著者
石原 篤 望月 博美 李 載永 銭 衛華 加部 利明 巽 勇樹 梅原 一浩
出版者
The Japan Petroleum Institute
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.137-144, 2005
被引用文献数
1

アルミナに担持したモリブデンジチオカルバメート(Mo-DTC)およびリン酸ジチオモリブデン(Mo-DTP)触媒前駆体を調製した。ジベンゾチオフェン(DBT)の水素化脱硫反応(HDS)を用い,これらの前駆体の触媒としての可能性を評価した。その結果,硫化水素または水素で予備処理したアルミナ担持Mo-DTCおよびMo-DTP触媒前駆体は,従来法でアンモニウムヘプタモリブデートを用いて調製したMo触媒と同等の活性を持つことが分かった。また,モリブデン錯体の触媒活性に及ぼす活性化方法の影響を調べた。窒素と水を用いて処理したMo-DTCおよびMo-DTP前駆体は最も高い活性を示すことが分かった。さらに,Mo-DTCおよびMo-DTP前駆体由来触媒は従来の予備硫化したモリブデン触媒より高い直接脱硫活性を示した。<br>
著者
Maslog Florita S. 本部 真樹 林田 直樹 吉原 一浩 両角 徹雄 松村 正利 廣田 好和
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:9167250)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.283-285, 1999-03-25
被引用文献数
4 5

フィリピンのアヒルから分離したPasteurella multocida serotype A菌体のリポ多糖体 (LPS), 莢膜抗原(CCA), リボゾーム(RS), および細胞外層(OCL)の分画に対するニワトリ末梢血白血球の貧食能の影響を, フローサイトメーターにより検討した. これら4つの分画の中でCCAのみに, 単核細胞及び多形核白血球の貧食能を増強する作用かみられた. この成績から, CCAは貧食能増強誘発作用を有することが示された.
著者
西川 哲也 堀 豊 長井 敏 宮原 一隆 吉田 陽一 小玉 一哉 酒井 康彦
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.388-394, 2000-05-15
被引用文献数
5 1

播磨灘においてノリ養殖に有害な大型珪藻Coscinodiscus wailesiiについて, 1995,1996,および1997年の3年間における同種の発生と水質, 気象要因等との関係を調べた。C.wailesiiは, 11月から翌年2月頃の比較的低温で日射量が低く, また海水の鉛直安定度の低い時期(鉛直混合期)に出現し, また, DIN(溶存無機態窒素), DIP(溶存無機態リン), DSi(ケイ酸態ケイ素), およびDIN×DIPが高く, DIN : DIP比やTN(全窒素)×TP(全リン) : DIN×DIP比(栄養塩利用強度)の低い水域(年または月)にやや高密度(20-200 cells/l程度)で出現する傾向が強かった。
著者
伊藤 寛晃 畠山 勝義 廣田 正樹 田中 修二 木原 一
出版者
新潟大学
雑誌
新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.117, no.6, pp.305-309, 2003-06-10

癒着性腸閉塞症を発症した幽門側胃切除後の73歳男性に対して,イレウス管を挿入し,自然流出による腸内容減圧療法を開始した.イレウス管は順調に進入し,イレウス症状は改善した.しかし第5病日朝に腹痛が出現,イレウス管の固定位置を修正していなかったためにイレウス管が緊張した状態となっていた.イレウス管造影を行うと,小腸がイレウス管を軸としてらせん階段状に収縮していた.完全な腸重積になっていなかったため,イレウス管の固定を解除することによって自然軽快した.本症例は,イレウス管による腸重積発症機序の一端を示すものと考えられた.イレウス管挿入中は慎重な観察が必要であると考えられた.
著者
神吉 良典 長原 一 岩井 儀雄 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.328, pp.153-160, 2008-11-20

近年のカメラ技術の発達に伴い,カメラの高解像度化や高フレームレート化が進んでいる.しかしながら,画像データレートが解像度とフレームレートの積に比例して増加することなどから,高解像度高フレームレート動画像を取得することは一般的に困難であった.この問題を解決するための手法の1つとして,2つのカメラで同一シーンを撮像する複合センサカメラシステムが提案されていたが,装置が大型であるという問題点があった.本研究では,2つのCCDを1つのカメラに内蔵した小型複合センサカメラを提案する.従来機と比較して取り扱いの容易な小型複合センサカメラを用いることにより,高解像度,高フレームレートな画像センシングや映像の取得をより容易に行うことが可能となる.
著者
坂口 雄介 長原 一 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.328, pp.161-168, 2008-11-20

ロボットが未知環境において自律移動を行うには外界情報の獲得と,ロボット自身の位置を把握する必要がある.そのため,従来よりロボットの自己位置推定と環境マッピングを同時に行うSimultaneous Localization and Mapping (SLAM)の研究が盛んに行われている.視覚センサを用いたSLAMには両眼カメラや単眼カメラを用いた手法が提案されているが,それぞれ対応点問題やスケールファクタの欠如など一長一短がある.本稿では,単眼推定と両眼推定それぞれの長所を組み合わせ,各ランドマークに対し適宜両眼・単眼を切り替えることで,精度の高い自己位置推定と密な環境マップの生成を実現する手法を提案し,その有効性を検証する.
著者
山田 博之 江原 一幸 キャラメプロジェクトチーム・株式会社クリプトワンソフト Qript One Soft Inc.
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.7, no.7, pp.58-61, 2001-03-30
被引用文献数
1

現在、インターネットの常時接続は爆発的に普及し、これに伴って、メッセージをリアルタイムに取捨選択するメッセンジャーソフトウェアの需要が大きな広がりをみせている。「キャラメ」の大きな特徴は、メッセージを伝達するキャラクターが、送り手の感情伝達を補助できる点にある。従来のメールソフトやインスタントメッセンジャー、及びBBSやチャットでは不可能であった抽象的な概念を、アクションを指定しながら伝達することにより、抽象性を保ったまま伝達できる点が革新的である。キャラメにおいては、インスタントメッセンジャーとしての中核であるキャラクターの動作データを、ビットマップによって作成する。そこでこの「ビットマップ」を、デザイン全体のキーワードとして取り上げた。また、キャラクターデザインにおいても、デスクトップ上での表示に関する制限に対応するため、5種類のガイドラインを設けた。同時に、データを3Dオブジェクトで管理する事で、画像作成の効率化を計っている。
著者
尾杉 匡哉 西原 一嘉 北山 一郎 前川 了一 大島 康敬
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.406, pp.7-12, 2001-11-02
被引用文献数
2

これまでに、開発されている電動義手の大部分がDCモータを使用しているが、モータ稼動時に"ノイズ音"が発生するという問題点がある。そこで、稼動時にノイズ音が少ないという特徴をもつ超音波モータを用いることによって、モータ音の低減を行った。また、これを用いて被験者1名について、日常生活動作による評価を行い、その有効性を確認した。
著者
原 一夫 乾 健太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.4, pp.75-80, 2008-01-22

本研究では事態の事実性解析に焦点をあてる。テキストに記述されるすべての事態を対象にした情報抽出を行う上で、事実性解析は述語項構造解析とともに必須の技術といえるが、これまでのところ、十分には研究されていない。本稿では、事実性解析の応用例としてブログ記事からの経験抽出を想定し、そのための事実性解析を時間情報、極性、話者態度の観点から抽象化する枠組みを提案する。また、ブログ記事を対象とする予備実験についても報告する。In this paper we concentrate on the analysis of the events in terms of factuality. We consider that the identification of factuality is an inevitable step towards practical information extraction after completing the predicate argument structures, however, it has not been studied well up to now. Then, as a case study, we shall propose a framework for examining the factuality of personal experiences in terms of tense, aspect, and mood, and we also give experimental results using Web log texts.