著者
岡本 学 三好 正人 片岡 章俊 岩宮 眞一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.403, pp.25-30, 2005-11-10
参考文献数
7
被引用文献数
1

耳周辺軟骨に可聴帯域信号で振幅変調をした超音波振動を加えると, 可聴帯域信号を受聴することができる.著者らはこれまでこの現象を利用した超音波ヘッドホンの検討を行ってきている.超音波ヘッドホンは超音波振動の伝達過程で, 非線型効果により可聴振動が発生することにより受聴できるが, 低域の振動を効率よく再生することが困難である.一方通常の可聴帯域振動で直接頭部等を加振する骨伝導イヤホンは高域を振動させる場合, 振動素子から空気中に音波が放射されやすい.本稿では耳穴を塞がず外部に音漏れが少ない頭部接触型のヘッドホンを実現するために超音波ヘッドホンと可聴骨伝導イヤホン素子を組み合わせたヘッドホンを提案し, その構成法, 特性について報告する.
著者
岡田 昌史 岡本 裕 舛屋 賢
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.86, no.884, pp.19-00320, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
14
被引用文献数
2

For robotic teleoperation, semi-autonomous control, i.e. autonomous control allowing human interposition will be an effective way overcoming delay of electrical communication and emergency operation. We have proposed semi-autonomous control method focusing on excavation in teleoperation environments. In the method, a model of human operation is designed and human internal state is estimated by Extended Kalman Filter. In this paper, experimental evaluations are conducted and reported about ”Digging” process. A human skill of excavation is modeled by an attractor-based dynamics embedding shallow and deep digging trajectories for soft and hard soil, respectively. An index parameter is changed based on the load of the bucket, and a seamless motion transition is realized satisfying the restriction by setting a threshold. Moreover, by adding a human operation to the autonomy, the proposed method will cope with the emergency, which is experimentally evaluated.
著者
渡辺 研 岡本 奨
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.325-330, 1975
被引用文献数
3

大豆グロブリンの湯葉状皮膜の組織と生成過程を走査型電子顕微鏡観察,呈色反応などで検討した。<BR>(1) 皮膜は水分含量が60~80%であるが,凍結乾燥によって上部に氷結晶の跡が認められない組織化の比較的進んだ層と,下部に組織化の低い層をもち,後者は肥厚しながら約40μまでは経時的に前者に移行する。ミロン試験とキサントプロテイン試験で皮膜表面は鮮明な呈色反応をし,裏面はほとんど反応しなかった。また大豆グロブリンのペーストを加熱して得られるゲルはミロン試験で微紅色にとどまり,湯葉状皮膜と加熱ゲルの組織の相異が示された。<BR>(2) 成膜初期に気液界面に形成される層をモデル固相,たとえばアセチルローズ,セロファン,ニトロセルローズ,フィブロインあるいは羽毛ケラチンなどのフィルムでおきかえても,この固液界面に皮膜を生成することができた。表面での水分蒸発速度が0.049mg/cmcm<SUP>2</SUP>・min以下のフィルム面では成膜しなかった。モデル固液界面で生成した皮膜は従来の製法による湯葉皮膜と同様の組織をもつことが観察された。またこの皮膜は湯葉独特の表面のシワがなく,セロファン面で得られたものでは破断強度が従来の製法のものより大きくなった。<BR>なお,7Sおよび11Sグロブリンは分子構造や皮膜 強度において顕著な差異があるにもかかわらず,皮膜の組織においてはきわだった差異がみられなかった。
著者
岡田 昌史 岡本 裕
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.19-00167, (Released:2020-03-25)
参考文献数
7
被引用文献数
1

In general, mechanical systems are stabilized on their equilibrium point. Equilibrium point is often not unique and they are continuously connected, which is an equilibrium manifold. To stabilize the mechanical system on an equilibrium manifold will enable optimal control including the selection of the stabilizing position. In this paper, we propose a controller design method that stabilizes a mechanical system on an equilibrium manifold based on vector field. The equilibrium manifold is derived from dynamic equations, and by setting an appropriate evaluation function, (1) an optimal equilibrium point from arbitrary initial value is calculated, (2) a trajectory, input and vector field are derived based on linear control theory, (3) a controller is designed using functional approximation. Simulations show that different initial values are stabilized to different equilibrium points, and experimental results show the effectiveness of the proposed method.
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.226-233, 2013-06-30 (Released:2013-12-05)
参考文献数
14

要旨: 『きこえについての質問紙2002』 の 「コミュニケーションストラテジー」 尺度への難聴者482例 (補聴前) の回答を分析した結果; 1. 因子分析により 「要請型ストラテジー」 と 「自助型ストラテジー」 の2因子が抽出された。2. 高齢群では重症度が軽いとストラテジーを活用しにくいが, 若年群では重症度による差がなかった。3. 年齢群間, 群内の比較ともに, 概して高齢群は 「要請型ストラテジー」 に, 若年群は 「自助型ストラテジー」 に頼る傾向が強かった。4. 主観的な 「聞こえにくさ」 が強い例 (スコア3.5以上) が, ストラテジーをより頻繁に用いていた。5. 高齢群で 「心理社会的影響」 が大きい程, 「自助型ストラテジー」 を頻繁に用いていた。これらの結果をもとにライフステージとストラテジー活用の関係を考察し, 若年者におけるより意識的なストラテジーの活用, および軽度・軽中等度高齢者における 「自助型ストラテジー」 の活用を促す介入の重要性を指摘した。

3 0 0 0 OA 語彙

著者
岡本保孝 等編
出版者
文部省編輯局
巻号頁・発行日
vol.一巻, 1884
著者
岡本 賢吾
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.103-118, 2003-12-30 (Released:2009-05-29)
参考文献数
3

Mathematical structures are identified with classes (in naive set theories, which were based on Comprehension Principle), or with sets (in axiomatic set theories, which adopted the principle in its restricted form). By analyzing abstraction operators and the set-theoretical diagonal arguments, the author indicates both classes and sets could be best regarded as certain self-applicable functions, treated as objects on their own. On the other hand, contemporary higher-order type theories, guided by the Curry-Howard Isomorphism, identify mathematical structures with propositions. According to this conception, formal derivation of a judgment counts both as the proof of a proposition and as the construction of a structure. The author examines its significance to the study of how language contributes to the construction of mathematical structures.
著者
廣田 真由美 表 志津子 岡本 理恵 中田(市森) 明恵
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.345-353, 2020 (Released:2020-12-25)
参考文献数
20

退院支援看護師の,積極的治療が困難になったがん患者への退院支援実践能力を明らかにすることを目的とした.全国のがん診療連携拠点病院120施設の退院支援看護師(以下,DPN) 477名に質問紙調査を行い,198名から有効回答を得た(有効回答率41.5%).対象者のDPN経験年数の中央値は2.5年で,90.2%が看護師経験10年以上であった.退院支援実践能力のうち,退院後のケアバランスの調整力は看護師経験とDPN経験の長い群で有意に高く,退院後のケアバランスの見積もり力と療養場所の移行準備力はDPN経験の長い群と在宅・地域ケアの勤務経験のある群で有意に高かったが,患者家族との合意形成力には経験による有意な差が認められなかった.退院支援の質向上のために,個々の経験を生かした人員配置やベテランDPNの経験知を共有できる仕組みづくりが必要であることが示唆された.
著者
岡本 隆
出版者
PALAEONTOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 新編 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.154, pp.117-139, 1989-06-30 (Released:2010-05-25)
参考文献数
28

Nipponitesおよび近縁種Eubostrychoceras japonicumについて, 層序学的な形態変化をできる限り詳細に検討したところ, 各々の系統では, 時代と共に少しずつ, しかしながら段階的に殼表面の彫刻が変わっていくことが明らかになった。一方, Nipponitesの系統で最も原始的な形態型の殼彫刻やその他の形質は, 同時代のEubostrychocerasのそれと, ほとんど区別できない。両者は, 殼の三次元的構造が全く異なっており, これらの中間的形態も知られていないが, 前者は後者から派生したことが強く示唆される。本研究で示されたデータは, 先に筆者によって理論形態学的に帰結された, "Nipponitesは, Eubostrychocerasから全く突然に(中間型なしに)生じた"という仮説を, 比較形態学的および層序学的側面から支持するものである。
著者
岡本 健
出版者
公益財団法人 国際交通安全学会
雑誌
IATSS Review(国際交通安全学会誌) (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.51-57, 2020

<p>まず、コンテンツツーリズムについて、政策的な注目、社会に浸透していった経緯、研究的関心を整理する。その際、筆者のこれまでの研究成果を交えながら紹介していく。次に、コンテンツ産業市場やアニメ産業市場の動向を整理することで、インバウンド振興の可能性について論じる。最後に、コンテンツツーリズム研究から導き出された空間概念を用いて、今後の研究および実践の課題を示すとともに、コンテンツのアーカイブとデータベースの整備の必要性を述べる。</p>
著者
調所 広之 岡本 途也
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.491-493,430, 1974-08-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
3

The Foley balloon catheter is used for continuous evacuation of urine, yet this catheter has been found useful in various procedures in otolaryngology.The authors described the following 3 different uses of the catheter;1. For postnasal packing to control nasal bleeding:The catheter is introduced through the nasal passage, on the side where bleeding occurs, then the balloon is inflated when the end reaches the nasopharynx. Nasal bleeding can be controlled by packing against the inflated balloon without causing much discomfort to patients.2. To control postoperative bleeding from the maxillary sinus:The catheter is introduced into the maxillary sinus through the nasoantral window, then the balloon is inflated to compress the bleeding points within the sinus.3. For fixation, from underneath, of fractured maxilla or orbit:After reduction of the fractured maxilla or orbit, the catheter is introduced through the constructed nasoantral window and the balloon is inflated by injecting urographin and methylene blue to sustain and immobilized the repositioned farctured segments of the bones.
著者
日下 渉 初鹿野 直美 伊賀 司 小島 敬裕 宮脇 聡史 今村 真央 日向 伸介 北村 由美 新ヶ江 章友 青山 薫 小田 なら 田村 慶子 岡本 正明
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

世界各地の国家と市民社会は、性的マイノリティに対して「黙認」「抑圧」「矯正」「支援」など多様な対応をとってきた。なぜ国家と市民社会による性的マイノリティへの対応は、かくも多様なのか。一般に西洋では、民主主義と自由な市民社会が性的マイノリティの権利拡大に寄与するとされる。しかし東南アジアでは、性的マイノリティの権利要求は、民主主義体制のもとで何十年も放置されたり(フィリピン)、暴力的な弾圧されたり(インドネシア)、一党独裁制や軍政の下で進展を見せたり(ベトナム、タイ)、権威主義体制下で限定的に認められることもある(シンガポール)。このように、性的マイノリティの権利拡大の異なる程度は、政治体制の違いや市民社会の自由度からでは説明できない。本研究では、諸国家と市民社会による性的マイノリティへの異なる対応は、国民国家の正統性を支える「象徴」として、彼女/彼らがどのように利用されているかによって説明できるのではないかと仮説を立てて研究してきた。本年度は、6月にアジア政経学会において「アジアにおける性的マイノリティの政治:家族・宗教・国家」と題したパネルを開き、田村慶子が台湾とシンガポールについて、伊賀司がマレーシアについて、宮脇聡史がフィリピンについて、それぞれの事例を報告した。10月中旬には合宿を行い、2日間にわたってメンバー全員が報告を行い、共通の課題について徹底的に議論した。10月末には、マレーシアからPang Khee Teik氏 、インドネシアからAbdul Muiz氏を招いて、国際ワークショップを開催した。翌年2月にも、マレーシアからtan beng hui氏、フィリピンからJohn Andrew G. Evangelista氏、オーストラリアからPeter A. Jackson氏、タイからAnjana Suvarananda氏を招聘して、国際ワークショップを開催した。
著者
堀井 隆 西田 亮三 岡本 忍
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.13, no.12, pp.530-534, 1959-12-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
4

赤外線に対して高い感度をもつ光導電体の硫化鉛を用いたビジコンの研究を行い, 赤外線用ビジコンを試作した.このビジコンは実験の結果, 赤外線で照射された暗黒中の物体やあるいは半田ゴテ, アイロンなど, 自身で熱線を出す高温物体を撮像して受像管にその映像を再現することができた.試作赤外線用ビジコンの感度, 光電変換特性, 分光特性, 残像などの諸特性およびその応用, 特に温度測定の実験について報告する.
著者
関口 靜雄 岡本 夏奈 阿部 美香
出版者
光葉会
雑誌
学苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.905, pp.82-93, 2016-03
著者
犀川 陽子 岡本 博樹 乾 泰地 橋本 貴美子 中田 雅也 真壁 みどり 奥野 智旦 須田 隆
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.43, pp.443-448, 2001

A poisonous mushroom Podostoma cormu-damae caused two lethal poisoning in Japan in 1999 and 2000. Some of the following symptoms are observed in these poisonings: gastrointestinal disorder, erroneous perception, decrease in the number of leukocytes and thrombocytes, deciduous skin of face, loss of hair, and atrophy of the cerebellum which brings about a speech impediment and voluntary movement problems. We studied the toxic constituents of its culture broth and the fruit bodies using lethal effect on mice as an index. The extracts from the culture filtrate and the fruit bodies were injected into the abdominal cavity of a mouse. The lethal effect was observed in both extracts from the culture filtrate and the fruit bodies. The organic extracts of the culture filtrate were chromatographed on silica gel to give the major compounds 1, 2, and 3. The ^1H and ^<13>C NMR spectroscopic analyses revealed that these compounds 1〜3 are members of the macrocyclic trichothecene group. Comparison of the spectral data of 1〜3 with those in the literature revealed that 1 is roridin E, 2 is verrucarin J (muconomycin B), and 3 is satratoxin H. On the other hand, the fruit bodies were extracted with water and methanol. The water extracts were chromatographed on ODS to give satratoxin H (3), and the methanol extracts were chromatographed on silica gel to give 4〜6. The NMR and MS analyses showed that 4, 5, and 6 is the 12',13'-diacetate, 12'-acetate, and 13'-acetate of satratoxin H (3), respectively. The 4〜6 are new compounds that occur in nature. All these macrocyclic trichothecenes except for 2 had a lethal effect on mice by at least 0.5 mg per capita.
著者
岡本 佳男 八島 栄次
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.792-804, 1987-08-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
68

Three different types of asymmetric polymerizaitons of methacrylates have been achieved successfully. Racemic α-substituted benzyl methacrylates were polymerized with a high enantiomer-selectivity over 90% in the polymerization by (-) -sparteine-Grignard reagent complexes. Optically active polymethacrylates with nearly 100% one-handed helicity were obtained in the polymerization of such bulky esters as triphenylmethyl methacrylate with chiral anionic initiators. These chiral polymers were found to be very effective in separating the optical isomers under HPLC conditions. A very high enantiomer selection by the growing chain end with a stable helical structure was also attained in the polymerization of a bulky racemic monomer phenyl-2-pyridyl-ο-tolylmethyl methacrylate.

3 0 0 0 OA

著者
岡本米蔵 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1915
著者
清水 郷美 望月 雅裕 梅下 和彦 岡本 裕智 北澤 隆宏 後藤 玄 枝元 洋 鎌田 貴志 西原 義人 畠山 和久
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第34回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.5102, 2007 (Released:2007-06-23)

【目的】SD系〔Crl:CD (SD)〕SPFラットにフェノバルビタール(PB)を2週間反復経口投与することにより、血液凝固時間が延長した。そこで我々は、PB投与による血液凝固時間への経時的変化について検討するとともに、ビタミンK2を併用投与する群を設け、PB投与による血液凝固時間の延長に対するビタミンK2(Vt.K2)の影響について検討した。 【方法】PBの投与量は2週間反復投与により肝逸脱酵素の上昇が認められなかった100 mg/kg/日とし、投与1、2、3及び7日の翌日にPT、APTT、血漿中フィブリノーゲン、トロンボテスト(TT)及びAntithrombin III(AT-III)濃度を測定した。同時に肝臓について総Cytochrome P450(P450)含量の測定とウエスタンブロット法でCYP2Bの発現を確認した。更に、VtK2(30 mg/kg)を7日間併用投与する群とPB投与7日目に単回併用投与する群を設け、上記項目について測定した。なお、投与14日目の成績はPBの2週間反復投与による結果を使用した。 【結果及び考察】PB投与により、P450含量は投与回数に伴って増加傾向を示した。凝固系パラメータでは投与1日よりAPTTの延長、投与2日よりAT-III濃度の増加、投与7日よりTTの延長がみられた。Vt.K2の単回及び反復併用投与群では凝固時間の延長は認められなかった。したがって、PB投与によるAPTTの延長はVtKの付加により改善された。なお、PB投与初期にはTTの延長は認められず、PB投与によるAPTTの延長はVt.Kの関与する凝固因子の減少に加えてAT-III濃度の増加が関与している可能性が示唆された。