著者
妻木 宣嗣 曽我 友良 橋本 孝成
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.703, pp.2013-2022, 2014-09-30 (Released:2014-09-30)
参考文献数
7

We considered the pictures of Hagi castle town and materials of Mohri family library, so the following points were obtained: 1. Besides the past results, we presumed some new conclusion about presumptive date about the pictures of Hagi castle town. 2. Hagi Clan used pictures to grasp residences and possessions of the vassals. 3. In the middle and late of 18c, Hagi Clan didn't prasp residences and possessions of the vassals well, because of usage conditions of the pictures.
著者
橋本 英樹
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.5-17, 2012 (Released:2012-04-28)
参考文献数
45
被引用文献数
1 3

社会格差による健康格差の存在について,社会的・政治的・学術的関心が高まっている。本稿では社会的健康格差をテーマとする実証研究について,現状における方法論的・理論的課題を指摘するとともに,その解決に向けた方策を提示することを目的とする。格差が存在すること自体はすでに事実として受け止められる一方,なぜ社会経済的要因によって健康格差が生じるのかについて,メカニズムの解明は憶測の域を出ていない。その理由として社会的地位の測定と,その理論的裏づけが研究領域間で十分合意形成されていないことをまず指摘する。社会疫学などでは社会階層の代理変数として所得や最終学歴を用いるが,経済学では賃金率や情報・能力を表現するパラメーターとしてモデル化されている。次に通常の疾病疫学と異なり,未測定要因によるmisspecificationや,淘汰による選択バイアスの問題が深刻であり,それを克服する必要があることを指摘する。そのためにはパネルデータの活用に加え,幼少期からの包括的パネル調査が必要なことを主張する。最後に,社会格差による健康格差の実証研究を進めるうえで,データ構築や人材育成の問題に加え,わが国で欠落している「科学的実証に基づく政策立案・評価」の文化を構築することが先決問題となっていることを指摘する。
著者
青木 友浩 西村 真樹 片岡 大治 石橋 良太 森下 竜一 野崎 和彦 橋本 信夫 宮本 享
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.538-543, 2010-11-26 (Released:2010-12-03)
参考文献数
20

Cerebral aneurysm (CA) is a main cause of a lethal subarachnoid hemorrhage. Given the high incidence of CA in general population, the mechanisms of CA formation should be unlabelled and novel medical therapy for CA before rupture should be developed. The typical pathological feature of CA walls is the decrease of extracellular matrix (ECM). Decreased ECM results in the weakness of CA walls leading the enlargement and rupture of CA. In this article, we have reviewed the recent findings about the mechanisms of decreased ECM in CA walls mainly revealed by experiments using rodent CA models. ECM is the dynamic structure with the continuous synthesis and degeneration of matrix protein. In CA walls, the induced expressions of proteinases by chronic inflammation in arterial bifurcation are present and actively participated in the pathogenesis of CA. Further the synthesis of collagen is suppressed in CA wall through inflammatory stimulus in arterial walls. These results combined together indicate that both decreased synthesis and increased degeneration of ECM by chronic inflammation in CA walls contributes to CA formation. Further these results demonstrate the therapeutic potential of anti-inflammatory drugs for CA.
著者
橋本 義武 阪口 真 大場 清 安井 幸則 中井 洋史
出版者
東京都市大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

グロタンディークの双二十面体に基づいて,通信理論における誤り訂正符号に用いられるゴレイ・コード,ウィット・デザインの構成を見直した.C2有限頂点代数の共形場理論において,量子場の相互作用を記述するフュージョン積と因子化の定式化をおこなった.
著者
橋本 俊一 本田 雄 柳谷 由己 中島 誠 池上 四郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.620-632, 1995-07-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
38
被引用文献数
4 6

The rational design and development of stereocontrolled glycosidation reactions has been the subject of intensive investigations. Our interest in this context has been centered on the design of the leaving groups of glycosyl donors coupled with their activation without resorting to precious, explosive, or toxic heavy-metal salts as promoters. In an effort to capitalize on the phosphorus-containing leaving groups, we have recently devised new glycosyl donors incorporating diphenyl phosphate, diphenylphosphinimidate, N, N, N', N'-tetramethylphosphoroamidate, phosphorodiamidimidothioate, or diethyl phosphite as leaving groups, the glycosidations of which constitute mild and efficient methods for the highly stereocontrolled construction of 1, 2-trans-β-and 1, 2-cis-α-glycosidic linkages. In this paper, several notable features of the present glyosidation methods coupled with the mechanistic aspects are described.
著者
橋本 静信 小池 和太郎 岡畑 恵雄
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1973, no.6, pp.1139-1143, 1973-06-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

アセトニトリルを溶媒にして80℃で,CuCl2の存在または不存在下で過酸化2-テノイルとヨードベンゼンとの反応を行なった。CuCl2の存在下ではヨードペソゼンの水素が置換されてヨードフェニル2-テノアート(o-:m-:p-=55:19:26)が得られ,一方,CuCl2が存在しないときはC-I結合の炭素に置換が起こりフェニル2-テノアートが生成した。CuCl2の存在下で起こる水素置換反応は,部分速度比の対数と置換基定数σ+との関係からみて,生成した2-テノイルオキシラジカルがベンゼン環に付加したシクロヘキサジエニル型ラジカルがCuCl2により酸化される機構で説明される。一方,CuCl2の不存在下ではシクロヘキサジエニル型ラジカルの分子内で2-テノイルオキシ基が転位することによりフェニル2-テノアートが生成する機構を提出した。この2-テノイルオキシ基の分子内転位については,さらにt-ブチル2-テノアートからイソブチル2-テノアートへのラジカル転位を行なって,その関連性からも検討した。
著者
橋本 文人 三浦 元喜
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.20, 2013

近年、音声合成技術であるボーカロイドやドイツの電子音楽グループのクラフトワークなど、計算機が自動でライブを演出する機会が増えてきている。生身の人間による演出と比較すると、計算機が自動でライブを演出する場合は、リアルタイム性や一体感、持続性などに欠ける印象がある。本研究では、それらの要素を補えるような計算機によるライブの演出を楽しむための1つの手法として、コメント入力により音や映像への干渉を行う「Live Operator -In the Comments-」を提案する。
著者
谷川 広樹 大塚 圭 才藤 栄一 伊藤 慎英 山田 純也 村岡 慶裕 冨田 昌夫 橋本 修二
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.38, no.12, pp.1175-1181, 2010-12-10

要旨:〔目的〕視診による異常歩行重症度スコアリングの評価者間信頼性を検討した.〔方法〕臨床経験6年以上の理学療法士10名を評価者とし,片麻痺患者13名のトレッドミル歩行ビデオ画像を観察させ,分回し歩行とトゥクリアランス低下の重症度を5段階評価させた結果の評価者間信頼性をCohenのκ係数を用いて検討した.また,評価者を経験年数と観察した部位・相で分け,κ係数を求めた.〔結果〕評価結果のκ係数は0.09~0.58であり,経験年数にかかわらず低かった.観察部位・相を揃えた群のκ係数も0.03~0.32と低かった.〔考察〕一致率の程度はslight~moderateにとどまり,評価者間信頼性は低かった.観察部位・相を揃えても信頼性は向上せず,評価者の主観的尺度と評価基準の相違が主な原因と思われた.視診による歩行分析の信頼性を高めるには,異常歩行を定義したうえで,明確な重症度基準を定める必要があると考えられた.
著者
篠原 一彰 駒場 智美 橋本 克彦 伊藤 文人 岡田 恵 石田 時也 横山 秀之 松本 昭憲
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.1105-1110, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
24

過去17.5年間に,運転中に意識障害発作を発症し当院に救急搬送された203例について検討した.車両の内訳は四輪車165例(四輪車運転手の3.6%),二輪車38例(二輪車運転手の1.1%)で,発作の原因としてはてんかん発作77例,脳血管障害62例などであった.運転中の意識障害発作は稀ではなく,自動運転技術開発の意義は大きい.
著者
奥富 幸 林 洋 松島 陽子 大場 由実 中川 由紀子 小池 裕 永野 智恵子 関村 光太郎 神田 真軌 橋本 常生
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.206-212, 2018-10-25 (Released:2018-11-14)
参考文献数
9
被引用文献数
1

畜産食品中シロマジンの高精度な分析法を開発した.本法には3つの特徴があり,1つめは2種類の溶液(メタノールとマキルベン緩衝液(pH 3.0))を試料種によって用法を変えて抽出すること,2つめは逆相–強陽イオン交換ミックスモードカラム精製の際0.14%アンモニア水で洗浄すること,3つめは両イオン交換マルチモードODSカラムでLC分離を行いMS/MSで測定することである.これらにより,5種類の畜産食品由来の成分の影響が小さく,絶対検量線での定量が可能となった.添加回収実験の結果,真度77.2~92.1%,併行精度2.2%以下,室内精度6.1%以下となり,妥当性ガイドラインの基準に適合した.実態調査の結果,生乳および鶏卵からシロマジンの残留が認められた.
著者
中島 崇行 大塚 健治 富澤 早苗 増渕 珠子 上條 恭子 八巻 ゆみこ 吉川 聡一 長谷川 恵美 小鍛治 好恵 渡邊 趣衣 橋本 常生
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.234-238, 2018-10-25 (Released:2018-11-14)
参考文献数
9
被引用文献数
5

殺虫剤であるクロラントラニリプロールの実態調査を行った.試験溶液は,QuEChERS法を応用した抽出とC18/GC/PSAによる精製により調製し,LC-MS/MSにより測定・定量を行った.8食品で分析法の性能評価(n=5)を行ったところ,回収率は50.2~93.4%, RSDは9.7%以下であった.本分析法を用い,野菜207検体および果実163検体を分析したところ,検出限界(4 ng/g)を超える検体数(検出率)は野菜で17検体(8.2%),果実で2検体(1.2%)であった.なかでもオクラ(10検体中4検体),パプリカ(23検体中4検体)およびトマト(6検体中2検体)の検出率が高く,さらに葉菜類では高濃度に残留している検体があり,最も高濃度の残留が認められたのは国産のみず菜(571 ng/g)であった.また,国産を含めてアジア圏の検体からの検出が大半を占めた.しかし,いずれの検体においても,MRLを超える残留は認められなかったことから,クロラントラニリプロールの適切な使用が伺えた.
著者
本庄 勝 田上 敦士 橋本 真幸 黒川 雅幸 三島 浩路 吉田 俊和 長谷川 亨
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013-GN-87, no.15, pp.1-8, 2013-03-11

中高生の間で,プロフやマイリンク,ブログ,ゲスブと呼ばれるサービスを提供するソーシャルメディア (中高生向けソーシャルメディアと呼ぶ) の利用が広まっている.これらのサービスは,コミュニケーションツールとして円滑な人間関係構築に利用される一方で,特定の相手に対する無視や仲間外れといったネットいじめにも利用されることもあり,安心して利用できる中高生向けソーシャルメディアが求められている.我々はこれまでに,中高生の間で発生するネットいじめを自動で検出するためのフレームワークについて検討を進めてきた.本論文では,人間関係の推定に焦点を当て,教育現場の協力によって得られたソシオメトリのデータを用いて,中高生の二者が親密さを確認するために行う,特徴的な相互行為について分析調査を行った.また機械学習を用いた二者間の親密さの推定精度についても評価したので報告する.
著者
渡邊 美咲 野口 実華子 橋本 多美子 吉田 精作
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.228-233, 2018-10-25 (Released:2018-11-14)
参考文献数
5
被引用文献数
5

2008年から2016年に購入した小麦製品中残留有機リン系農薬濃度を調査した.国産の小麦粉34検体中,クロルピリホスメチルは検出数16,最高値0.016 ppm,ピリミホスメチルは不検出,フェニトロチオン(MEP)は検出数14,最高値0.004 ppmであった.国産のクッキー38検体中,クロルピリホスメチルは検出数22,最高値0.054 ppm,ピリミホスメチルは検出数1, MEPは検出数16,最高値0.007 ppmであった.ふすまを含む国産クッキー中のクロルピリホスメチル濃度は高かった.外国産クッキー68検体ではクロルピリホスメチルは検出数25,最高値0.025 ppm,ピリミホスメチルは検出数32,最高値0.11 ppm, MEPは検出数4,最高値0.004 ppmであった.ヨーロッパ地域の製品からピリミホスメチルが高頻度に検出された.全調査検体において検出値は基準値未満であった.
著者
渡邉 光男 長谷川 敏 島垣 満 橋本 知之 中村 憲明 永浦 克司 吉田 義樹
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-7, 2007-02

LE-7 液体酸素ターボポンプ開発の初期段階において、軸の回転速度よりもわずかに速い(軸の回転速度の約1.1〜1.3倍)回転非同期の軸振動が現れたが、インデューサ入口部のケーシング形状を変更することによりほぼ完全に抑制することができた。液体水素ターボポンプでも旋回キャビテーションによりインデューサが疲労破壊を起こしたことが、H-IIロケット8 号機のLE-7 エンジントラブルの原因のひとつとされた。インデューサに発生するキャビテーションに起因する不安定現象の解明に資するため、インデューサ入口流れを高速度ビデオ、PIVにより可視化しその検証を行った。
著者
楢崎 洋子 阿部 正樹 橋本 遼平
出版者
武蔵野音楽大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

オーケストラ作品や器楽作品にオリジナルな作風が認められるとともに、声楽作品やオペラ作品も書いている日本の作曲家の作品を対象に考察すると、たとえばオペラ作品において言葉に声、オーケストラが重なって、複数のメディアの複合的というよりも一元的な関係が認められるため、その関係を表す適切なジャンル名称の必要性を示唆する。