著者
橋本 禅 有田 博之 保高 徹生 岩崎 有美
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.153-162, 2013-04-25 (Released:2014-04-25)
参考文献数
28

本稿では,(1)除染における地域指定や優先順位の方針の整理を通じて,(2)除染において農村地域がどのように序列化されるかを明らかにすると共に,(3)農村地域の除染と生活再建においてどのような影響が想定されるか,また(4)それら影響に対する対応策の提案を行なった.国が示す除染の優先順位付けの方針は,結果的に農村地域の除染対応の遅れを引き起こす可能性が高い.仮置き場の確保や同意取得の難航は本状況を更に深刻なものとすると懸念される.また,除染の効果にも限界があり,空間線量の高い地域では除染の遅延と相まって住民の避難生活の長期化が予測される.自治体の住民意向調査からは,避難が長期化した場合,帰還率のさらなる低下が見込まれることが示唆されており,除染や復興への戦略的対応が求められる.本稿ではこれに対応する方策として,急激な人口の流出を前提としつつも除染対応を地域再編の契機として捉えた,地区レベルでの復興構想の策定を提案した.
著者
岩崎英重 著
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
vol.雪, 1911
著者
高木 淳一 岩崎 憲治 禾 晃和 禾 晃和 安井 典久
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

細胞が細胞外環境を認識する際の反応について、X線結晶構造解析による原子分解能構造と、電子顕微鏡イメージングによる分子分解能解析を組み合わせて研究を行った。我々の脳を形作るのに必要なリーリンシグナルや、骨の形成やがんに関わるWntシグナル授受のしくみの理解がすすみ、ニューロン同士が連絡するシナプス結合の本当の姿や細胞同士が接着するメカニズムの詳細が明らかになり、ウイルスがイネに感染する様子をそのまま可視化することなどにも成功した。
著者
福澤 あぐり 桃井 康行 町田 登 紺野 克彦 岩崎 利郎
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.129-131, 2005 (Released:2006-10-27)
参考文献数
5

12歳齢, 未去勢雄のヨークシャー・テリアが, 尿の混濁, 排便障害, 腰背部を中心とした体幹の非そう痒性脱毛を主訴として来院した。身体検査により乳房の腫大, 包皮の下垂, 前立腺肥大を認め, 腹腔内及び鼠経部皮下に腫大した陰睾と思われる腫瘤が認められた。摘出後の病理組織学検査の結果, 摘出した腹腔内腫瘤はセルトリー細胞種, 鼠経部皮下腫瘤はセルトリー細胞種とセミノーマの混合腫瘍であった。腫瘍の摘出後に臨床症状の改善が認められたことから, 非炎症性非そう痒性の脱毛は精巣腫瘍によるエストロジェン過多が原因であると考えられた。
著者
坂口 勝義 宮脇 正一 永田 順子 山崎 要一 岩崎 智憲 松根 彰志 黒野 祐一
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

成長発育期の小児における睡眠障害の実態を解明し、顎関節症状、消化器症状、社会心理学的な問題行動などの種々の関連因子との相互関係を明らかにするため、小学校児童を対象に、消化器症状、日中の活動中の眠気、睡眠状態、問題行動について質問紙を用いた調査を行った。睡眠に異常を示す群(睡眠障害群)と正常群に分けたところ、小学校児童の一般集団において睡眠障害を訴える者は30%弱にのぼった。睡眠障害群では、授業中に眠くなる、日中にしっかりと起きていない、日中に疲れたと思うこと、イライラなどの行動的特徴、睡眠時にいびきをかく等に加え、食後におなかのあたりが気持ち悪い、げっぷなどの胃食道酸逆流の症状を示唆する項目、不安や攻撃性などの問題行動が見られた。また、問題行動に関する質問紙調査の結果から分けた問題行動群と正常群について、睡眠障害、胃食道逆流症状を比べたところ、問題行動群では正常群に比べて、睡眠障害と胃食道逆流症状が有意に多く認められた。
著者
佐藤 春彦 井上 剛伸 横山 美佐子 岩崎 俊之
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

寝たきりレベルの重度脳性麻痺児の日常生活における姿勢の善し悪しを客観的に判断するため、小型加速度計からなる頭部と体幹の左右対称性を評価するシステムを構築した。また、体幹の変形量を正確につかむため、骨標点の三次元位置に基づき変形量を表す手法を考案した。これらの評価法を使って重度脳性麻痺児の変形量と姿勢変換頻度を調べ、健常児との違いを明確にすることで、変形と姿勢との関わりの強さを示した。
著者
岩崎 奈緒子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、幕府が「鎖国」をヨーロッパに対する外交体制として採用する歴史段階を確定し、「鎖国」体制の特質を明らかにすることを課題とした。この研究により、ロシアの出現という事態が日本人の世界認識に転換を促した事実を発見できた。すなわち、広大で強大なロシアの存在が認知された結果、そのようなロシアが存在する世界とはどのようなものなのか、という問いが生まれ、その探究によって、ヨーロッパが一つの勢力として、世界を席巻しつつある事実が認知されたのである。「鎖国」の語は、このような世界認識の転換のダイナミズムの中で生まれた語であり、ヨーロッパ概念抜きには成り立ち得ない認識であったといえよう。
著者
山崎 要一 岩崎 智憲 早崎 治明 齊藤 一誠 稲田 絵美 武元 嘉彦 嘉ノ海 龍三
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

流体シミュレーション技法は、3次元管腔気道の通気機能を詳細に評価できた。具体的には、上気道の通気障害部位の検出に効果的であることが示された。さらに、本方法は上気道の部分的な通気状態の評価も可能で、上顎骨急速拡大による鼻腔通気状態の改善状況も確認できた。また、本方法でClass IIのdolichofacial typeとbrachyfaicial typeの通気状態を評価し、上気道通気障害が顎顔面の垂直的成長と関連が深いことを示すことができた。
著者
中村 恵子 塚原 加寿子 伊豆 麻子 岩崎 保之 栗林 祐子 大森 悦子 佐藤 美幸 渡邉 文美 石崎 トモイ
出版者
新潟青陵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

養護教諭を対象とした質問紙調査を実施し、どのように養護診断・対応を行っているのかを明らかにした。養護教諭やスクールカウンセラー、生徒指導主事への面接調査を実施し、心の健康問題における連携について分析、記述を行った。スクールソーシャルワーカー(SSW)に面接調査を行い、SSWによる支援について明らかにした。また、養護教諭へのグループインタビューをもとに、保健室来室者記録の改善を図った。さらに、各関係機関を訪問し、連携について調査した。アセスメント・シートや情報提供書を作成するとともに、健康相談活動の進め方や体制づくり、関係機関との連携などについて、研究成果としてまとめた。
著者
奥田 稔 深谷 卓 小林 恵子 伊藤 依子 調所 廣之 設楽 哲也 八尾 和雄 小川 浩司 橋口 一弘 佐伯 哲郎 山越 隆行 濱田 はつみ 川崎 和子 石井 豊太 鳥山 稔 増田 哲也 杉山 博 川端 五十鈴 川島 佳代子 八木 昌人 田部 浩生 岡村 浩一郎 木場 玲子 斉藤 晶 安藤 一郎 野村 恭也 吉見 健二郎 窪田 哲明 大谷 尚志 波多野 吟哉 竹山 勇 上杉 恵介 林崎 勝武 鈴木 淳一 澤木 誠司 石塚 洋一 古屋 信彦 安達 忠治 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 斎藤 洋三 舩坂 宗太郎 斉藤 啓光 石井 正則 浅井 和康 森山 寛 遠藤 朝彦 小林 毅 関 博之 林 成彦 石井 哲夫 窪田 市世 水谷 陽江 荒 牧元 大竹 守 北嶋 整 上田 範子 山口 宏也 牛嶋 達次郎 坊野 馨二 菊地 茂 佐橋 紀男 臼井 信郎 原 俊彰 宮川 晃一 田中 康夫 喜友名 朝盛 井上 庸夫 八木 聰明 大久保 公裕 服部 康夫 町野 満 大塚 博邦 稲葉 真 島田 早苗 添野 眞一 星 慎一 頼 徳成 大橋 和史 村山 貢司 飯塚 啓介 市川 朝也 冨田 寛 小山 明 山内 由紀 渡辺 健一 佐藤 かおる 山田 久美子 木田 亮紀 牧山 清 亀谷 隆一 藤田 洋祐 井上 鐵三 田村 悦代 野原 理 阿部 和也 水野 信一 岩崎 真一 小川 裕 加賀 達美
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.797-816, 1995-06-01
被引用文献数
6 3

To evaluate the effectiveness, safety and utility of Emedastine difumarate (ED) in the treatment of Japanese cedar pollinosis, a multicentered, double-blind comparative study was performed in 290 patients in 1994.<br>Patients with Japanese cedar pollinosis were divided into two groups; the first group was treated with ED at a dose of 4mg/day starting two weeks before the season and continuing for the whole season. The second group was given an inactive placebo instead of ED during the pre-season and the early portion of the season and then replaced with ED during the later portion of the season.<br>As a result, the final improvement rate was significantly higher in the first group than that in the second group.<br>All subjective symptoms such as sneezing, nasal discharge, nasal obstruction and eye itching were suppressed due to ED treatment.<br>In conclusion, it was better to continuously administer ED to patients with pollinosis from the preseasonal period till the end of the season.<br>However, when the ED treatment was started in the midseason, the outcome was good, although less satisfactory than the outcome of continuous treatment given throughout the entire pollen season.
著者
石塚 榮一 岩崎 晧 大内 秀紀 林 成彦 藤川 敦
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.85-91, 2005-02

片側精巣捻転症の臨床的検討と精巣固定術例における両側精巣を解剖学的に比較検討した.対象は,手術を行った片側精巣捻転症例48例であった.好発年齢は10歳代が29例と大部分を占め,40歳以上には認めず,捻転側は左33例,右15例であった.主訴は陰嚢痛,下腹部痛が多く,陰嚢所見は発症後8時間以内では仰臥位で精巣が体軸と直角方向の変位が多かった.そして時間の経過に伴って陰嚢内容の腫脹,陰嚢の浮腫,発赤が加わり,回転は左右どちら側も時計方向・反時計方向とも360度回転が多かった.治療は48例中20例に固定術,28例に摘出術を施行した.48例中5例に徒手整復を試み3例で成功し,7例では整復せず回転が元に戻り固定できた.精索や精巣と鞘膜の関係はすべてBell-clapper typeであった.精巣固定できた20例では,捻転側と反対側の精巣構造が同じ形が13例,異なる形が7例であった
著者
岩崎徂堂 著
出版者
永楽堂
巻号頁・発行日
1905
著者
岩崎爾郎著
出版者
読売新聞社
巻号頁・発行日
1982
著者
岩崎 洋一郎
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

赤外線サーモグラフィから得られる温度画像を用いた車両の位置と動きを検出する手法1と手法2の2つの手法を提案した。手法1は降雪濃霧の視界不良環境を含む4つの異なる環境下で高精度に車両を検出することができた。手法2は、手法1では検出精度が低下する画像に対して高精度に車両を検出できた。これら2つの手法を組み合わせることにより多様な環境下で車両を検出できる。2つの手法から得られる情報を用いた道路交通流自動監視手法を提案し、その有効性を示した。これによって、車線毎の自由流と渋滞流の区別ができる。さらに、車両事故、故障車両、違法駐車のような突発事象の検知が可能となる。