著者
平野 正徳 今城 健太郎 南 賢太郎 島田 拓弥
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.FIN-028, pp.27, 2022-03-12 (Released:2022-10-21)

Deep Hedging, which uses deep learning and price time-series simulations to optimize option hedging, has recently been in the spotlight because it enables more realistic hedging that can take into account frictions such as transaction fees (imperfect market). However, the situation of hedging an option by other options has never been addressed by deep hedging because of its simulation difficulties. In that situation, pricing for tradable options should also be performed via deep hedging in simulations for realizing imperfect market simulations, which has required unrealizable enormous computational resources because of the nested architecture of deep hedging. Thus, in this study, we proposed a new deep-hedging mechanism for learning hedging strategies under such a nested situation. As a result, we showed better hedging via proposed deep hedging with multiple tradable options.
著者
平野 照之
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.86-91, 2023 (Released:2023-05-25)
参考文献数
30

Interventions before the onset of cerebrovascular disease in terms of preventive medicine, it is classified into 2 stages. As for zero–level prevention, it is a lifestyle intervention for the entire population. So–called primary prevention is an approach to a group of patients who already have vascular risk factors.Zero–level prevention : To reduce the occurrence of risk factors for cerebrovascular disease, the goal is to educate the public widely on the impact of risk factors on the development of stroke and cardiovascular disease, and to manage lifestyle habits appropriately. These include salt reduction, smoking cessation, alcohol conservation, and improved nutrition and diet, including increased physical activity, and are tailored to each stage of life in all generations.Primary prevention : Appropriate management of major risk factors, such as hypertension, diabetes, dyslipidemia, obesity, and atrial fibrillation, to prevent their development. The goal of blood pressure control is set at <130/80 mmHg and a combination of calcium channel blockers, diuretics, angiotensin–converting enzyme (ACE) inhibitors, angiotensin II receptor blockers (ARBs), are recommended. In diabetic patients, not only proper management of blood glucose, but also strict control of cardiovascular risk factors such as blood pressure and dyslipidemia is important for stroke prevention. In patients with dyslipidemia, LDL–cholesterol should be controlled to <120 mg/dL. On top of diet, HMG–CoA enzyme inhibitors (statins), ezetimibe, proprotein convertase subtilisin–kexin type 9 (PCSK9) inhibitors are used. For patients with non–valvular atrial fibrillaiton, primary prevention of cardiogenic cerebral embolism is achieved with anticoagulants starting at a CHADS2 score of 1. Prefer DOAC over warfarin. Left atrial appendage closure devices are now also considered in atrial fibrillation patients at high risk of bleeding.
著者
大塚 康二 桂 一憲 三谷 尚弘 野添 大輔 田上 和麿 前川 絢子 菅原 登 加賀 敬子 平野 拓司
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.153-158, 2023 (Released:2023-05-25)
参考文献数
15

悪性腫瘍に伴う悪性消化管閉塞(malignancy bowel obstruction: MBO)に対する治療としては,手術療法,消化管ステント留置,経鼻胃管や経皮内視鏡的胃瘻造設術,薬物療法などが知られている.酢酸オクトレオチドなどの薬物治療を行う場合は経口摂取ができなくなり,かつ持続点滴静注が必要となることから,患者のQuality of Life(QOL)を著しく低下させる.今回外科および緩和医療科を含めた多職種カンファレンスを行い慎重に検討を重ね,酢酸オクトレオチド持続投与中で低栄養のMBOの患者に対し審査腹腔鏡手術を行い,MBOの重症度や進行状況を把握することで緩和手術として小腸瘻造設術を選択し施行することができた.その結果,一時的に経口摂取が可能となり患者のQOLを改善させることができた.
著者
瀬在 泉 谷口 千枝 平野 公康 吉見 逸郎
出版者
特定非営利活動法人 日本禁煙学会
雑誌
日本禁煙学会雑誌 (ISSN:18826806)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.79-86, 2018-12-12 (Released:2019-01-23)
参考文献数
12
被引用文献数
3

【目 的】 都道府県看護協会(以下、協会)のタバコ対策や禁煙支援の研修機会の現状を調査し、看護職の禁煙支援スキルの普及啓発を行う示唆を得る。【方 法】 2017年5月、協会47施設に対し、タバコ対策行動計画立案に関すること、看護職のタバコ対策や禁煙支援の講習会(以下「講習会」)に関すること等について、質問票を郵送し調査した。【結 果】 41施設の回答を得た。タバコ対策行動計画を現在立案しているのは8施設、「講習会」を現在実施しているのは9施設であった。協会が「講習会」に求める内容は、喫煙の害など情報提供や患者に行う禁煙支援、喫煙防止教育、カウンセリングスキル等であった。【考 察】 協会のタバコ対策は、日本看護協会のタバコ対策と連動していることが考えられた。「講習会」の内容として、喫煙の害などの情報提供や禁煙支援スキルの獲得が必要と思われた。【結 論】看護職のための禁煙支援スキルの獲得を目指した方策の検討が必要である。
著者
島野 智之 蛭田 眞平 富川 光 布村 昇 寺山 守 平野 幸彦 馬場 友希 西川 勝 鶴崎 展巨 佐藤 英文
出版者
首都大学東京小笠原研究委員会
雑誌
小笠原研究年報 (ISSN:03879844)
巻号頁・発行日
no.41, pp.137-144, 2018-07-31

小笠原諸島のうち、弟島3地点、父島8地点、母島6地点、合計17地点から、192個体あまりの土壌節足動物が得られた。同定の結果37種と判別され、このうち、学名が確定したりあるいは未記載種でも種レベルで同定が行われたりしたものは、26種であった。特筆すべきは、グンバイウデカニムシCheilidium aokii Sato, 1984の2例目の記録、アシジロヒラフシアリTechnomyrmex brunneus Forel, 1895の弟島からの初記録、また、アサヒヒメグモEuryopis perpusilla Ono, 2011も母島初記録であった。外来種であるホソワラジムシPorcellionides pruinosus(Brandt, 1833)は、父島と母島から見いだされた。
著者
平野 滋 児嶋 久剛 庄司 和彦 金子 賢一 楯谷 一郎
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.53-60, 2000-01-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
12
被引用文献数
4 2

We assessed the surgical effects of Isshiki's thyroplasty on 10 functional voice disorder patients including seven with mutational voice disorder, two with spasmodic dysphonia and one with asthenic voice disorder. Our concept is to select and combine proper surgical procedures according to the laryngeal findings of each case. We conveyed thyroplasty type I and III for six patients, and type II and III for one with mutational voice disorder. For spasmodic dysphonia, thyroplasty type II and III was performed in one case with atrophy of the vocal folds accompanied by contraction of false vocal folds during phonation, while type II thyroplasty was selected for the other case without vocal fold atrophy and supraglottic contraction. One asthenic voice disorder was treated with thyroplasty type II and III. We showed the efficiency of framework surgery for functional voice disorders and discussed how to select the type of thyroplasty for each case.
著者
佐藤 智文 吉中 貴信 平野 智紀 山本 良太 石橋 純一郎 杉本 昌崇 山内 祐平
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.1, pp.112-118, 2023-05-05 (Released:2023-05-05)

川崎市教育委員会により行われた教員調査に基づき,GIGAスクール構想におけるICT活用の小学校・中学校比較を行った.その結果,端末整備後のICT活用は両校種ともに向上していること,授業での活用場面においては小学校の方が進んでいること,ICT利用の指導は小学校と中学校で力点が異なることが分かった.またICT活用高低群の比較では,実験や観察等の手順説明や発表場面は小学校で活用されやすいこと,教師の課題提示や学習理解の深化,子ども同士の相互学習に関しては,小中で同程度であることが分かった.
著者
池見 陽 筒井 優介 平野 智子 岡村 心平 田中 秀男 佐藤 浩 河﨑 俊博 白坂 和美 有村 靖子 山本 誠司 越川 陽介 阪本 久実子
出版者
関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻
雑誌
Psychologist : 関西大学臨床心理専門職大学院紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-12, 2019-03

自分の生きざまを動物に喩えて、その動物は何をしているのかなどと形容しながらペアで話し合うワークを考案し、それを「アニクロ」(Crossing with Animals)と命名した。本論では、その理論背景として実存哲学、メタファー論やジェンドリン哲学を含む体験過程理論について論じたあと、その実践を3つの側面から検討した。それらは、アニクロ初体験者に対するアンケート結果について、産業メンタルヘルス研修でのアニクロの応用について、そしてゲシュタルトセラピーにおけるアニクロの実践についてである。アニクロは多用な実践が可能であるが、その基本原理はフォーカシングであり、本論は最後に、アニクロを通してみたフォーカシングの基礎理論を考察した。
著者
松本 暢子 平野 あずさ
雑誌
大妻女子大学紀要. 社会情報系, 社会情報学研究 = Otsuma journal of social information studies
巻号頁・発行日
vol.14, pp.157-168, 2005

現在,多くの自治体では安全で利用しやすい公共トイレの設置が進められているが,実際の公共トイレは「危ない,臭い,汚い,暗い」といわれ,女性や子どもをはじめとして高齢者,障害者などは利用しにくい。そこで,本稿は,東京都新宿区の公共トイレのなかから公衆トイレ(26ヶ所)に注目し,現地観察調査を実施し,高齢社会において求められる多様なニーズに応える公共トイレのあり方を考察している。現地観察調査は,出入り口や施設構造,バリアフリーなどの施設条件,人目があるか,死角がないかなどの周辺立地環境,洗面台やブース内の設備・備品状況,清掃が行き届いているか,臭気はないかなど衛生状態についての把握を行っている。調査結果では,(1)すべてのトイレが不潔で危険なわけではなく,一部の問題のあるトイレでの管理方法を見直す必要があること,(2)不潔で危険なトイレの多くは施設や設備条件に問題があり,その改善が大きな課題であることが明らかになった。その結果にもとづき,(1)立地特性を踏まえ,商業施設等のトイレを含めた公共トイレ全ての配置を検討することと,(2)利用特性を配慮し,バリアフリー化や多目的な利用に応える施設設備条件の改善を進めること,(3)管理業務内容やその方法の見直しを行うことが必要であることを結論としている。さらに,施設設備条件の改善に取り組む際の問題として,施設設備の設計者と管理業務担当者の間の情報交換が不十分な現状を指摘し,情報の共有やフィードバックの必要性に言及している。さいごに,公共トイレの整備および管理の現状をとおして,公共空間の整備・管理の課題である「公共性の醸成」について考察し,住民参加による整備・管理が鍵となることを示唆している。
著者
平野 蘭子 小山 眞理子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.5_971-5_981, 2018-12-20 (Released:2018-12-21)
参考文献数
30

目的:新任プリセプターが新人看護師指導において体験する指導上の困難とその困難を乗り越えるためにとった行動や求める支援を明らかにし,指導上の困難を乗り越えるための支援を検討する。方法:初めてプリセプターの役割を担う看護師11名に対し,半構成的面接を行い質的記述的に分析した。結果:指導上の困難は新人の理解度を把握するむずかしさ,自分の知識や指導への自信のなさ,同僚からの指導の協力の得にくさ等であった。困難を乗り越えるために新任プリセプターは同期とのかかわりや指導者としての自覚等を支えに,上司や先輩への相談,同期との悩みやつらさの共有等の行動をとっており,精神的支援者の配置,指導内容や方法の伝授等の支援を求めていた。結論:新任プリセプターが指導上の困難を乗り越えるための支援として,指導体制の整備,同期や同僚との心理的つながりの構築,プリセプター経験を肯定的にとらえられるようなかかわりが重要である。
著者
平野 誠志 加賀谷 悦子 宮里 心一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.22-00238, 2023 (Released:2023-04-20)
参考文献数
7

著者が所属する道路関連会社において,2020年4月から5月にかけて20名の新型コロナウイルス感染者が発生し,クラスターと呼ばれる感染者の集団が発生した.本研究では,事前に策定された既存の感染症BCPに基づき実施した対策について,レジリエンスによる再評価を実施した.すなわち,感染症リスクを低減し感染拡大から回復する力を「レジリエンスの大きさ」,実際の感染者や濃厚接触者,自宅待機者などが通常業務に及ぼす影響を「損害の大きさ」と定義し,両者を比較した「総合評価」を用いて対策の妥当性の再評価を行った.さらに,再評価結果および既存の感染症BCPの準用結果を用いて,新型コロナウイルス感染症を対象にしたBCPに反映すべき対策の提案を行った.
著者
渡部 文雄 内野 修 城尾 泰彦 青野 正道 東島 圭志郎 平野 礼朗 坪井 一寛 須田 一人
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.673-682, 2000-10-25 (Released:2009-09-15)
参考文献数
22
被引用文献数
33 36

気象庁では1987年1月から綾里、1993年3月から南鳥島、1997年1月からは与那国島において、非分散型赤外線分析計を用い、大気中の二酸化炭素濃度を連続的に測定している。最も観測データが蓄積されている綾里では、エルニーニョ現象やピナトゥボ火山噴火に伴う二酸化炭素濃度増加率の大きな年々変動が見られ、全球的な気候変化と炭素循環の変動が密接に関係していることが示唆される。また、1998年には前年の年平均濃度と比べた年増加量が、綾里では3.0ppm、南鳥島では2.8ppm、与那国島では3.1ppmで、綾里と南鳥島では観測開始以来最大の大きさであった。この大きな年増加量は1997/1998年の大規模なエルニーニョ現象が引き起こしたと考えられる。
著者
飯塚 太郎 平野 加奈子 烏賀陽 真未子
出版者
独立行政法人 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター
雑誌
Sports Science in Elite Athlete Support (ISSN:24322091)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.21-29, 2017 (Released:2019-02-15)
参考文献数
12
被引用文献数
1

In 2006, the Badminton World Federation (BWF) changed the scoring system in badminton to a 21 points × 3 games rally-point scoring system, intending to shorten the duration of matches. However, as the match duration in recent international tournaments is once again increasing, BWF is considering making further changes to the scoring system. In this paper, we examine the changes in match duration in international tournaments since the new scoring system was implemented in 2006. This analysis was performed by comparing the duration of matches from twelve Superseries tournaments during the 2008 Beijing Olympic Games qualification period and the 2016 Rio de Janeiro Olympic Games qualification period. As a result, it was found that the durations of the matches for the Superseries tournaments during the latter period had significantly increased from the former period. A further analysis was conducted to compare match characteristics between the Japan Open Superseries in 2007 and 2015, held during the Beijing and Rio de Janeiro Olympic Games qualification periods, respectively. It was shown that rally time in men’s and women’s singles events and rest time in all events were significantly longer in Japan Open 2015 as compared to 2007. Therefore, it is suggested that the increase in rest time as well as rally time were associated with longer duration of matches in Superseries tournaments during the Rio de Janeiro Olympic Games qualification period.
著者
伊勢 昂生 石川 慶大 臼井 葉月 横山 和之 進藤 学 平野 聡
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.503-509, 2022 (Released:2022-09-30)
参考文献数
18

患者は64歳,女性.自宅玄関で椅子から転落し右側胸部を強打した.近医で肋骨骨折が疑われ,当院を紹介受診した.胸部X線・CTで第5,6肋骨骨折を認めた.入院にて疼痛コントロールを行い,退院予定であったが,受傷の11日後に急激な右胸部痛が出現した.胸部CTで多量の胸水貯留,胸腔ドレナージで新鮮血の排液を認めたため,胸腔鏡補助下に緊急開胸手術を施行した.胸腔内には多量の凝血塊が存在し,未診断であった第7肋骨の鋭利な骨折端が胸腔内に突出し,近傍の横隔膜に損傷を認めたことから,同部が遅発性血胸の原因と考えた.血腫除去,第7肋骨を部分切除し,横隔膜を縫合後,閉胸した.術後経過は良好で,術後22日目に退院した.結論:中下位肋骨骨折時には,横隔膜損傷による遅発性血胸を合併し得ることを念頭に置いた対応が必要である.
著者
竹之下 康治 堀之内 康文 山本 昌家 平野 裕士 岡 増一郎 岡本 学
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.187-191, 1989-01-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

Fracture of the mental spine (genial tubercles, spina mandibularis) is comparatively rare entity of mandibular fracture. It can be assertained only by occlusal radiogram. This type of fracture is considered that normal occlusal stress is a main role, in the severely atrophied edentulous mandible and hypertrophied spines in the denture bearing elders.The pathogenesis of this fracture is proposed as one of the stress or spontaneous fractures, like a so-called pathologic fracture. In this sequence, the dental practitioners should keep in mind the possibility of this fracture, especially in denture construction.The authors reported three further cases treated conservatively and discussed the mechanism and treatment of this injury.