1 0 0 0 OA 訓蒙窮理問答

著者
後藤達三 編
出版者
万巻楼
巻号頁・発行日
vol.2, 1872
著者
向井 俊博 堀江 秀樹 後藤 哲久
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.76, pp.45-50, 1992-12-10 (Released:2009-07-31)
参考文献数
8
被引用文献数
27 25

荒茶価格1kg当り560円から12,000円の煎茶61点を集めアミノ酸含量と全窒素量を分析した。上級煎茶と下級煎茶では,グルタミン酸含量にあまり大差がなく,テアニン,グルタミン,アルギニン含量に著しい差が見られた。また,グルタミンの割合が上級煎茶ではグルタミン酸よりも多い傾向があったが,下級煎茶では少なかった。価格と全窒素量は下級煎茶と中級煎茶に相関が認められるが,上級煎茶では認められないため,全窒素量は上級煎茶の品質判定の指標として使用出来ないと考えた。それに対して,全アミノ酸量は,全ての価格帯において相関が認められ,より広い範囲の品質の煎茶の判定に利用できるものと考えられた。また,17種類のアミノ酸の中で最も価格との相関が高かったのはアルギニンとテアニンであった。本研究を進めるにあたって,試料の収集に御協力いただいた静岡県茶商工業協同組合関係各位及び,分析を手伝っていただいた天野いねさんに深く御礼申し上げます。
著者
後藤 敬一 渋江 隆雄 村上 健一
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.131, no.10_11, pp.553-558, 2015-10-01 (Released:2016-01-01)
参考文献数
1

Caserones is the first world class copper mine owned and operated 100% by Japanese companies. It is an open pit mine located in the Andes, 160 km southeast of the city of Copiapó, Chile. The equity is shared by 2 Japanese companies, Pan Pacific Copper CO., LTD and Mitsui & CO., LTD. In May 2006, Pan Pacific Copper acquired the concession which includes Caserones as a supergene oxide and sulphide copper prospect. In pre-feasibility study stage, a significant hypogene sulfide ore was identified beneath it. The construction began in March 2010, and the SX-EW plant started operation in March 2013. In July 2014, at the beginning of copper concentrates production, the official opening ceremony was held in Santiago of Chile, with the attendance of Japanese Prime Minister Shinzo Abe and Chilean Mining Minister Aurora Williams. Caserones is estimated to embrace 1 billion tons of hypogene ore containing 0.34% of copper and 126ppm of molybdenum, besides 300 million tons of supergene ore with 0.25% of copper. The production is planned to last 28 years. Caserones will contribute to the stability of copper supply to Japan, as well to raising Japanese mining experts.
著者
笹山 幸治 後藤 和大 南良 義和
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.433-436, 2006-12-01 (Released:2011-07-04)
参考文献数
7

超低体温循環停止下に逆行性脳循環法を併用した症例において,術後の脳合併症を臨床例で検討した。対象は2001年1月~2005年12月に胸部大動脈瘤手術を施行した151症例とした。咽頭温20℃で循環停止し,逆行性脳循環を血液温18℃,灌流量5~10mL/kgで施行した。上大静脈圧を15~20mmHgで維持した。結果,循環停止時間33±13min,脳逆行性時間19±15min,脳梗塞などの合併症は19症例,病院死亡4症例であった。体外循環管理による事故や合併症はなく,操作によるストレスは感じられなかった。術後24時間以上の覚醒遅延は26症例(17.2%),脳合併症は19症例(12.6%)に併発した。脳合併症が発生した症例の平均循環停止時間は38minであり,全症例の平均循環停止時間33minで有意は見られなかった。そこで,危険因子を多変量解析した結果,人工血管置換の範囲が弓部に及んだ症例で有意(p<0.05)に脳合併症が発生していた。弓部置換をしない症例では脳分離体外循環法より逆行性脳循環法を選択することが,特別な体外循環回路を必要とせず,簡素で安全に施行できると考える。
著者
富田 隆 後藤 英和 住谷 賢治 吉田 正 田中 勝也 幸田 幸直
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.3, pp.517-521, 2016-03-01 (Released:2016-03-01)
参考文献数
9
被引用文献数
2 4

To avoid fluctuation of the serum lithium concentration (CLi), sodium chloride (NaCl) intake was regulated in oral alimentation. A 62-year-old woman was hospitalized and orally administered 400 mg of lithium carbonate a day to treat her mania. Her CLi was found to be 0.75-0.81 mEq/L. Vomiting made it difficult for the patient to ingest meals orally, and therefore parenteral nutrition with additional oral intake of protein-fortified food was initiated. On day 22, parenteral nutrition was switched to oral alimentation to enable oral intake of food. The total NaCl equivalent amount was decreased to 1.2 g/d, and the CLi increased to 1.15 mEq/L on day 26. Oral alimentation with semi-solid food blended in a mixer was immediately initiated. Although the total NaCl equivalent amount was increased to 4.5-5.0 g/d, her CLi remained high at 1.14-1.17 mEq/L on days 33 and 49, respectively. We investigated oral administration of NaCl (1.8 g/d) on day 52. The total NaCl equivalent amount was increased to 6.3-6.8 g/d, and the CLi decreased to 1.08-0.97 mEq/L on days 63 and 104, respectively. After the start of the orally administered NaCl, her diet was changed to a completely blended diet on day 125. The total NaCl equivalent amount was increased to 9.0-14.5 g/d, and the CLi decreased to 0.53 mEq/L on day 152; therefore, the oral administration of NaCl was discontinued on day 166. The CLi was found to be 0.70-0.85 mEq/L on days 176 and 220.
著者
本郷 一博 柿澤 幸成 後藤 哲哉 堀内 哲吉
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.666-672, 2008-09-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

内頸動脈paraclinoid aneurysmの手術に際しては,硬膜輪およびこの近傍の解剖学的構造を十分に理解しておく必要がある.骨構造で重要なものは,前床突起,視神経管,optic strutなどであり,血管では,内頸動脈のほか,眼動脈,上下垂体動脈,海綿静脈洞などである.膜構造として硬膜輪のほか,falciform ligament,proximal ring,神経としては,視神経,動眼神経がそれぞれ重要な構造である.硬膜輪は,前床突起を除去すると内頸動脈を全周性に囲む膜様構造としてよく認識される.前床突起の底面の薄い膜はproximal ringと呼ばれ,この膜の近位側が海綿静脈洞である.眼動脈に注意しつつ硬膜輪を内頸動脈外膜から切離することにより内頸動脈に可動性が得られ,内頸動脈のさらに近位の処理が可能となる.本稿では,屍体脳で硬膜輪近傍のこれらの構造物の相互関係を示し,実際の手術症例も供覧しつつ解剖に基づいた内頸動脈paraclinoid aneurysmの手術の要点を述べる.
著者
井村 純子 春原 則子 宇野 彰 金子 真人 Wydell Taeko N. 粟屋 徳子 後藤 多可志 狐塚 順子 新家 尚子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.165-172, 2011 (Released:2011-04-28)
参考文献数
24
被引用文献数
4

典型発達児と発達性読み書き障害 (DD) 児における漢字書字の特徴の相違を明らかにするため, 「小学生の読み書きスクリーニング検査 (STRAW) 」を用いて, 通常学級在籍の典型発達児708名とDD児21名の漢字単語書取の反応を比較, 検討した. DD児21名全員に音韻情報処理過程と視覚情報処理過程双方の障害を認めた. 漢字書字においてDD群は典型発達群に比べ無反応が多く, また形態的に似ていない非実在文字を書く傾向があった. さらに漢字の構成要素間の間隔が広いという特徴や, 文字が傾く特徴が認められた. DD群の漢字書字には視覚的な情報処理機能の低下が影響している可能性が示唆された. 典型発達群では正答率と音声提示による親密度との間に有意に高い相関を認めた一方, DD群では正答率と音声提示による単語心像性および画数との間に有意に高い相関を認めた. これらの知見は, DD児の漢字書字指導において考慮されるべきであると考えられた.
著者
後藤 由夫
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.145-158, 1993-10-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
22
著者
齋藤 良範 柴田 香緒里 安達 美穂 後藤 明美 阿部 明子 庄司 久美 正野 宏樹 荒木 隆夫 齋藤 幹郎 横山 紘一 後藤 敏和 菊地 惇
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.47-53, 2020 (Released:2020-10-07)
参考文献数
10

目的:心房細動(atrial fibrillation: AF)は,血栓性脳塞栓症の原因疾患であり予防には抗凝固療法が有用である.高齢者ほど有病率は増加するとされることから,健康診断受診者における有病率および治療の現状を把握し経年推移を検討した.方法:2017年度の受診者175,462(男性86,923,女性88,539)名の12誘導心電図(心電図)所見から,性・年代別のAF有病率および問診票より治療率を算出した.また,2013年から2017年度まで5年間のAF有病率の推移を検討した.結果:AF有病率は1.13(男性1.81,女性0.47)%で,加齢に伴い増加し各年代とも男性が高率であった.治療率は,60歳未満55.7%,60歳代68.8%,70歳代66.6%,80歳以上63.9%で,60歳未満で低かった.CHADS2スコアが1以上となる75歳以上では65.0%であった.AF有病率の経年推移は,2013年度1.03%,2014年度1.04%,2015年度1.10%,2016年度1.12%,2017年度1.13%と増加傾向が認められたが,男女別の年齢調整後の有病率には差を認めず受診者の高齢化が原因と考えられた.結論:AF有病率は1.13%で,男性に多く高齢になるほど増加した.60歳未満では未治療者が多く75歳以上でも35%は未治療であり,加療の必要性を啓発していく必要がある.
著者
田中 亜美 星 友二 長谷川 隆 坂田 秀勝 古居 保美 後藤 直子 平 力造 松林 圭二 佐竹 正博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.531-537, 2020-06-25 (Released:2020-07-17)
参考文献数
23
被引用文献数
2 5

E型肝炎ウイルス(HEV)の輸血感染対策を検討するため,輸血後E型肝炎感染患者として,既報(Transfusion 2017)の19例も含め,2018年までに判明した34症例について解析した.原因献血者は全国に分布し,関東甲信越での献血者が半数以上を占めた.原因血液の88.2%(30例)がHEV RNA陽性かつHEV抗体陰性で,多くはHEV感染初期と考えられた.分子系統解析の結果,原因HEV株の遺伝子型は3型が29例(90.6%),4型が3例(9.4%)で,それぞれ異なるクラスターに存在し,多様性に富むことが示された.一方,輸血後感染34症例中少なくとも16例(47.1%)は免疫抑制状態にあった.多くは一過性急性肝炎であったが,確認できた半数(8例)でウイルス血症が6カ月以上持続した.臨床経過中の最大ALT値の中央値は631IU/lで,輸血による最少感染成立HEV RNA量は2.51log IUと推定された.輸血されたウイルス量や遺伝子型と,最大ALT値に相関は認められなかった.HEV RNAスクリーニングの全国導入はHEV輸血感染対策として有効と考えられる.
著者
青木 然 川村 純平 後藤 航大 島 奈穂 吉田 拓功 林 美都子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第19回大会
巻号頁・発行日
pp.41, 2022 (Released:2022-04-20)

本研究では公園でのごみのポイ捨て行動について、Dark Triad(マキャベリアニズム、自己愛傾向、サイコパシー傾向の3特性を総称した概念)と呼ばれるパーソナリティ特性からの説明を試みた。大学生130名程度を対象に、実験参加者には9枚の公園の写真を提示し、その写真に対して、“どれだけポイ捨てを行いやすいか”を5件法で回答を求めた。また、Dark Triad尺度であるSD3-J(下司・小塩, 2017)を用いて、上位群と下位群に分け、Dark Triad得点の上位群と下位群における‘‘どれだけポイ捨てを行いやすいか”得点にt検定を行ったところ、サイコパシー傾向とDark Triad全体では、各上位群が各下位群よりも比較的ポイ捨てを行いやすいことが明らかとなった(t(45)=2.37 , p<.05 ; t(40)=1.92 , p<.10 )。Dark Triadの高い者は自分本位であるが故に周囲を気にせずポイ捨て行動をしやすいことが考察された。今後は紙媒体での質問だけではなく、実際のポイ捨て行動からも検討していく必要性があるだろう。
著者
後藤 恒允
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.159-165, 1990-10-31 (Released:2018-05-08)

この研究の目的は,作文指導論構築の基礎として,言語表現の本質と機能を考察することにある。このため,本稿では,コミュニケーションにおける言語諸機能に注目し,それらを有機的に構造的に関連させて論じた。殊に,ソシュールの言語学をも援用しつつ,言語表現が単なる伝達のためのものではなく,現実を二次的な価値体系として秩序化するものであることについて力説した。しかも,ソシュール言語学で論じきれなかった,表現主体と表現対象との関係について,現象学を援用して考察した。また,言語表現において創造的想像力が一層重視されねばならないことを提唱した。以上を一つの試みとして提案することにしたい。
著者
光多 長温 後藤 和雄 宍戸 駿太郎
出版者
日本地域学会
雑誌
地域学研究 (ISSN:02876256)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.271-285, 2012 (Released:2013-02-09)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Land prices in Japan changed almost in tandem with the economic growth rate until circa 1970. However, since 1970 these prices have changed with various economic factors other than the economic growth rate. Residential land prices surged in every region until 1985, but decreased until 1990. Only prices in the Tokyo and Kinki areas rose further. From 1995 and onward, after the burst of the bubble economy, residential land prices dropped sharply, especially in the Tokyo and Kinki areas, but the rate of decline became smaller in 2005. Commercial land prices, on the contrary, rose until 1990 in all regions, then dropped sharply until 1995 with the residential land prices. Declines were especially significant in the Tokyo and Kinki areas, where the land prices had surged sharply. Since then the rates of decline have became smaller in every region, and the prices turned upward in the Tokyo and Tokai areas in 2010.These land price changes are caused by various economic factors. This paper analyzes how well economic factors can explain the changes. Multiple linear regression analyses were used to analyze the relationships between the rates of quinquennial residential and commercial land price changes and economic factors. As a result of trial and error, we employed the following 16 economic factors; population, rate of population aging, rate of secondary industries, rate of tertiary industries, unemployment rate, per capita prefectural income, financial capability index, per capita budget allocation from the central and local governments for public works projects, labor productivity, per capita annual retail sales, academic qualification index, capital expenditures, housing starts, product shipment value, consumption expenditures, outstanding loans and discounts. With these analyses, we obtained determination coefficients of 0.69-0.95, with residential land coefficients of 0.80-0.93 and commercial land coefficients of 0.69-0.95 after the degrees of freedom were adjusted. Based on these results we analyzed the relationships between economic conditions and partial correlation coefficients for each period and found the partial correlation coefficients responding to economic conditions in each period affect changes in land prices. Factors affecting land price changes are complex so it is difficult to explain every aspect by these analyses that are also affected by non-economic factors. This paper contributes to the analyses of factors causing changes in land prices of Japan, rather than give a full explanation of land price changes based on economic factors.JEL Classification: R00, R1
著者
川口 広美 後藤 賢次郎 草原 和博 小川 正人
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.85-94, 2014 (Released:2020-01-26)
参考文献数
19
被引用文献数
3

近年,「教科教育学」の学問上の位置づけや独自性を海外の視点から見直す動きがある。社会科教育学研究では,研究方法の日米比較を通して議論が重ねられてきた。この過程で特に争点となったのは,研究のあり方・目的についてと,「研究」と「開発」の関係である。そこで本研究は,米国在住の社会科教育学研究者へのインタビュー結果から,日本の研究との研究方法上の共通点と相違点の背景にある研究観を明らかにすることを目的とする。インタビュー結果からは,調査対象となった米国在住の研究者の社会科観と研究方法には多様な関係が見られたこと,現場教師の取り組みを映し出す「鏡」を提供することを研究の貢献としていること,背景には構成主義的な社会観があることを明らかにした。これらは,日本の教科教育学研究の特質を浮き彫りにするとともに,将来の教科教育学の国際比較に向けた研究の課題を示唆している。
著者
小泉 静香 高木 祥示 後藤 哲二
出版者
The Vacuum Society of Japan
雑誌
真空 (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.247-250, 2004-03-20 (Released:2009-10-20)
参考文献数
9

Permeation of hydrogen into the molybdenum disulfide crystal (MoS2) in the hydrogen atmosphere is investigated from a view point of gas release by cleavage. MoS2 crystals are exposed to H2 or D2 gas at temperatures between RT and 600°C, followed by the cleavage at the same temperatures after evacuation of H2 or D2 gas. The dependence of amount of outgassing on the exposed temperature shows similar tendency in H2 and D2 except maximum outgassing temperature. The concentration of hydrogen in the bulk increases at the temperature of 400 or 500°C due to permeation from the surface to the bulk. Beyond the temperatures the concentration in the bulk decreases due to thermal desorption. Regardless of the exposure to D2 gas, many D atoms are detected. The concentration of dissociated hydrogen atoms in MoS2 depends on the exposure temperatures.
著者
後藤 政幸 荒巻 輝代 芳原 達也 ゴトウ マサユキ アラマキ テルヨ ホウバラ タツヤ MASAYUKI GOTOH Teruyo Aramaki Tatuya Hobara
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
vol.42, pp.29-37, 2002-03

ミネラルウォーター,茶,果汁飲料等の500mlペットボトル飲料は「リキャップできる」,「携帯に便利」等の特性により,室内・外を問わず生活の種々の場面で多く飲用されている。しかしこの利便性に伴う飲用習慣が細菌増殖を引き起こし,ひいては衛生学的な問題が生じると懸念する。著者らは実験的にペットボトル飲料に実際の飲用習慣に近似した内容の細菌汚染をさせ,その飲料水中の細菌数の変化を観察して衛生学的な問題を検討した。5種の小型ペットボトル飲料(ミネラルウォーター,茶,果汁飲料,乳酸飲料,スポーツ飲料各1種)に唾液と手指で汚染させた生理食塩水を定量的に加え,15℃および36℃の温度条件下で2,5,10,20時間保存した試料について一般細菌と大腸菌群の菌数を測定した。結果,一般細菌に関しては,ミネラルウォーターと茶の場合,15℃および36℃共に2時間保存以後,時間の経過に伴い菌数は増加した。増加傾向は高温保存の方が大きかった。また,2時間保存の時点で飲料水水質基準に不適合となった。これらに対して果汁飲料,乳酸飲料およびスポーツ飲料は接種した細菌数が2時間保存以後,減少する成績が得られた。菌数の減少は時間の経過に従い大きくなる傾向を示し,特に両温度条件共に果汁飲料の2時間保存時に顕著であった。大腸菌群は,5回測定中2回の36℃保存のミネラルウォーターと茶の場合にだけ検出されたが,他の試料からは検出されなかった。特に,ミネラルウォーターの20時間,茶の10時間と20時間保存時に大腸菌群数の増加は著しかった。以上の成績から,小型ペットボトル飲料をリキャップに伴う数回の口付け飲用や野外への携帯で不潔に取り扱う等,日常の飲用形態で利用した場合,飲料水の種類によっては飲料水水質基準の細菌項目に対して不適合となる飲料水を摂取する可能性があり,衛生学的に問題となることが判明した。