著者
岩堀 恵祐 橋本 奨
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.107-111, 1991

PVA硼酸法による下水活性汚泥の包括固定化ビーズを用いた低濃度汚染水の有機成分, アンモニア性窒素およびフミン酸の分解・除去能を種々実験的に検討したところ, 約61~75%の安定したTOC除去率が得られ, またビーズ充填率および水理学的滞留時間の増加に伴い, NH<SUB>4</SUB>-N・フミン酸の各除去率は増加し, さらに曝気脱窒によるNO<SUB>3</SUB>-N除去も期待できることが示唆された.<BR>一方, 固定化ビーズを硫黄補填好気-嫌気ろ床法に適用したところ, TOC・NH<SUB>4</SUB>-Nの効率的な除去とフミン酸の吸着除去ができることが明らかとなった.しかし, 嫌気槽での硫黄脱窒反応を促進するには, 好気槽からの持込み溶存酸素に注意する必要があることがわかった.<BR>PVA硼酸固定化ビーズは, 耐久性に優れているので, 低濃度汚染水の高度処理には実用性の高い固定化担体であるといえる.
著者
橋本 貞夫 鈴江 崇志
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.528-537, 1980-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
33
被引用文献数
1 2

1- (Tetrahydro-2-furanyl) -5-fluorouracil (Futraful®, FT-207) was synthesized by S.A. Hiller, et al. in 1967. In this 5-fluorouracil (5-FU) derivative, a tetrahydrofuran group replace the sugar on the nucleoside.FT-207 is an antimetabolite, anti-tumor agent, and is well absorbed from the intenstine. It is gradually metabolized to substances such as 5-FU, 5-fluorouridine (FUR) and 5-Fluorouridine monophosphate (FUMP), which exhibit anti-tumor activity. These active substances are maintained in the blood and tissues for a long time, and thus FT-207 shows significant anti-tumor activity.FT-207 has less effect than other anti-tumor agents on antibody production, the blood picture and the functions of the liver, spleen and kidney. Thus since it has only side effects, it can be used for a long-term therapeutic treatment.It is effective when given intravenously, orally or intrarectally and has been employed clinically to induce tumor regression and to maintain regression and inhibit metastases.
著者
橋本 鉱市 伊藤 彰浩
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.55-74, 1999-05-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
27
被引用文献数
1 2

The Association of Sociology of Education in Japan was established in 1950. In the fifty years since that time, membership in the association has grown to nearly 1, 300 members. In this paper, we attempt to analyze the process of the institutionalization of Sociology of Education in Japan. We will attempt to reinterpret the factors which contributed to the formation and integration of the researchers of Sociology of Education into one field of study, and examine the ensuing process of institutionalization up to the present day, taking into account a broader viewpoint of the context at each stage of the development. We will focus on certain aspects of the institutionalization process, such as the “association”, the “teacher-training course”, the “chair system in experimental course.”First, we examine the Association of Sociology of Education as a group emerging out of the Association of Education and the Association of Sociology. Next, we define typology of the foundation of the Association, its significance, its organization, and its social features, and attempt to analyze the issues that were present at the start of the Association and the surrounding factors which contributed to its institutionalization. We then trace the movements surrounding the establishment of teachertraining courses and the chair system in experimental course in and out of the Association to the present day. This later became the institutional basis of the development of the Association.
著者
小林 達彦 合田 昌彦 東端 啓貴 橋本 義輝
出版者
筑波大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

昨年度までに、(D-アミノ酸ラセマーゼ,D-アミノ酸トランスアミナーゼ,D-アミノ酸オキシダーゼを含む)既知のD-アミノ酸代謝酵素遺伝子とは全く相同性を示さない、新規な酵素がD-アミノ酸代謝に関わっていること明らかにした。大腸菌ゲノムデータベース上でo341#16と登録されている遺伝子が本資化能に関与しているが、予想される開始コドンより32アミノ酸下流のメチオニンがN末端アミノ酸であると同定した。そこで、本メチオニンに対応するコドンを基に新たにデザインした合成オリゴヌクレオチド(と、終止コドン下流の塩基配列を基にデザインした合成オリゴヌクレオチド)を用いてPCR法によって増幅した遺伝子の大腸菌JM109での発現をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で検討した結果、全可溶住タンパク質の40%もの著量発現が認められた。本発現産物を用いて、D-シスチン分解酵素活性を測定した結果、顕著な活性を示すことが明らかとなった。また、分解産物として、ピルビン酸、アンモニア、硫化水素を同定することに成功し、本発現産物はD-シスチンデスルフヒドラーゼであることが判明した。続いて、本酵素をDEAE-Sephacel、Mono-Qカラムクロマトグラフィーに供することによって、電気泳動的に単一に単離精製することに成功した。本酵素の分子量は72,000であり、分子量35,000のサブユニット2個から構成されることが明らかとなった。本酵素のD-シスチンに対するKm値は1.07mMであり、Vmaxは9.32μmol/min/mgであることが判明した。また、本酵素はD-システインにも作用し、そのKm値は0.87mMであり、Vmaxは4.51μmol/min/mgであった。さらに、本酵素は逆反応をも行うことが判明した。
著者
橋本 慎史 市田 大樹 徐 鉉雄 内田 儀一郎 板垣 奈穂 古閑 一憲 白谷 正治
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第67回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.23, 2014-09-11 (Released:2016-02-10)

Siは太陽光発電市場の90%以上を占めている代表的な太陽電池材料である.1、2世代型太陽電池研究を主導したSi太陽電池はSi量子ドットをもとにして、次世代型太陽電池への可能性を示している。Siの量子特性は以前研究から証明されたにもかかわらず、多重励起子生成の実現と太陽電池への応用は相変わらず非常に難しい課題である.本研究では,Si量子ドットとポリマーを用いて有・無機ハイブリッド太陽電池を研究した.ポリマーの割合調節を通じてエネルギーバンドをコントロールして、Si量子ドットのバンドギャップに合わせたバンド構造から電荷の抽出が改善された高効率有・無機ハイブリッド太陽電池を作製した。
著者
橋本 武
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.43-48, 1996

1995年1月17日の未明、震度7.2の規模の阪神・淡路大震災が阪神地区に発生した結果、阪神間の海岸地区を走る阪神電鉄の全路線(約40km)も瞬時に多大な被害を被った。6月26日迄の全線復旧過程で、区間路線毎の復旧状況を定量的に評価する過程で3つの復旧期間に分類でき、それ等を残留災害路線長の減少傾向を指数分布に近似できる事を述べる。
著者
増山 伸夫 高田 勗 一杉 正治 相澤 好治 高橋 英尚 前田 厚志 橋本 起一郎 中村 賢
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, pp.406-416, 1983-12-31

交替制勤務の身体影響に関する報告は,現在までに多数なされてきたが,長期にわたって経過を追ったものはほとんどない。そこで,本研究では,長期間の交替制勤務の影響を観察するために,6年間隔で,交替制と常日勤の同一作業者に実施された健康診断の結果を検討した。喫煙率は,6年の経過中,常日勤務作業者群,交替制勤務作業者群の両群とも低下傾向を示したが,初年度,6年目とも,交替制勤務作業者群の喫煙率が高かった。飲酒状況では,両群間に有意の差はなかったが,6年の経過中,両群とも飲酒率の増加傾向を示した。自覚症状に関しては,動悸,息切れなどの循環器症状,食欲不振,嘔気,胸やけ,胃のもたれなどの胃腸症状,頭痛,頭重感,めまい,耳鳴り,視力低下,肩こりなどの神経系症状,倦怠感,易疲労感などの全身症状を訴える者が,初年度は交替制勤務作業者群に多い傾向があったが,6年の経過中に,交替制勤務作業者群に有訴率の低下があり,両群間に明らかな差はなくなった。血圧,尿検査,末梢血液検査,肝機能検査の臨床検査では,両群間に明らかな差はなく,経年変化も明らかではなかった。
著者
太田 伸一郎 橋本 邦久 仲田 祐 佐藤 博俊 斎藤 泰紀 薄田 勝男 菅間 敬治 佐川 元保 佐藤 雅美 永元 則義 今井 督 須田 秀一
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.122-130, 1986
被引用文献数
9

自験例13, 222件の気管支造影像で発見された気管支分岐異常71例, 85件について検討した。分岐異常は, 中枢気道に関係する区域支までの異常に限定し, 右B^7の欠如・左B^7の存在・左右Bは分岐異常にいれなかった。分岐異常の出現頻度は0.64%であり, 右上葉の異常が全体の75.3%を占めていた。転位気管支の頻度は過剰気管支の7.2倍であり, 気管気管支が全体の31.8%を占め最も多かった。中支から上葉区域支が分岐していたものが10例あり, そのうち8例は, 残る上葉区域支も気管気管支で異常分岐であった。極めて稀な分岐異常としてdouble right tracheal bronchusの1例を経験した。気管支分岐異常に合併した奇形(ASD, 頸肋, 肋骨欠如)を検討し, これら奇形の発症時期と気管支の発生時期とが符合していたことから, 胎生5週初めから6週末までの子宮内環境が気管支分岐異常の発生誘因になりうると考えられた。
著者
橋本文夫著
出版者
三修社
巻号頁・発行日
2006
著者
加藤 彰 上ノ原 和也 橋本 隆
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.856, 2005-03-24 (Released:2006-01-11)

キノリン酸はニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NAD)生合成系の中間産物である。動物やカビはキノリン酸をL-トリプトファンから合成し、大腸菌などの細菌類ではL-アスパラギン酸から合成する。アラビドプシスはゲノム上に大腸菌型経路のアスパラギン酸酸化酵素(AO)とキノリン酸合成酵素(QS)の予想遺伝子を持ち、動物型経路の遺伝子を持たない。また、アラビドプシスのAOとQS遺伝子はそれぞれの大腸菌欠損株の生育を相補した。従って、アラビドプシスなどの高等植物はキノリン酸を大腸菌と同じ経路で生合成すると考えられる。細胞内のキノリン酸合成の場を明らかにするために、AOとQSのC末端にそれぞれGFPタグを融合させた酵素をアラビドプシス植物体で発現させてその局在性を調べた。GFP融合酵素を発現させることにより、AOとQSのT-DNA挿入変異株の致死性を相補できた。形質転換株のGFP蛍光は葉緑体に認められたので、キノリン酸の生合成は葉緑体内で進行すると考えられる。
著者
大富 あき子 北倉 芳久 染谷 清一 橋本 彦尭
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.953-959, 1992-11-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
21
被引用文献数
2 1

かえしのねかしに有用な微生物が関与しない場合の,“ねかし”操作が品質に与える影響を調べ,以下の結果を得た.かえしをねかした場合,かえしが大気に接触する開放系には,品質の改善及び嗜好性の改善が認められ,密封したかえしには品質の改善が認められなかった.微生物の菌数は,どちらのかえしにも同じように酵母の若干の増殖が見られ,その他の菌には経時変化は見られなかった.窒素雰囲気下でもかえしの熟成効果は認められたので,空気による酸化褐変はかえしの熟成による品質改善に影響してはいなかった.開放系でのねかしに伴いアルコール分の蒸発,特に比較的高蒸気圧な成分が減少していることが認められた.しかし高蒸気圧の1成分であるエタノールの減少は官能評価に影響は与えていなかった.以上より,かえしのねかしに有用な微生物の関与しない場合の熟成と思われる品質の改善は,エタノールや水と同時に蒸発するような高蒸気圧成分の揮発による現象ではないかと推定できた.
著者
橋本 英明 藤本 貴之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.2, pp.1-4, 2013-11-25

近年,アニメは日本を代表するデジタルコンテンツとして世界で広く認知されるようになり,今までの子供のためのものといった認識や,趣味,娯楽の域を越え,世界に誇れる日本の文化になりつつある.また,「プリクラ」 や 「面白カメラアプリ」 が流行していることから,人物を撮影し,加工するものは需要が高まっていると考えられる.そこで本研究では,撮影した人物にスーパーデフォルメ加工を施すことによって,ちびキャラ化 (2 頭身化) させるスマートフォンカメラアプリケーションを提案する.本システムにより,撮影した人物のちびキャラ化 (2 頭身化) をカメラアプリケーションのみで誰でも容易に作成することが可能である.ちびキャラとは,スーパーデフォルメと呼ばれる手法で描かれた頭身の低いアニメキャラクターである.概ね 2 頭身であり,そのユーモラスな風貌は若年層からの人気が高く,漫画やアニメだけでなく CM などのマスコットとして,応用利用されている.そして,本システムの仕組みはブルーバックで人物を撮影し,首の位置に 「境界線」 を合わせる.これにより自動で人物の頭と胴体の比率を変更しスーパーデフォルメを実現する.Today, Japanese animation is a digital contents which represents Japan, and it become worldwide that me really proud of. Also, Print Club (Purikura), the picturetaking machine which you could add some hand drawing or grafttii, and "unique effect camera app" become really popular in Japan. So we know there are some market of addeffect picture. In this paper, we propose the camera app which makes two heads high picture of person as a effect. By this system, you could take two heads high picture pretty easy without using any special systems.
著者
橋本 亜矢子 斎藤 庸平
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.465-468, 2004-03-31
参考文献数
11
被引用文献数
2 1

Street lighting delays autumnal leaf coloring and the leaf fall of some kind of deciduous trees. This phenomenon was reported in 1990 for the first time. However there is little information about the lighting conditions, which causes this phenomenon. The aim of this research was to clarify the degree of the light, which causes abnormal leaf coloring and the leaf fall, and to acquire fundamental knowledge for better lighting design to make roadside trees' growth condition and streetscape well. The investigation was performed on roadside trees, Liquidambar styraciflua, from November 16 in 2002 to January 11 in 2003. It was found that lighting of more than 201ux influences autumnal leaf coloring and the leaf fall, and especially lighting of more than 2001ux influences more greatly. Based on the results, recommendations for lighting in urban streetscape are discussed.
著者
橋本 衛 小川 雄右 池田 学
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.269-276, 2011-09-30 (Released:2012-10-13)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

前頭側頭葉変性症 (FTLD) は, 著明な人格変化や行動障害を主徴とし, 前頭葉・前部側頭葉に病変の主座を有する変性性認知症を包括した疾患概念である。われわれは FTLD の行動障害の背景にある心的機能の障害として「抽象的態度 (abstract attitude) の障害 ; 与えられた刺激の具体性にしばられて, その刺激の持つ一般的, 抽象的属性を洞察できなくなる」に注目した。FTLD 患者, アルツハイマー病 (AD) 患者それぞれ 13 例を対象に, われわれが作製した抽象的態度を評価する 3 つの課題 (概念化課題, 概数見当課題, 状況想像課題) を実施した。結果は, FTLD 患者は 3 つの課題の成績がいずれも AD 患者よりも有意に低かった。さらに課題の成績と常同行動の評価尺度である SRI スコアとの間に有意な相関を認めた。これらの結果から, FTLD では抽象的態度が障害されていること, 抽象的態度の障害が認知の側面のみならず意思決定にも影響しその結果常同行動のような FTLD に特徴的とされる行動障害が引き起こされることが明らかとなった。
著者
橋本 麻由里
出版者
岐阜県立看護大学
雑誌
岐阜県立看護大学紀要 = Journal of Gifu College of Nursing (ISSN:13462520)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.39-50, 2018-03

本研究の目的は、看護実践の経験において、大卒新任者がどのように考えて看護実践に取り組み、看護について何を得たのかという視点で、大卒新任者の看護実践経験をもとにした学びを明らかにすることである。そして、看護実践経験をもとに学び続ける看護専門職となるために、学士課程において何を学ぶとよいのかを考察する。 方法は、学士課程卒業後2 ~ 3 年目の看護師6 名を対象に、自分の成長や学びにつながったと思う看護実践経験について2 回の半構成的面接を実施し、その内容から看護実践経験において取り組んだこと、看護について得たことを質的帰納的に分析した。 結果、6 名の大卒新任者は、2 回の面接を通して3 ~ 6 つの看護実践経験を語った。その内容は、受け持ち患者へのかかわりや新たに担う役割に関する看護実践経験が多かった。6 名の大卒新任者の看護実践経験をもとにした学びは〔実践における確かさが持ちにくい中で自立を目指す〕〔対象者の思いに焦点を合わせたかかわりを模索する〕〔看護師としての責任や使命感を意識して取り組む〕〔他者と協働して実践を進めていく〕〔実践をもとに、今後の看護に向けて自分を進めていく〕〔自分の成長や実践力を向上する〕の取り組みにより、《対象者への深い理解》《患者・家族の思いに直接かかわる看護の役割》《命を守る看護師の責任の重さ》《患者の問題解決に対する受け持ち看護師の責任》《チームで実践に取り組むこと》《確実に看護を実施するための準備方法》《自分の成長のための目標や機会・方法》《看護に対する“できる”という手応え》を得たことであった。 以上のことから、看護実践経験をもとに学び続ける看護専門職となるために、学士課程では対象者の思いに焦点を合わせ、その人を人として理解し尊重する基礎的態度、看護専門職として自分を育てていく責任と方法、他者と一緒に考え問題解決していく意義や方法を学ぶことが重要であると考える。