著者
堀 進悟 太田 祥一 大橋 教良 木村 昭夫 河野 寛幸 瀧野 昌也 寺沢 秀一 箕輪 良行 森下 由香 明石 勝也 山本 保博
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.9, pp.644-651, 2007-09-15 (Released:2009-02-27)
参考文献数
18
被引用文献数
12 12

本邦では, 救急医の業務は主に重症救急患者の入院診療に従事することと考えられてきた。近年, 救急医が重症度に関わらずすべての救急患者を診療するER型救急医療モデル (ER : Emergency Room) が導入されつつあるが, その実施状況が調査されたことはなかった。本研究の目的は, 日本救急医学会ER検討特別委員会のactive member (註) が勤務する施設を対象として, ER型救急医療の実施状況を調査することである。2006年6月にアンケートが60施設に送付され, 28施設から有効回答を得た。ER型救急医療は22施設で行われ, このうち12施設 (55%) では24時間体制で実施されていた。ER型救急医療を実施する施設では, 重症度にはよらず, すべての救急患者を同一の救急室で診療している場合が多かった (17施設, 73%)。これらの施設には, 最頻値で救急医6~10人, ER型救急医1~3人が勤務し, 10~20人の1年次初期臨床研修医が研修中であった。初期研修医の救急医療研修は, すべての施設でER型の救急医療研修が行われていた。ER型救急医の後期臨床研修プログラムを有する施設は7施設, 準備中の施設は11施設存在した。以上から, 本邦において一部の医療施設ではER型救急医療が実施されていること, 及び救急医の人的資源が十分ではないことが明らかとなった。註 : ER特別検討委員会はER型救急医療の普及啓蒙を活動目標とするため, 委員のみによる活動推進は困難である。このためactive memberを募り, 活動に参加している。本研究実施時のactive memberは86人であった。
著者
栗原 伸一 霜浦 森平
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.47-57, 2005-03-31
被引用文献数
1

少子高齢化が進む一方,長引く景気低迷から新たな税源確保も難しい我が国において,財政をいかに効率良く支出するかという「資源の最適分配」はもっとも重要な問題の一つである.そこで本研究は,地域住民を対象とした意識調査を行い,財政構造に関する意識や要因を都市・農村などの地域間比較を中心に整理・考察した.その結果,以下のようなことが明らかになった.(1) 現在行われている公共事業や社会保障に対して,地域住民の大半が「(やや)不満」に感じていた.(2) 公共事業費については,効率化による予算削減を望む者が多かったが,地方部では集落排水などの農村整備に対する選好も比較的高かった.(3) 社会保障費に関しては,農村を筆頭に多くの者が「増額」を望んでいたが,赤字公債発行によるこれまでの景気刺激型財政支出に対する嫌気と相まって,相対句なウェイトは小さかった.また老後等に備えての貯蓄額は平均5万円/月程度であった.(4) 予算支出の総額を抑えた再建型財政に対する選好が高かった.こうした分析の結果は最近の世論とも整合的であり,また都市農村で比較した場合,農村部では公共投資に関して寛大であり,社会保障費の希望増額が都市部よりも若干大きいことが分かった.こうした地域住民の選好を土台にして,財政決定を計画すれば納税者の効用度も向上し,納税者のコンセンサス獲得へとつながると考えられる.
著者
森 宏一
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報
巻号頁・発行日
vol.10, pp.10-12, 1976

1.供試外国稲の出穂期間の変異は13日から20日間も要する品種まであった。2.出穂期を中心に50%の個体が出穂する日数はほとんど3日以内であった。3.比較的短かい品種ほど出穂期間は短かかった。4.出穂期間の長さが品種内の各個体の遺伝構成差によるのか, 環境変異によるのかは判明しなかった。
著者
岩井 将行 森 雅智 徳田 英幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.18, pp.173-177, 2008-02-27
被引用文献数
1

近年オンラインショップやネットオークションを中心とするCyberCommerceが増えつつあり,"どこにいても""なんでも"購入できる便利さは逆に均質化が進み売り手主導の経済活動が進んでいるといえる.対極的に,秋葉原におけるリアルな空間での消費者の購買活動は,そこから新しい「ラジオ文化」「パソコン文化」「オタク文化」「萌文化」「世界のakiba」を創造し常にカルチャーを創り出す原動力となっている。この秋葉原の特性に着目し実世界経済活動を支援する新しいユビキタス技術を検証した。温度、振動、照度を検知可能な小型無線センサーノードを各商品に取り付け、ユーザが商品を選択する際の『手に取る動作』から注目度とそのランキング把握するシステムを構築した。本LiveCommerceSystemは秋葉原においてオノデン本店、カイヨウドウホビーロビーにおいて2日間にわたって実証実験を行った。本システムが、ユーザに違和感なく商品の比較情報を提供し、店舗経営者に各商品の注目度を容易に提供できるシステムであること実証した。In the real shop, shops owners can analyze the products which already purchased by gathering information on check counters. However these methods could not gather correct customers' action during they have shopping. Lots of products are displayed on shopping racks. Customers are touch and watch items to compare them before buying items. Such actions represent customers' attention of each item in details. We propose a novel platform to gather customers' attention level by attaching sensor nodes. In this paper, we describe detals about "Live! Commerce System."
著者
岩井 将行 森 雅智 徳田 英幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.18, pp.173-177, 2008-02-27
被引用文献数
1

近年オンラインショップやネットオークションを中心とするCyberCommerceが増えつつあり,"どこにいても""なんでも"購入できる便利さは逆に均質化が進み売り手主導の経済活動が進んでいるといえる.対極的に,秋葉原におけるリアルな空間での消費者の購買活動は,そこから新しい「ラジオ文化」「パソコン文化」「オタク文化」「萌文化」「世界のakiba」を創造し常にカルチャーを創り出す原動力となっている。この秋葉原の特性に着目し実世界経済活動を支援する新しいユビキタス技術を検証した。温度、振動、照度を検知可能な小型無線センサーノードを各商品に取り付け、ユーザが商品を選択する際の『手に取る動作』から注目度とそのランキング把握するシステムを構築した。本LiveCommerceSystemは秋葉原においてオノデン本店、カイヨウドウホビーロビーにおいて2日間にわたって実証実験を行った。本システムが、ユーザに違和感なく商品の比較情報を提供し、店舗経営者に各商品の注目度を容易に提供できるシステムであること実証した。In the real shop, shops owners can analyze the products which already purchased by gathering information on check counters. However these methods could not gather correct customers' action during they have shopping. Lots of products are displayed on shopping racks. Customers are touch and watch items to compare them before buying items. Such actions represent customers' attention of each item in details. We propose a novel platform to gather customers' attention level by attaching sensor nodes. In this paper, we describe detals about "Live! Commerce System."
著者
森田 直孝 佐藤 ミズキ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18

広帯域ISDN AALに位置する、サービス依存コネクション帯プロトコル(SSCOP/JT-Q2110)のIDLE状態での再送検出機能によって接続が拒否される事態が発生することが明らかになった。その改善案について検討した。
著者
森 主一
出版者
The Genetics Society of Japan
雑誌
遺伝学雑誌 (ISSN:0021504X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.150-156, 1949
被引用文献数
2

1. キイロショウジョウバイとクロショウジョウバイの羽化日週期の状態はかなり違う。一般に前者は後者に比べて羽化曲線がなだらかである。特に5-8時に羽化するものは, 前者では全数の20-30%であるのに, 後者では50%以上に及ぶ。<br>2. クロショウジョウバイの純野生種 (<i>red</i>) の羽化週期状態と, 突然変異品種 <i>w</i> のそれとは大きい違はないが <i>st</i> とはかなり違う。即ち11-14時に羽化するものが, <i>red</i> で12%位であるのに, <i>st</i> は20%以上に及ぶ。<i>red×st, st×w</i> の交雜実驗を行うと, この <i>st</i> に見られる性質は, その眼色に対する表現に伴つて野生型に対し劣性的に行動する。<br>3. キイロショウジョウバイでは純野生種, <i>w, st, dp, vg</i> の間には差を発見しがたい。しかし <i>se</i> との間にはかなりの差がある。即ち2-5時に羽化するものが, <i>se</i> では野生種に比べて著しく少なく, 8-11時, 11-14時に羽化するものがかなり多い。この性質は, 外部形態発現因子としての <i>se</i> が劣性であるに拘らず, 野生種に対し多分に優性的に行動するという著しい特徴である。
著者
山村 辰二 森下 真行 辻村紀代子 福永 真佐美 岩本 義史
出版者
広島大学歯学会
雑誌
広島大学歯学雑誌 (ISSN:00467472)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.415-418, 1993-12-01

本論文の要旨は平成4年5月の第35回春季歯周病学会,平成4年6月の第25回広島大学歯学会総会において発表した。また本研究は,一部文部省科学研究費(一般研究C No.03807137)によった。
著者
坊垣 和明 澤地 孝男 吉野 博 鈴木 憲三 赤林 伸一 井上 隆 大野 秀夫 松原 斎樹 林 撤夫 森田 大
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.505, pp.23-30, 1998
被引用文献数
41 14

Related surveys were carried out in summer of 1992 and winter of 1993 on indoor climate, life style and energy consumption in residential buildings, which are located in eight city areas of different climatic conditions. Indoor temperature was measured in each living room for at least a week with originally designed automatic temperature recorders, and life style factors were investigated with questionnaires. In this paper, daily mean living temperatures of each region and it's regional differences are described, and the reasons of regional differences of living room temperature are discussed. The main results are as follows ; (1)Regional mean living room temperature in summer depends on mean outdoor temperature. (2)Mean living room temperatures of Sapporo in winter are higher than those of other 6 cities of Honshu and Kyushu district for about 2-4 ℃. It is suggested that these differences depend on life style.
著者
池添 冬芽 市橋 則明 羽崎 完 森永 敏博
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.59-63, 2001-03-31
被引用文献数
1

本研究の目的は, 段差昇降動作における昇降動作様式の違いおよび下腿の肢位によって, 膝周囲筋の筋活動がどのように変化するかを明らかにすることである。対象は健常女子学生18名であった。測定筋は右下肢の大腿直筋, 内側広筋, 外側広筋, 半膜様筋, 大腿二頭筋とし, 前方昇降動作と後方昇降動作をそれぞれ下腿中間位, 下腿内旋位, 下腿外旋位で行わせたときの筋電図を分析した。前方昇格および後方昇降動作の筋活動量を比較すると, 大腿直筋, 内側広筋, 外側広筋においては前方昇降動作より後方昇降動作の方が有意に大きな筋活動量を示した。また, 下腿の肢位による変化は, 内側広筋, 半膜様筋, 大腿二頭筋において認められ, 内側広筋, 大腿二頭筋では下腿外旋位, 半膜様筋では下腿内旋位で最も大きな値を示した。これらのことから, 段差昇降訓練を行う場合, 段差昇降様式の違いではハムストリングスに対する負荷は変化しないが, 大腿四頭筋に対しては, 前方昇降より後方昇降させる方が大きな負荷量が得られること, さらに内側広筋をより収縮させたい場合には下腿外旋位で段差昇降を行うことが有効であることが示唆された。
著者
日笠 喜朗 森田 剛仁 二岡 由紀子 佐藤 耕太 島田 章則 籠田 勝基 松田 浩珍
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.187-190, s・iv, 2000-02-25

カーリー・コーテッド・レトリバーに肥満細胞の高度の白血化が認められ, 循環虚脱, 嘔吐, 下痢, 肺水腫, 血小板減少症, 高ヒスタミン血症, 溶血性黄疸, 肝・腎障害を呈していた.組織所見では腹腔内腫瘍塊を伴った肥満細胞の浸潤が内臓に認められ, 腫瘍細胞はサフラニンおよび蛍光色素のベルベリンに強陽性に染色された.本例は内臓に腫瘍細胞の浸潤を示す結合組織型肥満細胞性白血病と診断されたイヌでは極めて希な報告例である.
著者
森 大樹 内海 章 大谷 淳 谷内田 正彦 中津 良平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.102-110, 2001-01-01
被引用文献数
27

非同期多視点画像を用いて人物追跡を行う手法を提案する.提案手法では, 多視点で非同期に得られる観測情報をカルマンフィルタにより統合し人物追跡を効率的に行う.試作システムは, 非同期に動作して各視点の画像を処理する複数の観測ノードと人物の追跡を行う追跡ノード, 発見を行う発見ノードからなる.各観測ノードは追跡ノードから送られる予測観測値に基づいて画像特徴と追跡モデルの対応付けを行う.モデルに対応づけられた画像特徴は追跡ノードに送られ, 追跡モデルの更新が行われる.対応づけられない画像特徴は発見ノードに送られ, 新規人物の発見に用いられる.本手法により, 同期型システムに見られる視点数の増加による処理効率の低下, 観測間の冗長性の増大といった問題の発生を抑制しながら, 大規模な追跡システムの構築が可能になる.実画像を用いた実験により, 本手法の有効性を示す.
著者
森 正人
出版者
地理科学学会
雑誌
地理科学 (ISSN:02864886)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.252-271, 2001-10-28
被引用文献数
4