著者
西川 純 岩田 亮
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.1-8, 1999
被引用文献数
2

本研究では2つの調査を行った。第一調査では,4種類の調査問題を作成した。理科A問題は,単位を付けたオームの計算問題である。理科B問題は,数学では使わない記号E,R,I)を使ったオームの計算問題である。理科C問題は,単位を付け,数学では使わない記号を使ったオームの計算問題である。数学問題は,以上の理科問題で用いた計算を含んだ問題である。それぞれの問題の解答行動における文脈依存性を比較した。その結果,理科の計算が難しい原因は単位であることが明らかになった。第二の調査では,3種類の調査問題を作成した。数学問題は,分数に関する問題である。理科問題は,分数計算を含んだ,オームの計算問題である。社会問題は,分数計算を含んだ人口密度の問題である。それぞれの問題における文脈依存性を比較した。その結果,各教科における認識の文脈依存性は,内容と個人特性に依存することが明らかとなった。
著者
岩田 隆太郎
出版者
都市有害生物管理学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.25-27, 1991-07-20

In an apartment building in Yokohama, Japan, a brood of Stenhomalus taiwanus MATSUSHITA (Coleoptera: Cerambycidae: Cerambycmae) was observed to infest a kitchen pestle made of a stem of Japanese prickly ash, Zanthoxylum piperitum (L.). Adult emergence was observed indoors firstly in late summer to early autumn, and then in next spring.
著者
魏 回 北村 正 岩田 彰 鈴村 宣夫
出版者
電子情報通信学会情報・システムソサイエティ
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.689-696, 1992-04-25
被引用文献数
4

多数のカテゴリーを分類する一つの手法として,我々は大規模ニューラルネット(CombNET-II)を提案した.これは,前段に入力ベクトルを大分類するためのベクトル量子化型ニューラルネットを配置し,後段にグループ内のデータを細分類するための階層ニューラルネットを配置した.くし型の構成をしている.本論文では,CombNET-IIを用いる大語いの音声認識手法を提案し,この方法を中国語の単語音声認識に適用し,その有用性について検討する.音声信号から2次元メルケプストラム法によって求められる特徴量をCombNET-IIの入力に用いる.2次元メルケプストラムは音声の静的特徴と動的特徴を同時に分析でき,音声認識には有効なパラメータである.今回の音声認識実験では,特定話者が中国語で発声した世界の国名と都市名1000単語を用いた,各単語を5回ずつ発声し,この中の4回分のデータで学習を行い,残りの1回分のデータを認識させたところ,99.0%の認識率が得られ,本方法の有効性が示された.
著者
岩田至康編
出版者
槇書店
巻号頁・発行日
1971
著者
岩田 誠 宋 時栄
出版者
徳島文理大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2010

腸とその関連二次リンパ系器官に存在するレチノイン酸(RA)産生能を持つ樹状細胞(DC)は、T細胞活性化の際に、RAを与えることによってT細胞に小腸ホーミング特異性を刷り込み、さらにTGF-β依存性の制御性T細胞分化を促進し、炎症に関与するTh17細胞の分化を抑制する。従って、これらのDCによるRA産生の制御は、腸管免疫の構築ばかりでなく、経口免疫寛容の誘導にも関与すると考えられてきた。しかし、実際に経口免疫寛容がビタミンA由来シグナルに依存するかどうかの確たる証拠はなかった。本研究では、DCにおいてRA産生の鍵を握る酵素retinal dehydrogenase 2(RALDH2,ALDHIA2)発現の制御と免疫寛容の誘導について、レチノイドシグナルの役割を軸として解析した。その結果、ビタミンA欠乏マウスでは経口免疫寛容が正常に誘導されないことを明らかにした。さらにその原因として、特に腸間膜リンパ節DCの性質変化が大きな関与をしていることを見出した。これらのDCは、コントロールマウスのDCより成熟型であり、活性化によって主に炎症性サイトカインを産生した。また、効率良くTh17細胞など好炎症性ヘルパーT細胞の分化を誘導する能力を有していた。従って、レチノイドシグナルは、T細胞の機能分化に影響を与えるばかりでなく、腸間膜リンパ節DCの性質制御にも大きな役割を果たしていることが示唆された。我々は誘導型Foxp^<3+>制御性T細胞(iTreg)の分化誘導におけるレチノイドシグナルについても解析した。生理的な主要RAであるall-trans-RAは、生理的濃度で核内受容体ヘテロダイマーRAR/RXRのRARに結合するが、RXRからの刺激がiTreg誘導に影響を与えるかどうか不明であった。RARだけでなくRXRからの刺激を加えることによってiTreg誘導が促進されることを見出した。
著者
澤柿 教伸 福井 幸太郎 岩田 修二
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.163-178, 2005-03-15 (Released:2009-08-07)
参考文献数
85
被引用文献数
1 2

近年,あいついで惑星探査機が火星に到達し,地表面の詳細な数値標高データが得られたことから,地形の解析は飛躍的に進展した.火星表面の環境は,寒冷・乾燥を主な特徴とする「極地砂漠」であると言われ,地球上のアナロジーとして南極大陸のドライバレー地域に見られる地形が用いられている.また,これまで,火星表面の広範囲に水流の侵食を受けたと考えられる地形が認識されてきたことに加えて,寒冷環境の水に関わる地形として氷河や永久凍土に起因すると考えられる地形も多く確認されており,その詳細な形態も明らかにされつつある.しかし,水が流れた地形と氷が流れた地形に決定的な違いはあるのか,といった両者の判別に関する問題は,地球上の地形についても未解決の部分が多く,火星の地形の解釈に適用する際には注意を要する.雪氷の流れによって形成される,岩石氷河や岩屑被覆氷河などの地形の解釈についても,地球上の研究例を火星の地形に単純に当てはめるには問題がある.
著者
岩田 浩子:筆頭著者 佐藤 啓造:責任著者 米山 裕子 根本 紀子 藤城 雅也 足立 博 李 暁鵬 松山 高明 栗原 竜也 安田 礼美 浅見 昇吾 米山 啓一郎
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.156-167, 2018-04 (Released:2018-09-11)

終末期医療における治療の自己決定は重要である.終末期医療における自己決定尊重とそれをはぐくむ医療倫理教育に関する課題を,安楽死・尊厳死の意識から検討する.われわれが先行研究した報告に基づき医学生と一般人と同質と考えられる文系学生を対象として先行研究(医学生と理系学生)と同じ内容のアンケート調査を行った.アンケートでは1)家族・自分に対する安楽死・尊厳死,2)安楽死・尊厳死の賛成もしくは反対理由,3)安楽死と尊厳死の法制化,4)自分が医師ならば,安楽死・尊厳死にどう対応するかなどである.医学生は安楽死・尊厳死について医療倫理教育を受けている230名から無記名のアンケートを回収した(回収率91.6%).文系学生は教養としての倫理教育をうけている学生で,147名から無記名でアンケートを回収した(回収率90.1%).前記5項目について学部問の意識差について統計ソフトIBM SPSS Statistics 19を用いてクロス集計,カイ二乗検定を行いp<0.05を有意差ありとした.その結果,家族の安楽死については学部間で有意差があり,医学生は文系学生と比較し医師に安楽死を依頼する学生は低率で,依頼しない学生が高率で,分からないとした学生が高率であった.自分自身の安楽死について医学生は医師に依頼する学生は低率で,依頼しない学生は差がなく,分からないとした学生は高率であった.家族の延命処置の中止(尊厳死)では,医学生と文系学生間で有意差を認めなかった.自分自身の尊厳死は,医学生は文系学生と比較し,医師に依頼する学生は低率で,かつ依頼しない学生も低率で,分からないとした学生が高率であった.もし医師だったら安楽死・尊厳死の問題にどう対処するかは,医学生は条件を満たせば尊厳死を実施すると,分からないが高率で,文系学生では安楽死を実施が高率で医学生と文系学生との間に明らかな差を認めた.法制化について,医学生は尊厳死の法制化を望むが多く,文系学生では安楽死と尊厳死の法制化を「望む」と「望まない」の二派に分かれた.以上より終末期医療における安楽死・尊厳死の課題は医学生と一般人と同等と考えられる文系学生に考え方の相違があり,医学生は終末期医療における尊厳死や安楽死に対して「家族」「自分」に関して医療処置を依頼しない傾向がある一方,判断に揺れている現状が明らかとなった.文系学生は一定条件のもとで尊厳死を肯定する意識傾向があった.医学生の終末期医療に関する意識に影響する倫理的感受性の形成は,医学知識と臨床課題の有機的かつ往還的教育方略の工夫が求められる.「自己」「他者」に関してその時に何を尊重して判断するかを医学生自身が認識することを通して,倫理的感受性を豊かにする新たな教育の質を高める努力が必要である.文系学生においても終末期医療の現実を知ることや安楽死・尊厳死を考える教育が必要であると思われた.
著者
岩田 孝
出版者
「古典学の再構築」総括班
雑誌
論集「本文批評と解釈」
巻号頁・発行日
2003-03-20

平成10年度~14年度文部科学省科学研究費補助金特定領域研究(A)118「古典学の再構築」研究成果報告集3 A02「本文批評と解釈」調整班研究報告
著者
安部 明 岩田 博武 石川 正夫 西川 誠
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.29-50, 1971-03-01
被引用文献数
1 2

昭和45年7月1日の集中豪雨によって,千葉県の南部では,山地の崩壊と流出土砂によるダムアップがもたらす河川災害が発生した.この報告においては,山地の崩壊についての発生機構を現地における地形・地質の関連からあきらかにするとともに,河川災害が河川の中〜上流域に集中するにいたった,河川災害の発生機構について推論するものである.
著者
岩田 晃 中尾 栄治
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.C0324, 2005

【はじめに】<BR> 高校野球選手にとって大会出場登録(いわゆるベンチ入り)できるか否かは非常に大きな関心事であるが、それらを分ける要因について基礎体力の側面からの検討はあまり行われていない。そこで、本研究では大会出場登録選手とそうでない選手の基礎体力を比較した。<BR>【対象】<BR> 大阪府下の私立高校の硬式野球部に所属する健常男子35名、身長171.2±5.2cm、体重64.6±9.9kgを対象とした。<BR>【方法】<BR> 基礎体力は、筋力、パワー、スピード、柔軟性の4つに分類し測定を行った。筋力は両側の握力、ベンチプレス、背筋力の3項目、パワーは立ち幅跳び、メディスンボール投げの2項目、スピードは30 m走、Tテストの2項目、柔軟性は投球側の肩外旋、両側の肩内旋、立位体前屈、上体反らし、両方向への体幹の回旋の5項目の合計12項目の計測を行った。<BR> 統計処理は、それぞれの項目について選手権地方大会出場登録選手17名とそれ以外の選手18名の2群に分け、対応のないt検定により2群間の平均値の差を検定した。また、有意差の認められた項目間で相互に相関の高い項目を除外し、学年の項目を加え説明変数とし、出場登録選手か否かを目的変数として判別分析を行った。<BR>【結果】<BR> 2群間における平均値の比較では、筋力、パワー、スピードの全項目おいて大会出場登録選手が有意に上回っていた。一方で、柔軟性に関しては立位体前屈のみ上回ったが、他の項目については有意差が認められなかった。また、2群間の判別に際し寄与の大きい項目は、30 m走、ベンチプレス、投球側の握力、立ち幅跳び、メディスンボール投げ、Tテスト、立位体前屈、学年の順であった。<BR>【考察】<BR> 柔軟性については立位体前屈の項目を除き大会出場登録選手とそれ以外の選手の2群間に有意差が認められなかった。また、立位体前屈についても判別関数係数が低値で2群間を分ける大きな要因とは言い難い。これらの結果から柔軟性が大会出場登録の可否を決定する重要な要因ではないことが明らかとなった。これは、野球という競技が、個々の動作を素早く行う必要があること、大きな可動域を用いて動作を行うことが少ないこと、筋には予備的負荷、予備的伸張を用いる際や、大きな力を発揮する際に最適な長さがあること、などから大きな可動域が必ずしも必要でないことが原因だと考えられる。<BR> 一方、筋力、パワー、スピードについては2群間の平均値に有意差が認められた。この結果から競技能力を上げるためには、積極的な筋力、パワー、スピードトレーニングが必要ということが明らかになった。
著者
安達 博行 亀川 裕之 岩田 茂樹
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09135713)
巻号頁・発行日
vol.J70-D, no.10, pp.1843-1852, 1987-10-25

将棋の盤面を縦横9マスから縦横nマスに一般化したとき,与えられた局面から先手が勝てるかどうかを決定する問題は指数時間完成であることを示す.すなわち一般化将棋の先手必勝問題を解くどのアルゴリズムも少なくともnの指数時間を必要とし,この問題は「手に負えない」問題であることを証明する.この結果は,すでに指数時間完全であることが知られているG3の先手必勝問題(Stockmeyer, et al., Provably difficult combinatorial games, SIAM J. Comput. 8)から対数領域還元可能であることを示す.G3は与えられた積和形式の論理関数上のゲームである.一般化将棋の構成は各論理変数をシミュレートするための変数部,論理関数の各項に対応する飛車捕獲部,リテラルが項に含まれることに対応する竜角交代部などからなる.
著者
橋場 貴史 狩山 信生 松田 友和 野崎 寛子 浦田 恵 竹田 幸恵 宮地 知世 神谷 正弘 西 真理 塩本 祥子 表 幹也 魚住 和代 正司 佳久 岩田 健太郎 守山 成則
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.C0747-C0747, 2005

【はじめに】野球選手における上腕骨・肩甲骨に付着する肩周囲筋群の弱化は,肩周囲の機能障害を引き起こす危険因子と考えられている.今回,高校野球選手の肩関節及び肘関節筋群の筋力を測定し,若干の知見を得たので報告する.<BR>【目的】高校野球選手の肩関節及び肘関節筋群の筋力を測定し,1.野球部員投球肢と非投球肢,2.野球部員と一般学生,3.痛みの有無(野球部員)で比較検討することである.<BR>【対象】石川県内公立高校5校男子野球部部員54名(投手を除く),平均年齢17.1±0.6歳,コントロール群:県内公立高校一般男子高校生39名,平均年齢16.0±0.7歳であった.<BR>【方法】今研究にあたり,各野球部監督,責任教諭及び学生たちに研究の趣旨を十分に説明し,データ収集の了承を得た.筋力測定は2004年6月から約1ヶ月間行った.使用機器はパワートラック2MMTコマンダー(NIHON MEDIX社)を使用した.測定項目は1.肩屈曲(90度),2.肩外転(90度),3.肘屈曲(90度)以上端坐位,4.肩伸展(30度),5.肩外旋(90度:2nd),6.肩内旋(45度:2nd),7.肘伸展(0度:肩外転90度)以上腹臥位の7項目とした.筋力測定は,測定項目を投球肢(利き手)及び非投球肢(非利き手)を無作為に選択し,最大等尺性随意収縮5秒間を測定した.測定前には十分に収縮(練習)を行ってから測定した.また,被検者1名に対し,測定者1名,データ記録者1名,体幹等の代償をチェックする者2名と4人一組で測定を行った.今研究前に被検者9名,測定者3名において同様の測定を行い,検者内の信頼性は0.92-0.94,検者間の信頼性は0.85と優秀若しくは良好の結果を得た上で今回のデータ収集を行った.得られた力(N)は筋力(Nm)に置き換えるため,N×m(運動軸からトランスデゥーサーまでの長さ)として求め,比較した.統計処理は,野球部投球肢群・野球部非投球肢群・一般学生利き肢群・非利き肢群の4グループ間を7項目で各々One-way ANOVAを用い,多重比較はScheffeを選択し検定を行った.有意水準5%とした.また,野球部員の中で肩及び肘に疼痛を訴える者(15名)と問題ない者(39名)に分け,投球肢群・非投球肢群・疼痛投球肢群・疼痛非投球肢群の4グループ間を7項目で各々One-way ANOVAを用い,多重比較はScheffeを選択し検定を行った.有意水準5%とした.<BR>【結果及び考察】野球部員投球肢と非投球肢は,7項目全てに有意差は認められなかった.野球部員と一般学生は,投球肢群と利き肢群で肩外旋筋力を除く全ての項目で投球肢群の筋力が有意に高値を示した.非投球肢群と非利き肢群では,全ての項目で非投球肢群が有意に高値を示した.痛みの有無は,疼痛投球肢群と投球肢群の全ての項目において有意な差は認められなかった.野球部員(野手)の投球肢筋力は一般学生に比し高値であったが,外旋筋力のみ同値を示し,全体的な割合から低下している傾向を示した.また,肩・肘における疼痛の有無は,今回の結果から投球肢筋力の問題ではないことがわかった.
著者
坂巻 景子 岩田 孟 宇都宮 聡
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 (ISSN:13486543)
巻号頁・発行日
vol.2010, 2010-09-23

放射性廃棄物処分において、ベントナイトは処分場特有の化学的条件下で変質し、バリア機能を失うことが懸念されている。本研究では高アルカリ条件下、硝酸ナトリウム存在下でベントナイトの変質挙動を明らかにすることを目的とした。実験は鉄片を埋めた圧縮ベントナイトをCa(OH)2飽和の模擬地下水と5.0 mol/L硝酸ナトリウム溶液に浸し、60度で7-21日間変質させた。分析はICP-AES、SEM、TEM、XAFSを用いた。分析から、鉄含有鉱物の生成や鉄ナノ粒子がベントナイト中に散在していることが明らかになった。また硝酸ナトリウムによってベントナイトは多孔質な物質に変化した。本実験に近い条件下で鉄ナノ粒子の生成が起きると、放射性廃棄物処分場において核種の拡散が促進される可能性があると考えられる。
著者
岩田 淳
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.283-287, 2017 (Released:2017-10-14)
参考文献数
17

Although enormous efforts have been made to develop anti–amyloid therapy against mild to moderate Alzheimer's disease (AD) dementia, no single drug has succeeded in clinical trials. These failures could be attributed to 1) inaccurate clinical diagnosis, and 2) inappropriate timing for intervention. The clinical diagnosis used in previous trials are clinical criteria with low sensitivity and specificity. Thus new criteria that incorporated biomarker results has been established. In addition, various longitudinal studies revealed that Alzheimer's disease develops dementia long after it's pathological starting point where almost 15 years of asymptomatic stage precedes mild cognitive impairment (MCI) due to AD or prodromal AD. This asymptomatic stage is now called “Preclinical AD” and thought to be a promising intervention period for anti–amyloid therapy. We started an observational study in Japan which is funded by the Japan Agency for Medical Research and Development (AMED) recruiting 500 individuals in total, that follows cognition, biomarker samples, and multimodal images for 3 years. Moreover, in the US, there are multiple drug intervention studies for preclinical AD subjects. Hopefully, these efforts could help developing AD prevention.