著者
片倉 慶子 河上 友宏 渡辺 洋一 藤井 英二郎 上原 浩一
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.606-612, 2019-05-31 (Released:2019-07-27)
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

現在日本に生育するイチョウは中国から伝来したものだが,日本各地に拡散された過程は明確でない。本研究では,樹齢が長く日本に伝来した当初に近い遺伝的特徴を維持していると考えられる各地のイチョウ巨木を対象とし,遺伝的変異の地域的特性から,日本におけるイチョウの伝播経路および伝播方法の推定を試みた。九州から本州東北部の胸高幹周8 m以上の巨木から葉を採取し,180個体199サンプルについて8つのマイクロサテライトマーカーを用いて解析を行った。解析の結果,8遺伝子座から8~21の対立遺伝子を検出し,142種類の遺伝子型が認識され,13種類の遺伝子型が70個体で共有されていた。遺伝子型を共有している個体はクローンであると考えられ,地理的に離れて分布している場合もあることから,日本におけるイチョウの伝播には種子だけでなく挿し木等の方法も用いられたと考えられる。遺伝的多様性を比較すると,遺伝子多様度(HE)は0.57-0.82,アレリックリッチネス(AR)は4.51-8.49を示し,どちらも他地域に比べ東日本で低い値を示したため,中国から西日本にイチョウが伝来し,その一部が東日本に運ばれたと考えられる。
著者
楠原 浩一 中尾 太
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

(1)DTaPワクチンの臨床的・疫学的有効性の評価わが国が世界に先駆けて開発し、1981年から接種されている無細胞百日咳ワクチンを含む三種混合ワクチン(DTaP)は、副反応が少ない優れたワクチンである。接種率の向上とともに百日咳患者が激減したため、わが国では疫学的にその有効性を評価できていなかった。本研究では、過去10年以上にわたり同一成分のDTaPワクチン接種を行っている北九州市において、同市医師会協力のもと、百日咳疫学調査を行った。平成11年度は後方視的調査を行い、DTaPワクチンの有効率は79%であることが判明した。平成12、13年度は、WHOの百日咳診断基準に従い、前方視的な有効性評価(Case-Control Study)を行った。これまで116例の症例が登録され、菌分離が2例、対血清で百日咳と診断できた症例を含め合計16例の百日咳患者が確認できた。現時点で、本Case-Control StudyでのDTaPワクチンの有効率は87.4%と算定され、本ワクチンの有効性が確認された。一方、これまでのDTPワクチン接種方式の有効性を検討するため、0〜80歳を対象に、ジフテリア、百日咳、破傷風に関する血清疫学的調査を行った。ワクチン接種群と非接種群のpertussis toxin(PT)抗体陽性率およびジフテリア抗毒素抗体陽性率は、それぞれ55.0%と57.9%、76.3%と75.7%であったが、破傷風抗毒素抗体陽性率は91.7%と10.5%であり、その間に有意差を認めた(P<0.001)。各病原体とも、実施された接種方式の違いによって年齢群ごとに平均抗体価の変動がみられた。(2)効果的な接種法に関する研究:第2期接種のワクチンの再検討年長児や成人に現行のDTaPワクチン接種し、その安全性と有効性を検討した。これまで10歳代44例、20歳以上の成人142例に接種を行った。局所副反応として5cm以上の発赤・腫脹があった成人および10歳代が1例ずつ、1〜5cmが10歳代に1例、成人3例であった。全身性の副反応を呈した例はなかった。
著者
桑原 浩一 井上 舞 安本 早穂子 鳥巣 雄洋 野口 絵理香 久保 久美子 田丸 静香 永田 保夫 田中 一成
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.17-00053, (Released:2018-01-30)
参考文献数
24

食塩の代わりにクエン酸塩を用いて調製する魚肉の新たな加熱ゲル化方法を開発し,本方法で調製した加熱ゲルがラットの血圧や脂質濃度に及ぼす影響を検討した。新規または従来法で調製した加熱ゲルをAIN-76組成の食餌に添加した。新規加熱ゲルの摂取は,高血圧自然発症ラットの血圧上昇を抑制させた。また,調製方法に関わらず加熱ゲルの摂取は,血清コレステロールおよび肝臓トリグリセリド濃度を減少させ,肝臓の脂肪合成酵素活性を抑制させた。新規加熱ゲルは,血圧上昇抑制および脂質代謝改善作用を有することが明らかになった。
著者
井上 淳詞 原田 和樹 原 浩一郎 木下 芳一 加藤 範久
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成22年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.57, 2010 (Released:2010-08-27)

【目的】ごぼうは、一般野菜の中でも特に食物繊維とポリフェノールを豊富に含む野菜である。我々は、このごぼうに注目し、焙煎することで、さらに抗酸化能を高めた「ごぼう茶」を開発した。ごぼう茶の腸内環境への影響を、動物実験により調べ、さらに健康な成人45名による摂取試験の結果についても併せて報告する。 【方法】国内産ごぼうを、蒸気加熱(ブランチング)後にカットし、乾燥した。さらに130~180℃で焙煎を行った。これを2.75%の濃度で熱水抽出したものを供試サンプルとし、高脂肪食を与えたSD系ラットに水の代わりに与え、腸内細菌叢と糞中の二次胆汁酸、IgA、ムチンについて調べた。また、健康な成人45名に、同じ条件で抽出したごぼう茶抽出液(500ml/日)を2週間摂取し、1週間のwash-out期間後に、ごぼう茶粉末(20g/日)を2週間摂取してもらい、便通と血液成分、血圧について調べた。 【結果】動物実験では、高脂肪食のみを与えた群で、糞中の二次胆汁酸が増加したが、ごぼう茶摂取群は、有意に二次胆汁酸が減少し、また腸管免疫の指標となるIgAおよびムチンが増加した。ヒトに対しては、排便回数に差異は認められなかったものの、最高血圧が約10mmHg減少した。さらにごぼう茶粉末を摂取することで白血球数と肌水分の増加が認められた。以上の結果から, ごぼうを焙煎することで、美味な機能性飲料としての利用が可能であり、さらにごぼう茶中にはリグニン等の不溶性食物繊維も含まれることから、粉末化による加工食品の素材としても可能性を得た。
著者
岡本 昭 濱田 友貴 三浦 勝貴 野中 健 桑原 浩一 大迫 一史 三嶋 敏雄 橘 勝康
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.918-923, 2006 (Released:2006-09-22)
参考文献数
22
被引用文献数
7 8

養殖イサキの死後変化に及ぼす致死条件(延髄刺殺,苦悶死,温度ショック,脊髄破壊)と保存温度(氷蔵,5, 10, 15, 20℃)の影響を検討した。致死条件実験では ATP 量,IMP 量,K 値,硬直指数の経時変化は脊髄破壊が最も遅かった。夏期(飼育水温 25℃)と冬期(15℃)のイサキを用いた保存温度実験における死後変化は冬期群が夏期群に比較して遅く,10℃ 保存で K 値,硬直指数の上昇が最も遅延した。養殖イサキの死後変化の遅延は飼育水温に関らず,保存 24 時間以内で脊髄破壊後 10℃ 保存が最適であった。
著者
久保 久美子 松本 欣弘 桑原 浩一 岡部 修一 谷山 茂人 橘 勝康 村田 昌一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.743-752, 2016 (Released:2016-10-06)
参考文献数
24
被引用文献数
4

インピーダンス(電気抵抗)を用いて非破壊で鮮魚の脂肪量を推定する機器開発を目指した。周波数には5, 20, 50, 100 kHzを用いた。どの周波数でも死後の経過時間により電気抵抗は変動したが,100 kHzの電気抵抗と脂肪量との相関が高かった。温度変化により電気抵抗の変動を確認し,魚体サイズに応じた電極幅にすることで精度の向上が図られたため,脂肪量推定には魚体温と取上げからの経過時間を統一し,魚体サイズに応じた電極幅にすることで脂肪量を推定できると考えられた。
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 G. S. Wagner 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984-06-25 (Released:2011-08-11)
著者
上原 浩一 伊藤 元己 渡辺 洋一
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究はアザミ属植物について次世代型DNAシークエンサーを用いた遺伝解析と形態形質の計測をおこない、現在適用されている分類の妥当性を検討した。アザミ属の系統は、葉緑体ゲノムのシークエンス等を進めた結果、従来の節・亜節の区分とは一致せず、日本産のアザミ属は北海道の系統と、本州以南に分布する系統の2つに大別されることが示された。また、近縁種間で、形態形質を比較解析した結果、種の識別ができない例が見られたほか、カガノアザミ亜節の2倍体種についてRAD-seq法による解析では、集団内の遺伝的変異が大きく、種間変異には有意性が認められなかった。この結果からアザミ属全体の分類の再検討が必要と考えられた。
著者
宮野 道雄 生田 英輔 長嶋 文雄 田中 裕 梶原 浩一 奥野 倫子
出版者
一般社団法人 地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.49-54, 2008-11-14 (Released:2019-04-18)
参考文献数
18

The immediate victims of the 1995 Hyogo-ken Nanbu Earthquake included 5,502 dead and 41,527 wounded. The death rate among victims in collapsed buildings was purported to be as high as 90%. However, we have no way to examine how the victim got dead or wounded, except for autopsy and interview with the bereaved. We need knowledge in detail about what part of building or furniture caused casualty and how it was occurred. Therfore, we aimed to make a dummy to measure human body damage due to collapsed buildings or toppled furniture. This dummy will be used in large-scale fracture tests of buildings to evaluate human body damage due to earthquakes.
著者
楠原 浩一 高田 英俊 原 寿郎
出版者
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
雑誌
サルコイドーシス/肉芽腫性疾患 (ISSN:13450565)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.9-19, 2007-10-01 (Released:2010-08-06)
参考文献数
28

マクロファージ内における寄生菌の殺菌を担うIL-12/IFN-γ経路は, 結核菌をはじめとする抗酸菌に対する免疫機構の中できわめて重要な役割を果たしている. 近年, 明らかな細胞性免疫不全のないBCG重症副反応例や非結核性抗酸菌感染症患者の中に, 本経路のサイトカイン, サイトカイン受容体, シグナル伝達物質の遺伝子変異を有する症例が存在することが明らかになってきた. この一連の免疫異常症では結核菌に対する易感染性も認められる. 本稿では, 本邦で初めて見出された常染色体優性遺伝IFN-γ受容体1部分欠損を中心に, IL-12/IFN-γ経路異常症の各病型の臨床像, 病態生理, 遺伝子解析について述べる. また, 肺結核患者を対象としてIL-12/IFN-γ経路の関連分子を中心とした候補遺伝子のスクリーニングを行った結果, 日本人においてIL-12受容体β1遺伝子 (IL12RB1) の特定の多型が結核感受性や結核の重症度に関連していることが明らかになったので, その成績を併せて紹介する.
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 Wagner G. S. 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
Japan Society for Medical Education
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984
著者
楠原 浩一
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.401-407, 2011 (Released:2011-10-31)
参考文献数
28
被引用文献数
3 3

PFAPA症候群(periodic fever, aphthous stomatitis, pharyngitis and adenitis syndrome)は,アフタ性口内炎,咽頭炎/扁桃炎,頸部リンパ節炎を主な随伴症状とする3~6日程度の発熱発作を比較的規則的に繰り返すことを特徴とする,非遺伝性の自己炎症疾患である.わが国では周期性発熱症候群の中で最も高頻度であると考えられている.本症には明らかな遺伝性はみとめられず,原因となる遺伝子も同定されていないが,何らかの遺伝的要因が発症に関与している可能性がある.鑑別診断として遺伝性周期性発熱症候群と周期性好中球減少症が重要である.病因はいまだ不明であるが,最近の研究結果から,環境因子により補体系とIL-1β/IL-18の活性化が誘発されて,同時にTh1ケモカインの誘導とそれに引き続く活性化T細胞の末梢組織への集積がおこっていることが推定されている.また,IP-10/CXCL10は他の周期性発熱症候群との鑑別に有用なバイオマーカーである可能性がある.治療法はまだ確立していないが,これまで不明であった病因,病態の解明が進んでおり,それに基づいて治療法の見直しや新規治療法の開発が進められていくものと考えられる.
著者
佐原 浩一郎 Sahara Koichiro サハラ コウイチロウ
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科『共⽣学ジャーナル』編集委員会
雑誌
共生学ジャーナル (ISSN:24326755)
巻号頁・発行日
no.5, pp.137-161, 2021-03

論文ドゥルーズは、ライプニッツ的な最良の共可能的世界における「劫罰に処されるもの」を、その世界の進歩を単独で引き受けているものとして理解し、そこに諸世界間の差異であるはずの非共可能性を見てとっている。このような解釈を可能にしているのが、不可能性とは区別される非共可能性についての厳密な理解であり、魂が自らの全体を表現することとしての自由についての認識である。劫罰に処されるものと類比される人物としての、プラトンにおけるソフィストを、ドゥルーズは、プラトン哲学の転倒の作業のなかで叙述していたが、劫罰に処されるものは、ライプニッツ哲学を逸脱することなく語られている。
著者
石原 浩一 泰山 裕
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.105-113, 2020-07-10 (Released:2020-07-10)
参考文献数
19

本研究では,フィードバックと振り返りが学習者の認知欲求に及ぼす影響を明らかにするため に,中学生を実験群と統制群に分け,2群比較を通してその効果を検討した.社会科歴史的分野 の授業を2単元行い,その前後における認知欲求尺度の回答を分析した結果,毎単元末にレポー ト課題に対する評価結果のフィードバックと振り返りを行った群の方が認知欲求が高まる傾向 が確認された.また,実験群の振り返りを分析した結果,振り返りを具体的に記述できていた群 は認知欲求が有意に高まり,抽象的な記述にとどまっていた群は有意な高まりが認められなかっ た.研究を通して,認知活動の評価結果を学習者に返却し,振り返りを具体的に書かせることで 認知欲求が高まる可能性が示唆された.
著者
伴野 祥一 塩原 雄二郎 田島 郁文 長谷川 昭 小野 光弘 笠原 浩一郎
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.33-38, 1978

A 52-year-old male was found to have fever and complained of myalgia and joint pain.<BR>On physical examination by admission, his blood pressure was 128/68 mmHg, pulse 66 per minute, regular, temperature 38.5&deg;C. The patient was pale and appeared chronically ill. Bilateral temporal arteries were extended and moderately tender by percussion. Cardiac dulness was normal and heart sound was clear. Liver and spleen were not palpable. Muscles of extremities were slightly atrophic. Raynaud's phenomen negative. Purpuras on backs of feet were noticed. ECG showed normal sinus rhythm, no axis deviation, ST, T waves normal. X-ray of chest normal.<BR>At 2 weeks after admission, he had been noticed his blood pressure was elevated (BP 210/100 mmHg) and abdominal bruit audible. Following comfirming of polyarteritis nodosa by muscle biopsy of right quadriceps, steroid therapy bigan. On the 26th hospital day, suddenly he experienced severe pain in left hypochondrium which radiated into the back. He was explored surgically because the pain was persistent and anemia revealed progressively.<BR>Retroperitoneal hematoma was found along abdominal aorta and left kidney with subcapular bleeding enlarged as child's head sized but could not be removed because his general condition got worse. Peripheral plasma renin activity (PRA) on restricted salt intake (5g/day) while the patient kept in supine position was 11.9 ng/ml/h, renal vein renin analysis was as follows; r-renal vein 12.1 ng/ml/h, 1-renal vein 14.2 ng/ml/h, upper IVC 12.1 ng/ml/h, lower IVC 8.3 ng/ml/h. Angiotensin II analogue test was carried out using in-fusion of 1-Sarcosine 8-Isoleucine Angiotensin II. Blood pressure before test was 180/130 mmHg and reduced to 130/100 mmHg at 20 minutes after the biginning of infusion at the rate 300 ng/kg/min.. The blood pressure rose gradually to control level over subsequent one hour after the cessation of angiotensin II analogue. PRA level was 8.4 ng/ml/h before administration of angiotensin II analogue and similar value during infusion, then 8.7 ng/ml/h at 110 minutes after cessation of the infusion.