著者
佐々木 沙織 小保方 祐貴 菅谷 知明 河内 淳介 福原 隆志 中澤 理恵 坂本 雅昭 中島 信樹
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】我々は,2004年度より高校サッカーメディカルサポートを開始し,2013年度で10年目を迎えた。県大会の全試合を対象に,会場本部における試合前・中・後のサポートを行ってきたが,近年はマンパワー不足により全会場にスタッフを配置することが困難となってきている。今後,継続してメディカルサポートを行っていくうえで,本研究会のメディカルサポートに対して需要の高い試合にスタッフを配置し,効率かつ効果的な運営を行う必要があると考える。そこで,群馬県高等学校体育連盟サッカー競技大会における準々決勝~決勝戦及び1~3回戦に対するサポート対応件数を調査し,試合レベルの違いとメディカルサポート対応件数との関係について検討した。【方法】対象は,2010年~2013年度に開催された群馬県高等学校体育連盟サッカー競技15大会881試合のうち,2010年度・2011年度に準々決勝~決勝戦でサポートを実施した8大会53試合(以下,準々決勝~決勝戦群)と,2012年度・2013年度に1~3回戦でサポートを実施した7大会315試合(以下,1~3回戦群)とした。調査項目はメディカルサポート対応件数とし,各群における1試合当たりの対応件数を求めた。メディカルサポートスタッフの募集は,群馬スポーツリハビリテーション研究会を通じてボランティア参加を集い,各会場1名以上の理学療法士を配置した。メディカルサポートの内容は,傷害に対するテーピング,アイシング,ストレッチング,止血処置,傷害確認,今後の指導とした。【倫理的配慮,説明と同意】本報告の目的及びデータ処理に関する個人情報保護について群馬県高等学校体育連盟サッカー専門部に十分説明し,同意を得たうえで実施した。【結果】準々決勝~決勝戦群の対応件数は50件であり,1試合当たりの対応件数は0.94件であった。1~3回戦群の対応件数は521件であり,1試合当たりの対応件数は1.65件であった。【考察】準々決勝~決勝戦群と比較して,1~3回戦群での1試合当たりの対応件数が多かった。その理由として,1~3回戦群はトレーナー不在のチームが多いことが予想され,会場に配置されたメディカルサポートへの要請が多かったのではないかと考える。今回の結果より,メディカルサポートへの需要は,準々決勝~決勝戦と比較して1~3回戦で高いということが確認された。過去の報告から,メディカルサポートを行っていくうえでスタッフのマンパワー不足が問題とされており,本研究会においても同様の問題が生じている。今回の結果から,1~3回戦におけるメディカルサポートへの要請が多く,それらの試合にサポートを集中させることで,より選手や監督のニーズに応えることが可能となると考える。また,スポーツ現場で理学療法士が活躍する機会が増えることで,メディカルサポート活動の普及につながるものと考える。メディカルサポートスタッフに対する勉強会や技術指導などの教育体制を確立し,メディカルサポートに興味のある理学療法士が参加しやすい環境を整えることで,スタッフの増員を図り,マンパワー不足を改善することが今後の課題である。【理学療法学研究としての意義】群馬県高校サッカーメディカルサポートにおける,試合レベルの違いと対応件数との関係性を調査した結果,準々決勝~準決勝と比較して1~3回戦においてメディカルサポートに対する需要が高いことが明らかとなった。本調査結果は,理学療法士によるメディカルサポート活動の普及のための有益な資料となると考える。
著者
井尻 裕二 深田 淳 坂本 和彦 内田 雅大 石黒 勝彦 梅木 博之 大西 有三
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集
巻号頁・発行日
vol.2001, no.694, pp.179-194, 2001
被引用文献数
4

岩盤中の割れ目をモデル化する際に, 原位置で観察したスケールとモデル化するスケールが大きく異なる場合には, 割れ目特性のスケール依存性に注意する必要がある. わが国のトンネルやダムで観察された割れ目データを収集して, 割れ目トレース長のスケール効果について検討した結果, 割れ目トレース長の頻度分布は場所や岩種に関係なく負のべき乗分布にしたがうことが示された. また, 花崗岩を対象として割れ目ネットワークモデルの水理特性について検討した結果, 割れ目ネットワークモデルの水理特性は割れ目の大きさを表すべき乗分布のべき乗数に依存し, べき乗数が小さいほどモデル内に大きな割れ目が多くなりモデルの透水性は高くモデル内の地下水移行時間は短くなることが示された.
著者
坂本 毅啓 佐藤 貴之 中原 大介
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE) (ISSN:21888620)
巻号頁・発行日
vol.2015-CLE-16, no.14, pp.1-5, 2015-05-15

これまで,著者らは,社会福祉士養成教育において ICT の活用を検討してきた.その結果として,相談援助演習の模擬面接で利用する,コミュニケーションスキル獲得を目指した教材の開発を行った.本稿では,本教材を用いた授業実践の概要,および,授業時に学生がスマートフォンにより学習を行ったときの評価について述べる.
著者
坂本 勉
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.2_77-2_90, 1995

This paper is concerned with the question of how &ldquo;transparent&rdquo; the relation is between the parser and the grammar with respect to filler-gap associations. Some previous research has argued for non-transparency; this would invalidate a whole line of psycholinguistic research in which the representations assigned to sentences by the parser are taken as revealing the representations assigned to sentences by the mental grammar.<br>The experimental results on Japanese sentence processing reported here show a constant preference for the object filler as a filler in both Subject-Object word order and Object-Subject word order. On the standard assumption that scrambling of word order leaves a trace, this consistency of object filler preference suggests that the trace is recognized by the processor as a legitimate filler. Thus, the findings here do not support the non-transparency hypothesis, which is based on the following two claims: (i) the parser uses a strategy that depends on recency (the &ldquo;Most Recent Filler, MRF&rdquo; strategy) and (ii) the parser does not accept an empty category as the filler for another empty category (the &ldquo;Lexical Filler Only, LFO&rdquo; hypothesis). Rather, the findings are compatible with the transparency hypothesis, which assumes that the parser can make use of all the information available from the grammar. Furthermore, the results presented here support the hypothesis that the language module is independent of general inference mechanisms.
著者
酒井 久治 坂本 牧夫
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.235-239, 1999-03-01
参考文献数
5
被引用文献数
2

一方、発電装置について着目すると、小型イカ釣り漁船では副励磁機付きのブラシレス発電機(以下、特殊形発電機と言う)が集魚灯用発電機として用いられている。特殊形発電機の効率は、他の漁船や商船で使用されている副励磁機のない標準形ブラシレス発電機(以下、標準形発電機と言う)に比べて若干低いが、その反面(1)集魚灯調光のための広範囲な電圧調整が可能である、(2)負荷の一斉投入時の電圧変動率が良好である、等の長所があり、現在でも多くの小型イカ釣り漁船で採用されている。しかし、石川および対馬沖における乗船調査の結果、(1)においては開閉器OFFによる減灯は行うものの、サンマ棒受網漁法で見られるような電圧調整による調光は確認できなかった。また(2)についても一斉投入が見られず、特殊形発電機の必要性が認められなかった。このことから、調査時に見られた発電機の運転方法が確立できれば、効率の良い標準形発電機の搭載が可能になり、燃料消費量の低減が期待できる。
著者
坂本 拓弥
出版者
Japan Society of Physical Education, Health and Sport Sciences
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.505-521, 2013
被引用文献数
3

The purpose of this paper is to clarify the formation process of body culture, i.e., gestures and behavior, of physical education teachers in Japan based on phenomenological body theory, and to present a theoretical basis for the most desirable "PE teacher identity". It has been pointed out that PE teacher body culture has a variety of influences on students. However, how a teacher acquires body culture has never been sufficiently considered. Therefore the paper focuses on the phenomenological body theory that suggests the relationship between habits and the perceptual experience of body culture formation.<br>   The main points of discussion are as follows:<br>   Previous studies have shown that the image of the PE teacher as a coach has been well established, and that clarification of the process of body culture formation is warranted. In previous studies, the body culture of PE teachers has been discussed mainly in terms of 'habitus'. However, it has not been clarified how individual PE teachers embody such a culture. Phenomenological body theory indicates that acquisition of habit involves reworking and renewal of the body schema through perception influenced by culture. Based on this, analysis of corporal punishment as a typical example of body culture in school athletic clubs can be used to clarify the model formation of PE teacher's body culture. PE teachers' thoughts and behavior are unconsciously formed as a "body schema" through experience of school athletic clubs where a coach's one-sided method of instruction is almost unconditionally accepted by students striving to acquire athletic success.<br>   In conclusion, "PE teacher identity" is formed on the basis of original body culture, and is embodied as a habit through unconscious processes. This is why PE teachers seldom notice their behavior, and thus do not change or improve it. It is only through a "body schema" and perceptual experience that a PE teacher's thoughts and behavior, "PE teacher identity", can be reconstructed. The possibility of PE teacher body theory can be established on the basis of this viewpoint.<br>
著者
丸山 悦子 坂本 薫
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.97-103, 1992-02-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
7

炊飯における米の浸漬については, 松元らにより米粒切片の膨潤状態から30~120分間が適当であるとされ, また関らは, 20℃で浸漬した場合, 30分間以上15時間まで飯のα化度には浸潰時間による差はみられず, 食味上はいずれも同様に好まれたと報告している.米の浸漬温度や浸漬時間は、炊飯過程における昇温時間と相互に関連しており, 昇温時間を長くすることによって浸漬時間の不足をカバーすることができるとされている.浸漬における吸水量が多くなると昇温時間は短くてよいと考えられ、浸漬による吸水量を増加させることによって浸漬時間や昇温時間を短縮することが可能と思われるが、浸漬時間や浸漬温度と昇温時間との関連性については、ほとんど検討されていないのが現状である.すでに市販の自動炊飯器においては、米の浸漬中の吸水を40℃で行い, 炊飯を迅速に行うために種々の工夫がされているものがあり, 日常炊飯においても, 米の吸水を急速に進行させるために温水を用いる場合もある.今回は, 米の浸漬温度や浸漬時間, 昇温時間との関連を明らかにすることを目的として実験を行い, 若干の知見を得たので報告する.炊飯過程における米の浸漬温度や浸漬時間, 昇温時間は重要な加熱要因である.本報では, 浸漬と昇温との関連を検討するため, 合計30種類の方法で炊飯を行い, 米飯のテクスチャー, 還元糖量, 全糖量の測定, 飯粒断面の顕微鏡観察, 官能検査等を行った.その結果, 60℃で浸漬した米飯は20℃のものに比べ米粒周辺部の付着物が堅固であり, 表面が滑らかな状態で, 付着性が小さかった.また, 還元糖量は全体的に昇温時間, 浸漬時間が長く, 浸漬温度が高いほど高い値を示すことが明らかになった.テクスチャー測定による硬さは食味評価による米飯の硬さに対応しており, 官能検査の結果では, 40℃および60℃で浸漬した米飯が好まれた.
著者
手代森 隆一 坂本 勇一 柴田 絵里子 高野 康之 三上 英子 赤平 恵美 立花 直樹 大西 基喜
出版者
Japanese Association of Medical Technologists
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.550-556, 2014

AmpC β-ラクタマーゼ産生菌の遺伝情報はプラスミドによって菌株,菌種を超えて伝達されるため,院内感染対策で問題となる.今回我々は,長期に抗菌薬投与をされていた肺炎患者において,<i>Klebsiella pneumoniae </i>Carbapenemase(KPC)型との鑑別を要したAmpC β-ラクタマーゼ産生<i>Klebsiella pneumoniae</i>を検出した一例を経験したので報告する.患者は62歳,男性.平成23年8月近医にて肺化膿症と診断され,治療中に肺出血を併発し当院へ転院した.患者は,入院2週間前からカルバぺネム系薬が投与されていた.気管内採痰から検出された<i>K. pneumoniae</i>は,カルバぺネム系薬を含む全βラクタム系薬に耐性であったことから,KPCなどのカルバぺネマーゼ産生菌が疑われた.しかし,Hodge's test,シカベータテスト,メルカプト酢酸の酵素阻害試験はいずれも陰性であった.本菌は,ボロン酸を用いた酵素阻害試験で阻止円の拡大が認められたことから,AmpC β-ラクタマーゼ産生株と推定された.さらに,遺伝子学的検査の結果,本菌はDHA型のAmpC β-ラクタマーゼ産生<i>K. pneumoniae</i>であることが確認された.今回の分離株におけるimipenem(IPM)のMIC値は4 μg/mLであり,2010年以降のCLSIのブレイクポイントで耐性と判定される株であった.AmpC β-ラクタマーゼでありながらIPMのMICが高かった理由は不明であるが,染色体性カルバぺネマーゼ保有の可能性も否定できないと考える.このような耐性菌に遭遇した場合に備え,検査室では酵素阻害試験などを追試できる体制を整えておくことが必要である.
著者
津野 洋 張 鶴清 坂本 昌則 山田 春美
出版者
Society of Environmental Conservation Engineering
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.111-119, 2009

エストロゲン様活性を波長405nmにおける発色強度で測定するNRL/TIF2-BAPアッセイはフミン質系着色試水についても適用できると考え,その再現性ならびに適用性の評価を試みた.また種々の下水処理工程水や汚泥サンプルについてGC-MSから得られた結果と比較検討を試み,以下の知見を得た.<br> 1)E1がE2の1.6倍,E3がE2の2.7倍も感度が高く,BPAに関しても他の方法より活性値が2桁高く,NPは同程度であり,本法は感度の高い方法である.<br> 2)下水一次処理水および二次処理水のE2添加回収率は60%以上で,変動係数は20%以内であった.<br> 3)GC/MSによる測定値と高い相関性が確認され,フミン質系着色試水や汚泥に対しても適用可能であること,およびオゾン処理の評価においては安全側の指標として有用であることが示された.<br> 環境水における生態系への影響が合成物質に比べ天然エストロゲンが寄与していることを考えると,NRL/TIF2-BAPアッセイは安全側の水処理指標になると考えられる.
著者
大迫 茂人 佐野 光仁 愛場 庸雅 近藤 千雅 北尻 雅則 坂下 啓史 東川 雅彦 村本 大輔 奥村 隆司 坂本 平守 浅井 英世
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.10-15, 2009 (Released:2012-11-20)
参考文献数
7

大阪府における新生児聴覚スクリーニング後の精密聴力検査結果を過去 5 年間にわたり検討し,本事業の評価を試みた。  対象児は聴覚スクリーニング後に要検査児として大阪府下の36精密聴力検査施行病院耳鼻咽喉科に紹介された新生児達である。  調査項目は10項目であるが,今回は上記の目的に関係の深い 3 項目について検討した。  精密聴力検査医療機関を受診した児数は平成14年度159名より年々増加し,平成18年度は372名と順調にのびていた。また,精密聴力検査を受けた児数も平成14年134名から増加し平成18年度は318名であった。  その受診児に対する精密聴力検査の結果の中,難聴児の検出数とその率は平成14年度では63名47%であったがその後,年々増加し平成18年度では194名61%であった。他方,両側性高度難聴児の検出は平成18年度でも受診児中精密検査を受けた318例中29例であった。  スクリーニング検査結果と精密聴力検査結果を比較して両検査結果が一致している割合は平成14年度の35.4%から年々上昇し平成18年度には63.5%と高まっていた。この事実から両検査施行者の検査技術の向上などがうかがわれる。  上述調査の結果は耳鼻咽喉科の観点からみると大阪府における本事業は順調に歩んでいることを示す一面と考えられる。
著者
斎藤 豊 松田 尚久 中島 健 坂本 琢 山田 真善 斎藤 彰一 池松 弘朗 和田 祥城 岡 志郎 河野 弘志 佐野 寧 田中 信治 藤井 隆広 工藤 進英 浦岡 俊夫 小林 望 中村 尚志 堀田 欣一 堀松 高博 坂本 直人 傅 光義 鶴田 修 樫田 博史 竹内 洋司 町田 浩久 日下 利広 吉田 直久 平田 一郎 寺井 毅 山野 泰穂 金子 和弘 山口 裕一郎 玉井 尚人 中野(丸山) 尚子 林 奈那 岩館 峰雄 石川 秀樹 吉田 茂昭 The Japan NBI Expert Team (JNET)
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.2314-2322, 2016 (Released:2016-11-20)
参考文献数
14

現時点で日本から提唱されている大腸NBI拡大分類(佐野分類,広島分類,昭和分類,慈恵分類)の臨床研究の結果から,大腸病変における質的・量的診断に対して,NBI拡大観察の有用性が数多く報告されている.また欧米と日本の共同グループから非拡大でも使用可能な分類としてNICE分類が提唱された.学会・研究会で討論を重ねるに従い,ⅰ)同一類似所見に対して複数の定義呼称が存在する,ⅱ)拡大内視鏡分類におけるSurface patternの必要性の有無,ⅲ)隆起型,表面型病変におけるNBI所見の相違などの問題点が議論されるようになった.2011年,この問題を解決するべく,大腸拡大NBI統一分類作成を目的とするThe Japan NBI Expert Team(JNET)が吉田茂昭先生の声かけのもと結成され,国立がん研究センターのがん研究開発費の班会議で検討が行われた.まずワーキンググループが結成され,JNET分類の元となるスケールが形成され,会議で了承を得た.このJNETスケールを元にWeb-baseでVessel pattern, Surface patternの診断精度を検討し,単変量・多変量解析の結果を基に議論を重ねたのち,2014年6月大腸拡大NBI統一分類がmodified Delphi methodによるコンセンサスを得て提唱されるに至った.JNET大腸拡大NBI分類はVessel pattern, Surface patternのカテゴリーからなるType 1,2A,2B,3の4分類に分類される.Type 1は過形成性ポリープ,Type 2Aは腺腫~低異型度癌(Tis),Type 2Bは高異型度癌(Tis/T1a),Type 3は高異型度癌(T1b~)の病理所見に相関する.所見の目合わせに関して現在班会議,日本消化器内視鏡学会附置研究会において議論を重ねている段階である.