンやダイナミクスを観察するのに適した系であるが、そのためにはソーシャルデータの特性を活かした解析が必要となる。本講演では、ツイートストリームを情報ダイバージェンスで特徴付け、Twitter上で生じる様々なタイプの集合注意について報告する。さらに、RTネットワークの構造に注目し、社会的相互作用の観点から集合注意のダイナミクスについて議論する。
著者
梶本 めぐみ 原田 直哉 延原 一郎 春田 典子
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.24-28, 2011

一般に変性が少ないとされる富細胞平滑筋腫が,嚢胞変性をきたし腫瘍マーカーの上昇をも伴ったため,卵巣癌などの悪性腫瘍との鑑別に苦慮した症例を経験した.症例は46歳の2回経産婦.全身の倦怠感および腹部膨満感を主訴に近医内科を受診.骨盤内の腫瘤およびCA125の高値(111 U/ml)を指摘され,婦人科疾患を疑われ当院へ紹介受診となった.骨盤内には子宮または付属器と思われる可動性のやや不良な超新生児頭大の腫瘤を触知し,両側子宮傍組織は軟であった.初診時の採血結果は,Hb 9.7g/dl,Ht 31.5%,plt 40.9×10<sup>4</sup>/μl,LDH 182IU/l,CA125 235.8U/ml,CA19-9 5.4U/ml,CEA 0.8ng/ml.MRIでは骨盤内を占拠する15cm大の多房性の嚢胞性腫瘤を認め,内容液はT1強調像で低信号,T2強調像で高信号であった.腫瘤の1/3程度にT1強調像で低信号,T2強調像では一部高信号の混在も認めるものの不均一な低信号を呈する充実性の部分を認め,造影により著明に濃染され,拡散強調像では高信号を呈した.少量の腹水貯留も認めた.以上のことから卵巣原発の漿液性または粘液性腺癌を第一に疑い,子宮肉腫または変性した子宮筋腫などを鑑別疾患とした.開腹所見にて嚢胞変性を伴った子宮腫瘍であることが判明し,両側付属器は嚢胞変性した子宮体部に付着していたため,子宮とともに両側付属器も摘出した.病理所見では富細胞平滑筋腫と診断した.術後の経過は良好で,CA125も速やかに陰転化した.嚢胞変性を伴う富細胞平滑筋腫は悪性腫瘍との鑑別が困難なことがある.〔産婦の進歩63(1):24-28,2011(平成23年2月)〕
著者
川島 学 島田 敬士 長原 一 谷口 倫一郎
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.167-174, 2012-12-05 (Released:2013-02-08)
参考文献数
15

In this paper, we propose a new gesture recognition method which is helpful for a man-machine interface. The most of traditional methods need the whole part of a gesture sequence. Therefore, a system has to wait for the end of gesture to start the recognition process. It causes a time delay between the user's action and the machine's response. Early recognition determines the recognition result before the end of the gesture. Proposed method needs the detection of neither the beginning nor the end of the gesture by detecting the unique posture for a gesture class. In our experiment, we confirmed that the result is determined quite early with high recognition accuracy.
著者
杉原 一臣 芝田 稔 釜田 友希 大熊 一正 山西 輝也 魚崎 勝司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.242, 2011 (Released:2012-02-15)

RoboCupサッカー3Dシミュレーションリーグに参加しているチーム「FUT-K」のエージェントには,攻撃力の向上を図るべく,試合状況に応じて異なる行動を確率的に選択するようにプログラムが実装されている.また,確率的行動選択の結果に基づく選択確率の更新を試みたが,相手エージェントの特徴に応じた選択確率の獲得には至っていない.今回は試合状況の類似性に着目し,複数の状況における選択確率を類似度に基づいて同時に更新する方法を提案する.
著者
山本 裕一 山本 耕一郎 徳田 功 長島 知正 合原 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.204, pp.15-20, 2000-07-12
参考文献数
11

人の発声する母音は, 一般にピッチと呼ばれるほぼ同じ形状をした単位波が繰り返される基本構造を持つが, 繰り返されるピッチ毎にその周期間隔および波形は微妙に"揺らぐ"ことが知らされている.この母音に含まれるピッチの"揺らぎ"は, 母音が人間的で自然な発声音として知覚されるために必要不可欠であることが分かってきた。現在の主流な音声合成法の一つである線形予測符号化法でも, 人間的性質持った母音を合成するために, 自然なピッチ揺らぎを再現することはきわめて重要である。そこで本論文では、「線形予測符号化法の枠組で自然な音声を合成するために重要な要素は何か?」について比較検討を行なう。
著者
原 一雄 山内 敏正 窪田 直人 戸辺 一之 山崎 力 永井 良三 門脇 孝
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.122, no.4, pp.317-324, 2003 (Released:2003-09-19)
参考文献数
7
被引用文献数
3 3

転写因子で核内受容体であるPPARγ(peroxisome proliferator-activated receptor gamma)は脂肪細胞の分化に非常に重要な役割を担っており,インスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン誘導体の細胞内標的である.PPARγヘテロ欠損マウスにおいては,高脂肪食で見られる脂肪細胞の肥大化·インスリン抵抗性の程度が野生型に比べて抑制されていたことからPPARγは脂肪細胞の肥大化を媒介する倹約(節約)遺伝子であることを明らかとした.ヒトPPARγ2遺伝子の12番目のアミノ酸がProからAlaに置換したPro12Ala多型はチアゾリジン誘導体によるPPARγ転写活性上昇作用が低下していること,PPARγヘテロ欠損マウスの解析結果から,Alaアリル保持者はインスリン抵抗性が軽度であることが予測された.そこで2型糖尿病患者と非糖尿病者を対象に検討を行ったところ,糖尿病群に比してAlaアリル頻度が非糖尿病群で有意に高く,Alaアリル保持者は2型糖尿病の発症リスクが低いことが示された.更に多施設共同研究や,これまでのPro12Ala多型についての報告を集積して解析したメタアナリシスでもAlaアリル保持者が一貫して糖尿病のリスクが低下しているという結果が出ている.そこでPPARγの機能をある程度低下させることがインスリン抵抗性糖尿病の治療となりうることが示唆された.実際にPPARγアンタゴニストを糖尿病モデルマウスに投与すると,インスリン抵抗性が改善したことからPPARγアンタゴニストはインスリン抵抗性を改善する糖尿病の根本的治療法として期待される.しかしながらPPARγヘテロ欠損マウスはeNOSの産生低下,血管弛緩反応の低下による血圧の上昇を示したことから血管に対してはアゴニスト,脂肪細胞に対してはアンタゴニストとして選択的に働く薬剤が理想的であると考えられる.
著者
中川 理 矢ヶ崎 善太郎 並木 誠士 石田 潤一郎 笠原 一人
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

2年間の調査・研究により明らかになったことの概要は、以下のとおりである。1)芸術にかかわる人々の中で、郊外居住地の開発を最も促したのは、画家である。ただし、明治前半期までは、彼らの居住地は、近世までの居住地と変わらなかった。明治後半期になり、画家の地位向上にともない、画業の環境を求めて画家の郊外移住が始まった。2)京都市周辺部での郊外住宅地の開発は、昭和初期から盛んになるが、この開発行為の多くの事例で、画家、映画関係者、大学教員などの文化人の郊外居住の需要が前提になっていることがうかがえる。3)東山地域では、数寄者といわれる、茶の湯に親しんだ文化人たちが、独自の居住環境を作り上げていた。4)等持院かいわいの住宅地には、日本画家を中心とした「絵描き村」と呼ばれる地区がある。この地域では、関西のモダニズムをリードした建築家・本野精吾なども居住しており、画家と建築家とのサロン的交流があった。5)下鴨地域では、昭和のはじめから洋画家が集住し、その後、官吏やサラリーマンも住む住宅地になっていった。北白川地域では、昭和初期から土地会社により宅地開発が進み、京大教授を中心とした学者や医者などが住む宅地が形成された。6)大学教員が郊外地に住む場合には、同じ大学の教員である建築家に設計を依頼するケースが多く見られ、大学内で郊外居住をめぐるサロン的交流があったと考えられる。
著者
奥野 孝英 小澤 弘和 堀尾 喜彦 合原 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.37, pp.37-42, 2003-05-01
被引用文献数
2

最大で1万ニューロン・1億シナプスを有する大規模カオスニューロコンピュータシステムの階層的構成要素である,「ボード」,「ユニット」,「システム」のそれぞれの実現法を提案すると共に,それらのハードウェア実装について詳しく述べる.ボード階層は,ニューロンボートとコントロールボードから成り,さらに,最大10枚のニューロンボードと1枚のコントロールボードによりユニット階層を構成する.システムは,ユニットを最大で100台,特別に設計したバケツリレー式バスにより接続して実装する.次に,2つのユニットから成る200ニューロン・40,000シナプスプロトタイプシステムを構築する.大規模カオスニューロコンピュータシステムの構成が階層的である事に加え,各階層を実装するハードウェアがモジュール化されているため,この2ユニットシステムの動作を検証する事により,1万ニューロンシステムの動作検証に代える事が可能である.2ユニットシステム全体の動作確認は,169個のニューロンから成る動的連想記憶ネットワークにより行なった.その結果,提案したカオスニュ一ロコンピュータプロトタイプシステムの正常な動作を確認した.