著者
杉本 芳範 田中 伸哉 古川 彰久 渡辺 和夫 吉田 敏臣 田口 久治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.205-210, 1987

ジャケット冷却時の醪温度応答特性の解析結果をもとに, 温度制御方式としてカスケード制御を採用し, 総米1トン仕込みの醪で発酵ガス発生速度をオンライン計測しつつ計算機を利用した適応的自動制御を行ったところプロセスは順調に制御され, 生成酒の品質も目的に近いものが得られた。
著者
渡辺 愛子 坂口 博信
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.20-31, 2006-01-30
参考文献数
93

スズメ目の鳴禽類, オウム目, ハチドリ目に属する鳥は, 音声学習によってさえずり (歌) を発達させ, 種内のコミュニケーションに用いている。鳴禽類の雄の幼鳥は, 成長期に手本となる鳥の歌を聞いて記憶し練習することで歌を完成させる。この練習時には, 自分のさえずる歌が学習目標となる歌の手本にどれだけ近づいたかを常にモニターするために, 聴覚フィードバックが必要であることが明らかにされている。さらに, 成鳥が完成後の歌を維持するためにも, 同じ理由で聴覚フィードバックが必要であることが, 筆者等の研究も含めた近年の報告により明らかになってきた。成鳥での聴覚フィードバックの重要性については, 鳴禽類の種で異なる結果が報告され, いまだに不明な点が多い。そこで本稿では, 筆者等の研究結果を交え, まず行動レベルで聴覚剥奪後の歌の特徴を比較して, 成鳥の歌の維持における聴覚フィードバックの必要性について検討した。次に, 聴覚剥奪によって成鳥の歌が変化する時に起こる脳内の変化を調べ, 聴覚フィードバックによって制御される成鳥の歌維持の脳内機構についても考察した。
著者
渡辺 整治
出版者
法政大学史学会
雑誌
法政史学 = 法政史学 (ISSN:03868893)
巻号頁・発行日
no.12, pp.109-115, 1959-10-10
著者
清水 弘 遠藤 八十一 渡辺 興亜 山田 知充
出版者
北海道大学低温科学研究所
雑誌
低温科学 物理篇 (ISSN:04393538)
巻号頁・発行日
no.24, pp.221-238 図3p, 1966-03
被引用文献数
1
著者
清水 洋 松本 聡 酒井 慎一 岡田 知己 渡辺 俊樹 飯尾 能久 相澤 広記 松島 健 高橋 浩晃 中尾 茂 鈴木 康弘 後藤 秀昭 大倉 敬宏 山本 希 中道 治久 山中 浩明 神野 達夫 三宅 弘恵 纐纈 一起 浅野 公之 松島 信一 福岡 浩 若井 明彦 大井 昌弘 田村 圭子 木村 玲欧 井ノ口 宗成 前原 喜彦 赤星 朋比古 宇津木 充 上嶋 誠 王 功輝 ハザリカ ヘマンタ 矢田 俊文 高橋 和雄
出版者
九州大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2016-04-22

2016年熊本地震について、地震活動や地殻変動、活断層、火山活動への影響、地震災害の特徴などを調査した。その結果、熊本地震は布田川・日奈久断層帯の右横ずれ運動によって発生したが、複数の断層面と複雑な断層形状を持つことを明らかにした。また、建物被害や土砂災害の地盤との関係、特に、地盤の過剰間隙水圧が地すべりの発生要因であることを明らかにした。さらに、災害情報や災害過程、被災救援、エコノミークラス症候群などについての調査から、広域複合災害の問題点と対応策を提示した。
著者
太田 匡彦 大園 誠一郎 池田 朋博 中農 勇 平尾 佳彦 渡辺 秀次 高島 健次 平尾 和也
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.95, no.5, pp.705-710, 2004-07-20
参考文献数
13
被引用文献数
1

(背景) 最近, 健康ブームで, スポーツ人口が増加しているが, 一部に運動後血尿を認める場合があり, 運動性血尿として注目されている. そこで, 最も一般的な運動であるランニングと血尿の検討を夏季において行った.<br>(対象と方法) 泌尿器科的疾患のないヘルシーボランティア109名に運動前安静時尿採取後, 5kmランニングを行い, 運動後尿を採取した. 評価可能例は90名で運動前後尿につき, 検尿, 尿沈査, フローサイトメトリーにより赤血球数, 赤血球形態について比較した.<br>(結果) 運動後の尿中赤血球数増加例が83名であり, 運動後顕微鏡的血尿例 (赤血球数3個/hpf以上) は32名であった. そのうち赤血球形態学的検討で dysmorphic pattern が23名と最多であった.<br>(結論) ランニングにより血尿が誘起され, 糸球体性血尿が中心と考えられた.
著者
佐々木 卓士 鳥谷部 一成 渡辺 紀之 中野 克重 笹原 二郎
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.378-382, 1986
被引用文献数
1

北里大学獣医畜産学部附属八雲牧場において維持している, Specific Pathogen-Free (以下SPFと略) 鶏の血清学的ならびに微生物学的検査を行った.<BR>SPF鶏群は1979年に作出し, 6月に最初の血清学的検査を実施した. 1985年4月までに28回, 検査延べ羽数30, 445羽の検査結果は, 鶏伝染性気管支炎, 鶏脳脊髄炎, 鶏伝染性喉頭気管炎 (以下ILTと略), 鶏細網内皮症, マレック病, 伝染性ファブリキウス嚢病, 鶏ウイルス性腱鞘炎, 鶏アデノウイルス感染症 (以下AAVと略), 鶏白血病・肉腫 (A亜群, B亜群), ニューカッスル病, トリイソフルエソザ, トリパライソフルエソザ, 産卵低下症候群-1976, 伝染性コリーザ, ひな白痢 (以下SPと略) ならびにマイコプラズマ症 (<I>M.gallisepticum</I>; MG<I>M.synoviae</I>; MS) の病原体に対する抗体がいずれも検出されなかった. しかし, 20例でILT, AAV, SPあるいはMGの検査において非特異反応が認められた.<BR>微生物学的検査ではマイコプラズマおよびウイルスの分離成績はすべて陰性であった. 細菌検査では<I>Escherichia coli</I>, Proteus spp., Staphylococcus spp. 等が常在菌として主に腸管より分離された.<BR>以上のことから, これらのSPF鶏群は特定の病原体に汚染されていないことが確認された.
著者
藤木 卓 森田 裕介 全 柄徳 李 相秀 渡辺 健次 下川 俊彦 柳生 大輔 上薗 恒太郎 中村 千秋
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.395-404, 2006
参考文献数
16
被引用文献数
5

日韓の中学校間において生徒同士の討論を含む授業を行うために,インターネット上で高精細動画の伝送が可能なツールを用いて,2箇所の授業会場と司会・通訳会場の3地点を結ぶ遠隔授業を実践した.この授業では,交流授業の後「海を越えてエネルギの未来を考えよう」をテーマに,電気エネルギの利用や夢の発電に関する討論を行った.そして,授業及びトラフィックと伝送画質,対話支援環境,遅延の影響を検討し,以下の結論を得た.日韓間の中学校において,高精細動画と翻訳チャット,Web-GIS教材を用いた遠隔授業が実践できた.主観評価から,学習者,教師,参観学生にとって有用性の高い授業であったことが分かった.トラフィック評価から,福岡-長崎間では安定した通信ができたが,福岡-光州間では十分な帯域が確保できなかった.伝送画質評価から,福岡-長崎間の対面型の画質はPQR2.4〜3.4,福岡-光州間はPQR9.1〜13.5を示した.翻訳チャットやWeb-GIS教材の利用は,授業中の対話支援に有用であった.遅延の影響は,通訳や発言調整により目立たなかった.
著者
北野 昌則 渡辺 啓二 篠村 和也 藤島 明宏
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.23-31, 1994 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7

本報文では, 装軌車の超堤性能, すなわち垂直段差障害に対する装軌車の走行性能を明らかにすることを目的としており, 車両諸元および履帯と地盤間のすべり特性などから超堤運動の理論モデルを確立するとともに, 理論解析と模型実験の両面から比較検討した。その結果, 履帯と路面の相互作用を考慮した超堤運動の理論モデルにより装軌車の超堤性能の解明が可能となった。また, 装軌車の超堤性能は車両の幾何学的形状と地盤特性に大きく影響を受けることが明らかとなった。
著者
渡辺 雅仁 越智 徳昌
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.97, 2007

空中撮影及び定点回収に、動力付パラグライダー型UAV(PPG)が期待されている。PPGは、6自由度のパラグライダーに推進動力を設けた2自由度のペイロードが吊下したもので、制御入力及び風の応答性が剛体の航空機と異なり、スケール等の設計仕様に対する運動特性を解析した研究例はこれまでにない。本発表は、飛行力学の解析、制御系設計のためにPPGのモデルを構築し、その運動特性に関して考察したものである。
著者
渡辺 一徳 本田 圭一 原 浩太郎 宮縁 育夫
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.21-34, 2021-03-31 (Released:2021-03-25)
参考文献数
36

Aso Volcano in central Kyushu, SW Japan, is one of the largest caldera volcanoes in the world. Aso caldera, 25 km north-south and 18 km east-west, was formed by four gigantic ignimbrite eruptions: Aso-1 (270 ka), Aso-2 (140 ka), Aso-3 (120 ka) and Aso-4 (90 ka). The only outlet of the caldera, named as Tateno gorge, is located at the western edge of the caldera. Since the gorge’s formation history remains poorly studied, a detailed geologic study has been conducted to clarify the stratigraphic relationships between lavas and Aso ignimbrites, and evaluate the formation age of the gorge. The gorge walls are composed mainly of pre-Aso volcanic rocks (0.8-0.4 Ma), and densely welded Aso-2 pyroclastic flow deposits occur on both northern and southern walls of the gorge. Andesitic lava flows (Hokamaki lava) are found between the Aso-1 and Aso-2 ignimbrites in the gorge, and the lavas show potassium-rich characteristics that are indicative of the whole-rock chemistry of magmatic products from Aso Volcano. Additionally, welded Aso-1 blocks were observed in the gravel beds (lahar deposits) underlying the Hokamaki lava from borehole cores. The evidences suggest that the origin of Tateno gorge, which was draining a pre-existing caldera, formed after the Aso-1 ignimbrite eruption (270 ka), and thereafter Hokamaki lavas and the Aso-2 pyroclastic flows (140 ka) passed through the gorge.