著者
石井 聖光 平野 興彦
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.75-81, 1965-04-01

昭和36年3月,鳴き竜で有名な日光東照宮の本地堂は火災のため焼失した.その後この重要文化財を復元する計画が進み,栃木県当局からの依頼により"鳴き竜"復元のために1/4の模型を製作して調査研究を行ない,元どおり復元できる見通しがえられた.
著者
橘 直隆 平野 吉直 関根 章文
出版者
日本野外教育学会
雑誌
野外教育研究 (ISSN:13439634)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.45-56, 2003 (Released:2010-10-21)
参考文献数
21

The purpose of this study was to examine the change of IKIRU CHIKARA (Zest for living) of early adolescents who participated in long-term camping. The effects of camp programs and camp conditions (living, weather) were examined. The subjects were 1279 early adolescents (ages 9 to 15 years) who participated in 67 long-term campings, and 67 directors who administrated or supervised long-term camping. The IKIRU CHIKARA inventory (IKR inventory) by Tachibana (2001) was administered in pre (before camp) and post (after camp) design for early adolescents. IKR inventory were constituted by 14 sub-scales that have 5 items, and 3 ability-scales were measured by the 14 sub-scales. And the directors were asked as related to living condition and camp program of each camps after camping.The major findings were as follows:1) 14 sub-scales and 3 ability-scales of IKIRU CHIKARA of early adolescents who participated in long term camping showed significant change (p<.001) between pre and post test. Therefore the long-term camping effected a change of IKIRU CHIKARA.2) The psychological and social ability showed more change than moral ability (p<.01).3) The rustic condition of living and bad weather effected a change of IKIRU CHIKARA.4) The challenging camp program effected a change of IKIRU CHIKARA. The result suggested that long-term camping with appropriate stress for early adolescents effected a change of IKIRU CHIKARA.
著者
高橋 康幸 五十嵐 博 平野 邦弘 河原田 泰尋 五十嵐 均 村瀬 研也 望月 輝一
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.335-340, 2007-03-20 (Released:2007-04-05)
参考文献数
9

An amendment concerning the enforcement of the law on the prevention of radiation hazards due to radioisotopes, etc., and the medical service law enforcement regulations were promulgated on June 1, 2005. This amendment concerned international basic safety standards and the sealing of radiation sources. Sealed radiation sources ≤3.7 MBq, which had been excluded from regulation, were newly included as an object of regulation. Investigation of the SPECT system instituted in hospitals indicated that almost all institutions adhere to the new amendment, and the calibration source, the checking source, etc., corresponding to this amendment were maintained appropriately. Any institutions planning to return sealed radioisotopes should refer to this report.
著者
金井 壽宏 三品 和広 上林 憲雄 原 拓志 平野 光俊 高橋 潔
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

長らく停滞した後、再復興期に入った日本の産業社会の活力の向上のため、企業の持続する競争優位性の元となる組織能力を再構築する必要がある。従来この議論は、たとえばリソースベースの経営戦略論として論じられてきたが、本研究では、組織能力構築に真に貢献できる、企業のコア人材、とりわけ経営人材と高度専門職人材に焦点を合わせて、人材の体系的な育成に関する理論的・実証的研究をおこなった。国家レベルの競争力を高めるうえで人材育成が果たす役割について米国を主たる比較研究も実施した。その結果、第1に、戦略の成功の問題は、人材育成の問題と切り離しては考えられないことが確認された。戦略的人的資源管理という名のもとに、戦略とリンクしてひとの問題を扱う重要性が示唆されてきたが、その育成内容は、次期経営幹部候補の体系的な育成、またその育成プロセスの加速化に焦点をあわせる研究が有望であることが判明した。また、どのように経営人材になるかという問題だけでなく、より早く最高経営責任者になり、より長く采配を振るう機会を与えることの重要性も確認された。第2に、経営人材、高度専門職人材を問わず、コア人材の育成は、フォーマルな座学の育成とのかかわりをけっして軽視することはできないが、産業のなかで、また個別の企業のなかで、いったいどのような仕事をどのような時期にだれのもとで経験するかという点がいっそう重要である。したがって、リーダーシップ開発の問題も、高度専門職の育成の問題も、なんらかの「経験の理論」にも裏付けられる必要があることがわかった。第3に、大きな展望としては、経営学におけるシステムに目を向ける視点と、ひとの問題を照射する視点とが今後は、意味ある形で統合されると、真に国家レベルの復興に経営学も貢献しうることが示唆された。経営学における人材育成を天下国家レベルの国の活力に結びつける研究への橋頭堡となった。
著者
小沢 修司 山森 亮 平野 寛弥 堅田 香緒里 鎮目 真人 久保田 裕之 亀山 俊朗 小林 勇人 村上 慎司 村上 慎司
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究は、研究者と市民のネットワーク形成から生み出された議論を通じて、ベーシック・インカムに関する三つの目的を総合的に検討した。第一に、生存権・シティズンシップ・互酬性・公共性・フェミニズム思想といったベーシック・インカムの要求根拠を明らかした。第二に、ベーシック・インカムに関する政治的・財政的実現可能性を考察した。第三に、現行の年金や生活保護のような所得保障制度の問題点とベーシック・インカムにむけた改良の方向性を議論した。
著者
上田 隆司 花見 真司 平野 聡 山本 明
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.1195-1200, 1985-06-05
被引用文献数
6

Influence of the bonding material of a diamond stick is investigated on honing performance. Three kinds of synthetic diamond sticks are used, that is, a metal bonded stick, a resinoid one and a vitrified one. For the metal bonded stick its bending strength is changed to find out the suitable bonding strength. Workpieces are alumina AI_2O_3,silicon nitride Si_3N_4 and silicon carbide SiC, which are sintered under atmospheric pressure. The results are as follows. The metal bonded diamond stick is most suitable for the effective honing of these three ceramics. In this stick, there is an advisable value of bending strength σ_b to get high productivity, namely, 120-140 MPa for AI_2O_3 and 80-100 MPa for Si_3N_4 and SiC honing, and these are less than the ordinary value 200 MPa at metal honing. This comes from necessity of creating some new cutting edges in operating. Then, the diamond grain with high toughness is recommended. Using the vitrified bonded stick and the cubic boron nitride grain is not advisable.
著者
秋吉 恵 重岡 恒彦 鳥居 慎一 牧 栄二 榎本 悟 高橋 宏正 平野 文也
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.119, no.3, pp.175-184, 2002 (Released:2002-12-24)
参考文献数
31
被引用文献数
2 3 3

レボカバスチンは4-arylcyclohexylamine誘導体のひとつで,ベルギーのヤンセン社において合成された新規H1ブロッカーである.選択性が高く,特異的なヒスタミンH1受容体遮断作用のほかに,肥満細胞からのケミカルメディエーター遊離抑制作用や好中球·好酸球の遊走抑制作用を持つ.ヒスタミン点眼および感作動物への抗原点眼により誘発した結膜炎モデルにおいて,レボカバスチンは結膜炎症状を改善した.レボカバスチンはモルモットにおける抗原誘発結膜炎モデルの涙液中ヒスタミン量増加の抑制や,ヒスタミン点眼並びに抗原点眼による結膜炎モデルでの血管透過性亢進をレボカバスチンが抑制することが示された.また,ヒスタミンおよびサブスタンスP誘発鼻炎モデル並びに感作動物における抗原誘発鼻炎モデルにおいて,レボカバスチンは血管透過性亢進を抑制した.さらに,レボカバスチンの抗ヒスタミン作用用量と非特異的作用用量との差(特異性指数)は他の抗アレルギー薬と比べ非常に大きく,その非特異的作用としては眼瞼下垂が認められたのみであった.このような選択的,特異的な抗アレルギー作用と,局所投与経路の優位性を有するレボカバスチンは,臨床においてアレルギー性結膜炎並びに鼻炎治療薬としての有用性が期待され,国内外の臨床試験においてアレルギー性結膜炎や春季カタル,アレルギー性鼻炎の治療に有効かつ安全な薬剤であることが示されている.
著者
谷藤 亜希子 田中 健太 平野 剛 岡村 昇 平井 みどり
出版者
Japanese Society of Drug Informatics
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.95-102, 2011 (Released:2012-02-09)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Objective: Drug information literacy is necessary for pharmacists.  This study investigated the effect of practical training on the drug information literacy of pharmacy students.Methods: We conducted practical training in the drug information room of hospital pharmacy.  Then we asked the students two questions before and after the training.  We scored the drug information responses of students using four-point rating scales based on objective criteria.  We compared the scores obtained before and after training.  In addition, we researched the realization of several secondary and tertiary sources using a visual analog scale (VAS).  We then compared VAS findings before and after the training.Results: The score for drug information responses was significantly improved.  For sources other than MEDLINE (Pub Med), the VAS score also improved.  The students were aware of the information on package inserts before training.  There was significant improvement in awareness of books about pregnancy and lactation (e.g. Drugs in Pregnancy and Lactation) after training.  However, there were significant individual differences in awareness of MEDLINE, Up To Date, and the Cochrane Library.Conclusion: This practical training experience improved the drug information literacy of pharmacy students.  Before training, there were significant deficiencies in the process of literature search.  Therefore, this training was effective for advancement in drug information literacy of pharmacy students.
著者
松山 剛士 河野 正司 荒井 良明 池田 圭介 平野 秀利
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.159-165, 1996-01-31
被引用文献数
12

咀嚼運動は咀嚼筋, 頭頸部筋, 舌筋, その他の口腔軟組織の協調活動により行われるリズミカルな運動である.また, 頭位の変化が顎口腔機能に及ぼす影響についての報告がある.これらより, 咀嚼時に下顎運動に伴って, 頭部もリズミカルに運動しているとの推測ができるが, その報告は極めて少ない.本研究の目的は, 下顎運動に伴って生じる頭部運動の特徴を明らかにし, 下顎運動との協調性を検討することである.我々は, 頭部運動と下顎運動とを同時に測定する実験システムを構築し, さらに顎運動と同時に左右咬筋, 胸鎖乳突筋の筋電図も同時測定した.測定に際しては, 被験者の頭部固定は行わず, 無拘束の状態とした.被験者には, 顎口腔系に異常を認めない, 成人男子3名を選択し, ガムの片側咀嚼を指示した.その結果, 1.タッピング運動時には, 下顎運動に同期した上顎切歯点の上下的な周期運動が観察され, 側方成分は少なかった.2.下顎運動に側方要素が加わる咀嚼運動では, 頭部運動にも左右的な運動要素による周期運動が認められ, その運動は下顎運動と協調していた.3.この頭部の協調運動は, 咀嚼運動の前期に特に高頻度に観察された.4.咀嚼運動時に観察される頭部の側方運動周期は, 下顎の周期と約170〜190msec遅れた位相偏位が認められた.この結果, タッピング運動に比較して, 下顎運動に側方要素が含まれる咀嚼運動には, 頭部も側方要素を含んだ周期運動を行っており, またその運動には, 下顎運動, 咀嚼筋, 頭頸部の筋の筋活動との協調性が認められることが明らかとなった.
著者
永原 陽子 粟屋 利江 鈴木 茂 舩田 さやか 阿部 小涼 今泉 裕美子 小山田 紀子 尾立 要子 小林 元裕 清水 正義 前川 一郎 眞城 百華 濱 忠雄 吉澤 文寿 吉田 信 渡邊 司 津田 みわ 平野 千果子 浅田 進史 飯島 みどり 板垣 竜太 大峰 真理 後藤 春美 高林 敏之 旦 祐介 津田 みわ 中野 聡 半澤 朝彦 平野 千果子 溝辺 泰雄 網中 昭世 大井 知範 柴田 暖子
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、「植民地責任」概念を用いて、脱植民地化過程を第二次世界大戦後の植民地独立期に限定せず、20世紀の世界史全体の展開の中で検討した。その結果、第一次世界大戦期の萌芽的に出現した「植民地責任」論に対し、それを封じ込める形で国際的な植民地体制の再編が行われ、その体制が1960年代の植民地独立期を経て「冷戦」期にまで継続したことが明らかになった。
著者
平野 耿
出版者
東洋大学文学部哲学研究室
雑誌
白山哲学 (ISSN:03851087)
巻号頁・発行日
no.4, pp.88-111, 1966-11
著者
木戸 利秋 平野 隆之 伊藤 文人 丹羽 啓子 丹波 史紀 谷口 由希子
出版者
日本福祉大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

社会的排除への政策対応が課題になっていることをふまえ、イギリスと日本の政策プログラムの評価研究を行った。その結果、イギリスでは社会的排除対策の進展もみられるが、同時に現代社会において貧困や排除に対応すべきソーシャルワークが岐路にたっていることも明らかになった。他方、日本では都市部での貧困調査、子どもの貧困調査、そして過疎地域の高齢者実態調査から貧困・社会的排除対策の現状と課題を明らかにした。
著者
品田 裕 大西 裕 曽我 謙悟 藤村 直史 山田 真裕 河村 和徳 高安 健将 今井 亮佑 砂原 庸介 濱本 真輔 増山 幹高 堤 英敬 平野 淳一
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、国会議員を主とする政治家と有権者の関係、あるいは政治家同士の関係がどのように変容しつつあるのかを調査し、その変化の要因を実証的に解明することを目的として開始された。その結果、本研究では、選挙区レベルの詳細な観察・データを基に、実証的に現代日本の選挙政治の変容を明らかにすることができた。取り上げた研究対象は、集票活動・有権者と政治家の関係・政治家同士の関係・議員活動・政治家のキャリアパス・政党下部組織など、多岐にわたった。これらの分析から得られた成果を基礎に、さらに、国会のあり方や選挙制度にまで分析を進めることができ、現代日本の選挙政治理解に一定の貢献を果たすことができた。
著者
平敷 徹男 平野 英一
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

研究成果の概要: 本研究では、小売業におけるマーケティング・サクセスは、現地適応力がキーとなっていることが明らかにされた。国内においては、九州と沖縄の消費者の地域的特質の相違から地域マーケティングの可能性が示唆された。さらに海外進出についても、チェーン化による標準化より、むしろ地域の特質にあわせてグローバリゼーションを進めることが成功要因であり、ローカリゼーションとグローバリゼーションが表裏一体となったマーケティングの実践が重要である。
著者
平野 俊夫 村上 正晃 山下 晋 石原 克彦
出版者
大阪大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2003

サイトカインは、免疫応答、急性期反応、造血、炎症性反応に重要な役割を果たしている生理活性分子である。我々が作成した、シグナル特異的な変異を導入したgp130を発現しているノックインマウスは関節リウマチ様自己免疫疾患を自然に発症する。このマウスに見られるT細胞や樹状細胞の免疫学的機能異常のメカニズムを明らかにすることにより、逆にサイトカインシグナルによる正常の免疫応答の制御機構の一端を明らかにする。さらに、踏み込んでサイトカインのシグナル異常によって生じる自己免疫疾患に普遍的な機構を明らかにすることを目的とした。以下の2つの概念を証明することができた。1. サイトカイン刺激による非免疫系組織の活性化が別のサイトカインを介してCD4+T細胞の活性化を引き起こして自己免疫につながる。2. 非免疫系細胞にはIL-17とIL-6の刺激を引き金とするIL-6の正のフィードバックループが正常状態でも存在して生体のIL-6量を制御している。F759マウスではIL-6刺激後正常状態ならば働くはずのSOCS3による負のフィードバックループが働かずにIL-6の正のフィードバックループが暴走し、過剰なIL-6発現が自己免疫性の関節炎を引き起こす。さらに、本研究の過程で発見された亜鉛シグナルの存在を証明して免疫反応との関連を研究して成果を出すことができた。