著者
山田 隆 滝沢 実
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2007年度年会
巻号頁・発行日
pp.199, 2007 (Released:2008-09-02)

埼玉県小松鉱山は変成層状マンガン鉱床であり、これまでにバナジウムを含む鉱物として、フィアネル石やヴォレライネン石の産出が知られる。今回、新たにアンセルメ石とフランシスカン石が見つかった。アンセルメ石はときにフィアネル石と共存し、低品位鉱石中の割れ目に沿って暗赤色~橙赤色、ガラス~樹脂光沢の最長2mm程の柱状結晶として産する。化学組成は、Mn1.04V1.98O6/3.17H2O、格子常数(単斜晶系)は、a=1.316, b=1.011, c=0.698(nm), β=111.6deg.。 フランシスカン石は低品位鉱石中の割れ目を充填する黒色不透明脂肪光沢の鉱物。断口は不規則、条痕は暗褐色。化学組成は、Mn6.2(V0.5W0.02□0.48)Si1.8[O10.2(OH)4.5]。格子常数(六方晶系)はa=0.8150, c=0.4804(nm)。
著者
山田 英雄
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.581-587, 1990-05-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
7

鉄欠乏性貧血は貧血の臨床においてもつとも頻度が高く,その正しい認識と対処のしかたがきわめて重要な疾患である.最近トランスフェリンやフェリチンに関する研究の進展によって鉄代謝の生化学的解明が進み,鉄欠乏性貧血や鉄欠乏症の病態生理も一段の進展を見た.本稿ではこれらの進展を踏まえ明らかとなってきた鉄欠乏性貧血および鉄欠乏症の実態ならびにその治療法の実際について解説を加えた.
著者
山田 浩之 河崎 昇司 矢沢 正士
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.495-500, 2004

本研究は、水生生物の多様度・現存量および水質に着目して、アイガモ農法が採用されている水田の現状を把握し、さらに、慣行農法が採用されている水田との比較によって、アイガモ農法が水田の生物相や水質に及ぼす影響について検討した。その結果、水質に関しては、アイガモの移動に伴う水田土壌の巻上げや攪拌による懸濁物質やリンの増加、糞尿によるアンモニア態窒素の増加とその硝化による硝酸態窒素の増加が生じるという特徴があった。いっぽう、生物相に関しては、アイガモ農法水田で生物相の種数および固体数が低下する傾向があり、水田生態系を構成する生物相の多様度や現存量の低下が懸念された。
著者
山田,研治
出版者
日本計量史学会
雑誌
計量史研究
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, 2014-03-25

Introduction of the metric system in modern Japan was performed by Koan OGATA. His converted values from the traditional weights and measures into the metric system were taken over to the gunneries, Syuhan TAKASHIMA and one of his pupils, Motoyoshi NAMURA of the Takashima school. This school determined equivalents of numerical standards: the length "1m=3.28889 shaku (尺)," the measures "1l=5.48789 go (合)," and the weights "1kg=266.8144 sen (銭 or, monme (匁)) " respectively. However, Ryukei SUGITA's group had published "Kaijyohoujyutuzensho" from the astronomical charge of Edo Shogunate (called Tenmonkata) in 14th of Tenpou era (1843), which had translated Calten J.N. "Leiddraad bij het onderrigt in de Zee-artillerij" Delft, 1832, and was circulated setting a weights and measures standards to "1m=3.289248 shaku (尺)" and "1kg=266.8144 sen (銭)" . The former "1m=3.289248 shaku (尺)" was calculated from "1 latitude = 28.2 li (里)" adopted by Tadataka INOU. Takashima school would like to adopt the weights and measures standard of "Kaijyuohoujyutuzensho", after Syuhan TKASHIMA were restrained by Edo Shogunate in 13th of Tenpou era (1842). Shigetake TAKASHIMA who became Syuhan TAKASHIMA 2nd determined standard of the long length which was made "1m=3.289248 shaku (尺)" by INOU and its short length(called Kanejaku) which was made "1 m=3.3024 shaku (尺)", the later was shorter than the long length 0.4%. Short length was used for manufacture of actual commerce and industry products. Furthermore, he determined that weights performed "1kg=266.67 sen (銭)" therefore "1 sen(銭) = 3.75 g", as would be the result of "1l = 5.55 go (合)". Those weights and measures standard by him was taken over to Kinzaburo SHIMOZONE who was the last army magistrate in Edo Shogunate, and became foundation for the standard of modernistic weights and measures, especially length "1m=3.3 shaku (尺)" was so in Japan after Meiji Restoration (1868).
著者
桑村 有司 山田 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.98, pp.67-72, 1996-06-18
参考文献数
2

電子緩和現象を考慮してフランツ・ケルディッシュ効果の理論解析を行った.電子緩和を含めるために新たに「微視的な密度行列」を提案して従来の密度行列の手法を改良した.本解析の手法では、無電界時に観測される「テイル」状の光吸収特性やフランツ・ケルディッシュ効果の実験データをうまく説明できた.
著者
森田 純哉 平山 高嗣 間瀬 健二 山田 和範
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2015-UBI-47, no.16, pp.1-6, 2015-07-20

これまで発表者らは,パーソナルデータを用いた自伝的記憶のモデル構築,およびそれを組み入れた写真スライドショーアプリの開発に取り組んできた.本発表では,アプリの背景にあるモデルベース回想法のコンセプトを議論する.モデルベース回想法は,(1) 認知アーキテクチャによるユーザモデリング,(2) ユーザフィードバックによるモデル学習,(3) モデルによるユーザの働きかけを要素とする.個人化された認知モデルによって,ユーザに写真が提示され,ユーザからのフィードバックによってモデルがチューニングされる.その結果として,人間とモデルの同調,あるいはモデルによる人間の連想の引き込みが生じる.こういったモデルベース回想法の方法論を完成させることで,ユーザの記憶想起をポジティブな方向へ導き,建設的な未来展望へつなげるシステムが構築されると考えている.
著者
五十嵐 八枝子 五十嵐 恒夫 大丸 裕武 山田 治 宮城 豊彦 松下 勝秀 平松 和彦
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.89-105, 1993-05-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
38
被引用文献数
31 37

北海道北部の剣淵盆地と中央部富良野盆地で14C年代の測定と花粉分析により約32,000年間の植生変遷史を復元した. 25,000~32,000yrs BPはエゾマツ/アカエゾマツを主とし, グイマツを混じえたタイガ, 16,000~25,000yrs BP (極相期) は現在のサハリン北部に見られるステップとグイマツ, ハイマツを主とする疎林 (北部) およびグイマツ, ハイマツを主とするタイガ (中央部)が発達した. 12,000~16,000yrs BPは北部でグイマツが衰え, エゾマツ/アカエゾマツとカバノキを主とする森林が発達した. 10,000~12,000yrs BPに著しい寒さの戻り (剣淵亜氷期) があり, グイマツは極相期の規模に回復した. 8,000~10,000yrs BPにグイマツは絶滅し, 8,000yrs BPにコナラ属が急増して現在の森林が形成された.
著者
南石 晃明 土田 志郎 飯国 芳明 二宮 正士 山田 優 金岡 正樹 淡路 和則 内山 智裕 八木 洋憲 西 和盛 澤田 守 竹内 重吉 藤井 吉隆 木下 幸雄 松下 秀介 佐藤 正衛 星 岳彦 吉田 智一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

本研究の目的は、次世代農業経営革新の基礎となる人材育成システム構築に有益な知見を、学際的かつ国際的な視点から体系化することである。主な研究成果は以下の4つに区分できる。第1にスイス、フランス、ドイツ、デンマーク、イギリス、オランダ、スペイン等の欧州主要国の職業教育訓練の現状と課題について明らかにした。第2に、わが国の先進農業経営に人材育成の実態と課題を統計分析と事例分析を組合わせて明らかにした。第3に知識・情報マネジメントの視点から、情報通信技術ICT活用および農作業熟練ノウハウ継承について明らかにした。第4にこれらの知見の基礎的考察と含意を考察し、次世代農業人材育成の展望を行った。
著者
山田 丈美
出版者
愛知教育大学大学院・静岡大学大学院教育学研究科共同教科開発学専攻(後期3年博士課程)
雑誌
教科開発学論集 (ISSN:21877327)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.77-88, 2018-03-31

本研究では、人間理解に関わるコンピテンシー育成をめざし、教科横断的指導を手だてとする授業とカリキュラムについて検討した。具体的には、合科的指導として行った国語科と図画工作科の実践2例について、教科横断的指導としての効果検証を試みた。1例目の実践では、言語と絵画を学習教材として、二次元(面)の静的な動作から四次元(空間・時間を含む)の動的な動作化へと児童らが自発的に学習活動を発展させた。1例目をふまえ、四次元での動作化に重点を置いて授業構成した2 例目の実践では、人物の動作に関わる言語及び絵画を対応させる事前テストと事後テストの結果において有意差が見られ、授業効果が確認できた。以上の実践2 例から、国語科と図画工作科の教科横断的指導が人間理解に関わるコンピテンシー育成に効果を及ぼすことが明らかになった。その結果を基に、本稿最後に、人間理解へのアプローチをテーマとする教科横断的なカリキュラムモデルを提示した。
著者
井筒 直樹 福家 英之 山田 和彦 飯嶋 一征 松坂 幸彦 鳥海 道彦 野中 直樹 秋田 大輔 河田 二朗 水田 栄一 並木 道義 瀬尾 基治 太田 茂雄 斎藤 芳隆 吉田 哲也 山上 隆正 中田 孝 松嶋 清穂
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-22, 2008-02

科学観測用に使用されているゼロプレッシャー気球には,昼夜のガス温度差により夜間に浮遊高度が低下するという根本的な問題がある.これに対して,排気口がなく体積変化がほとんどないスーパープレッシャー気球は,バラストの必要がないため浮遊時間を大きく延ばすことが可能となる.しかし,皮膜に要求される強度が大きいため,小型の球形スーパープレッシャー気球を除いては実用化ができていなかった.我々は,この問題を解決することができるLobed-pumpkin 型気球を考案し,試験開発を行ってきた.多くの地上膨張試験,実際の飛翔環境における加圧破壊試験を繰り返した結果,設計上および製造上に多様な問題があることがわかり,順次これらの解決を図った.その結果,要求される性能を有するスーパープレッシャー気球の設計および製造方法が確立された.
著者
井筒 直樹 福家 英之 山田 和彦 飯嶋 一征 松坂 幸彦 鳥海 道彦 野中 直樹 秋田 大輔 河田 二朗 水田 栄一 Izutsu Naoki Fuke Hideyuki Yamada Kazuhiko Iijima Issei Matsuzaka Yukihiko Toriumi Michihiko Nonaka Naoki Akita Daisuke Kawada Jiro Mizuta Eiichi
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告: 大気球研究報告 = JAXA Research and Development Report: Research Reports on High Altitude Balloons (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RR-07-009, pp.1-22, 2008-02-29

科学観測用に使用されているゼロプレッシャー気球には、昼夜のガス温度差により夜間に浮遊高度が低下するという根本的な問題がある。これに対して、排気口がなく体積変化がほとんどないスーパープレッシャー気球は、バラストの必要がないため浮遊時間を大きく延ばすことが可能となる。しかし、皮膜に要求される強度が大きいため、小型の球形スーパープレッシャー気球を除いては実用化ができていなかった。我々は、この問題を解決することができるLobed-pumpkin型気球を考案し、試験開発を行ってきた。多くの地上膨張試験、実際の飛翔環境における加圧破壊試験を繰り返した結果、設計上および製造上に多様な問題があることがわかり、順次これらの解決を図った。その結果、要求される性能を有するスーパープレッシャー気球の設計および製造方法が確立された。
著者
山田 健太郎 成冨 博章
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.607-612, 2001-04-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6

コハク酸スマトリプタンはセロトニン受容体の選択的なアゴニストで, 1990年代から海外で広く使用されるようになった片頭痛治療薬である.我が国では2000年1月から皮下注用製剤の使用が認可されている.本剤は,前駆症状期,前兆期に投与して頭痛発現を阻止しようとする従来の治療薬とは大きく異なり,頭痛増強期に投与して強力な頭痛抑制効果が得られる.作用機序に関する研究は片頭痛の病態解明に大きく貢献している.

1 0 0 0 OA 日本大辞書

著者
山田美妙 編
出版者
日本大辞書発行所
巻号頁・発行日
vol.第1巻 あ, 1893