著者
川畑 宣之 徳永 憲洋 古川 徹生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.413, pp.141-146, 2008-01-15
参考文献数
10
被引用文献数
2

本発表では自己進化型モジュラーネットワーク(SElf-Evolving Modular network: SEEM)を提案する.SEEMは進化型のモジュラーネットワークであり,入力データに対応できる能力を持ったモジュールが存在しない場合にモジュールを増加させる機能,およびモジュール間の関連性を入力データから動的に獲得する機能をもつ.さらにSEEMは外部から時々刻々と入力される情報の分節化および分節化された情報の関連づけをオンラインで行う特徴も持つ.これによりSEEMは,自律行動型ロボットが環境との相互作用により機能を進化させるような課題,大規模情報の分類問題などに応用できると期待される.本稿はSEEMのアーキテクチャ,アルゴリズム及び3次元オブジェクト画像のオンラインクラスタリングへの応用について報告する.
著者
長谷川 貴史 坂本 武志 島田 明 浦野 羅馬 古川 隼也人
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第54回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.169, 2011 (Released:2012-03-09)

今日の制御系設計は、制御対象の動的モデルは、運動方程式や運動学方程式から導き出される伝達関数や状態方程式wお用いて行われる。一方、ソフトウェア工学の世界では、UMLやSysML等のモデル表現言語を用いたシステムのモデリングが行われ、同モデルに基づいてソフトウェア設計なり、システム設計が行われる。両者は共にモデルベース設計と呼ばれるが、その内容は全く異なり、両者の間の接点はあってないようなものとなている。しかしながら、構築されるシステムは同じ1システムであり、両者の間に溝があってはならないはずである。本稿では、倒立振子を題材にしながら、両者の接点についての知見を述べる。
著者
古川 攝一 吉田 豊
出版者
國華社 ; 1889-
雑誌
國華 (ISSN:00232785)
巻号頁・発行日
vol.125, no.10, pp.31,33-35, 2020-05
著者
古川 久雄
出版者
京都大学東南アジア地域研究研究所
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.346-421, 1997-12-31 (Released:2018-01-31)
被引用文献数
1

Most minor ethnic groups of Yunnan province have retained their traditional life styles and value systems, which are considerably different from those of the unity-oriented Han civilization, and greatly different from the logic of modern civilization. They live in separate villages under different ecosystems, engage in different forms of livelihood, and maintain their own languages by which they communicate within each domain under different cultural framework.  Their logic may be identified as pertaining to the logic of natural world. Spontaneous systems of the natural world never tend to large-scale unity. Biological creatures, for example, tend to evolve toward diversification: distinct habits, different foods, different structures of the individual body and of society. The evolution of the biological domain lies in the achievement of a higher degree of diversification.  This paper aims to elucidate the situation in which this logic survives among the minor ethnic groups of Yunnan, in spite of the earnest efforts to assimilate them by the Han civilization. The most powerful ecological barrier against the Han assimilation is the climate and the related endemic diseases, particularly malaria and other febrile diseases.  This paper also argues the viewpoint that the pre-modern history of adjacent Asian countries is connected with the pulsation of the Chinese Empire through the migration of the minor ethnic groups via Yunnan, who sought the safety and independence through trans-border migration.
著者
内田 智也 大久保 吏司 古川 裕之 松本 晋太朗 小松 稔 野田 優希 石田 美弥 佃 美智留 土定 寛幸 藤田 健司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.75-81, 2018 (Released:2018-04-20)
参考文献数
22
被引用文献数
2

【目的】投球中の肩関節ストレスの軽減には,良好な下肢関節動作が重要となる。そこで,本研究はFoot Contact(以下,FC)以降のステップ脚膝・股関節の力学的仕事量と肩関節トルクの関係について検討した。【方法】中学生の投手31 名の投球動作解析で求められた肩関節内旋トルクについて,その平均から1/2SD を超えて低い群(以下,LG)10 名と1/2 を超えて高い群(HG)10 名の2 群に分け,ステップ脚膝・股関節の力学的仕事量(正・負仕事)を群間比較した。【結果】FC から肩関節最大外旋位(MER)におけるLG の膝関節屈曲-伸展の負仕事量が有意に低値を示した。【結論】ステップ脚膝関節伸展筋力は良好な投球動作獲得に寄与し,FC 以降の膝関節の固定および下肢関節からの力学的エネルギーを向上させることは肩関節ストレスを軽減させると考えられた。
著者
山北 淳 古川 賢信 須賀川 豊 渡辺 義典
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.25, pp.43-48, 1998-05-20
被引用文献数
2

The five choruses from various parts via satellites of world and an orchestra "Ode to Joy" were synchronized in Opening Ceremony of Nagano Olympic. NHK Engineering Services davaioped the Time-Lag Adjuster (TLA) to conduct this. TLAs overcame time and distance lags, and this technology brought their voices and images together at precisaly the same moment at Minami Stadium in Nagano on huge screens, united in a simultaneous live performance successfully. We also developed "Audio and Video delay time measurement device". which allowed easy and stable operation for the opening ceremony.
著者
健山智子 小原伸哉 田中泰史 桶川萌 古川顕 金崎周造 若宮誠 韓先花 陳延偉
雑誌
画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.255-262, 2011-07-20

統計形状モデルは医用画像データから統計解析に基づいて人体臓器の個体間における大きさ,形状のバリエーションを記述したものであり, 計算解剖学や術前計画など多くの医療分野において幅広く利用されている.一方,統計形状モデルを構築する場合,各症例間における表面点の対応付けを行うためには複雑でかつ膨大な計算を要するだけでなく,統計形状モデル構築の際に用いられる学習用症例数が限られているため,症例数に対し形状特徴ベクトルは膨大な次元を要してしまう.そのため,少数症例からでも汎化能力の高いモデルを構築するためには臓器の形状情報を効率的に取り扱う必要がある.本研究では新たな統計形状モデル作成法として, 人体臓器の3次元形状を球座標により形状間における表面点対応を回転のみで行い,得られた形状表現を球面調和関数に展開することで形状情報ベクトルの次元を抑えることが可能な統計形状モデルの構築法を提案する. 提案法は球面調和関数に展開された係数により3次元形状情報を効率的に扱えることから,サンプル数に依存することなく高い汎化能力を持つ統計形状モデルの構築が行われ,そのモデルは未知のデータに対しても高い再現率で再構成が行えることを示す.
著者
齋藤 寛 吉永 馨 塩路 隆治 古川 洋太郎 有川 卓 齋藤 喬雄 永井 謙一 道又 勇一 佐々木 康彦 古山 隆
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.1371-1383, 1975
被引用文献数
4

明治初年以来高度のカドミウム環境汚染をうけてきた秋田県小坂町細越地域の35才以上の住民137人(男58人,女79人)の健康調査を行なつた.昭和47年1月から昭和49年10月にいたる期間の4回の検尿において尿蛋白,尿糖同時陽性者の検出率は常時13%以上であり,対照地域の同時陽性率2.5%に比し著しい高率であつた.この4回の検尿により尿蛋白・尿糖同時陽性者33例(男18例,女15例)を見出し,かつこのなかから腎機能検査の結果10例(男5例,女5例)の多発性近位尿細管機能異常症(multiple proximal tubular dysfunctions)を診断した.この10例についてその原因疾患を検討した.特発性,遺伝性疾患,ならびに慢性重金属中毒以外の後天性疾患はいずれも否定された.多発性近位尿細管機能異常症を含む尿蛋白・尿糖同時陽性者の大部分が尿中カドミウム排泄の異常高値(10.0~45.0&mu;g/d)を示した.小坂町細越地域の土壌,産米などにはこれまでくりかえし高濃度のカドミウムが検出されており,また同地域住民の多数が尿中カドミウムの異常高濃度(10.0&mu;g/<i>l</i>以上)を示すことが秋田県の調査により明らかにされている.すなわち同地域住民は長年にわたり異常カドミウム曝露をうけてきたことが確実であつた.以上により同地域住民の多数に認めた蛋白尿,糖尿の多発,さらには多発性近位尿細管機能異常症にまでいたる一連の腎障害は長年にわたり,主に食物を介して体内に異常大量摂取されたカドミウムによる慢性カドミウム中毒であると結論した.
著者
三星 健吾 佐藤 伸明 高橋 洋介 前川 慎太郎 田中 敏之 安村 明子 大牧 良平 柳川 智恵 瀧口 耕平 古川 裕之 北河 朗 吉貝 香織 恒藤 慎也 中西 拓也 高見 良知
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】2008年に啓発部事業の一つであったスポーツ啓発事業を,より一層充実した活動を行うために独立した部としてスポーツ活動支援部(以下,スポ活部)が誕生した。今回,当部の活動実績と今後の課題について報告する。【活動報告】現在活動を企画・運営している部員は17名(男性12名 女性5名),サポートスタッフ(以下スタッフ)登録者は124名(男性95名 女性29名)である。サポートを行っている競技は,成長期および育成年代のサッカー,高校柔道,市民マラソンと,障害者スポーツとしてシッティングバレー・車いすテニスの5種目である。部員は,各競技に班長1人と班員3名程度の小グループを作り,年間の活動計画や勉強会の企画を作成する。その企画内容にしたがい,スポ活部全体でサポートする形をとっている。主なサポート内容は,試合中の選手に対するコンディショニングおよび障害予防につなげるためのメディカルチェックや,スタッフに対し各競技の特性や各現場で必要な知識および技術に関する勉強会である。年間の活動日数は5種目すべての,試合前の勉強会,当日のサポート,サポート後の反省会を含めると,年間30日程度となっている。【考察】選手および大会関係者からの我々に対する認知度は,サポートを重ねるごとに向上している。一方でサポートする競技が増えてくるに従い活動時期が重なり,スタッフの確保が困難な場合がある。スタッフの知識および技術の維持・向上を図りながら,現場活動へ継続的に参加するモチベーションをいかに維持していくかが大きな課題である。【結論】今後の方針として,社会貢献事業としての活動の継続と更なる発展はもとより,今までサポートしてきた選手の評価および治療効果をまとめ,各スポーツの特性を把握し発生しやすい外傷や慢性障害を啓発し,予防事業にも力を入れていきたいと考える。
著者
古川 雅子 尾城 孝一 常川 真央 西薗 由依 天野 絵里子 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.135-142, 2019-05-25 (Released:2019-06-28)
参考文献数
9

研究データ管理の必要性が高まる一方で,研究データ管理支援を担うデータライブラリアンの定義や職務は定まっていない。本研究では,学術機関において研究データ管理支援業務の中心を担う人材(あるいは職域)をデータライブラリアンと定義し,文献調査に基づいてその職務について考察を行い,データライブラリアンに求められる一般的なスキル一覧を提示し,学術機関における研究データ管理支援の組織モデルと,既存の研究支援職種との関係について考察する。
著者
中村 隆志 矢谷 博文 古川 惣平 荘村 泰治 絹田 宗一郎
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

マイクロフォーカスX線CTを用い歯科修復物と模型等の断層撮影を行い、得られたデータから歯科修復物の適合性や内部欠陥等を3次元的および非破壊的に評価することを目的に研究を行った。まず歯科修復物の適合性について、Angel Crown(Mddia)、Procera Allceram(Nobel Biocare)、IPS Empress(Ivoclar Vivadent)、4)Estenia Crown(クラレメディカル)の4種類のオールセラミックをマイクロCTを用いて計測し分析した。その結果、1)Angel crownの間隙量の標準偏差は他のクラウンより小さく,安定した適合性を有していると考えられた。2)Procera Allceramはマージンを除き全体的に均一な間隙を有していた、。3)IPS Empressは本実験に用いたCAD/CAMシステムより優れた適合性を有していた.本実験結果より,CAD/CAMオールセラミッククラウンは安定した内面の適合性を有することを,マイクロフォーカスX線CTを用いた三次元的および非破壊的評価により明らかにすることができた。次にEstenia crownを除くの3種類の材料に関して、マイクロフォーカスX線CTを用い、気泡などの内部欠陥の形や大きさ、位置を非破壊的に分析した。その結果、CAD/CAMにより作製されたオールセラミッククラウンは内部欠陥が少なく、試料間でのばらつきも少ないことがわかった.一方で、手作業でポーセレンを築盛する部分では、内部欠陥が多く見られること、また試料によって大きさ、数、場所にばらつきが見られることが示された。以上のように、マイクロフォーカスX線CTを用いることで、歯冠修復物の内部欠陥の存在や適合性を非破壊的に分析することができた。本装置を臨床の場において簡便に使用することができればオールセラミッククラウンなどメタルフリークラウンの破折をより減少させることができると考えられた。
著者
原田 将 松村 浩貴 古川 裕康
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.98-108, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
33

本研究の目的は,ブランド・コミットメントに及ぼす消費価値の交互作用効果を明らかにすることである。先行研究は,消費価値を構成する各価値と購買態度・行動との関係について検討してきたが,各価値間の交互作用効果を考慮していなかった。そこで,本研究は,消費価値における機能的価値,感情的価値,社会的価値の交互作用を考慮し,それらがランニングシューズのブランド・コミットメントに与える影響について検証した。研究の結果,ブランド・コミットメントに対する各価値間の交互作用効果が明らかになった。
著者
村上 雅仁 加藤 順一 高橋 健太郎 前田 慶明 山本 千恵子 細川 晃代 永田 安雄 古川 宏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.155-157, 2005 (Released:2005-07-27)
参考文献数
9
被引用文献数
3 2

片麻痺を伴う脳血管障害患者200例(男性146例, 女性54例:61±11歳)を対象に,麻痺側と非麻痺側の脈波伝播速度を測定し,運動麻痺が脈波伝播速度に及ぼす影響をみるとともに,機能的自立度評価法(FIM: functional independence measure)による身体活動量との関連について検討した。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は非麻痺側と比較して有意に高値を示したが(p<0.0001),脳出血と脳梗塞による病型別および左右麻痺側別では有意差を認めなかった。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は年齢と有意に正相関を示し(r=0.56,p<0.05),FIMと負相関を認めた(r=-0.29)。これらの結果より,片麻痺を伴う脳血管障害患者の麻痺側では,非麻痺側と比較して血管の伸展性が低下しているだけでなく,加齢および運動麻痺により身体活動量が低いほど,動脈スティフネスの低下と関連していることが示唆された。
著者
田中 宏毅 井上 三四郎 有田 卓史 古川 寛 大角 崇史 内田 泰輔 岩崎 元気 菊池 直士 阿久根 広宣
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.861-863, 2020-09-25 (Released:2020-11-12)
参考文献数
8

51歳女性.左腰痛,両下腿痛,血尿のため体動困難となり,救急搬送された.両下腿と腰部に高度な浮腫と腫脹,激しい疼痛,水泡形成,著明な筋逸脱酵素の上昇,高カリウム血症を認め,左腰部,両下腿の急性コンパートメント症候群と診断した.緊急で腰部と両下腿に減張切開術を施行し,ICUで全身管理を行った.全身状態安定とともに四肢の浮腫は改善した.初診時に血圧低下,血液濃縮,低タンパク血症,心拍出量低下を認め,その他の多発コンパートメント症候群をきたし得る全身疾患が除外されたことより,原疾患として全身性毛細血管漏出症候群(SCLS)と診断した.SCLSは非常にまれな疾患であり,多発急性コンパートメント症候群を認めた場合,鑑別疾患の一つとして念頭に置く必要がある.