著者
蔡 勝年 七原 正輝 水野 勉 山上 廣 山田 一
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.937-940, 1998-04-15
被引用文献数
6 1 1

This paper describes how the launch velocity of a solenoid-type electromagnetic launcher (EML) was simulated by combining the finite element method (FEM) with electric circuit and equation of motion, in order to improve the launch velocity of a projectile. The system constitution, the specifications of the projectile and solenoid coil, and the magnetizing curve of the carbon steel projectile are introduced, and methods for calculating the exciting current and launch velocity are derived. The inductance and the exciting current of the solenoid coil, the thrust, and the launch velocity of the projectile are simulatied. The simulation results for the dependence of the exciting current and the launch velocity on the time, and dependence of the launch velocity on the settled position are shown, and compared with the measured values. The calculation errors of the exciting current and the launch velocity with respect to the measured results are 3%, and 5%, respectively. These results confirm the feasibility of the simulation method.
著者
浜尾 敦史 笠原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FACE, 情報通信倫理
巻号頁・発行日
vol.97, no.607, pp.21-26, 1998-03-16
被引用文献数
7

1997年12月11日, 12日に行われた『第一回京都コンピュータリテラシー教育シンポジウム「コンピュータ・リテラシー教育とその問題点-社会と技術の関わりを視野に入れて-」』の報告を通して, コンピュータリテラシー教育の現状あるいは問題点, そして今後の課題について述べる。
著者
天野 殖 笹原 正清
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

遺伝性てんかんミュタントラット(IGRER)の海馬体には神経細胞の微少形成異常が認められる。この神経細胞の微少形成異常の発現機序を解明することはこの遺伝性てんかんラットにおけるてんかん発作の原因に直接的に迫るものである。本研究はIGER海馬に見られる微少神経形成異常の病理形態学的異常の詳細を明らかにし(実験1)、次いでBrdUを神経細胞の分裂・移動のトレーサーとして用い以下の事を明らかにしようとするものである。(1)海馬錐体細胞が胎生期においていつ分裂し、どのようなルートをたどり目的部位へ移動するか(実験2)。分裂、移動の障害があるかどうか、またあるとすればそれはどのようなものであるか(実験3)。結果並びに考察:第1の実験によりIGER海馬体には錐体細胞の配列の乱れ、層構造の途絶並びにSt.rad領域の異常神経細胞集簇よりなる微少神経形成異常が認められた。形成異常は2ヶ月齢の動物に雌雄の差無く常に認められ、常染色体遺伝形式を示すことが明らかとなった。遺伝的に決定された形成異常であり、胎生期に発現する遺伝子異常があると考えられるた。第2の実験によりてんかんラットの微小形成異常を構成している神経細胞の主体は胎齢16,17日に分裂するものであった。移動のルートには特に異常を認めなかった。第3の実験によりIGERでは海馬原基で分裂した細胞は中間帯に移動した後,長く同部に止まることが明らかとなり、この中間帯での停滞による移動遅延が結果的には移動の障害を招き微小形成異常の病理発生に関与していることが類推された。
著者
岡村 耕二 縄田 毅史 平原 正樹 荒木 啓二郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.756-757, 1990-03-14

我々は並列プログラミング言語の処理系を分散環境上で実現する研究を行っている。本論文ではこの処理系の言語仕様で記述された並列プログラムの実行を支援するオペレーティングシステム(以下OS)、DaOSの概要を述べる。本論文では処理単位の呼び方を扱い方によってプロセスとタスクとに区別する。すなわち、処理単位をOSで管理する場合はプロセスと呼び、処理単位を言語のレベルで指定する時はタスクと呼ぶ。
著者
春間 賢 隅井 浩治 森川 章彦 上村 直実 忌部 明 木村 学 徳毛 健治 吉原 正治 豊島 仁 井上 和彦 松原 秀樹 梶山 梧朗 松本 隆允
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.851-857, 1989 (Released:2007-12-26)
参考文献数
30
被引用文献数
5 5

胃底腺性過形成性ポリープ (胃底腺ポリープ) の胃酸分泌, 血清ガストリン値および血清ペプシノーゲン1 (PG1) 値について, 健常者と腺窩上皮性過形成性ポリープ (腺窩上皮ポリープ) の値と比較検討した. 胃酸分泌と血清PG1値は健常者と胃底腺ポリープでは差がなく, 腺窩上皮ポリープでは著しい低値を示した. 一方, 血清ガストリン値は, 健常者と比較すると, 胃底腺ポリープではやや低値を, 腺窩上皮ポリープでは著しい高値を示した. さらに, 組織学的な検討とあわせ, 胃底腺ポリープは過形成性ポリープの一つに分類されるが, 胃底腺に高度の萎縮をともなう腺窩上皮ポリープとは異なり, 萎縮のない胃底腺粘膜に発生していることを明らかとした.
著者
風早 康平 安原 正也 高橋 浩 森川 徳敏 大和田 道子 戸崎 裕貴 浅井 和由
出版者
日本水文科学会
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.221-252, 2007-11-30 (Released:2009-03-27)
参考文献数
210
被引用文献数
8 9

近年, 地下水研究においては, 流動プロセス, 水収支, 起源, 化学反応, 年代などの解明の目的で, トレーサーとしての環境同位体の利用が進み, 多くの手法提案もなされている。環境トレーサーのうちよく利用される1) 酸素・水素同位体, 2) 炭素同位体, 3) 希ガス, 4) 塩素同位体, 5) クロロフルオロカーボン類などについて, その利用手法および有効性についてレビューを行った。 用いる環境トレーサーが, 反応性のないものであれば, それは地下水が涵養されるときの情報を保持しうる。酸素・水素同位体やd値などは, 涵養の場の特徴応じてそれぞれ固有の値を持つ (標高効果, 内陸効果など) ことが知られているため, 地下水の涵養場の情報を得る上で強力なツールである。含炭素成分は反応性が高いが, 炭素同位体の利用により, その起源を知ることができ, それにより地下水系の中で生じる各種化学反応やガス付加のプロセスについての情報を得ることができる。放射性炭素については, 以前より地下水の年代測定に用いられてきたが, DICの起源について吟味した上で年代結果を論じなければならない。トレーサーとしての希ガスの利用は, その溶解度が温度に依存することから, 涵養時の温度の推定に用いることができる。放射壊変起源の4Heは, 地殻内部で生産され深層地下水系内に蓄積されてゆく。したがって, 4Heの蓄積率がわかれば, 非常に長い滞留時間の推定することができる。放射性塩素は~100万年といった非常に古い地下水の年代測定に用いられる。また, 1950年代に行われた核実験により生成されているため, それをトレーサーにして若い地下水年代にも応用可能である。クロロフルオロカーボン類は, 近年の工業利用により大気中に存在するようになったため, 地下水はその涵養時に溶解する。これらの成分は非常に高感度に濃度の測定ができるため, 若い地下水年代測定や深層地下水系への若い浅層地下水の混入・汚染などに応用される。 個々のトレーサーを用いた手法は, 非常に簡単な地下水系にのみ適用可能であるため, より複雑な地下水流動系の解明のためには, 複合トレーサーとして各種の成分を扱い, 年代や起源の異なる地下水の混合などのプロセスを明らかにしてゆく必要がある。複合トレーサー利用をした複雑系のシミュレーションによる地下水系の研究は現在, 非常に進展している分野のひとつである。
著者
古川 幸穂 寺本 晃冶 後藤 正司 元石 充 岩切 章太郎 藤本 利夫 岡崎 強 松倉 規 塙 健 山下 直己 松井 輝夫 桑原 正喜 松原 義人
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.524-528, 2003-05-15
参考文献数
7
被引用文献数
5 1

pleomorphic carcinomaの1例を経験した.症例は64歳.女性. 2000年9月頃から咳嗽が出現し,胸部レントゲン写真で,左下葉の著明な含気低下と左下葉に腫瘍陰影が認められ,2001年1月当科紹介人院となった.胸部CT写真では,左S^6に結節陰影が認められ,左主気管支がほぼ閉塞していた.気管支鏡検査では,左主気管支を閉塞する白色ポリープ状の腫瘤を認めた.鉗子生検を施行したが,正常気管支粘膜のみで確定診断は得られなかった.画像所見と内視鏡所見から肺癌を疑い,左肺全摘除術を施行した.切除標本の肉眼的所見は,腫瘍は左下葉から発生し,左下葉支から左主気管支,左上葉支までポリープ状に進展していたが,気管支粘膜には浸潤していなかった.病理組織学的所見では,腫瘍の大部分は腺癌であり,腫瘍の4分の1にspindle cell, giant cellを認め,pleomorphtc carcinomaと診断した.
著者
山田 雅保 内海 恭三 湯原 正高
出版者
岡山大学農学部
雑誌
岡山大学農学部学術報告 (ISSN:04740254)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.39-47, 1978

幼若ラット過排卵卵を用いて,排卵卵母細胞をヒアルロニダーゼ・低温処理により,第2極体放出を抑制することによって,2倍体胚へ発育しうる活性卵を作出することを目的とし,さらにそれらの着床前における発育性を卵管in-vivo培養に続くin-vitro培養によって検討した. 卵令20-23時間卵において卵をヒアルロニダーゼ30-60分処理後5℃又は8℃のいずれかの低温にさらすことにより高率に第2極体放出抑制活性卵が得られ,そのほとんどは,"2前核"卵であった. 次に第2極体放出抑制活性卵作出に及ぼす卵令の影響について検討した結果,最適卵令20-23時間の結果とは異なり,卵令18時間では,活性化は誘起されなかった. 卵令26-27時間卵では,fragmentation卵と多核を有した卵が非常に多く観察された. この結果より卵令は活性化誘起に対し,Critical factorであることが示された. 本実験で得られた. "第2極体+1前核"卵は,2細胞期あたりで発育を停止したが,しかし,"2前核"卵は,桑実胚あるいは胚盤胞へ発育することがわかった. また,得られた単為発生胚盤胞の倍数性は40の染色体を持つ2倍体と判定された. 以上の結果より,ラット単為発生胚の着床前発育にとって,2倍体胚の重要性が示された。
著者
三木 康暉 佐藤 晴彦 小山 聡 栗原 正仁
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本発表では、クラウドソーシングを用いてゲームレベルの設計を効率的に行うシステムを提案する。ゲームのステージをインターネット上のワーカーに配信し収集したプレイログから、ステージの難易度を判定し、ユーザーに適切なゲームレベルを構築する方式を開発する。
著者
上加世田 宏 境 隆一 笠原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.380, pp.1-6, 1993-12-15

Mix netを用いた電子選挙においては,センタが不正を行なった場合,異義申し立ては可能であるが,無効となった投票結果が露呈する欠点を有している.本稿では,投票用紙を複数の鍵で暗号化することにより,不正が行なわれた場合,各投票内容を明かさずに意義申し立てが行なえる方式を提案する.提案する方式は,はじめに各投票者が投票用紙を複数の鍵で暗号化し,それをMix netに送り,次に,Mix netは送られてきた投票用紙をシャッフルする.ここで,不正の有無を確認し,不正がない場合にのみセンタがVSS(verifiable secret sharing)を行ない復号する方式である.
著者
池田 和史 柳原 正 松本 一則 滝嶋 康弘
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.13-18, 2009-08-20

ブログ上の文書には口語的な表現や特有の表記などのくだけた表現が多数含まれるため、一般の形態素解析器を用いても十分な解析精度を得ることはできない。くだけた表現は人手により辞書登録されることが一般的であるが、人的コストの大きさや専門的な知識を必要とすることが課題である。本稿ではくだけた表現を文語的な表現に修正するための教師なし学習手法を提案する。提案手法ではくだけた表現の修正候補文字列をくだけた表現の少ない文書から自動的に検索し、修正ルールを生成する。生成した多数の修正ルールから文脈に適した修正ルールを選択的に適用するために、検索結果における修正候補文字列の出現頻度、修正前後の文字列間における編集距離、修正前後の文の形態素解析結果の比較、を用いて修正ルールをスコアリングする手法を合わせて提案する。提案手法を実装し、従来手法との性能比較評価実験を行った。各手法を利用したときの未知語の出現率や文節区切りの正確さ、修正前後の文の意味変化を定量的に評価した。提案手法では従来手法と同程度の文節区切りの正確さを維持しながら、対象文書の未知語出現数を30.3%減少させることに成功した。これは従来手法における未知語減少数の2倍以上である。
著者
松原 正樹 遠山 紀子 斎藤 博昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19, pp.79-84, 2006-02-23
参考文献数
10
被引用文献数
3

本稿では,近年国内において多様化するピアノ学習者のうち,ピアノ初級者を対象にした独習支援システムを提案する.従来の独習支援システムは,一回毎の演奏について評価を行い,ユーザは間違えた箇所を認識し,演奏の評価を得ることができた.しかし,初級者は,間違えた箇所を認識することが出来ても,なぜ間違えたのか,今後どのように練習してよいか,といった練習方針を自分自身で判断するのは困難であり,初心者はなかなか技術の上達を見込めないという問題点があった.そこで本提案システムでは,個人の演奏履歴の分析と,目標楽曲に適した練習用楽曲の提示により,学習者に適切な練習を示唆することを目指す.楽曲の特徴量を楽曲中における鍵盤間距離の等しい音列の出現頻度とし,演奏履歴との類似度を計算することによって練習用楽曲を提示する.目標楽曲集をブルグミュラー「25 の練習曲」,練習用楽曲集をバイエル「ピアノ教則本」としてシステムを実装し,実験を行った結果,一部の目標楽曲に対して人間のピアノ教授者と同等の示唆を示した.We present a computer-assisted leaning system for piano novice. The system calculates the distance between keys, estimates the performance and suggests adequate etudes. Using "Twenty-Five Easy and Progressive Studies for Pianoforte" by Burgmuller, as target music, and "Piano Textbook" by Beyer, as etudes, the system suggests appropriate etudes just like piano tutors.
著者
前田 顕之 大関 悟 有地 榮一郎 出雲 俊之 大鶴 洋 岡部 貞夫 小村 健 川辺 良一 桐田 忠昭 草間 幹夫 迫田 隅男 佐々木 朗 篠原 正徳 田中 陽一 中村 太保 野口 誠 又賀 泉 山城 正司
出版者
Japanese Society of Oral Oncology
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 = Journal of Japan Society for Oral Tumors (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.163-175, 2007-09-15
被引用文献数
1 1

舌癌治療ガイドラインの作成にあたり, 日本での舌扁平上皮癌治療の現状を把握するためアンケート調査を行い, 75回答の集計結果から本邦における舌扁平上皮癌治療の現状を報告した。<BR>有効回答の得られた75施設の過去10年間 (1995-2004) における総症例数は5, 906例であった。T, N分類ではT2が2, 700例 (45.7%) , N0が4, 367例 (73.9%) と最も多かった。<BR>手術療法では原発巣の切除範囲の適応基準, 頸部リンパ節転移に対する頸部郭清術および舌癌切除後の再建術における適応と術式については, 各施設とも適応基準がほぼ共通しており標準的な治療ガイドラインの作成は可能であるように思われた。<BR>一方, 原発巣や頸部の放射線や化学療法による, 術前・術後の補助療法の目的と適応が各施設それぞれに基準があり, その標準化はガイドライン作成の大きな問題点になると思われた。いずれにしても質の高いエビデンスを持つ治療法をガイドラインに盛り込む必要がある。
著者
柏原 正尚
出版者
日本福祉大学
雑誌
日本福祉大学健康科学論集 (ISSN:13434268)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.19-27, 2013-03-30

The purpose of this study is to search for the relation of care staff turnover rate and work environment in special nursing homes for the elderly. The candidate for analysis is the special elderly nursing home in Aichi Prefecture. This study analyzed the care worker rate and the years of service, qualified care worker rate, the location of institution, the management years as an index of workplace environment. As a result of analysis, the care staff turnover rate, and was seen the tendency of negative correlation to years of service and qualified care worker rate. It turned out that the location of institution and management years were connected with the care staff turnover rate. It was a center that many of existing researches explore the factor of an individual level to retirement of the care staff. This research was able to suggest that the factor of an organization level had influenced care staff turnover.