著者
永田 暢秋 和田 弘 門井 英一 谷口 和史 渡辺 義史 生駒 英也 仙波 毅 浜口 俊明
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.57-64, 2010 (Released:2011-02-04)
参考文献数
7

The zinc injection technique has been applied to many PWRs (Pressurized Water Reactors) around the world as one of the most effective countermeasures against a radiation source reduction. More than 10 years have passed since the first application of the zinc injection technique mainly in Europe and the US, and its dose reduction effect has been confirmed in each nuclear power plant. The Japan Atomic Power Company has applied the zinc injection technique to Tsuruga nuclear power plant unit 2 (PWR, 1,160 MWe, Commercial operation started in 1987) since 2005. Zinc concentration in primary coolant had been controlled around 5ppb by not more than 10 ppb. Dose equivalent rates on primary equipment and pipes were reduced about 20-30% after zinc injection. Although the dose reduction effect of 20-30% is included the various factors, it was estimated that the effect of about 10% is due to the zinc injection technique. There were no negative effects caused by the zinc injection for the plant operation, water chemistry and fuel integrity in the case of Tsuruga unit 2.
著者
入来 常徳 渡辺 和朗 矢澤 一良
出版者
家畜栄養生理研究会
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.111-128, 1996 (Released:2011-03-05)
著者
平田 孝 渡辺 直哉 石谷 孝佑
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.33, no.9, pp.685-689, 1986
被引用文献数
1

二重包装した焼きのりと味付けのりの水分変化を予測する手法について検討した.まず,焼きのり,味付けのりの水分収着等温線を作成し,経験式に当てはめた.各種の包装形態に適用できるように一般化した数学モデルと水分収着等温線の経験式を用いて,二重包装した焼きのり,味付けのりの水分変化をシミュレートした.開発した数学モデルによって計算された予測値は実測値と良く一致した.コンピューターシミュレーションは乾燥食品の防湿包装設計に有益であると考えられた.
著者
関 復華 小林 直樹 渡辺 和子 伊藤 清隆 荒木 洋之助 石戸 良治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.10, pp.2040-2047, 1985-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
67
被引用文献数
3

2,3,5-トリ-O-ベンジル-D-リボフラノース[1]を石川試薬(ヘキサフルオロブロペンージエチルアミン)で処理することによって2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-および-β-D-リボフラノシル=フルオリド[2α]および[2β]がそれぞれ21.4%および63.8%で得られた。[2α]あるいは[2β]とイソプロペニル=トリメチルシリル=エーテル[3]乏を微量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させると両者とも高収率高選択的に(2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-D-リボフラノシル)アセトン[4α]を与えた。[4α]は三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートと長時間処理すると[4β]に異性化し[4α]:[4β]=1:2.5の混合物を与えた。さらに[2β]と[1]あるいは2,3,5-トリ-O-ベンジル-1-O-トリメチルシリル-β-D-リボフラノース[6]とを三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させることにより高収率で2,2ノ,3,3ノ,5,5'-ヘキサ-O-ベンジル-(β-D-リボフラノシル=β-D-リボフラノシド)[5β]を与えた。その他,関連した選択的リボフラノシル化反応について述べた。
著者
金子 成延 児玉 偉丈 神山 紀子 渡辺 寛人 早瀬 文孝
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.439-442, 2013-08-15 (Released:2013-08-31)
参考文献数
17
被引用文献数
4 9

押麦加工した大麦に加水後加熱して生じる揮発性化合物を連続水蒸気蒸留法で抽出してGC,GC-MSで分析し,炊飯した大麦の香気成分についてアルデヒド11種,アルコール11種,ケトン9種,カルボン酸1種,フラン化合物2種を同定した.AEDA法により最大のFDファクターを示したアルデヒド4種(hexanal,(E,E) -2,4- nonadienal,(E) -2-nonenal,(E,E) -2,4-decadinenal) が炊飯大麦の香気の特徴に関与していることが明らかになった.
著者
渡辺 哲朗 松尾 豊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.4M11, 2015

<p>政治資金の不適切な収支は社会的注目度の高い問題であり、不適切な政治活動実態は見逃されるべきではない。本研究では、Web上の情報を用いることによって政治資金収支報告書を分析し、不適切な政治資金の収支を自動検出するための手法の提案を目指す。政治資金収支報告書に記載のある収支相手の名称・住所などを用いて、関連情報をWeb上から効果的に抽出し、これを外部情報として利用することにより、適正性の判定を試みる。</p>
著者
渡辺 達三
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.27-33, 1972

This is a study of the open spaces in which peasants' aprising are rasied in the feudal age of <I><B>Edo</B></I> in order to know the character of some open spaces as <I><B>Square</B></I> (the first report).<BR>In chapter 1, it is pointed out that the peasants' uprising in the feudal age of Edo is firmly based on the <I><B>Agrargemeinde</B></I>, and therefore, the places in and by which the members ofthe <I><B>Agrargemein wesen</B></I> are able to concentrate physically and Spiritually will be needed.<BR>Some such places corresponding to the introduction to the finale of peasants' uprising, are studied in chapter 2.
著者
渡辺 博明
出版者
北ヨーロッパ学会
雑誌
北ヨーロッパ研究 (ISSN:18802834)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-74, 2007

スウェーデンの環境党は支持率5 %前後の小政党であるが、1998年から2002年までの2期8年にわたって閣外協力の形で社民党政権を支え、その影響力は無視できないものとなっている。環境党は88年に議会進出を果たした当初、他党との協力の可能性を否定していたが、やがて社民党との交渉を通じた政策決定への関与を模索するようになり、98 年選挙で「要政党」 となると閣外協力に踏み切った。かつて圧倒的な優位を誇った社民党の勢力に翳りが見え始め、同党と環境党および左翼党との協力が進むと、他方で保守・中道4党も、従来には見られなかった周到な協力体制の構築によって政権奪取を目指し始めた。左右二大陣営間のバランスの変化が環境党の議会政治戦略の変化につながった一方、同党が「左派ブロック」入りしたことで、今日のスウェーデンの政党政治において、多党化と政党支持構造の流動化にもかかわらず、「ブロック政治」の作用が強まることとなった。
著者
澤 敬子 南野 佳代 江口 聡 岡野 八代 藤本 亮 渡辺 千原 中山 竜一
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究の目的は、日本のロースクールにおけるジェンダー法学教育のあり方を模索する基本資料として、アメリカロースクールの著名なジェンダー法学教育担当者に対し、ジェンダー法学がロースクールで教えられるようになるまでの軌跡、現在の教育においての課題等をインタビュー調査することにある。主たる調査結果は、「ジェンダーの視点を法学教育に生かすための諸課題-米国フェミニズム法学教育者インタビュー調査から」(『現代社会研究』8号、pp.49-66、2005)で発表し、本科研報告書においても、この研究をもとに、日本における課題を検討している。調査により、アメリカにおいてジェンダー法学教育は、現在、ロースクールにおいてほぼ制度化され、特化されたジェンダー科目として、および/または実定法学の授業での論点として教えられていることが明らかになった。調査における注目点として、ジェンダー科目を最も習得するべきである学生が、ジェンダー科目が選択科目である限り履修しないこと、特化されたジェンダー科目と実定法学での論点として教える二方法のバランス、学生の多様なニーズにどのように答えて授業を行なうか、教育担当者のエンパワメントや研究推進など横の連携の方法などであった。本研究では、これら課題に対する米教育者らの対応についても調査している。とりわけ、教え方のバランスと選択履修の問題は、日本のロースクール教育においても既に重要な論点であり、米国での取り組みは、ロースクール授業に限らない「大学におけるジェンダー法教育」全般を視野に入れた教育としての取り組みの必要性を示唆している。
著者
吉藤 昌代 渡辺 洋子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.26-45, 2020

「メディア利用の生活時間調査」の2回目の報告である本稿では、特に若年層(16~29歳)のスマートフォン利用に焦点をあて、スマートフォン利用の詳細を描くとともに、具体的な利用内容と利用の際の意識との関連を探った。まず日記式調査の結果をみると、男16~29歳はスマートフォンでSNS、動画、ゲーム、音楽などを利用している。女16~29歳はSNSをメインに動画の利用も多いが、SNS・動画以外はそれほど多くなかった。 また付帯質問の結果をみると、従来パソコンなどで行っていたメールやWEB検索などの行動をそのままスマートフォンに置き換えて利用している中年層とは異なり、若年層は「SNS」や「動画」など比較的新しいサービスを活用し、複数のSNSを「検索・情報収集」「動画視聴」「ニュースをみる」などの多様な目的で使い分けていることが明らかになった。さらにスマートフォン利用時に「時間を忘れて、夢中になってしまった」り、「使ったあと、時間をむだにしてしまった」と思ったりする気持ちの有無別に利用の特徴をみると、そのような気持ちが「ある」と答える人の割合はスマートフォンを活発に利用する若年層で高く、中高年層で低い。スマートフォン利用の多寡が意識の有無に関連しているように思われる部分が多かったが、一概にそうとは言い切れない部分もあり、意識と利用状況を単純には関連付けられないことが示された。
著者
小沢 慶彰 村上 雅彦 渡辺 誠 冨岡 幸大 吉澤 宗大 五藤 哲 山崎 公靖 藤森 聡 大塚 耕司 青木 武士
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.696-700, 2015 (Released:2016-09-10)
参考文献数
8

直腸腫瘍に対し砕石位にて手術施行後に下肢コンパートメント症候群を合併した2例を経験したので,その予防対策とともに報告する.症例1は61歳男性.直腸癌に対し腹腔鏡下低位前方切除術施行した.体位は砕石位,下肢の固定にはブーツタイプの固定具を用い,術中は頭低位,右低位とした.手術時間は6時間25分であった.第1病日より左下腿の自発痛と腫脹を認めた.後脛骨神経・伏在神経領域の痺れ,足関節・足趾底屈筋群の筋力低下を認めた.下肢造影CTで左内側筋肉の腫脹と低吸収域を認めた.血清CKは10,888IU/Lと高値,コンパートメント圧は22mmHgと高値であった.左下腿浅後方に限局したコンパートメント症候群と診断し,同日筋膜減張切開を施行した.術後は後遺症なく軽快した.症例2は60歳男性.直腸GISTに対し腹会陰式直腸切断術を施行した.体位,下肢の固定は症例1と同様であり,手術時間4時間50分であった.術直後より左大腿~下腿の自発痛と腫脹を認めた.術後5時間には下腿腫脹増悪,血清CKは30,462IU/Lで,コンパートメント圧は60mmHgと高値であった.左下腿コンパートメント症候群と診断,同日筋膜減張切開を施行した.術後は後遺症なく軽快した.直腸に対する手術は砕石位で行うことが多いため,下腿圧迫から生じる下肢コンパートメント症候群の発症を十分念頭におく必要がある.一度発症すれば重篤な機能障害を残す可能性のある合併症であり,砕石位を取る際には十分な配慮をもって固定する必要がある.また,発症した際には早期に適切な対処が必要である.当手術室ではこれらの臨床経験から,砕石位手術の際に新たな基準を設定,導入しており,導入後は同様の合併症は認めていない.それら詳細も含めて報告する.
著者
渡辺 秀夫
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.16-26, 1983

In the middle of the tenth century Tosa Diary came out as the pioneer workof the diary literature, that was quite free from the form of a diary which hadbeen a mere document. Aquestion arizes how it was possible for Tosa Diary tobe able to establish new literary work apart from other traditional diaries. I discuss the methodological characteristics of the diary literature of Heian Periodand its restricted expressions asa prose literature, in terms of the various possibilities in the Chinese character diaries in which the root of the diary literaturehas existed.
著者
田中 良樹 河野 広隆 渡辺 博志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E (ISSN:18806066)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.739-756, 2006 (Released:2006-11-20)
参考文献数
53

実構造物におけるエポキシ樹脂塗装鉄筋(ECR)の防食性能を把握するため,発錆限界塩化物イオン量の視点から,北米の各州で実施された実態調査の結果を収集,再分析した.凍結防止剤散布による床版中のECRの腐食は,コンクリートのひび割れ,ECRの塗膜剥離の有無にかかわらず,ECR周囲の塩化物イオン量にある程度依存すること,ECRの発錆限界塩化物イオン量は普通鉄筋よりも大きいことがわかった.また,フロリダ沿岸部で早期劣化が見られた橋脚群におけるECRの腐食事例でも,かぶりコンクリートの低い塩分浸透抵抗性などの理由によりECRの周囲に多量の塩化物イオンが存在していた.ECR周囲のコンクリート中の塩化物イオン量をECRの発錆限界値以下に抑制することによって,沿岸部橋脚にもECRを効果的に適用できることがわかった.
著者
渡辺 雄二郎 鈴木 憲子 山田 裕久 藤永 薫 小松 優
出版者
日本イオン交換学会
雑誌
日本イオン交換学会誌 (ISSN:0915860X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.75-81, 2013 (Released:2013-09-20)
参考文献数
15
被引用文献数
2 3

福島第一原子力発電所の事故により,環境中に放出された放射性セシウムは多くの生態系に深刻な影響をもたらしている。この放射性セシウムの回収及び固定化材としてゼオライトが注目されている。我々はイオン交換法によって様々なカチオン種を含む各種ゼオライトを作製した。本研究では,これらのゼオライトのセシウムイオン吸着挙動及び,800℃~1200℃ で焼成後のゼオライトからの溶出挙動を純水と 0.6 M 塩化ナトリウム水溶液中で検討した。
著者
郡田 美樹 河辺 達也 長浜 源壮 森田 日出男 大林 晃 渡辺 裕季子 奥田 和子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.91-97, 1990
被引用文献数
3

炊飯米フレーバーに対するみりんの調理効果を調べるため,改造電気釜を用いて炊飯米のヘッドスペースガスを回収し,機器分析を行った.その結果若干の知見を得,原因について検討した. <BR>(1) フレーバー成分吸着剤Tenax TAを用いたフレーバー回収には循環系の装置が開放系に比べて回収率が高く,値の変動が小さかったので適していた.エタノールの添加は回収率等に影響を与えなかった. <BR>(2) 炊飯米フレーバーをTenaxで回収し, GCで130余りのピークを検出した.主要なピークのうち約40を同定した.成分別ではアルカナール,アルコール,アルケナール,直鎖ケトンの順に多かった.特にn-ヘキサナールの含量が高かった. <BR>(3) みりん添加炊飯米を同様にして分析すると,添加前に比ベガスクロマトグラム上のピーク面積の減少が認められた.減少率の大きかったアルカナールの中でもn-ヘキサナールの減少率が最も高く,筆者らが官能検査でヌカ臭の減少を認めた結果と一致した.またみりん添加により新しく検出された成分は無かった. <BR>(4) みりん添加によるアルカナール等揮発性カルボニル化合物の減少は,みりん成分と米成分間のアミノ=カルボニル反応又はその中間生成物の作用,及びみりん中のα-ジカルボニル類の作用が考えられた.また,みりん添加による炊飯米の物性変化が反応系に影響を及ぼすことが示唆された.