著者
佐久間 雅 柏原 賢二 八森 正泰 中村 政隆 篠原 英裕
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

①:Cornuejols, Guenin and Margotの予想を解くためのスキームを提示し、Cornuejols,Guenin and TuncelのOpen Problemの類似を証明した。当該論文は、Springer monograph(Indean Statistical Institute Series)として出版予定である。②:コードダイアグラムの展開式を用いてTutte polynomialの(x,y)=(2,-1)における値の組合せ論的意味付けを与えた。③:グラフにおける新しいパラメータである安全数を定義し、その様々なグラフ理論的性質および計算量的評価について明らかにした。
著者
加藤 みゆき 大森 正司 加藤 芳伸
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.421-427, 2011-09-15
被引用文献数
2

緑茶を対象としてretroposon-like sequence DNA (RLS-DNA)塩基配列の比較解析により品種の判別を試みた.実験には,やぶきた品種のチャ葉より製造した緑茶と,市販されている中国,ベトナム,ミャンマー,台湾の緑茶,そして日本の緑茶用40品種の生茶葉を用いて実験した.RLS-DNAの塩基配列を比較解析することにより,おくみどり,べにふうき等の品種の判別が生茶葉と緑茶葉を用いた場合,共に可能であることが認められた.また,中国,ベトナム,ミャンマー,台湾の緑茶についてもRLS-DNAの多型解析により我が国の緑茶と識別可能であることが認められた.今回の実験から,RLS-DNAを指標とした塩基配列の多型解析は,おくみどり,べにふうき品種等の品種を判別するための手法に適用できるものと考える.
著者
藤野 安彦 伊藤 精亮 正井 博之 藤森 正宏
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.917-925, 1978-06-20
被引用文献数
5

1.Acetobacter Mから脂質成分を抽出し,ケイ酸カラムクロマトグラフィーとケイ酸薄層クロマトグラフィーで各脂質クラスを分離した。これらを薄層クロマトグラフィー,ガスクロマトグラフィー,マススペクトロメトリーに供し,構造解析を行った。2.全脂質の構成脂肪酸は,約90%がシス-バクセン酸から成っていた。3.全脂質を薄層クロマトグラフィーに供すると,少なくとも15個のスポットが検出された。この主成分はリン脂質で,ホスファチジルコリンが最も多く,ついでホスファチジルエタノールアミンおよびホスファチジルグリセロールであった。4.この菌体脂質の著しい特徴として,比較的多量のテルペノイドおよびアミノ脂質が検出されたほか,少量のセラミドが検出された。5.テルペノイドの主成分は,ホーパン-22-オールとC_<35>-ペンタサイクリックテルペンアルコールであった。6.アミノ脂質の主要タイプは,オルニチルタウリン脂質3-(パルミトイル)-オキシパルミトイル-オルニチル-タウリン,オルニチン脂質3-(パルミトイル)-オキシパルミトイル-オルニチンおよびリゾオルニチン脂質3-オキシパルミトイル-オルニチンであった。7.遊離セラミドは単一の分子種N-2-オキシヘキサデカノイル-スフィンガニンから成っていた。
著者
森 正人
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.151-161, 2014-03-17

本論文は事実と虚構という問題意識にかかわって、古代の説話と作り物語、近代の小説における転生譚をめぐり表現の方法を検討するものである。はじめに現代の事実および虚構の概念に相当する古代・中世の言葉に関して一般的な検討を行い、この問題をめぐる作り物語の批評基準および同時代の説話の表現方法を整理し分析する。そのうえで、浜松中納言物語、この物語を典拠としたと作家が明言している「豊饒の海」における転生の証拠と転生者の記憶の問題を取り上げ、その構想と表現方法を読み解く。浜松中納言物語は当時の説話を踏まえながら、その言説に見られる事実性を強調する方法に倣わず、「まことらしさ」を満たせば十分としている。「豊饒の海」は、浜松中納言物語を典拠としたと三島由紀夫自身明言しつつ、そこからさらに古代日本の転生をめぐる説話や浜松中納言物語のプレテクストである竹取物語をも導き入れて構成されている。そのことによって、小説は「典拠」からずらされ、小説自体をも相対化する。
著者
森 正人
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
no.105, pp.151-161, 2014-03

本論文は事実と虚構という問題意識にかかわって、古代の説話と作り物語、近代の小説における転生譚をめぐり表現の方法を検討するものである。はじめに現代の事実および虚構の概念に相当する古代・中世の言葉に関して一般的な検討を行い、この問題をめぐる作り物語の批評基準および同時代の説話の表現方法を整理し分析する。そのうえで、浜松中納言物語、この物語を典拠としたと作家が明言している「豊饒の海」における転生の証拠と転生者の記憶の問題を取り上げ、その構想と表現方法を読み解く。浜松中納言物語は当時の説話を踏まえながら、その言説に見られる事実性を強調する方法に倣わず、「まことらしさ」を満たせば十分としている。「豊饒の海」は、浜松中納言物語を典拠としたと三島由紀夫自身明言しつつ、そこからさらに古代日本の転生をめぐる説話や浜松中納言物語のプレテクストである竹取物語をも導き入れて構成されている。そのことによって、小説は「典拠」からずらされ、小説自体をも相対化する。
著者
大森 正司 矢野 とし子 岡本 順子 津志田 藤二郎 村井 敏信 樋口 満
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.1449-1451, 1987
被引用文献数
41 87

This study was conducted to investigate the effects of green tea made from leaves incubated in an anaerobic condition (Gabaron tea) on the blood pressure of spontaneously hypertensive rats (SHR). No difference was found in the mean body weight of the control groups (first group, fed on water; second group, fed on ordinary green tea) and the experimental group (third group, fed on Gabaron tea) throughout the test period. The mean blood pressure of the three groups was identical at 160 mmHg in the pre-test period. The mean blood pressure of the experimental group was 158 mmHg, whereas the control groups shared 163_??_167 mmHg one week after the experiment started. The blood pressure of the experimental group was significantly lower than pressures of the <br>control groups (<i>P</i><0.01).<br> In all groups, the mean blood pressure increased gradually from 10 to 20 weeks of age. The mean blood pressure of the experimental group was about 150 mmHg, and those of the control groups reached 175_??_180 mmHg. The mean blood pressure of the experimental animals was 14_??_17% lower than the pressures of the control animals at 20 weeks of age (<i>P</i><0.01). The hypotensive effect on SHR fed the Gabaron tea infusion disappeared when the animals were returned to ordinary green tea intake at 20 weeks of age.
著者
齋藤 真木子 久保田 雅也 岩森 正男 榊原 洋一 市堰 浩 柳澤 正義
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

Zellweger症候群(ZS)をはじめとするペルオキシゾーム病ではペルオキシゾームが形成されないために様々な生化学的異常を呈するが、病態との関連は未だ解明されていない。病因遺伝子としてペルオキシゾーム形成に関わるPex遣伝子群が少なくとも13種同定されており、同じ遺伝子群の変異でも重症度の異なる病型-Infantile Refsum Disease(IRD), neonatal adrenoleukodystrophy(NALD)-が混在する。今回Pex2群に変異を有するZS, IRD患者由来線維芽細胞について脂質を抽出し正常対照線維芽細胞と組成を比較検討した。患者由来線維芽細胞ではa系列のガングリオシドの増加が著明であり、ガングリオシドGM3の増加や正常細胞に含まれないGM1やGDlaが免疫染色TLCによって検出された。また、モノクローナル抗体によるGM3組織免疫染色では患者由来細胞で細胞膜や細胞内に顆粒状にガングリオシドGM3が発現していた。これらの結果とこれまでPex2欠損CHO変異株Z65で解析した結果から、ペルオキシゾーム欠損が糖脂質代謝に影響を及ぼすことが明らかとなった。近年、糖脂質は細胞間情報伝達や細胞の増殖・分化誘導に関与することが知られており、ペルオキシゾーム欠損による糖脂質代謝変化と各臓器の形成障害との関連を明らかにすることが今後の課題である。
著者
森 正人
出版者
至文堂
雑誌
国語と国文学 (ISSN:03873110)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.p36-48, 1987-05
著者
高木 彰彦 遠城 明雄 荒山 正彦 島津 俊之 中島 弘二 山野 正彦 源 昌久 山本 健児 熊谷 圭知 水内 俊雄 久武 哲也 山野 正彦 源 昌久 山本 健兒 熊谷 圭知 水内 俊雄 内田 忠賢 堤 研二 山崎 孝史 大城 直樹 福田 珠己 今里 悟之 加藤 政洋 神田 孝治 野澤 秀樹 森 正人 柴田 陽一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

公共空間と場所アイデンティティの再編について、地理思想史、理論的研究、経験的研究の観点から検討を行った。研究成果として、『空間・社会・地理思想』10(2006)、『空間・社会・地理思想』11(2007)、『空間・社会・地理思想』12(2008)を毎年刊行したほか、英文報告書として『Reorganization of public spaces and identity of place in the time of globalization : Japanese contribution to the history of geographical thought(10)』(2009)を刊行した。
著者
清野 達也 林 貴宏 尾内 理紀夫 三條 正裕 森 正弥
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.3233-3249, 2009-12-15

領域拡張法(Seeded Region Growing)を改良した高速な画像切り抜き手法を開発し,評価した.本手法はSeeded Region Growingを出発点としており,ユーザの引いた手書き線によって指示される初期前景と初期背景を隣接ピクセルへと伝播させていくことで,画像全体を前景領域,背景領域に分割する.飛び地を含む画像に対する切り抜き精度向上のために,Seeded Region Growingを改良し,閾値を用いた伝播条件を導入している.さらにテクスチャパターンを含む画像に対する切り抜き精度向上のために,Seeded Region Growingを改良し,ユーザの引いた線から前景で利用される色と背景で利用される色を推定し,推定色を用いて各隣接ピクセルに対する伝播の優先度を決定することとした.また,新たなデータ構造を本手法に導入し,高速な処理を行うことを可能にした.本手法を実装したシステムを開発し,評価実験を行い,既存手法と比較し,本手法が処理速度を低下させることなく,手書き線のような初期前景領域,初期背景領域の面積が小さい入力での切り抜き精度の優位性を持つことを確認した.In this paper, we propose and evaluate a method for Fast Image Cutout using improved Seeded Region Growing. The starting point for the method is Seeded Region Growing, which divides an image into foregrounds and backgrounds by growing the initial foregrounds and backgrounds represented by user drawing lines to the neighbor pixels. To improve the precision of Seeded Region Growing for images including enclaves, the method adopts a threshold condition. In addition, to improve the precision of Seeded Region Growing for images including texture patterns, the method estimates foreground colors and background colors from initial foregrounds and backgrounds and decides growing-priorities for each neighbor pixel depending on the esimimated colors. We propose a new data structure for the method, and could achieve speed up. The experimental results have shown the method has the same processing speed as traditional methods and has better precision than traditional methods, when we input small area of initial foregrounds and backgrounds such as user drawing lines.