著者
渡辺 光男 吉田 誠 長谷川 敏 上條 謙二郎 WATANABE Mitsuo YOSHIDA Makoto HASEGAWA Satoshi KAMIJO Kenjiro
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-1118 (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.1118, pp.14, 1991-07

液体水素は極めて密度が小さい(液体酸素の1/16)ため,液体水素供給ロケットポンプはかなり高速にする必要がある。この傾向は上段ロケットあるいは軌道変換用ロケットにおいて特に顕著となる。液体水素の粘性が小さく減衰作用が小さいため,高速運転時に過大な軸振動が生じ易い。軸振動の抑制はこの種のポンプの開発における困難な問題の一つである。SSMEやLE-5エンジンの液体水素ポンプの開発において過大な軸振動が発生している。筆者らは,ポンプ構造の選択により運転回転数を危険速度よりも低くする一つの設計方法を試みた。同ポンプは設計回転(50,000rpm)において,良好な軸振動特性を示した。この設計法は,LE-7高圧液酸ターボポンプに適用された。
著者
渡辺 茂
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.218, 2018 (Released:2021-01-21)

ヒトの自己評価は自己と他者の相対評価に基づく。ヘンリー・ミラーは「大金持ちといえどもニューヨークでは不幸だ」といった。もっと大金持ちがいるからである。一茶は「秋風や、乞食は我を見較べる」と唱った。一茶は乞食よりも見窄らしいからである。社会的相対評価の生物学的基盤を検討するため、マウスで実験を行った。 1)嫌な経験も皆と一緒なら耐えられる これは日常的には経験することであるが、動物実験で調べた例はない。いくつかの方法でストレスの社会的修飾を実験した。拘束ストレスをかけると、コルチコステロンが上昇するが、仲間も一緒に拘束されていると上昇レベルが低い。ストレスの嫌悪性記憶の増強効果も調べた。マウスに拘束ストレスをかけてから受動回避条件づけを行うと嫌悪記憶が増強するが、仲間も一緒にストレスを受けるとこの効果は減弱する。ストレスを与えると体温が上昇することが知られている(SIH:ストレス誘導性高体温)。一匹で拘束されると体温の上昇が見られるが、仲間が同時に拘束されると、体温上昇が見られない。この結果はコルチコステロンや記憶増進作用の結果と一致する。このように、ストレスの公平性はストレスを減弱する効果がある。 2)動物の不公平嫌悪:負の不公平 不公平には2種類のものがある。自分だけが不利な「負の不公平」と、逆に自分だけが有利な「正の不公平」である。まず、負の不公平嫌悪が動物にもあるかを調べた。SIHを指標としてエサの不公平な配分の効果を実験した。マウスを空腹にしておき、ケージメイトにはチーズが与えられるが、自分には与えられない条件で体温を測ると明らかに体温が上昇する。しかし、自分も仲間もチーズが与えられる条件(公平条件)ではこのようなことがない。餌の不公平な配分はマウスにとってストレスなのである。面白いことに被験体のマウスに実験直前に十分チーズを与えるとSIHは見られなくなる。つまり、仲間には餌が与えられ、自分には与えられない、という条件そのものではなく、他者は幸せな状態であり、自分は不幸せな状態であることが不公平嫌悪を誘導するするのである。 次に、嫌悪事態での不公平嫌悪を調べてた。先ほどと同じ拘束ストレスを用いた。自分は拘束されているが、仲間は自由に周りを走り回っているというテストである。記憶増強効果は単独でストレスを受けるときよりさらに強くなる。コルチコステロン・レベルも上昇する。SIHでも皆が自由なのに一匹だけ拘束された場合にはさらに体温の上昇が顕著だった。すなわち、不公平はストレスを増強させる。言い換えればマウスでも不公平は嫌悪性があると言える。 3)動物の不公平嫌悪:正の不公平 ヒトは自分だけ有利であることを一定に嫌う。ただし、多くの社会心理学の実験はこの正の不公平嫌悪が負の不公平嫌悪よりずっと弱いことを示している。不公平を嫌うのは自分が不公平に不利な状態に置かれた場合に強い。先の餌の配分の実験で、被験体にはチーズが与えられ、仲間には与えられないようにする。SIHは多少認められるが統計的に有意な差ではない。拘束ストレスでも自分は自由で仲間が拘束されている状態ではSIHは認められない。つまり、マウスでは正の不公平嫌悪はほとんど認められなかった。 このように、ヒトの高次社会認知と思われる不公平嫌悪は動物においても、その基本的な現象はほぼ認められるのである。 略歴 学歴:1966年4月 慶應義塾大学文学部入学。1970年3月 慶應義塾大学文学部卒業。1970年4月 慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻修士課程入学。1975年3月 慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻博士課程修了。1979年3月 文学博士。 職歴:1973年4月~1981年3月 慶應義塾大学文学部助手。1981年4月~1989年3月 慶應義塾大学文学部助教授。1989年4月~ 慶應義塾大学文学部教授。2012年4月~ 慶應義塾大学文学部名誉教授、現在に至る。 受賞:1995年 イグ・ノーベル賞(Pigeons' discrimination of paintings by Monet and Picasso) 2017年 日本心理学会 国際・特別賞
著者
渡辺 偉夫
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.271-280, 1995-08-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
14

Previous equation for the tsunami-magnitude scale after Abe (1981) has been re-examined using a more general form: M10=logA+a log Δ+b, where Mto is tsunami magnitude, A is the maximum double amplitude of tsunami as recorded on a tide gage, Δ is the shortest distance along oceanic path from the earthquake epicenter to a tide station, and a and b are constants. ABE (1981) used a=1 and b=5.55 in his determination of tsunami magnitude. This paper demonstrates, using more extensive sets of tide records, that the constants, a and b, vary regionally. For instance, a=0.86 and b=5.96 for tsunamis along the Pacific coasts in and around Japan, and a=0.52 and b=6.56 for tsunamis in the Japan Sea. These constants vary even in more regional scales and may depend on the submarine topography along a tsunami path. Renewed equations should be used for the determination of tsunami magnitude.
著者
渡辺 偉夫
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.29-36, 1997-05-28 (Released:2010-03-11)
参考文献数
20

A method for judging tsunami earthquake is proposed. The method uses a simple formula for calculating the judging factor α from JMA seismic intensity and epicentral distance. α corresponds to the difference between the tsunami magnitude by WATANABE (1995) Mto and JMA earthquake magnitude MJ. [WATANABE (1994)]We apply this method to some recent and some historical tsunamigenic earthquakes around the Japan Islands. The results are as follows.1) Among 19 tsunami earthquakes, eight earthquakes have α values of 0.6 or more and one has α value of 0.5.2) The criterion α≥0.6 is suitable for identifying tsunami earthquake, because number of tsunami earthquakes of α≥0.6 is almost the same as the number of earthquakes of Mto-MJ≥0.6.3) Historical earthquakes of 1605, 1611 and 1677 were tsunami earthquakes. However, the earthquake of 1793 had a normal tsunami.4) Tsunami earthquakes around the Japan Islands are distributed along the Japan trench, off the southeast coast of Hokkaido and along the Nankai trough. It must be noticed that two tsunami earthquakes of 1611 and 1896 occurred off the Sanriku coast, and the two tsunami earthquakes occurred simultaneously in 1605 off the Kii peninsula and the Tokai coast.
著者
渡辺 和人 山本 郁男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.385-396, 1992-10-31 (Released:2008-05-30)
参考文献数
133

Marihuana is a complex mixture containing various biologically active compounds in which cannabinoids are major components. The drug interaction of marihuana with other drugs is a serious problem in some cases since marihuana is often taken with other centrally-acting drugs. Tetrahydrocannabinol (THC), which is a main component responsible for most of the psychomimetic effects of marihuana, can potentiate the effects of many depressants, such as alcohol, barbiturates, anesthetics, morphine and anticonvulsants, in the central nervous system. The drug interaction of THC with other drugs is a functional mechanism in the central nervous system. THC has biphasic effects (stimulant and depressant) depending on, maily, doses. THC, therefore, interacts with stimulants as cocaine and phencyclidine in a complicated manner. Cross-tolerance in some effects of the components of marihuana and of other drugs has been recognized. Cannabidiol (CBD), which is another major component in marihuana but lacks psychomimetic activity, potentiates the effects of some specified drugs that terminates their effects through metabolic inactivation. The interaction of CBD with other drugs is considered to be metabolic in origin since the cannabinoid can suppress the gepatic microsomal drugmetabolizing enzymes. Drug interaction can also occur among cannabinoids, indicating the complexity of the combined effect of marihuana and other drugs. These are additives, synergistic or antagonistic, depending on the conditions used. This review describes the interactions of marihuana components with centrally-acting drugs in relation to their pharmacological and toxicological significance.
著者
新開 省二 藤田 幸司 藤原 佳典 熊谷 修 天野 秀紀 吉田 裕人 竇 貴旺 渡辺 修一郎
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.443-455, 2005 (Released:2014-08-06)
参考文献数
30
被引用文献数
18

背景 地域高齢者における“タイプ別”閉じこもりの実態についてはほとんどわかっていない。目的 地域高齢者における“タイプ別”閉じこもりの出現頻度とその特徴を明らかにする。方法 地域特性の異なる二地域[新潟県与板町および埼玉県鳩山町鳩山ニュータウン(以下鳩山 NT と略す)]に住む65歳以上の地域高齢者全員(それぞれ1,673人,1,213人)を対象に横断調査を実施した。ふだんの外出頻度が「週 1 回程度以下」にあるものを「閉じこもり」と定義し,そのうち総合的移動能力尺度でレベル 3~5 にあるものを“タイプ 1”,同レベル 1 または 2 にあるものを“タイプ 2”,と二つに分類した。地域,性,年齢階級別にタイプ別閉じこもりの出現頻度を比較するとともに,総合的移動能力が同レベルにあり,ふだんの外出頻度が「2, 3 日に 1 回程度以上」に該当する「非閉じこもり」との間で,身体的,心理・精神的,社会的特徴を比較した。成績 調査時点で死亡,入院・入所中,長期不在のものを除くと,与板町では97.2%(1,544/1,588),鳩山 NT では88.3%(1,002/1,135)という高い応答率が得られた。両地域とも地域高齢者のうち「閉じこもり」は約10%にみられ,そのタイプ別内訳は,与板町ではタイプ 1 が4.1%(男4.0%,女4.2%),タイプ 2 が5.4%(男5.2%,女5.6%),鳩山 NT ではそれぞれ3.3%(男1.5%,女4.9%)と6.8%(男5.7%,女7.8%)であった。潜在的交絡要因である性,年齢,総合的移動能力(レベル 1, 2 あるいはレベル 3-5)を調整すると,タイプ 2 の出現率に地域差がみられた[鳩山 NT/与板町のオッズ比=1.44(1.02-2.03)]。一方,タイプ 1 の出現率における地域差や両タイプの出現率における性差は認められなかった。両地域,男女において,年齢階級が上がるにしたがって両タイプの出現率は上昇し,タイプ 2 は80歳以降で,タイプ 1 は85歳以降で10%を越えていた。タイプ 2 はレベル 1 または 2 にある「非閉じこもり」に比べると,潜在的交絡要因を調整しても,歩行障害や失禁の保有率が高く,健康度自己評価や抑うつ度などの心理的側面,さらには高次生活機能や人・社会との交流といった社会的側面での水準が低かった。一方,タイプ 1 は,レベル 3~5 にある「非閉じこもり」に比べると,基本的 ADL 障害や「知的能動性」の低下を示す割合が低いにもかかわらず,家の中での役割がなく,転倒不安による外出制限があり,散歩・体操の習慣をもたないと答えた割合が高かった。結論 タイプ別閉じこもりの出現率には,地域差,年齢差を認めた。タイプ 2 には“要介護状態”のハイリスク者が多く含まれており,タイプ 1 を含めタイプ 2 も介護予防のターゲットとして位置づけるべきである。
著者
竹森 康弘 澤武 紀雄 里村 吉威 太田 英樹 渡辺 弘之 河上 浩康 岡井 高 高橋 豊 磨伊 正義 服部 信 秋山 高儀 永川 宅和 橋本 琢磨
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.2386-2392, 1987 (Released:2007-12-26)
参考文献数
24
被引用文献数
6

各種消化器系疾患 (悪性疾患455例, 良性疾患303例) の血清CA 125値を測定し, 臨床的意義を検討した. 膵癌(66%), 肝細胞癌(51%), 胆道癌(47%)の順で高い陽性率がみられた. CA 19-9, DU-PAN-2, CEA陰性の膵癌でCA 125陽性例がかなりみられた. 胃, 大腸癌での陽性例はほとんど stage IV以上または非切除例で, 特に腹膜転移群では他のマーカーに比して明らかに陽性率が高かつた. 一方, 良性疾患での偽陽性率は一般に低かつたが, 腹水を有する肝硬変, 劇症肝炎, 重症の膵炎では本抗原の上昇がみられ, その増減は腹水の消長に一致していた. 以上より, 血清CA 125は膵, 胆道癌の診断のみならず, 腹水や腹膜転移の有無を把握するのに有用と考えられた.
著者
渡辺 一彦 飯倉 洋治 田中 和子
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.368-376, 2001-06-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
20

1982年から97年の間に魚アレルギーを70例経験した.魚アレルギーは近年増加しているが, その内訳は非即時型アレルギーの増加であった.魚アレルギーの患児には広範な食物ないし吸入抗原のアレルギーが合併していた.発症の好発時期は生後半年から1歳台である.起因魚種は4種類以内が多いが, 非即時型の例には殆どの魚に反応すると考えられる症例もあった.起因主要魚種は即時型, 非即時型でもタラ, サケ, ホッケ, サンマ, カレイ, イワシだった.誘発症状は即時型ではじんましんや口腔アレルギーが主であるが, 一部に喉頭浮腫, 喘鳴を呈する例もあった.非即時型の誘発症状は紅斑や丘疹の出現であり, その症状はアトピー性皮膚炎の患児に出現し, その中には母乳を介した例もあった.そこで魚アレルギーはアトピー性皮膚炎の病因にもつながると推察された.
著者
木村 学 堤 浩之 早坂 康隆 鈴木 康弘 瀬野 徹三 嶋本 利彦 渡辺 満久 榊原 正幸
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1997

極東ロシアから日本列島に至る地域は被害地震が多発する地域である。近年これらの地震は北米・ユーラシア両プレート間の収束運動もしくはその他のいくつかのマイクロプレートが関与したプレート境界でのもの、ととらえられるようになった。相次ぐ被害地震にもかかわらず、ネオテクトニクスに関する研究はこれまで政治的・地理的・気候的制約があって進んでいない。そこで新年度に続き、極東ロシア、特にサハリン島北部地域の総合的なネオテクトニクス調査研究を実施した。具体的に以下の研究を行った。1. 航空写真による変動地形、活断層解析。特にサハリン島、中〜南部に分布、発達する活断層について変位のセンス及び変位置について解析した。2. 変動地形活断層の現地調査。特に中部及び南部サハリン。3. 地質学的調査。航空写真によって明らかになった活断層の累積変位、変位速度を明らかにするために現地で活断層露頭や、樹木成長の記録を調査した。サハリン変動帯最北部のシュミット半島にて、中生代来のオフィオライト、及び変形した堆積岩及びスレート帯について、構造解析を実施した。その結果、第三紀後期に北東南西方向の圧縮を受けて、地質体は激しく変形していることが明らかとなった。この変形様式は現在進行中の地殻変動と調和的である。従って、サハリン北部の地殻変動は第三紀以降、右横ずれの同じセンスのもが累積していることが明らかとなった。
著者
平沢 隆之 渡辺 翔 須田 義大 吉田 秀範 中野 公彦 水間 毅 長谷川 智紀 竹内 俊裕 栃岡 孝宏 山本 康典 岩下 洋平 藤元 秀樹 東 耕一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.177-182, 2015-03-01 (Released:2015-03-30)
参考文献数
7

車車間通信型ASV の普及スキームの一環として提案した路面電車と自動車の間での通信型ASV プロトタイプサービスを,実証実験への試供が可能となったASV 通信機を用いて構築した.両車両が見通し不良状況にて1 対1 で遭遇する基礎的なシーンを想定し,広島地区第二次ITS 公道実証実験デモに合わせて機能検証データを取得した.その結果,プロトタイプサービスが路面電車運転士の気づき支援に必要な機能を満たすことを確認した.
著者
田中 宏幸 三井 唯夫 上木 賢太 山野 誠 飯塚 毅 渡辺 寛子 榎本 三四郎
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2015-06-29

第一に、地球ニュートリノ流量モデリング法を地球科学的アプローチから見直すことにより、地震波トモグラフィのデータが得られればほぼ自動的にニュートリノフラックスを計算する方法が開発され、今後、世界的に爆発的な蓄積量増加が期待される地球ニュートリノ観測データに対応できる方法論を確立した。第二に、地球ニュートリノデータの安定取得方法論を確立した。第三に、到来方向検知型検出器の原理検証を模擬粒子を用いて行い、将来の地球ニュートリノイメージングに向けた技術基盤とした。

1 0 0 0 OA ブレイク詩集

著者
渡辺正知 訳
出版者
聚英閣
巻号頁・発行日
1923
著者
星野 敢 永田 松夫 渡辺 一男 山本 宏 田崎 健太郎 渡辺 敏
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.2668-2673, 2002-11-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

症例は50歳,女性.心窩部不快感,黒色便出現にて近医受診となった, 1998年8月11日上部消化管内視鏡検査施行され,易出血性の腫瘍を認めたため,同8月14日精査加療目的にて当科紹介入院となった.上部消化管造影検査・内視鏡検査にて,胃穹窿部後壁に基部を有する腫瘤性病変が,幽門輪を越えて十二指腸球部に脱出しており,腫瘤は体外からの圧迫により胃内に容易に還納された.また前庭部後壁にO-IIc病変を認めた.生検の結果はそれぞれ,過形成性ポリープ(group II)と,低分化腺癌であったため, 1998年8月27日,幽門側胃切除術およびポリープ切除術を施行した. 胃内の腫瘤が十二指腸に脱出する報告は多数認めるが,自験例のように胃の上部に発生した腫瘤が十二指腸に脱出することは比較的稀であり,若干の文献的考察を加えて報告した.
著者
儀間 裕貴 渡辺 はま 木原 秀樹 中野 尚子 中村 友彦 多賀 厳太郎
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.115-123, 2017 (Released:2017-04-20)
参考文献数
29
被引用文献数
4

【目的】Fidgety movements(以下,FMs)が出現する修正2~5ヵ月時の自発運動特性を明らかにするため,観察評価と四肢運動指標の関連を検討する。【方法】修正49 ~60 週に撮影した極低出生体重児の自発運動を観察し,Prechtl らによるFMs の観察評定方法で3 群(normal,absent,abnormal)に分類した。また,動画から得た四肢運動座標データより平均速度,運動単位数,尖度,平均曲率,四肢運動の同時性などの運動特性指標を算出し,観察評価と各指標の関連を検討した。【結果】観察評価でFMs なしと判定された群は,FMs 正常と判定された群に比べて下肢の平均曲率が有意に低かった。また,FMs が異常と判定された児の多くは,6 歳時点で何らかの発達障害を認めた。【結論】下肢の平均曲率はFMs の微細な運動特徴を捉える有効な指標であり,FMs が出現する時期の自発運動特性の定量化につながる。