著者
橋本 隆雄 内田 秀明 宗川 清
出版者
国士舘大学理工学部
雑誌
国士舘大学理工学部紀要 = TRANSACTIONS OF THE KOKUSHIKAN UNIVERSITY SCHOOL OF SCIENCE AND ENGINEERING (ISSN:18824013)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.87-98, 2021-03-31

In the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake, a slope with a strength of 7 collapsed in Atsuma Town. On the other hand, in Sapporo City, where the epicenter distance exceeds 50 km, earthquakes with a seismic intensity of 5 or higher were observed. In the Omagari district of Kitahiroshima City, a seismic intensity of less than 5 was observed, and 28 residential land facing the Omagari River collapsed. In Kitahiroshima City, typhoon No. 21 caused heavy rain before the earthquake. Therefore, in this paper, we analyzed the slope of the building in the Omagari area of Kitahiroshima City and the damage to the retaining wall. As a result, it was found that the main causes of the slope of the building and the damage of the retaining wall were the rise of the groundwater level of the loose embankment of the valley in addition to the earthquake.
著者
田上 正明 橋本 裕充 角田 修男 椿下 早絵 加藤 史樹
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.1-11, 2004 (Released:2004-12-28)
参考文献数
20

症例はサラブレッド種競走馬228頭であった。関節鏡手術を実施した関節数は244関節, 骨折部位は320ヵ所で主な部位は橈骨遠位外側139 (43.4%), 中間手根骨近位43 (13.4%), 橈側手根骨遠位48 (15.0%), 第3手根骨近位48 (15.0%) ヵ所であった。全体の競走復帰率は89.9%で, 競走歴のある症例の競走復帰率は92.8%であった。休養日数の平均は239.3日, 出走回数の平均は12.5回, 収得賞金の平均は1,382.0万円であった。術後成績は, 競走復帰率, 出走回数, 収得賞金において非常に良好であった。
著者
村上 幸乃 橋本 直
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.84-85, 2022-08-25

後ろを振り向くという行為は日常的な行為であるが,周辺環境によってはその行為がためらわれる場合がある.そこで本研究では首を回転させることなく,目の動きだけで周囲360°を視認可能な手法「Neckless」を提案する.提案手法では,アイトラッカによって水平方向の視線の角度を計測し,その3~4倍の角度に対応する方向の映像をヘッドマウントディスプレイ上に提示する.本稿では,バーチャルリアリティ環境でシステムを試作した結果について述べる.
著者
菊子 桃太郎 橋本 直
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.71-74, 2022-08-25

近年,VRの体験を充実させるために,さまざまな触覚提示の手法が提案されている.我々はこれまでの研究で,頭部への物体の侵入感を,ヘッドマッサージャを用いて提示する装置を開発した.この装置を利用した作品において,頭部に植物が根付いていくような感覚を提示できることを確認しているが,その生起メカニズムについては科学的に解明されていない.本研究では,頭部において侵入感が生起する条件について調査するために,刺激の移動距離,移動速度,提示箇所の数について比較する実験を行った結果,刺激の移動距離,提示箇所の数が増加すると,知覚する侵入感が大きくなることが示唆された.
著者
橋本 謙二
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.153-156, 2013 (Released:2017-02-16)
参考文献数
34

グルタミン酸受容体のサブタイプの一つであるNMDA受容体拮抗薬ケタミンが,治療抵抗性のうつ病患者や双極性障害患者のうつ症状に対して即効性の抗うつ効果を示すことが報告された。現在,うつ病の新規治療ターゲットとしてグルタミン酸神経系が注目されている。特に,NMDA受容体のチャンネル部位,グリシン調節部位,GluN2Bサブタイプに作用する薬剤が開発されている。本稿では,うつ病の病態におけるグルタミン酸神経系の役割と新規治療ターゲットとしてのNMDA受容体の可能性について考察したい。
著者
松井 理 橋本 優実 橋本 光正 岩淵 邦芳
出版者
一般社団法人 日本放射線影響学会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集 日本放射線影響学会第54回大会
巻号頁・発行日
pp.111, 2011 (Released:2011-12-20)

53BP1は電離放射線照射によって誘発されたDNA二本鎖切断部位に集積し、その後の細胞周期停止(DNA損傷チェックポイント)、およびDNA二本鎖切断修復に関与する。 53BP1はその名の由来の通り、我々が癌抑制遺伝子産物p53と結合する蛋白質の一つとして初めて同定したものであり、両者は、53BP1のBRCTドメインとp53のDNA結合ドメイン、および53BP1のTudorドメインとp53のジメチル化Lys382を介してそれぞれ結合する。しかしながら、これまでに53BP1とp53の機能上の関連性については、あまり明らかにされていない。そこで我々は、53BP1がp53の機能にどのように関わっているのかを明らかにするため、正常なp53を持ついくつかのヒト癌細胞株について、RNAiによる53BP1のノックダウン後、X線照射によるp53の蛋白量の増加、p53のSer15のリン酸化、およびp21の発現を調べた。その結果、いずれの場合も53BP1のノックダウンにより阻害が認められた。また、この時、ATMのSer1981のリン酸化は、53BP1ノックダウンにおいて、ほとんど影響が認められなかった。 以上より、53BP1はp53活性化シグナル経路において、ATMの下流、p53の上流で働いていることが示唆された。
著者
橋本 萬平
出版者
一般社団法人日本計量史学会
雑誌
計量史研究 (ISSN:02867214)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.55-75, 2000-12-31
被引用文献数
2
著者
栗林 志行 保坂 浩子 中村 文彦 中山 哲雄 中田 昂 佐藤 圭吾 關谷 真志 橋本 悠 田中 寛人 下山 康之 草野 元康 浦岡 俊夫
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.308-315, 2020-03-25

要旨●食道アカラシアは,EGDで拾い上げが可能であることが多いものの,治療選択に関わるサブタイプの診断は困難である.また,その他の食道運動障害では内視鏡検査時に異常所見を認めることはまれである.食道X線造影検査は食道運動障害の拾い上げに有用であるが,やはり食道アカラシアのサブタイプやその他の疾患の診断には,食道内圧検査,特にHRM(high-resolution manometry)が欠かせない.食道アカラシアをはじめとする食道運動障害の診断では,EGDや食道X線造影検査,HRMなどの検査所見を総合的に評価することが必須と考える.
著者
三好 遼 長田 典子 橋本 学
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.168-173, 2022-02-05 (Released:2022-02-05)
参考文献数
31

Facial expressions are expressed by subtle changes in the shape of the eyes and mouth, wrinkles between the eyebrows, etc. However, it is difficult to capture these changes. In this study, we propose a Recurrent Attention Module (RAM) and a facial expression recognition method using RAM to capture subtle changes in facial expressions. In our experiments, we used CK+ and eNTEFRACE05 databases. In CK+, the recognition accuracies of ConvLSTM and Enhanced ConvLSTM are 93.0% and 95.7%, respectively, while the addition of RAM improves the accuracies by 2.7% and 1.2%, respectively. Furthermore, the recognition accuracies of ConvLSTM and Enhanced ConvLSTM in the eNTERFACE05 database were 39.8% and 49.3%, respectively, while adding RAM improved the accuracies by 4.6% and 0.6%, respectively. In comparison with the conventional method, the proposed method could not outperform the conventional method in CK+. On the other hand, the proposed method improves the accuracy of the eNTERFACE05 database by 0.6% over the conventional method.
著者
橋本 祥行 前川 茜 屋敷 法子 尾崎 翼 永渕 希 井上 沙理奈 加辺 憲人 久保 晃
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.635-639, 2016 (Released:2016-10-27)
参考文献数
11
被引用文献数
2 1

〔目的〕観察にて評価可能な病棟歩行自立アセスメントシートの導入効果を検討することとした.〔対象と方法〕平成24年4月から平成26年3月までに船橋市立リハビリテーション病院を退院した脳卒中患者のうち入院中に歩行自立となった181例を対象とした.カルテより後方視的に抽出された基本情報,運動機能,高次脳機能,行動・ADLを病棟歩行自立判定後の転倒の有無による群間で比較した.〔結果〕病棟歩行自立判定後に21例(11.6%)の転倒が発生した.全ての調査項目で2群間に有意差は認められなかった.〔結語〕歩行自立判定後の転倒率および傷害の状況から,アセスメントシートの導入は実用性を有するといえる.
著者
橋本 佐由理
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.98-103, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)

人には,性格のコアと言われる気質があり,それは遺伝子レベルで規定されているため,一生変わらないものである。メンタルヘルス不調を予防するには,自分の気質の良さを理解し,その気質の弱点を補うためのセルフケア法を知ることが有効である。また,労働者の強いストレスとなっている人間関係の問題は,気質の違いによるものが大きい。人間関係の改善や対人ストレスの軽減のためには,自分とは異なる気質を持つ他者を理解し,他者との関わり方を知ることが必要である。そこで本稿では,気質理解によるメンタルヘルス不調の予防法と人間関係ストレスの軽減法を紹介する。
著者
橋本 成仁 今村 陽子 海野 遥香 堀 裕典
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.827-833, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

近年、「サードプレイス」という概念が浸透してきている.サードプレイスとは,家と職場以外の第3の居場所とされ,1989年に孤独感やコミュニティの欠如などの課題を低減させるためにその必要性が提唱された.また,コロナによる影響により,サードプレイスの利用形態が変化していると考えられ,それは都会と地方の地域差も大きいと考えられる.そこで本研究では,東京と地方でサードプレイスを持つことと幸福感の関連性,またコロナ前後の比較をし,その関連性の違いを明らかにすることを目的とする.結果として,コロナ前の東京と地方では,サードプレイスの保有率や交通手段,幸福感,コロナ前後の幸福感の変化に関して違いが見られ,サードプレイスの有無と幸福感の関連性は,現在の東京では見られなかったが,コロナ前の東京とコロナ前と現在の地方にて関連性があることが示された。
著者
渡邊 浩之 魚住 信泰 川崎 三紀子 反町 千里 村田 英紀 高雄 泰行 上野 秀之 藤澤 和彦 笠原 成彦 浜 英永 井上 富夫 橋本 佳明
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.287-289, 2006 (Released:2009-01-19)
参考文献数
10
被引用文献数
2

症例は47歳,男性.5年前に血糖の軽度高値を指摘されたが放置していた.入院2週間前より口渇感が強くなり,1週間前には含糖清涼飲料水を約5,000 ml飲むようになっていた.食欲不良と倦怠感が増悪し,意識混濁状態が出現したため入院となった.血糖2,531 mg/dl, HbA1c 12.4%, 血清ナトリウム98 mEq/l, K 7.1 mEq/l, Cl 60 mEq/l, 血清クレアチニン1.56 mg/dl, 尿素窒素40.9 mg/dl, 尿ケトン体(-), 動脈血pH 7.349, HCO3-21.1 mmol/l, 血漿浸透圧407 mOsm/kgH2O(計算値346 mOsm/kgH2O)より高浸透圧性非ケトン状態と診断した.生理食塩水とインスリン静脈内投与により高血糖,低ナトリウム血症が是正され入院翌日には意識清明となった.本症例は著しい高血糖,低ナトリウム血症および浸透圧ギャップが認められた興味ある症例と考えられた.
著者
中山 真 橋本 剛 吉田 俊和
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.61-75, 2017-07-01 (Released:2017-04-15)
参考文献数
57

本研究の目的は,恋愛関係崩壊後のストレス関連成長に影響を及ぼす個人差・状況要因として,愛着スタイルと崩壊形態の影響を検討することであった。参加者である大学生・短大生184名(男性86名,女性98名)は,過去5年以内の恋愛関係崩壊経験について想起し,成長感尺度,愛着スタイルの各尺度へ回答した。まず,崩壊形態については,片思いよりも交際していた関係の破局(離愛)で,拒絶者の立場については,拒絶者があいまいな場合よりも,相手に拒絶された場合に,それぞれ高い成長が見られた。愛着スタイルについては,関係性不安が低いほど高い成長が見られた。
著者
橋本 求 三森 経世
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.463-469, 2012 (Released:2012-12-31)
参考文献数
39
被引用文献数
2 2

IL-17を産生するヘルパーCD4 T細胞(Th17細胞)は関節リウマチ(RA)などの様々な自己免疫性疾患の病態に重要な役割を果たす.IL-17は,好中球やマクロファージ,線維芽細胞,破骨細胞などに作用し,慢性炎症を惹起し,骨破壊を促進することで関節炎に寄与する.近年の自然発症のRAモデルマウスを用いた研究により,TLRやC-type lectin receptor,補体,ATPなど様々な自然免疫の活性化が,マクロファージや樹状細胞などの抗原提示細胞に作用しIL-6やIL-23などのサイトカイン産生を介して,Th17細胞分化誘導を促し,自己免疫性関節炎を惹起するメカニズムが明らかとなってきた.ヒトRAにおけるTh17細胞の役割については未だ定まっていないが,自然免疫の活性化とTh17細胞の分化誘導は,少なくとも一部のRA患者において関節炎の発症にかかわっていると考えられる.これらの研究は,RAの発症メカニズムの解明やRA発症の予防,早期治療につながると考えられる.