著者
小野 憲史
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1109, pp.18-21, 2013-05-27

従来からのゲーム機メーカーの中で、特に大きな変化が見られたのが任天堂である。同社 環境制作部の島田健嗣氏はGDC内の講演で、参加者に対して「任天堂との契約のハードルは、どんどん下がっている」と呼びかけた(図2)。2012年11月に発売した新型家庭用ゲ…
著者
小野 晃典
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.13-40, 2001-04-25

社会学者E.M.Rogersを代表とする普及研究はしばしば,革新を徐々に普及させる駆動力としてのコミュニケーションの役割として,「情報の送信と受信」の局面と「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の局面とを混同している。先の拙稿は,前者の「情報の送信と受信」の観点から,Rogersによる5種類の採用者プロファイルを定式化し,各採用者の新製品採用時期と社会システム内の新製品普及パターンを導出しうる理論モデルを形成した。それとは対照的に,本稿は,後者の「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の観点から,同様の試みをなす。議論は普及論の枠を超え,経済学者Leibensteinのバンドワゴン/スノッブ効果,心理学者Fishbein&Ajzenの行動意図モデル,経済学者Veblenの顕示的消費論,社会学者Simmelのトリクル・ダウン論に及び,それらは一括して多属性効用型ブランド選択モデルの形態で整序される。最後には普及研究に立ち戻り,それまでの議論を参照しつつRogersの採用者プロファイルを「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の視点から定式化し,先の拙稿と対を成す理論モデルを形成する。
著者
小野 純子
雑誌
人間文化研究 = Studies in Humanities and Cultures (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.49-71, 2017-07-20

台湾は1895 年より約50 年間、日本の統治下に置かれた。その間台湾では同化政策がとられ、日本人の日本語による教育などが行われた。その政策は宗教面でも取られ、日本の国家神道を植民地に根付かせようと試み、50 年間で台湾各地には多くの神社が創建された。本論は、その中でも「嘉義」に注目する。嘉義は、1920 年の地方制度改正によって、台南州に組み込まれ格下げされた街である。本論では、1920 年代の嘉義「街」と共に歩んできた嘉義神社の創建を振り返り、当時の周辺学校や学生らとの関わりについて考察した。本論により、これまで別々に論じられてきた「街」「学校」「神社」のつながりが浮き彫りとなった。
著者
小野 清美 林 優子 大井 伸子 奥田 博之 山岡 聖典
出版者
岡山大学医学部保健学科
雑誌
岡山大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13450948)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.27-36, 2001-12-25

病院におけるアメニティの重要性は十数年前から言われているが,それは建物の建築の時だけでなく,その後療養の場所をどのように維持し,快適環境を患者にいつまでも提供していくかである。これまで日常の看護業務において掲示物やパンフレットの置き方,床頭台のあり方などは整理整頓の一環で病棟管理の中にあった。だが,もう一つの流れがある。ウイリアム・モリスは生活の中における芸術化を考え,生活用品そのものに美しきと手作りの良さがあることを提唱した。こうした生活デザインの流れの中で,本研究では本学科棟内において床頭台のディスプレイや掲示の仕方,パンフレットの置き方など,ラッピング技法を使用し,入院生活上のアメニティの創出を試みた。その後,ラッピング技法を用いたアメニティ創出の試みは患者の心を癒す可能性のあることを明らかにした。また,ラッピング技法使用上の留意点についても指摘した。The importance of producing the comfortable environment, namely to create the amenity for the patients admitted in the hospitals, has been recognized recently. In this study, to create the better amenity for admitted patients' daily life by the nurses, we examined the influence of the ways of displaying, placing and decorating the daily materials, such as booklets, tea cups, letters and etc. on a bed side table, using the wrapping skills. As a result, we found out that creating the amenity using the wrapping skills might be useful for the admitted patients' care and their mental healing. Furthermore, we indicated some important points when using the wrapping skills, such as selecting appropriate materials and methods suiting for each subjected matter.
著者
小野 光則
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.836-852, 1980-09-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
195
被引用文献数
3 3

Recent progress in regioselective carbon-carbon bond forming reactions involving “ambident substrates” has been reviewed with 308 selected references. This article is divided into two parts, Part 1 concerns the reactions of ambident nucleophiles which mainly include the di-anions of enolates and the asymmetric allylic carbanions. Part 2 involves the reactions of ambident electrophiles which are represented by α, β-unsaturated carbonyl systems, the SN 2' reactions of allylic alcohol derivatives and the epoxy compounds containing a nucleophile in the same molecule. Some plausible explanations and controlling factors of these regioselectivities are summarized.
著者
小野 芳朗
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.664, pp.1197-1204, 2011-06-30 (Released:2011-11-16)
参考文献数
18

The forest around urban area was desolated tremendously by imprudent cutting trees in 19 C. Recovering of these forests was begun from the early 1900's to keep the trees for source of water supply, protection of landslide and scene from the urban area. This paper discusses the relationships between the preservation of the forest scene and its management, and the development as the park. Dr. T. Tamura who is a specialist on the scenery and the park, and Mr. U. Kugo who is a technocrat on the forest management of Okayama Prefecture participated in the manifestation and preservation of the scene of Misao-yama hill as a borrowing landscape from the Kohraku-en garden that is historical Daimyo garden. However, Dr. Tamura planned the forest park in the Misao-yama hill as a developing urban infrastructure for hygiene and recreation space.
著者
小野 雄大 友添 秀則 根本 想
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.599-620, 2017
被引用文献数
5

In recent years, the way university sports are conducted has been under discussion. In particular, there is some concern about the balance between studies and competitive activities, which is important when considering the future of university sports in Japan. As no previous research has focused on sports recommendation admissions to universities in Japan, the present study first attempted to clarify the way in which this system has developed.<br>  The following findings were obtained:<br>  1.&nbsp;In Japan, even before the recommendation admission system was officially approved, athletes had been given preferential treatment in entrance examinations, which was not disclosed to the public or stipulated in application guides.<br>  2.&nbsp;Soon after the recommendation admission system was officially approved, campus disputes worsened, which caused the preferential admission treatment of athletes to be severely criticized, making it difficult to continue with the conventional system any longer. Accordingly, during the period from the late 1960s to the early 1970s, universities abolished the preferential treatment given to athletes in entrance examinations.<br>  3.&nbsp;Since the recommendation admission system was officially approved in 1967, the faculties of physical education at private universities, among others, started to actively admit athletes based on recommendation. These physical education faculties selected students based on physical skill tests to secure competent athletes. Thus, by matching the admission policy of the faculty with the sporting abilities of athletes, universities were able to secure competent athletes without having to impose a special admission quota for athletes.<br>  4.&nbsp;In the 1980s, private universities played a leading role in conducting entrance examinations with a special admission quota for athletes. Waseda University launched the Special Selection System for Physical Education Major, which introduced a special admission quota for athletes, specified the athletic events and performances, and made the selection process widely known to the public. In conducting this selection, however, the university faced a dilemma of whether or not to employ it as the system for strengthening their sports teams.<br>  5.&nbsp;In 1987, the Ad Hoc Council on Education, an advisory body of the Japanese Government on education, recommended that assessment of sports activities be taken into consideration in entrance examinations. The 1989, the Guidelines for University Entrance Examination, revised in accordance with the Council's recommendation, listed &ldquo;adequate assessment of activities in sports, culture, etc.&rdquo; as a selection method for university admission for the first time.<br>
著者
小野田 慶一 安部 哲史 山口 修平
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.48-57, 2012-02-01 (Released:2014-08-20)
参考文献数
111
被引用文献数
2

ヒトを含む生体の環境適応にとって, 環境からのフィードバックによって適時行動を修正することは必須の実行機能である。こうしたフィードバックに対する処理の神経生理学的指標の一つとして, フィードバック関連陰性電位 (feedback-related negativity: FRN) が広く用いられている。FRNは多様なフィードバック刺激に対して潜時200~300 ms付近で惹起される, 前頭中心部優勢の陰性電位であり, 前帯状回がその発生源であると考えられている。近年では, 実験的アプローチや計算論的アプローチによりFRNが何を反映しているかが徐々に明らかとなってきており, また, FRNを指標とした多様な応用研究が展開されている。本稿では, FRNに関する最近の知見を概観し, その動向を探る。

1 0 0 0 OA 本草記聞 15巻

著者
小野蘭山 著
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
小野 俊朗 平松 竜一 久保田 尚浩 依田 征四 高木 伸友 島村 和夫
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.779-787, 1993 (Released:2008-05-15)
参考文献数
24
被引用文献数
7 5

ブドウ'ピオーネ'の無核果栽培において,同一園で毎年着色が良好な樹と不良な樹を用いて,着色に違いが生じる原因を新梢生長や果実発育の面から検討した.新梢伸長,新梢当たりの葉面積および葉のクロフィル含量には着色良好樹と不良樹の間に差はほとんど認められなかった.単位面積当たりの収量は着色不良樹よりも良好樹でわずかに多かった.果粒肥大にも両者に大きな差はなかったが,不良樹では果粒軟化日が良好樹よりも約5日遅かった.果皮色は,果粒軟化後から成熟時まで常に着色良好樹で優れ,とくに軟化後2~3週間以降の差が顕著で,成熟時のアントシアニン含量は着色良好樹が不良樹の約2倍であった.屈折計示度は,成熟期間をとおして着色良好樹で高く,とくに果粒軟化後約3週間以降に両者の差が大きく現れた,果肉の糖含量の変化もほぼ同様であったが,その組成比には良好樹,不良樹間に差がなかった.

1 0 0 0 OA 緜考輯録

著者
[小野景湛] [等編]
巻号頁・発行日
vol.第9冊, 1000
著者
森髙 初惠 小林 誠 卯川 裕一 提坂 裕子 不破 眞佐子 佐川 敦子 小野 高裕
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成26年度(一社)日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.191, 2014 (Released:2014-10-02)

【目的】食塊の粘性率や密度などの物理的性質は、口腔から胃への安全な食塊の移送に影響を与えるため、嚥下機能低下者の安全な嚥下のためには重要である。水溶性あるいは不溶性の食物繊維は添加する食品のレオロジー特性やテクスチャー特性を変化させるため、安全な嚥下を確保するために他の食品と共に用いられている。本報告では、野菜ジュースの嚥下時の舌と硬口蓋の接触様相に及ぼすニンジンピューレの影響について検討した。【方法】ニンジン搾汁とリンゴ搾汁の同量混合ジュースにおいて、ニンジン搾汁部分を加熱後粉砕したニンジンピューレで0~30%置換して試料とした。被験者は21~23歳の女子学生20名とし、硬口蓋に5個の感圧点を配列した極薄型センサシートを貼付した。感圧点の位置は、硬口蓋正中部前方部・中央部・後方部と2点の硬口蓋後方周辺部とした。野菜ジュースの嚥下時の接触開始時間、ピーク出現時間、舌と硬口蓋の接触最大圧などを求めた。【結果】舌と硬口蓋の接触開始は硬口蓋正中部前方部が最も早く、次いで硬口蓋正中部中央部であり、硬口蓋正中部後方部および後方周辺部が最も遅く、この傾向は20%および30%ジュースで明確であった。舌と硬口蓋の最大接触圧の出現時間は、舌と硬口蓋の接触開始の順位と同じ傾向であった。硬口蓋正中部後方部および硬口蓋後方周辺部においては、30%ニンジンピューレ添加野菜ジュースの最大接触圧は0%ニンジンピューレ添加野菜ジュースよりも有意に大きかった。すべてのチャンネルの平均最大接触圧は、30%ニンジンピューレ添加野菜ジュースで最も大きく、次いで10%と20%ニンジンピューレ添加野菜ジュースであり、0%ニンジンピューレ添加野菜ジュースでは最も小さかった。
著者
小野寺 浩 細井 正樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.215-216, 1992-09-28

名称をキーワードとした情報検索では、任意のキーワードに対して、その同意語が複数存在する可能性を考慮しなければならない。これらには、「ホームラン」と「本塁打」などで表される異表記、「スズムシギンコウ」と「スズギン」などの省略語、「シュウマイ」と「シューマイ」のような表記のユレ、「タイヘイ」と「ダイヘイ」のような読みの誤りまで様々なものがある。このうち異表記については類義語辞書に関係を定義しておき、検索時に展開する方法が一般に知られている。しかしながら、上記の全てについて、それぞれ類義語辞書に登録することはメンテナンス上、効率的でないことが予想される。それで我々はこれらの同義語のうち、異表記以外に関して、キーワードと被検索文字との間の類似度を動的に算出し、類似度の高い被検索文字群の中から該当データを特定する方式を提案し、評価することにした。
著者
小野蘭山 著
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
藤原 英里奈 角井 真名美 小野 陽介
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第29回日本霊長類学会・日本哺乳類学会2013年度合同大会
巻号頁・発行日
pp.278, 2013 (Released:2014-02-14)

大分舞鶴高校科学部では,2011年 2月より,高崎山自然動物園のB群とC群を対象に,ニホンザルの餌付け群で観察される「石遊び」行動を調査してきた.2011年度の研究では,「石遊び」行動が餌撒きの直後に頻繁に行われることと,自然餌が採れず餌獲得欲求の満たされない季節に多く観察されることを明らかにした.そこで,2012年度の研究では,「石遊び」行動が餌付け群で行われる原因を探ることを目的に,前年度の調査方法を見直すとともに,新たに個体ごとの行動追跡調査を行い,さらに詳細な行動分析を行った. 「石遊び」個体数の調査では,餌撒き開始時間から1分毎に調査員が担当する区域内を歩いて,そのときに目視された「石遊び」をしている個体の雌雄・年齢・「石遊び」の種類などの情報を記録し,「石遊び」行動のピーク時間を調べた.さらに,同時に調査区域内の総個体数を調べることによって,「石遊び」をする個体数の変動を調べた.また,個体ごとの行動追跡調査では,餌撒きから次の餌撒きまでの時間における子ザルと大人ザルの行動パターンを分析した.「石遊び」と「餌撒き」の関係については,群れのサルは餌撒き時間に合わせて餌撒き場所とその周辺を移動しており,餌拾いと移動にかかった 4分後に「石遊び」のピークがあることがわかった.大人ザルと子ザルの比較によると,大人ザルが餌拾い直後に「石遊び」をするのに対して,子ザルは時間が経過しても「石遊び」をしていることがわかった. s以上の結果から,特に大人ザルは,餌付けによって生じる群れの中のストレスを「石を扱う」行動によって解消していると考えた.この行動によって,特定の地域で餌付けされている群れの個体同士の争いが避けられており,「石遊び」行動は高崎山のような大きな群れを維持するために必要な行動と考えられた.