著者
中嶋 宏 森島 泰則 山田 亮太 Scott Brave Heidy Maldonado Clifford Nass 川路 茂保
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.184-196, 2004-11-01
被引用文献数
1 15

In this information society of today, it is often argued that it is necessary to create a new way of human-machine interaction. In this paper, an agent with social response capabilities has been developed to achieve this goal. There are two kinds of information that is exchanged by two entities: objective and functional information (e.g., facts, requests, states of matters, etc.) and subjective information (e.g., feelings, sense of relationship, etc.). Traditional interactive systems have been designed to handle the former kind of information. In contrast, in this study social agents handling the latter type of information are presented. The current study focuses on sociality of the agent from the view point of Media Equation theory. This article discusses the definition, importance, and benefits of social intelligence as agent technology and argues that social intelligence has a potential to enhance the user's perception of the system, which in turn can lead to improvements of the system's performance. In order to implement social intelligence in the agent, a mind model has been developed to render affective expressions and personality of the agent. The mind model has been implemented in a human-machine collaborative learning system. One differentiating feature of the collaborative learning system is that it has an agent that performs as a co-learner with which the user interacts during the learning session. The mind model controls the social behaviors of the agent, thus making it possible for the user to have more social interactions with the agent. The experiment with the system suggested that a greater degree of learning was achieved when the students worked with the co-learner agent and that the co-learner agent with the mind model that expressed emotions resulted in a more positive attitude toward the system.
著者
内藤 孝一 山田 英二 尾崎 安彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.84, pp.47-54, 2003-06-19

(株)NTTデータでは「eデモクラシー」研究の一環として、1年間にわたり、千葉県八千代市で地元のNPOと共同で、地図情報システムを用いて地域の環境情報を市民間で共有し、行政への市民参加を支援する実験を実施した。その結果、電子地図上での地点情報や画像データを用いた情報発信はコミュニケーションを活性化させる可能性が高いが、利用環境にも左右されやすく、システムの地図表示スピードや操作面でのストレスが阻害要因になりうることが明らかになった。また、システムに関する要因以外では、参加者から発信された情報の活用用途や活用結果を明示することが、参加者のモチベーションを高める上で重要であることが明らかになった。
著者
山田 祐士 竹内 勇剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.734, pp.19-24, 2003-03-11

日常的な対話においては,会話の対象や発話のタイミングが重要である.しかし,従来のチャットシステムにおいては,誰がどのようなタイミングで発話し,対話の展開にどのような影響を与えていくかということを実時間で観察することはできない.また,多人数が参加している場合,会話の対象が誰なのかという参加者の社会的な関係が分かりづらい.そのため本論文では,多人数の参加者が同時に発言することが可能な非交替型チャットシステムを提案する.本システムを利用した実験では,複数の参加者による同時発話や,発言位置の変更などといった現象が確認された.その結果,本システムを用いることでチャットにおける対話のダイナミクスを実時間で観察できると共に,参加者の社会的な関係に関する新しい対話分析法が実現されることが期待される.
著者
佐野 信夫 馬場 弘二 山田 隆昭 吉武 勇 中川 浩二 西村 和夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.391-400, 2007 (Released:2007-09-20)
参考文献数
24

トンネルにおける点検作業は,効率的に実施することが望まれている.高速道路トンネルにおける覆工コンクリートの詳細点検は,高所作業車を用いた近接目視と打音点検が主体となっている.本研究で提案する点検システムは,1)走行速度60km/h程度でも計測できる車両を用いて,2)覆工コンクリート表面画像の机上点検から健全度の劣るスパンを特定し,3)そのスパンに限定して従来の近接目視・打音点検を行うものである.この点検システムにより,点検技術者による現地点検回数の低減に伴う点検費用の削減,点検・調査の迅速化,安全性判断の早期化,詳細点検計画の効率的な立案などが可能となった.
著者
竹原 一明 大城 哲也 松田 絵理子 西尾 喬子 山田 隆弘 吉村 政雄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.1093-1095, 1995-12-15
被引用文献数
13

ガチョウパルボウイルス(GPV)IH株を用いて, 不活化ワクチンを作製した. 免疫応答はウイルス中和試験で, 免疫効果はワクチン接種群から孵化したヒナを汚染農場に導入して調べた. その結果, ワクチンの筋肉内注射により, バリケンに高い中和抗体価が誘導された. 移行抗体保有ヒナはGPV感染に対し生存率が高く, 防御効果と考えられた. また, 高い移行抗体価保有ヒナに対しても, ワクチン注射により中和抗体を誘導できた.
著者
鈴木 睦美 山田 正幸 高橋 朋子
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.5, pp.43-49, 1998-12

畜舎等から発生したハエの周辺住宅への飛翔拡散を防ぐため、容器に清涼飲料水のペットボトルを使用し、低コストの誘引液の検索をおこなった。リンゴジュースは設置後3日目頃からハエの誘引効果が発現するが、短期間であった。誘引効果を長期間持続させるためには、15日から20日経過した時点で追加することで、1ヶ月以上持続させることが可能となり、市販誘引液と同等以上の効果が期待できた。この条件でジュースを使用すると、誘引液にかかる費用について、容器1本に投入する1ヶ月あたり、市販誘引液920円、ジュース101円となり、約9分の1の費用で済むことがわかった。この方法は、容易でしかも安価であるため、誤飲等が起こらないよう注意すれば、畜産農家だけでなく、ハエの飛来で困っている周辺住民の方にも利用してもらえるものと考えられた。
著者
山田 貴裕
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.別冊, pp.S61-S72, 2010
著者
豊川 好司 山田 和明 高安 一郎 坪松 戒三
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.572-577, 1978

しょ糖10%液浸漬稲わら,またはハスクマシンにより磨砕した稲わらを,それぞれメン羊に自由摂食させ,稲わら乾物摂取量を高めた場合の第一胃内滞留時間と消化管内充満度を測定して,稲わらの低い摂取量の原因が何であるかを明らかにしようとした.供試メン羊は前報1)の2頭に1頭をかえた3頭であるが,基礎飼料も前報1)と同一のふすまを同量与え,飼養条件も同じであった.試験区は,原料稲わらを5cm前後に細切した対照区に対し,処理区は同稲わらをしょ糖10%液浸漬したしょ糖区,および同稲わらを機械的に圧縮磨砕した磨砕区である.その結果,(1) 稲わら乾物摂取量は対照区まりもしょ糖区28%,磨砕区18%高かった.またW0.75当たり全乾物摂取量は,しょ糖区が16%,磨砕区が11%多かった.(2) ふすまを含めた全飼料の消化率は,磨砕区では粗繊維が他2区より,セルロースが対照区よりも有意(P<0.05)に高く,しょ糖はNFEが他2区より,乾物と可消化エネルギーが対照区よりも有意(P<0.05)に高かった.(3) 全飼料の消化量の差は,繊維成分の有意差は認められなかったが,しょ糖区のNFE,可消化エネルギーおよび乾物は前記同様有意差を示した.(4) 稲わらの反芻胃内滞留時間は,対照区と磨砕区とがほとんど同じ程度であったが,しょ糖区がやや長かった.(5) 全消化管内充満度は,対照区よりもしょ糖区16%,磨砕区10%高かったが有意差はなかつた.(6) 以上のように対照区の第一胃内滞留時間が磨砕区と大差ないのに,全消化管内充満度が最も低く差があることは,対照区稲わらの摂食抑制が,稲わらの反芻胃内滞留に起因しないことを示した.
著者
江原 由美子 樫村 志郎 西阪 仰 藤村 正之 山崎 敬一 山田 富秋 椎野 信雄 坂本 佳鶴恵
出版者
東京都立大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1990

初年度においては文献研究と研究計画の決定のための研究活動をおこない、第二年度においてはその研究計画に基き調査を実施した。最終年度においては、それらをもとに、研究成果を論文化することを主要な課題とし、研究報告書の作成に着手した。本研究の性格上、収集したデータの分析は、今後も継続して行われると思われるが、報告書作成段階において得られた知見を以下に挙げる。第一に、対面的相互行存状況においては、状況内にある参与者の身体(視線、顔、身体の向き、参与者相互の身体配置等)が相互行存進行の上で非常に重要な意味をもっていること。第二に、特定の制度的文脈においては、特定の相互行存的特徴がみられること.第三に、特定の制度的文脈において発生する会話トピックには、一定の範域があり、その範域をコントロールしようとする参与者の実践がみられること。第四に、それらの特定の制度的な文脈における相互行存の特徴は、相互行存参与者の、「協働的達成」として成立していること。これらの知見は、社会秩序それじたいが、行存者の「協働的達成」として成立していることを明らかにしている。社会秩序の「協働的達成」のための身体技術に関しては、その一部を報告書において明らかにしたが、今後さらに詳細な研究が必要である。
著者
吉敷 祥一 高山 大 山田 哲 エネ ディアナ 小西 克尚 川村 典久 寺嶋 正雄
出版者
Architectural Institute of Japan
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.77, no.680, pp.1579-1588, 2012
被引用文献数
6

Evaluation of bi-directional characteristics of base-isolation devices is a very important issue for base-isolated structures. This paper describes a bi-directional loading test of U-shaped steel dampers widely-used for energy dissipation in base-isolated structures. The major findings obtained from the test are as follows: (1) torsion-induced residual deformation leads to contact with damper connections; (2) evaluation method of cyclic deformation capacity, which divides bi-directional orbit into deformations in 0 and 90 degree, is proposed and the validity is verified; (3) cyclic deformation capacity is reduced by cumulative torsion; (4) two indices <i>J<sub>c</sub></i> and <i>J<sub>f</sub></i> proposed in this paper can evaluate the limitation of cumulative torsion until contact with connections and the tendency of torsioninduced reduction of cyclic deformation capacity.
著者
山田 俊行
巻号頁・発行日
1999

Thesis (Ph. D. in Engineering)--University of Tsukuba, (A), no. 2125, 1999.3.25
著者
小原 慎弥 上原 隆志 木村 圭一郎 吉田 哲郎 藤原 翔平 水口 裕尊 布施 泰朗 山田 悦
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.231-240, 2009 (Released:2009-05-04)
参考文献数
16
被引用文献数
4 5

2006年12月から琵琶湖水を採水し,湖水中の溶存有機物質(DOM)を疎水性樹脂(DAX-8)で疎水性酸(HoA),疎水性中性物質(HoN)及び親水性有機物質(Hi)にカラム分画し,DOM及びその画分の鉛直分布や月変化など動態解析を行った.DOMとその画分の鉛直分布は,5月までは水深に関係なくほぼ均一だが,夏季6~9月には水温躍層(水深10~20 m)の間で大きく変化した.表層水のDOM,Hi及びHoA濃度は,5~9月に増加し,水深の深い所との濃度差が大となった.これらが増加した春季から夏季にはクロロフィルの増加が見られ,フミン物質の増加に加えて内部生産によるHi濃度の増加が影響していると考えられる.トリハロメタン(THM)生成能は,水深10 m付近で高く,水深20 m以下では35~40 μg/Lの値で水深による変化は小さかった.培養時における藻類由来有機物の単位有機炭素当たりのTHM生成能はMicrocystis aeruginosa>Cryptomonas ovata>Staurastrum dorcidentiferumの順で,その種類によってかなり異なり,土壌起源のフミン物質のTHM生成能より低い値を示した.一方,生分解時における藻類由来有機物の単位有機炭素当たりのTHM生成能は,その種類による違いは少なく,湖水の値に近い値を示した.
著者
越後 潔 菊地 宣史 山田 篤志 横田 和隆 尾崎 功一 山本 純雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会関東支部ブロック合同講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.105-106, 2002-08-29

This paper reports evaluation of gait of the legged robot for uneven terrain. In order for the legged robot to move on the uneven terrain without tumbling down, appropriate walking plan is necessary. The paper proposes a new walk planning method comprising path planning, gait planning, and trajectory planning, and quantitatively evaluates the gait generated by the proposed method.