著者
川口 実希 木村 美智男 宇佐美 英績 川地 志緒里 郷 真貴子 池田 義明 吉村 知哲
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.3, pp.483-490, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)
参考文献数
22

This study aimed to clarify the situation of use of health foods by patients and the level of satisfaction of patients in order to make use of information on cases where patients undergoing cancer medication therapy use health foods. Between May 7, 2018 and June 29, 2018, we conducted a questionnaire survey of patients with progressive cancer who were undergoing cancer chemotherapy at Ogaki Municipal Hospital. In addition, we conducted a multivariate analysis of patients who were using health foods and those who were not. The questionnaire items included the objectives of use, product effectiveness and satisfaction, and QOL. The rate of health food use was 81/281 (29.5%). The primary objectives of use were, “to maintain health” (29.8%) and “to alleviate symptoms” (24.0%). The primary sources of information about health foods were “a friend” (50.6%) and “TV” (13.5%). The satisfaction level was 0-3 points in 8.3% of patients, 4-6 points in 38.1% of patients, and 7-10 points in 53.6% of patients. For “stage of illness (recurrence),” the odds ratio was 1.810 (95% CI, 1.040-3.150; p=0.035), and for “QOL value,” the odds ratio was 2.210 (95% CI, 1.220-4.020; p=0.009), indicating that these factors had a significant influence on health food use. Health foods tended to be used in patients who had recurring cancer with low QOL and various symptoms, and friends and other people close to the patient had a large influence on the patient's decision. It was clear that the patients' satisfaction level was high.
著者
照井 正 鳥居 秀嗣 黒川 一郎 大田 三代 栗本 沙里奈 山崎 清貴 木村 淳子 林 伸和
出版者
金原出版
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.353-360, 2018-03-01

化膿性汗腺炎の本邦における罹患率は不明で,診断基準および治療指針も確立されていない。本研究は国内における化膿性汗腺炎の患者像,診療状況の把握のためJMDC Claims Databaseを用いて化膿性汗腺炎の患者背景,併存症および治療状況を検討した。その結果,国内の15歳以上65歳未満の年齢層における化膿性汗腺炎患者数は2921人で有病率は0.0039%と推計された。海外で関連が示唆されている喫煙,肥満,メタボリックシンドロームとの明らかな関連性はなかった。治療には内服抗菌剤,外用ステロイド,外用抗菌剤が主に用いられていた。臀部膿瘍,多発皮下膿瘍,慢性膿皮症などの病名で登録されている症例もあると思われる。今後,診断や治療の指針の作成が望まれる。
著者
木村 晟
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤國文 (ISSN:04523652)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.81-117, 1981-03
著者
木村 武雄
出版者
筑波学院大学
雑誌
筑波学院大学紀要 (ISSN:18808859)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.93-105, 2009
著者
木村 專太郎
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.442-445, 2007-05-25

まえがき 今回は福岡黒田藩の分藩秋月藩医,緒方春朔について述べる.彼は漢方医であったが,蘭学が江戸末期に栄えるようになった「キー・パーソン」の1人である.春朔は「人痘による種痘法」を,寛政2年(1790)に秋月藩内で行った.これは,寛政8年(1796)5月14日に英国人エドワード・ジェンナーが,牛痘の種痘を始める前の話である. 春朔の種痘から約40年前の宝暦2年(1552)に,医書「医宗金鑑」が中国から輸入された.その中には「人痘による種痘法」が記述されて,長崎に来た中国人の種痘医李仁山(りじんせん)が,その書に記述されている方法を用いて,長崎の医師たちに「種痘法」を教えた.その後長崎で「種痘」が一時行われた模様であったが,継続されなかった.詳しい様子は不明である.しかし長崎でこの種痘法を学んだ琉球の医師上江州倫完(うえすりんかん)(1732~1812)は,春朔が行ったより24年前の明和3年(1766)に,この「種痘」を沖縄で行い,その後沖繩では継続的に行われていたようである.
著者
木村 友子 佐々木 弘子 菅原 龍幸
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.933-943, 2004

新食感の商蒻(a)と従来の商蒻(b)を用い, 加熱法に超音波照射有無の煮物を調製し, その煮物の物性や食味特性に及ぼす調味液や加熱処理の影響を検討した.<BR>(1) 商蒻の中心温度が75℃で1分間以上に達し安全と性状の両面からみて, 煮物の加熱時間は20分間必要であった.<BR>(2) 新蒟蒻の煮物は従来の商蒻煮物に比べ, 物理的特性は軟らかいが, 蒟蒻特有の弾力としなやかさをもち, 調味液の浸透も優れ, 官能評価でも好評を得たので新蒟蒻製品としての利用が期待できた.<BR>(3) 調味液が蒟蒻煮物に与える影響は2%食塩水と鰹調味液は物理的測定値が硬化し, 10%蔗糖液は変化なく, 酢酸緩衝液は著しく軟化した.<BR>(4) 超音波照射加熱は非照射加熱に比べ, 煮物の物理的性状の改良や調味液の浸透促進に有効であった.
著者
近藤 清彦 木村 百合香
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.376-382, 2005

人工呼吸療法中のALS患者に対し, 病院と自宅訪問での音楽療法を行い, その効果とALS患者の緩和ケアにおける音楽療法の意義について述べた. 言葉でのコミュニケーションが困難となったALS患者では, ノンヴァーバルコミュニケーションが可能な音楽療法は身体的苦痛の軽減に加え, 精神・心理的側面とスピリチュアルな側面のQOL向上に有用であり, ALS患者に対する緩和ケアの一手段として重要な方法となりうる. ALS患者に対する音楽療法は, 人工呼吸器を装着し長期療養者の多いわが国でこそ, すすめていくべきテーマであり, そのためには音楽療法士の参加と協力が必須である.
著者
木村 忠司 村本 大輔 徳野 潔 村田 清高
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.98, no.6, pp.477-482, 2005-06-01
参考文献数
15
被引用文献数
3
著者
木村 葉子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.134, 2009

1948 年、カリブ海地域から492 人をのせたエンパイア・ウインドラッシュ号の来航は、イギリスが多民族国家へと変貌していく分岐点となる事件であった。現在、イギリスにおける移民や難民、その子孫を含めたエスニック・マイノリティの割合は現在総人口の約8%を占めている。本発表は、文化的アイデンティティを形成してきたノッティングヒル・カーニバルを通してアフリカ系カリビアンの歴史を考察する。
著者
木村 晋也
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.1920-1930, 2017 (Released:2017-10-04)
参考文献数
48

ABLチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)メシル酸イマチニブが登場し,慢性骨髄性白血病(CML)の治療は劇的な進歩を遂げた。第2(ニロチニブ,ダサチニブ,ボスチニブ)および第3世代(ポナチニブ)のTKIsも臨床で使用できるようになり,さらに治療成績は向上してきた。そして慢性期CMLは10年生存率が90%を超え,ほぼ死なない病気となった。さらにSTIMやDADIなどの臨床試験によって,ある一定数のCML患者は,安全にTKIを中止できることも分かってきた。しかしいまだ全てのCML患者,特に移行期や急性期の患者を全て救命できるわけではなく,造血幹細胞移植の必要性も残されている。次世代シークエンス技術などによって,CML発症原因や,移行期・急性期への進展の分子病態もより詳細に検討できるようになってきた。病態解明に伴い,より多くの新規薬剤も開発されるようになり,CMLは今後さらなる予後の改善が期待できる。