著者
渡辺 保
出版者
日本演劇学会
雑誌
演劇学論集 日本演劇学会紀要 (ISSN:13482815)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.181-202, 1999-09-30 (Released:2019-11-11)

A man of religion, Shunkan, is a historical figure, who was exiled to Iwojima on a charge of conspiracy against the military rulers, the Heike. The story is related in the great epic about the vicissitude of the Heike family in the 12th century, The Tale of the Heike. Shunkan's story was dramatized as a noh play, Shunkan. This noh play was employed as the basic material for a scene in a ningyo-joruri (puppet theatre) play, Heike-nyogo-no-shima, written by Chikamatsu Monzaemon in 1719, which in turn was transformed into a kabuki play the following year. Kurata Momozo wrote his Shunkan in 1919, not after any of the preceding plays, but after the epic, The Tale of the Heike.In short, the theme of the epic Shunkan is the powers of religion and political connections, while the noh play expresses a deep despair of a lonely man in exile. Chikamatsu's Shunkan is bound by the love of family, and the kabuki play presents a visually dramatic figure of the head of a family, Shunkan, as hero. Kurata's writing draws upon his own agoines as a modern man, particularly in relation to making of ego, betrayal, jealousy, etc. Yet, the narrative aspect remains in all these works, and the examination of changes of Shunkan through the ages may suggest a new dramaturgy for the future drama.
著者
渡辺 晃宏
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014-CH-102, no.10, pp.1-5, 2014-05-24

古代木簡研究の歩みと歴史学における位置づけについて紹介する.また,情報技術が古代木簡研究にもたらした価値,および情報技術導入にあたってのポリシーについて述べる.
著者
渡辺 隆行 田中 学
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.907-911, 2018-12-10 (Released:2019-09-26)
参考文献数
13

水プラズマは水を原料とする熱プラズマであり,H,O,OHラジカルが高温領域に多く存在するため,有機物の分解時にH2を豊富に含んだガスを回収することができる.水プラズマは冷却水による電極からの外部への熱損失がなくなるため,90%以上の熱効率が得られること,ガスボンベなどの外部からの作動ガスの供給が不要であるという特長を生かして,車載型の水プラズマ発生システムが開発された.我々は,高速度カメラにバンドパスフィルタ光学系を組み合わせた計測システムを用いて,これらの水プラズマのアーク変動現象や温度分布を計測し,廃棄物処理へ応用するための水プラズマの特性を明らかにした.
著者
下山 滉平 渡辺 拓哉 清原 良三
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2022-CE-167, no.9, pp.1-7, 2022-11-26

COVID-19 の流行により,オンライン授業を余儀なくされた大学は多い.学生の授業に対する意識の問題は意識の高い学生から,単位を取得して卒業することだけが目的となる勉学意欲のない学生まで様々である.大学入学時の偏差値に違いから,大学によってはその分布はかなり違うと予想される.しかしながら,どのような大学でも意識が低く,単位のみ取得できれば良いと考える学生が一定数いる.オンライン授業では聴講を実施にしているかどうかもわからないうえ,IBT 形式のオンラインテストには監督官がいないため,監視外となり容易に不正行為を行うことが可能である.そこで,実際どの程度不正が行われるかのテストアプリケーションを開発して調査した.また,本論文ではこのアプリケーションを用いて,IBT 形式のオンラインテストでの不正行為の抑止手法を提案する.
著者
渡辺 雄一郎 栗原 志夫 霧生 尚志
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.S011, 2004-03-27 (Released:2005-03-15)

植物にウイルスが感染すると、同類のウイルスによる再感染から免れることが知られている。われわれはシロイヌナズナ-TMV Cgの系をもちいて、この干渉作用と呼ばれる分子基盤を解析している。まずTMV-CgからYDと名付けた人工弱毒ウイルスを作成した。このYDは増殖量は少ないがちゃんと全身感染し、無病徴で成長に影響を与えない。この状態に強毒TMV Cgが2次感染してもまったく受け付けない。病徴がでないのみならず、RT-PCRによる検出でもその2次感染は検出できない。干渉作用はRNAの配列レベルでの類似性に依存して起こる状況からposttranscriptional gene silencing (PTGS) 現象との類似性が示唆されてきた。しかし、いくつかのPTGSに関与することがしられた遺伝子の変異体シロイヌナズナでもこの干渉作用が観察されることから、PTGSとの相違点が明らかとなった。シロイヌナズナでは種々のmiRNAが合成され、通常の発生制御などに関わることが示唆されてきた。われわれはCgとYDが感染したシロイヌナズナにおいてmiRNAの量に変動があるのかを調べた。その結果、多くのmiRNAがCgの感染によってその蓄積が上昇することがわかった。それに対してYDが感染したアラビドプシスではmiRNA量に変動は見られず、miRNAの量の変動と病徴発現との関連が強く示唆された。
著者
小川 清 澤井 新 飯田 登 渡辺 尚
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.83(2001-ITS-006), pp.159-166, 2001-09-06

Mobile IP では、IPトンネルをする場合に、通信相手のノードから移動端末へはホームエージェントを経由する3角形の2辺を、移動端末から通信相手へは、三角形の1辺を通過して通信する。そのため、論理的には、3角形の1辺だけで処理した方が、経路が最適化される可能性は高い。しかし、通信路における通信量、各ノードにおける処理などにより、必ずしも1辺の方が最善とは限らない。インタネットにおける移動は、あらかじめ、行く先が決まっている場合も多い、そこで、利用の状況に応じて、移動先を登録し、経路を選択する方法とを組み合わせることにより、インタネットにおける移動対応サービスの向上を図る。
著者
渡辺 俊一 居林 昌宏
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.439-444, 1993-10-25 (Released:2019-09-01)
参考文献数
4

THE KAWLOON WAL WELLED CITY, A HONG KONG'S ONCE MOST NOTORIOUS SLUM NOW WAITING FOR DEMOLITION, USED TO BE CHARACTERIZED BY HIGH DENSITY LIVING (18,000 PERSONS PER HECTARE), HIGH RISE STRUCTURES (14 FLOORS WITHOUT ELEVATORS) AND INTRICATE INTERLOCKS OF BUILDING SPACES AND OF INNER CORRIDORS. THE AUTHORS, BASED UPON THEIR INVESTIGATION, CLARIFY THE SPATIAL STRUCTURE OF THE SLUM AND HOW IT WAS CREATED UNDER THE LACK OF LAND USE CONTROLS. THROUGH THIS UNIQUE “EXPERIMENTAL” SITUATION OF “NO CONTROL,” THEY RECONSIDER SOME BASIC PRINCIPLES UNDERLYING CONTROL TECHNIQUES OF OUR MODERN PLANNING SYSTEM.
著者
栗原 陽介 渡辺 嘉二郎 米山 満
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.129, no.8, pp.1562-1568, 2009-08-01 (Released:2009-08-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

It is quite important for Japan to maintain or promote the health condition of elderly citizens. Given the circumstances, the Ministry of Health, Labour and Welfare has established the standards for the activities and exercises for promoting the health, and quantitatively determined the exercise intensity on 107 items of activities. This exercise intensity, however, requires recording the type and the duration of the activity to be calculated. In this paper, the exercise intensities are surmised using 3D accelerometer while the subjects are walking and running. As the result, the exercise intensities were surmised to be within the root mean square error of 1.2[METs] for walking and 3.2[METs] for running respectively.
著者
次田 一代 村川 みなみ 渡辺 ひろ美 加藤 みゆき 川染 節江
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 2021年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.180, 2021 (Released:2021-09-07)

【目的】香川県の伝統的家庭料理を暮らしの背景とともに記録し、それを次世代に伝え継ぐことを目的とした。【方法】県内各地の食生活改善推進委員協力のもと、その地域に30年以上居住し、家庭の食事作りに携わった60歳以上の人を対象として、日本調理科学会作成の調査様式に従い、2013年12月〜2015年3月に聞き取り調査を行った。【結果・考察】調査から得られた香川県内の行事食は以下の通りである。①正月:あんもち雑煮、②春の初めに豊凶を占う祭礼:甘酒、押し抜きずし、ばらずし、ゆだめうどん、③ひな祭り:よもぎ餅、ひなあられ、わけぎ和え、④端午の節句:ちまきやかしわ餅、赤飯、⑤鰆の収穫時(4〜5月頃):鰆の押し抜きずし、カンカンずし、⑥半夏生:半夏のはげ団子、打ち立てうどん、⑦夏の土用:どじょう汁、⑧盆:米粉団子にあんをまぶしたもの、⑨秋祭り:ばらずし、天ぷら、酒の肴にあじの三杯、しょうゆ豆、⑩ため池の水抜き後(12〜2月頃):てっぱい、⑪小豆島にて農村歌舞伎の時(5月頃):わりご弁当。このように、さまざまな食材を用いた多彩な行事食が一年を通して食べられてきた背景には、香川県の地理・気候・風土の関与が大である。香川県は県土のおよそ半分に平野が広がり、温暖な気候であるため、米の裏作に小麦が栽培され、降水量が少ないことからため池が多く、その水ぬき作業などを共同で行ってきた。瀬戸内海では季節に応じた漁業も盛んである。行事食はこれらの農水産物や作業と関わり、貴重な米や麦の有効利用、季節ごとに収穫される大根、まんば、なんきん、いも、豆等の野菜、ため池や川の淡水魚、沿岸部での鰆、たい、ちぬを使った料理も見られた。これらの行事食を、今後も伝えていくことが重要であると考える。
著者
池田 克巳 引間 徹 楠 公仁 渡辺 幸男 藤橋 弘 日吉 貴一郎 菅沼 信夫 岩崎 浩一郎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.437-450, 1981-09-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
32
被引用文献数
3 3

In order to prevent the periodontal disease, it would be a matter of important fact to apply cleaning the teeth and giving massage on marginal gingiva by means of brushing and using dentifrices including effective ingredients.The aim of this study was to investigate on the effects of the dentifrice including tranexamic acid (T dentifrice) comparing with placebo (P dentifrice).Subjects were 242 students of Josai Dental University who had no serious oral disease.P-M-A index, redness, bleeding and dental plaque were selected as indices for clinical evaluation of periodontal disease. This study was conducted with double blind method.The results obtained were as follows:1) Subjects used for statistical analysis were 207 students. (104: T dentifrice group, 103: P dentifrice group).2) T dentifrice was significantly more superior in recovery of P-M-A index (p<0.01), redness (p<0.01) and bleeding (p<0.05). On the other hand, there was no significant difference in recovery of dental plaque between T dentifrice and P dentifrice.3) The mean reduction rates of T dentifrice and P dentifrice were 31.0% and 14.3% in P-M-A index, 36.3% and 19.6% in redness, 66.7% and 42.9% in bleeding, respectively.4) Significant difference was observed in the general improvement (p<0.01). The rates of the general improvement of T dentifrice and P dentifrice were 71.0% and 48.5%, respectively.5) No particular side effect was observed through this study.
著者
渡辺 光貴 大久保 重範
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.251, 2008 (Released:2009-04-14)

視覚センサを用いたライントレースを行うロボットにおいて、トレース手法と処理速度向上のための制御方法について述べる.視覚センサを用いて床面に貼られたラインを辿り書類や物の運搬を行う.そして,自律化を行うにあたり,比較的性能の低いCPUを搭載する予定であるため,処理の速い制御方法が必要になる.そのため必要と思われる部分だけに画像処理を施すことによって処理速度を向上させる.
著者
渡辺 仁資 井上 理 金塚 文子 栗原 祐史 松浦 光洋 吉濱 泰斗 代田 達夫 羽鳥 仁志 新谷 悟
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
Dental Medicine Research (ISSN:18820719)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.57-62, 2010-03-31 (Released:2013-03-26)
参考文献数
12

公 告掲載論文の取り下げについて 本誌,Vol.30 No.1 (2010年 3月号)に掲載された「当科における過去 3年間の口腔悪性腫瘍症例の臨床統計的検討」渡辺仁資,井上 理,金塚文子,栗原祐史,松浦光洋,吉濱泰斗,代田達夫,羽鳥仁志,新谷 悟 上記論文につきましては,データ解析のための統計学的方法とその解釈に不備があっため,著者本人の依頼により取り下げに致します.なお,論文審査過程において指摘できなかったことを真摯に受け止めて,今後の論文審査を実践いたします.2013年 10月 30日 Dental Medicine Research編集委員長 中村雅典
著者
山越 康裕 渡辺 己 塩原 朝子 安達 真弓
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究課題は、言語構造が大きく異なるいくつかの言語を対象に、「文」がどのように規定されうるのかを明らかにすることを目的とする。「文」は話者が比較的自覚しやすい単位であり、かつ表記の上ではピリオドや句点といった記号で区切ることができる一方、言語学において明確に規定することが困難な単位である。とくに自然談話、つまり日常の話し言葉を観察すると、本来文末にあるべき要素が欠落していたり、節が複雑に連結した一つの長大な発話があったり、文法上は文が完結しているはずの箇所で音声的休止が入らなかったりと、判断が難しいデータにあふれている。そこで、自然談話の観察から「文」の規定が可能なのかどうかを探求する。
著者
谷垣 武彦 佐藤 健二 佐野 栄春 羽倉 明 湯通堂 満寿男 樋口 冨士夫 池永 満生 渡辺 信一郎
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1, pp.15, 1984 (Released:2014-08-20)

著者らは今までに疣贅状表皮発育異常症(EV)の患者から3種類の異なるHPVを分離し,EVは数種類のヒトイボウイルス(HPV)に起因していることを明らかにしてきた.今回本邦におけるEVの実態調査を行った結果,その臨床像,皮膚悪性腫瘍の併発にも差異があることを明らかにした.本調査患者66例の家系中,近親結婚が44%を占め,本疾患は高い確率で遺伝が背後にあり,劣性遺伝といえる.患者分布は北海道,東北のような寒い地方は少なく,暖かい九州では多数見られた.皮膚悪性腫瘍の併発も南ほど多い傾向か見られた.癌の発生部位は,いわゆる露光部位が72.2%も占めた.本疾患は血族結婚をはじめとする遺伝的背景の上に,HPV感染が生じ,太陽紫外線らの環境因子によって皮膚悪性腫瘍が発生,つまりウイルス・紫外線及び宿主という三者の相互作用が発癌に関与していることが本疫学調査から明らかにされた.
著者
原田 康徳 浜田 昇 渡辺 慎哉 三谷 和史 宮本 衛市
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.60(1989-ARC-077), pp.67-74, 1989-07-13

分散環境上の多くの資源を自由に使用し、複数のユーザで協調して利用したいという要求が高まっている。このような分散型アプリケーションを記述することは容易ではない。本研究は並列オブジェクト指向モデルKamuiに基づいたネットワークプロトコルKamuiProtocolについて報告する。KamuiProtocolは、異なったマシン、言語間の上で動作する。各プログラムは幾つかのKamuiオブジェクトとしてみなされ、それらが共通のKamuiProtocolによって通信しあう。
著者
渡辺 英郎
出版者
北海道地理学会
雑誌
北海道地理 (ISSN:02852071)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.67, pp.27-31, 1993-04-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
1