著者
市川 良哉 遠藤 隆 堤 博美 東山 弘子 高見 茂 大町 公 山田 隆敏 荒川 茂則 武久 文代 高橋 光雄 藤原 剛 田井 康雄 田中 良 田原 武彦
出版者
奈良大学総合研究所
雑誌
総合研究所所報 (ISSN:09192999)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.3-59, 1994-02

国民が生涯にわたって学習する機会を求めている現状にてらして、中央教育審議会は平成2年1月30日「生涯学習の基盤整備について」答申し、同年6月29日に「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」が施行され、新しい「大学設置基準」(平成3.7.1施行)もそれを踏まえている。こうした流れの中に、高等教育機関が地域の人びとの生涯学習推進に寄与することに強い期待を寄せているところに時代の特徴を見る。翻っていえば、これは高等教育機関としての大学は地域社会へ自らをどう開放するのか、どのような貢献が可能であるのかにかかわる問題であり、大学は時代の要求にどう答えるのかを問われているのである。本研究は本学が高度先端科学技術集積都市が形成されつつある「関西学術文化研究都市(以下学研都市)圏に位置するという立地条件の下で、地域レベルでの生涯学習支援システムを構築する際に担う本学の役割と課題を、総合的に検討するための基礎データを得るために調査を多面的に実施することに目的をおいている。
著者
大辻 一也 後藤 亜紗美 櫻井 富士朗 伴 武 大川 雅之 梅田 智重 山田 陽介
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.12-16, 2012-04-10 (Released:2013-01-25)
参考文献数
14

近年、イヌの飼育方法が大きく変化している。室内飼育率が増加し、市販のペットフードの給餌率も増加している。このような変化に伴って、イヌの1日当たりのエネルギー要求量 (Daily energy requirement: DER) も変化していると考えられる。そこで、二重標識水 (Doubly labeled water: DLW) 法を用いて、一般家庭で飼育されているイヌの、普段の生活におけるDERを測定した。DLW法はD2Oと H218O 混合物を体内に導入し、Dと18O除去率の違いから、CO2生産を割り出し、エネルギー消費量を求める方法である。この方法の特徴はほとんど拘束することなしに、エネルギー消費量が測定できることである。検討の結果、従来の計算式によって算出されたDERとDLW法で得られたDERは、5個体の内2個体で一致したが、他の3個体ではDLW法で得られたDERの方がやや低かった。しかし、両方法で得られたDERを回帰分析したところ、両者間に有意な相関関係が認められた (R=0.935)。このことは、DLW法がイヌの普段の生活におけるDERを求める有効な手段であることを示唆するものである。両方法でDERに差異を生じた3個体について、差異の原因を検討したが、決め手となる情報は得られなかった。今後被験犬数を増やして検討していく予定である。
著者
山田 敏広 山下 武彦 中村 正則 嶋村 浩 山口 東 高谷 昌弘
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
薬学雑誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.100, no.8, pp.p799-806, 1980-08

In order to obtain more hydrophylic and more potent hemostatics, 2-semicarbazono-1,2-naphthoquinone analogs with or without sulfonic acid or its salts at 4,5,6,7 or 8 position (III and IV) and 4-semicarbazido-1,2-naphthoquinone analogs (V) were prepared and their hemostatic activities and acute toxicities were examined. Among these compounds, more hydrophilic 2-semicarbazono-1,2-naphthoquinone analogs with sulfonic acid group (IIIj and IIIr) as well as less hydrophilic 2-semicarbazono-1,2-naphthoquinones without sulfonic acid group (IVa and IVh) and 4-semicarbazido-1,2-naphthoquinone analogs (Ve) showed the activity comparable to that of 2-semicarbazono-1,2-naphthoquinone (II) or carbazochrome sodium sulfonate (I) in shortening the bleeding time.
著者
山田 博之 近藤 信太郎 花村 肇
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.112, no.2, pp.75-84, 2004-12-01
被引用文献数
4 3

人の第3大臼歯は最も発生が遅く,形態変異も大きく,欠如率も高い。環境要因の影響を最も受けやすく,小進化を反映しやすい歯である。そこで,日本人集団の歯牙形態の小進化を考察する目的で,第3大臼歯の先天的欠如率を時代順に調べた。その結果,縄文時代人は欠如頻度が低く,ほとんどの第3大臼歯は発生していたが,弥生時代人になると急激に欠如頻度が高くなっていた。この急激な変化は,外来集団からの遺伝的影響によって生じたと考えられる。弥生時代人以降,欠如頻度はさらに高くなり,昭和初期にはピークに達した。その後,先天的欠如頻度は急激に減少し,第3大臼歯が存在する人は多くなっていた。昭和時代以降の変化は高栄養物の摂取と,それに伴う高身長化や性成熟の加速化によるものと思われる。<br>
著者
桑野 秀豪 山田 智一 川添 雄彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.25, pp.455-460, 2006-03-17
被引用文献数
5

ダイジェスト映像配信サービス向けのメタデータの自動生成システムとモバイル端末向けのメタデータアプリケーションを紹介する。開発したメタデータ生成システムは映像・音声などの複数のメディア認識結果にルールを適用することで、番組中の重要なシーンを自動抽出し、抽出したシーンを予め決められた時間長のダイジェスト映像として自動編集する。また、モバイル端末上にパラパラ漫画モードなど番組ダイジェストを速覧できるアプリケーションソフトを実装した。開発システムを用いて、野球、サッカーなどのライブスポーツ番組に対し、ダイジェスト映像を自動編集した後、モバイル端末への即時配信を実現し、システムの有効性を確認した。This paper proposes a automatic metadata generation system for digest video distribution service. The system extracts significant scenes by applying heuristic rules to the results of media analyses. The system can also automatically produce digest videos of the desired duration. We also developed the novel application of digest viewing for mobile TV service. The application provides multiple viewing modes such as text mode, video comic mode, and digest video mode. We implemented the application on a mobile phone and can demonstrate the sports digest distribution service.
著者
山田 健太 ジネ パトリック ボルツ セバスチャン モンターニュ ケビン 酒井 康行 フォーミー ドミニク ラジャブプール アリ 金 範埈
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.345-349, 2011

インキュベーター内で細胞集団の培養と局所加熱が可能なマイクロヒーターデバイスをMEMSプロセスにより製作した.デバイス上の微小領域の温度を液中での蛍光温度計測と有限要素法による加熱シミュレーションにより比較し, 加えて, 赤外線熱顕微鏡によりその過度現象を計測した.細胞の加熱実験では, 細胞をデバイス上で培養し, 加熱を行った.その結果, 単一細胞レベルでの熱ショック応答の誘導の可能性に加え, これまで確認されていなかった細胞間コミュニケーションによる熱ショックタンパク質の発現についても確認する事が出来る可能性が示された.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
山田 久勝
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.374-386, 1938

現在實驗的直接的證明ニ缺クルトコロアリト雖,休止,未發芽種子中ノ澱粉分解酵素及,脂肪分解酵素ハ,蛋白質ト複合結合ヲ爲シ,其ノ作用ヲ現サザルモノノ如シ.然レドモせ,發芽過程ニ於テハ,此等ノ酵素ハ遊離状態トナリ,夫々其ノ作用ヲ現シ,含水炭素,脂肪等ノ如キ,種子中ノ貯藏物質ハ,短時間内ニ加水分解セラレ,ソノ移動ヲ來ス.而シテ,斯カル結合状態ニ在ル酵素ガ,分離セラレ活性ヲ帶ブルニ至ル化學的機序ニ關スル疑問ヲ解決セントシテ,多數ノ研究家ガ努力セリト雖,徒ニ諸種現象ノ羅列ニ止マリ,ソノ核心ニ觸レタルモノナシ.然レドモ是等諸説ノ中蛋白分解酵素説最モ優レタルモノノ如シ.著者ハ,第1報,第2報ニ於テ使用シタルト同一材料ヲトリ,植物發育ト蛋白分解酵素トノ關係及,消長ヲ研究セントシテ,本實驗ヲ企テタリ.實驗材料トシテハ,朝鮮順川大豆ヲ使用シ,其ノ風乾大豆,口光遮斷時及,日光照射時ノ胚種部,幼莖部,幼根部ヲ分チ,一晝夜水潤シ,後磨碎シ,10%えむるじおんヲ作リ,氷室内ニ48時間自家融解セシメタル後,其濾液ヲ酵素液トセリ.尚,他方上記各被驗物ニ就テ,總窒素量ヲ測定セリ.緩衝液トシテハ,Sarensenノ枸櫞酸鹽,或ハ硼酸鹽緩衝液ヲpH2.2ヨリ82迄ヲ調製シ,夫々附加セリ.作用基質トシテハKleiman氏法ニヨリテ調製セル,かせえん溶液ヲ使用シ,以上ヲ酵素液ト混合シ,37℃48時間作用セシメタリ.斯クシテ遊離セル,あみの窒素ヲFormoltitrationニヨリテ測定セリ.實驗成績ヲ總括スレバ次ノ如シ.1.順川大豆ヲ使用シテ,風乾大豆,日光遮斷時並ニ日光照射時ノ發芽種子ニ就テ,蛋白質分解酵素ヲ測定セリ.2.蛋白質分解酵素ハ風乾大豆,日光遮斷時並ニ日光照射時ノ胚種部,幼莖部,幼根部ニ之ヲ證明セリ.3.蛋白質分解酵素ノ活性ラ比較スレバ,次ノ如シ.日光照射時發芽種子>日光遮斷時發芽種子>休止種子4.發芽種子,各部ノ蛋白質分解酵素ノ活性ハ次ノ順序ニテ減弱ス.幼根部>幼莖部>胚種部5.蛋白質分解酵素ノ至適pHハ次ノ如シ.休止種子pH4.6日光遮斷時胚種部pH4.6日光遮斷時幼莖部pH4.6日光遮斷時幼根部pH4.6日光照射時胚種部pH4.6日光照射時幼莖部pH5.5日光照射時幼根部pH5.56.大豆發芽ノ際ニ於ケル澱粉分解酵素,脂肪分解酵素及,蛋白質分解酵素ノ發現,且是等ノ相互關係ヲ論ゼリ.
著者
山田 龍雄
出版者
九州大学
雑誌
九州大學農學部學藝雜誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.415-422, 1951-11

This report is about the results of the survey at Fukutomi Village in Saga Prefecture at 1939 and 1944. On the Japanese farmer that male head of the family have governed, it will be needed to research the farm size related not moments of family labours but to family composition. So I grouped all farms at this village as : the normal farmer, part-time farmer and the conscripted farmer for military service?as it was war-time, and I designed the following family types-3 generation couples, 2 generation couples, older, middle, younger couple and so on, and 1 divided the all farms of the 3 groups into these types in order to research the relation of the family composition and the farm size. The results of the static and dynamic observation shows the remarkable relation between them concerning normal farmer, containing the conscripted farmer, but not part-time farmer. In order of generalize of this results, however, we must consider the progress of agricultural all productivity the existence of part-time farmers and the condition of the land market etc.序言において述べたように, 調査村はこの問題に対する資料を明瞭ならしめるために, 土地の供給比較的豊にして, 従つて比較的耕地の取得の機会が多く, 農業経営組織も単純且つ同様で, 技術体系は殆ど裸手労働に依存し, 従つて労働と土地の関係がより直接的であり, そこに家父長的家族制度に彩られた労働構成の作用が敏感なるべき村である. その結果, 以上に見たように, 殻態的, 動態的観察を通じて, 農家家族構成と農業経営規模との間には, かなり密接な関係のあることを認めざるを得なかつた. もとよりこの村の條件は我国として, やや特異であり, その結果についても従つて特殊的であると言われるかも知れない. しかし私はこれを基礎的・基本的な事実と解したいのであつて, それが現在の我国農村における具体的事実と相異することは言うまでもないことである. 以上の諸事実は言うまでもなく農業における労働生産力の発達によりて, 克服されてゆく, 我国農村のその発達段階と言へども, この調査村における程, 即ち役畜飼養農家率1/4に示される程度低くはないから, 家族構成と経営規模の関係がそれ程明らかに浮び上らないのは当然である. けれどもこの関係が明瞭でないことを, 直ちに農業生産力の発達に結びつけるのは早計であろう. 前に第2表において明らかなように, 兼業農家の間では, この関係は甚だ撹乱されるのである. そして我国農村を一般的に見る場合, 生産力の発達によるよりは寧ろ, この兼業化によつて, この関係がかくされている方が多いと思われる. この場合上のような事実となつてはあらわれないが, 家父長的家族制度は, 零細農家の他のあらゆる経済的條件と相まつて, 強く農業生産力の発達を阻んでいること, 諸家の説く通りである. そこでこの関係を攪乱すべき條件をできるだけ捨象しながら, 綜合体として考えた農家家族構成と農業経営規模との関係を, 明瞭に且つ具体的ならしめようとした意味があつたのである.

1 0 0 0 OA 各国政治適論

著者
山田十畝 著
出版者
洗心堂
巻号頁・発行日
1879
著者
山田 光男
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.136-140, 1998-12-30
被引用文献数
1
著者
佐藤 敏彦 信田 卓男 圓尾 拓也 川村 裕子 山田 徹 伊藤 哲郎 武田 晴央 杉山 大樹 石川 剛司 斑目 広郎 茅沼 秀樹 菅沼 常徳
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.20-24, 2012-12-19 (Released:2012-12-19)
参考文献数
17

人の肺癌では、腫瘍随伴症候群として好中球増加症や単球増加症を伴う白血球増加症が報告されている。しかしながら、犬では腫瘍随伴性白血球増加症の報告は少ない。今回、初診時の血液検査にて好中球を主体とした白血球増加症を示した犬に対し、種々の検査を行った結果、巨大肺腫瘤を認め、肺腫瘤の摘出術を行った。術後の病理組織学的検査にて肺腺癌と診断されたが、腫瘍の摘出とともに劇的な好中球数の回復がみられ、肺癌による腫瘍随伴性白血球増加症と診断した。
著者
稲森 豊 山田 信幸
出版者
独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア高信頼化センター
雑誌
SEC journal (ISSN:13498622)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.6-9, 2011 (Released:2012-07-03)

割込み処理を多用する車載制御ソフトウェアでの割込み干渉(割込み処理に起因するデータ競合)の未然防止対策として、ソフトウェア実装工程で開発されるCプログラムを対象に、割込み干渉の発生箇所を検出するためのシステムについて紹介する。