著者
吉川 智
出版者
日本法政学会
雑誌
法政論叢 (ISSN:03865266)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.227-237, 2011-11-15 (Released:2017-11-01)

When we discuss the Japanese Constitution, many people primarily take Article 9. Moreover, when discuss Article 9, Japanese people are concerned with the existence of the SDF and its significance. The Constitution holds fast to the basic principle of pacifism, but it is very clear that the SDF is the Forces even if the Japanese Government explains that it is a nonmilitary organization. There is a definite contradiction between the Government explanations and the circumstances in the SDF various activities. Japanese people passed through Hanshin-Awaji earthquake (1995) and East Japan earthquake (2011). In the two earthquakes and PKO activities, the SDF accomplished a great remarkable achievement. In this article, I will consider the Japanese national security with special reference to the particular trend of interpretation about Article 9 and the SDF.
著者
藤森 崇 吉川 達也 高岡 昌輝
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.173, 2015 (Released:2015-10-20)

近年、余剰ブラウン管が大量発生し、高濃度に含有している鉛(Pb)を除去し無害化する処理が必要である。また、代替として流通している液晶ディスプレイには、消泡剤としてヒ素(As)またはアンチモン(Sb)が含まれる。先行研究では、ガラス製品中Pb, As, Sbを除去する方法として塩化揮発法を適用し、揮発除去および溶出抑制効果が認められた。他方、有害性が懸念される臭素化難燃剤のひとつであるテトラブロモビスフェノールA(TBBPA)を臭化剤として利用した臭化揮発効果の報告がある。また、都市ごみ焼却飛灰は、一般的に高濃度で塩素を含有しているが、塩化剤としての適用研究例は見当たらない。本研究では、TBBPAおよび焼却飛灰の臭化剤、塩化剤としてのガラス製品中Pb, As, Sbへの適用可能性を実験的に検討することを目的とした。同時に、揮発処理後ガラス製品残渣からの溶出特性評価も実施した。
著者
島田 光生 森根 裕二 池本 哲也 吉川 幸造 高須 千絵
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.162-166, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
19

近年,漢方はがん医療において重要な役割を果たしている。免疫チェックポイント阻害剤ががん免疫療法の主流となった新たな時代における漢方の抗癌作用の可能性につき自験例を踏まえ考察した。免疫力強化と漢方に関しては,従来からの癌免疫の増強,特に自然免疫を主眼とする機序に関しては多く報告されてきている。一方,新しい免疫抑制の解除機構(免疫の逃避機構の阻害)における漢方の新たな可能性については,我々の十全大補湯が膵癌患者の調節性T 細胞比率を低下させる報告や免疫チェックポイントタンパクCTLA-4とも密接に関係する分子の発現を回復させるといった報告の如く,漢方が免疫抑制を解除する報告が散見され始めた。漢方の中にはいわゆる免疫チェックポイントを発動し,心臓移植片の免疫寛容誘導や,腸管炎症を抑制するとの報告があり,今後の新たな展望として,漢方を免疫チェックポイントの面から考えることが重要である。
著者
吉川 卓治 YOSHIKAWA Takuji
出版者
名古屋大学大学文書資料室
雑誌
名古屋大学大学文書資料室紀要 (ISSN:13493868)
巻号頁・発行日
no.28, pp.1-88, 2020-03-31

本稿は、JSPS補助金(基盤研究(C)、課題番号19K02395)による成果の一部である。
著者
吉川 榮一
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
no.79, pp.9-27, 2003-03
著者
西口 周 青山 朋樹 坪山 直生 山田 実 谷川 貴則 積山 薫 川越 敏和 吉川 左紀子 阿部 修士 大塚 結喜 中井 隆介
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】一般的に,加齢に伴う脳萎縮などの脳の器質的変化が,アルツハイマー病(Alzheimer's disease:AD)や軽度認知機能障害(mild cognitive impairment:MCI)の発症リスクを高めるとされている。また,ワーキングメモリ(working memory:WM)低下はADやMCIの前駆症状であり,認知機能低下と共にWMに関連する脳領域の活動性が低下すると報告されている。つまり,ADやMCIの発症を予防するためには,WM関連領域の脳活動を高め,脳萎縮を抑制することが重要であると予想されるが,脳萎縮とWMに関連する脳活動の関連性はまだ十分に検証されていない。そこで本研究では,地域在住高齢者における脳萎縮とWM課題中の脳活動との関連性を機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging:fMRI)を用いて明らかにすることを目的とした。【方法】対象は地域在住高齢者50名(73.5±5.2歳,男性27名,女性23名)とした。Mini-Mental State Examination(MMSE)<24点の者,重度な神経学的・整形外科的疾患の既往を有する者は除外した。全ての対象者のWM課題中のfMRI画像及び構造MRI画像は3.0TのMRI装置(シーメンス社MAGNETOM Verio)にて撮像した。WM課題としてはブロックデザインを用いて,画面上に映る点の位置がひとつ前の点の位置と一致するかを問う1-back課題と,画面上に映る点の位置が中心かどうかを問う0-back課題を交互に8ブロック行なった。また,構造MRI画像をVSRAD advanceにより処理し,対象者の脳全体における定量的な灰白質萎縮割合を算出した。統計解析は,統計処理ソフトウェアSPM8を用いてfMRIデータを処理した後,1-back課題と0-back課題のサブトラクションを行ない,WM課題中の脳活動部位を同定した。続いて,相関分析にて脳萎縮割合とWM課題中の脳活動部位の関連性を検討した。なお,WFU PickAtlasを用いて,解析範囲を前頭前野,内側側頭葉に限定した。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は当該施設の倫理委員会の承認を得て,紙面および口頭にて研究の目的・趣旨を説明し,署名にて同意を得られた者を対象とした。【結果】本研究の対象者のMMSEの平均値は,27.5±1.9点であった。WM課題において,右の海馬,海馬傍回を中心とした領域,両側の背外側前頭前皮質(Brodmann area:BA9),右の下前頭回(BA45)を中心とした領域に賦活がみられた(p<0.005,uncorrected)。また,脳萎縮割合と関連がみられたWM課題中の脳活動部位は,両側海馬及び両側の背外側前頭前皮質(BA9),右前頭極(BA10)を中心とした領域であった(p<0.005,uncorrected)。なお,これらの関連性は負の相関を示しており,脳萎縮が小さいほど上記の領域の脳活動量が大きいという関連性が認められた。【考察】本研究の結果により,脳萎縮の程度が低いほど,視空間性WM課題中の海馬,背外側前頭前皮質を中心とした領域の脳活動が高いことが示唆された。視空間性WMは前頭前野や海馬の灰白質量と関連すると報告されており,本研究はそれを支持する結果となった。海馬を含む内側側頭葉は記憶機能の中枢であり,一方,背外側前頭前皮質はWMを主とする遂行機能を担う領域とされており,双方ともにともに加齢による影響を受け,萎縮が強く進行する領域であると報告されている。つまり,これらの領域の活動が低下し萎縮が進行することが,記憶機能や遂行機能の低下を主とする認知機能低下を引き起こし,ADやMCIの発症リスクを高める要因の一つになりうると考えられる。今後は,二重課題や干渉課題といったWMの要素を取り入れた複合的な運動介入を行ない,関連領域の脳活動を高めることで,脳萎縮を抑制できるかどうかを検証していく必要があると考える。本研究は横断研究のため脳萎縮と脳活動の因果関係は不明であり,また脳の詳細な萎縮部位は同定していないことが本研究の限界であると考える。今後は,詳細かつ縦断的研究を行なうことが検討課題である。【理学療法学研究としての意義】高齢者の認知機能低下を抑制することは,近年の介護予防戦略において重要な役割を担っている。本研究の結果により,脳萎縮の程度には記憶や遂行機能に関連する領域の脳賦活が関連することが示された。本研究を発展させることで,脳萎縮や認知機能低下抑制を目的とした非薬物療法のエビデンスを構築するための一助となると考えられる。
著者
豊岡 示朗 吉川 潔 足立 哲司
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.419-430, 1995-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

朝の起床後におけるジョギングの問題点, その実施時間帯による代謝特性を明らかにすることを目的として, 男子長距離選手5名 (19~26歳) とジョガー (32~50歳) を対象に, 絶食, スナック, 夕方の3条件を設定して60分間のトレッドミルによるジョギングを課し, 血中基質と代謝反応を測定し, 次のような結果を得た.1) 絶食条件のジョギング前後の血液グルコースは, ジョガー群で100.8mg/dl: 93.0mg/dl, ランナー群で101.0mg/dl: 105.6mg/dlとなり, ジョガー群の低下が大きい傾向が見られた.しかしながら, 両群間に有意差は認められなかった.また, 夕食を摂らなかった被験者1名 (48歳) が, 走行後65mg/dlとなり, 低血糖レベルに近づいた.2) 同条件での遊離脂肪酸は, ジョガー群の安静で, 0.37mmol/l, 運動後, 0.57mmol/l, ランナー群の場合, 運動前0.25mmol/l, 運動後0.37mmol/lとなり, いづれも, 約50%の上昇がみられたものの, 安静値の2倍に達した被験者は1名であった.また, その最大値は, たかだか, 0.86mmol//lであった.3) 上述の結果から, 起床後の空腹状況において, 50~60%VO2maxで60分間のジョギングを実施した場合, 脱力感, 不快感や低血糖症状に陥る例は稀であり, 遊離脂肪酸が急上昇 (安静の3~4倍) することもほとんどないことが示唆された.しかしながら, 中高年ジョガーの場合, β-ヒドロキシ酪酸が, 運動前に比べ1.3~2.6倍も増加する例 (6名中5名) が見られた.4) 血中基質の動態からみた夕方ジョギングの特徴は, 朝の2条件 (絶食とスナック) と比べ, 運動前のインスリンレベルが2.7倍高く, 運動中のアドレナリン分泌の亢進, 血液グルコース取り込みの増加, 脂肪分解能の抑制であった.一方, 朝の2条件の動態は, ほぼ同様となり, インスリン, アドレナリン, ノルアドレナリン, 血液グルコースの変動が小さく, グリセロールの増加, FFA代謝回転レベルの高いことが認められた.5) 60分間のジョギングによる全消費エネルギーは, スナック条件が他の条件より4~5%高く (P<0.01) 654.4kcal, 以下, 夕方条件・627.5kcal, 絶食条件・619.2kcalとなった.この差異の要因は, スナック摂取からくる酸素摂取量の増加に依る.6) 呼吸商 (RQ) から60分間のジョギングによる炭水化物と脂肪の酸化比率をみると, 朝の2条件 (絶食とスナック) の場合, 約51~50%: 49~50%とほぼ同様になったのに比べ, 夕方条件の場合は, 67.4%: 32.6%となり, 朝のジョギングの方が約16~17%脂肪の酸化が多い (P<0.01) ことが認められた.7) 以上の結果から, 朝の2条件 (絶食とスナック) によるジョギングは, 夕方実施する場合に比べて脂質代謝が高いと示唆された.
著者
安藤 亮一 吉川 桃乃 山下 裕美 土肥 まゆみ 千田 佳子 井田 隆 石田 雄二 秋葉 隆
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.317-325, 2003-05-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
30
被引用文献数
1

活性型ビタミンD静注製剤である, マキサカルシトールとカルシトリオールの透析患者の二次性副甲状腺機能亢進症に対する効果を比較検討した. また, 新たに開発された1-84副甲状腺ホルモン (PTH) のみを測定するwhole PTHの測定を行い, whole PTHおよびC端の不活性フラグメント7-84 PTHへの効果についても比較検討した. 対象は年齢, 透析歴, PTHをマッチングさせた, 各群10例の二次性副甲状腺機能亢進症を有する透析患者である. PTHの値に応じて, マキサカルシトール5あるいは10μgを週3回各透析後に (マキサカルシトール群), また, カルシトリオールを0.5あるいは1.0μgを週3回 (カルシトリオール群) より開始し, intact PTH, whole PTH, 7-84 PTH, 骨型アルカリフォスファターゼ (BAP), インタクトオステオカルシン (iOC), I型プロコラーゲンNプロペプチド (PINP), 補正カルシウム (Ca), リン (P) に及ぼす影響について, 24週間にわたり前向きに比較検討した.両群ともに, 4週後にwhole PTHの有意な低下が認められた. カルシトリオール群では, 8週-12週においてPTHの低下が少ない傾向であったが, 薬剤の増量により, 16週以後, マキサカルシトール群と同様に低下した. Intact PTH, 7-84 PTHは, whole PTHと同様の経過を示した. BAP, iOC, PINPも同様の傾向を示したが, カルシトリオール群では有意な低下ではなかった. また, 補正Caは両群ともに増加, Pは変動が大きいが有意な変化を認めなかった. これらの検査値は24週後において, 両群間に有意な差を認めなかった. 薬剤の投与量を調節した結果, 24週後の投与量の比は約7:1であった. 以上より, マキサカルシトールとカルシトリオールは投与量を調節すれば, ほぼ同等の二次性副甲状腺機能亢進症に対する効果が得られ, その効力比はマキサカルシトールを1とするとカルシトリオールで約7に相当すると考えられた.
著者
吉川 聡
出版者
史学研究会 (京都大学文学部内)
雑誌
史林 = THE SHIRIN or the JOURNAL OF HISTORY (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.693-727, 1996-09-01

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1 0 0 0 鏡女王考

著者
吉川 敏子
出版者
續日本紀研究会
雑誌
續日本紀研究 (ISSN:0559894X)
巻号頁・発行日
no.418, pp.34-42, 2019-12
著者
吉川忠夫編
出版者
同朋舎出版
巻号頁・発行日
1992
著者
吉川 雅也 Masaya Yoshikawa
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of inquiry and research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.111, pp.193-211, 2020-03

本研究は有機的統合理論における自律-他律パラダイムの観点から主体性概念の構造的理解を試みるものである。主体性という言葉は教育や産業の現場でも頻繁に使用されるが自律や自発などの類語が存在するうえ、それらが何を意味するのか定義が一定しない。自ら考えて行動しても他者の期待に沿わなければ主体的との評価がなされないこともある。本研究は文部科学省「生徒指導提要」の分類を出発点とし、モチベーション研究における有機的統合理論の枠組みを用いて主体性および類語の整理を行った。その結果、自ら考え行動するだけでは自発・自主であり、計画性が認められると自律となり、自らの考えからではなく他者の期待や組織のルールに沿ったことを自らの意志で行うことが主体性であることがわかった。これは有機的統合理論では社会化された外発的動機づけに相当し、主体性が自律的ながら外部から動機づけられた手段性を有するものであることを意味している。
著者
吉川 翠
出版者
家屋害虫研究会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.111-118, 1995-12-01
参考文献数
11

Ultrasonic flea-and-tick control devices have been marketed as repellents of mites in Japan since 1993. The efficacy of three types of devices was examined using three kinds of living mites : Dermatophagoides pteronyssinus (D. p.), Chelacaropsis moorei (C. m.) and Ornithonyssus bacoti (O. b.). A black flockpaper, 415mm in length and 50mm in width, was fringed by double-faced tape 15mm in width to avoid escape of mites. The length of the paper was divided into 8 sections of I -VIII, including one side of the tape as section I . Food for attracting mites was prepared on the tape of section I . Food was mixed powder for D.p., living cheese mites for C. m. and dry ice placed on cotton for 0. b. About 100 mites of D. p. starved for 24 hours were placed between 1V and V of a flockpaper. This paper was kept for 24 hours in a dark condition in a plastic cage in which an ultrasonic device was set over the food to expose I -IV. About 30 mites of C. m. starved for 24 hours were placed between IV and V to be exposed to ultrasound for 4 hours and 5-15 mites of O. b. starved for 2 weeks were placed between IV and V to be exposed for 3 hours. After exposure, the mites on each section were counted. The experiments on O.. p. and C. m. were repeated 5 times with each device and totaled in each section of each device, while that of D. b. was repeated 3 times and totaled in the same way. Sections I-IV and V-VIII for each kind of mite and device were added together and compared with the control which were done without the device in the same manner as with the device. Sections I-III, IV-V and VI-VIII for each kind of mite and device were also totaled to check mite movements and compared with the control. There was no significant difference in the number of any kind of mite between the exposure and control groups found on I -IV and V-VIII with any device. About 50% of D. p. were found on IV and V with each device also showing that mites of D. p. were not affected by the ultrasound while there were more C. m. and O. b. on I-III than on IV-V or VI-VIII being no efficacy of the sound with any device.