著者
井上 学 小林 史典 渡邊 実
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.145-152, 2007-02-28 (Released:2013-02-25)
参考文献数
7

A time-domain SRC, sampling rate converter, using Fourier interpolation to achieve less gate count than in frequency domain is proposed. The new SRC is implemented in 1/150 of the circuit size of conventional SRC with moderate performance using filters. It can also be used as back-end for filter-type SRC to achieve high performance efficiently.
著者
冨田 賢一 渡邊 一平
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.819-828, 2010 (Released:2011-05-25)
参考文献数
7

【目的】生姜灸は艾と皮膚の間に介在物として生姜を置く隔物灸で、 局所の湿熱による温和な刺激効果が期待できる灸法である。 今回、 我々は艾重量を固定し、 生姜の厚さを変化させることで生じる温熱刺激特性を温度センサーを用い調査した。 また厚さの異なる生姜灸を被験者に行い、 温熱刺激に対するアンケート結果と施灸時の最高温度の関係について調査した。 【方法】厚さ3mmのベニア板上に温度センサーを設置した。 生姜は一辺2cmの正方形に切り、 厚さは3mm、 5mm、 7mmの3種類とした。 各厚さにスライスした生姜の上で、 重量200mg、 高さ2cm、 直径2cmの円錐形に整えた艾シュを燃焼させ、 経時的温度変化を測定した。 また人体に対する温度感覚の調査として、 それぞれの厚さの生姜灸を前腕内側部に行う際、 生姜灸と皮膚との間に温度センサーを設置して、 施灸時の最高温度を調査し、 施灸後、 生姜灸についての温熱感覚と快適感覚に関するアンケートを行った。 【結果】ベニア板上における温度測定の結果、 隔物である生姜が厚いほど、 最高温度は低くなり、 最高温度到達時間も遅くなることがわかった。 また、 人体への施灸の結果、 温熱感覚と施灸時最高温度の間に相関関係が認められ、 生姜の厚さが薄いほど温熱感覚が強い傾向が認められた。 快適感覚については、 やや心地良い、 心地良い、 非常に心地良いと回答した被験者は、 3mmは10例中5例、 5mmは12例中9例、 7mmは9例中5例に認められた。 【考察と結語】生姜灸を行う際の隔物の厚さは刺激量を決定する上で、 重要な要素であると考えられた。 快適感覚については、 生姜灸の温熱刺激は心地よさを与えやすい刺激であると考えられたが、 最も薄い厚さ3mmの生姜灸は不快感を訴えた被験者が10例中5例認められた。 艾重量200mgの生姜灸を行う際、 患者に不快感を与えないよう施灸する場合、 生姜の厚さは5mm以上が望ましい事が示唆された。
著者
津田一磨 鈴木秀和 旭健作 渡邊晃
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.805-811, 2013-07-03

Bluetooth に代表される近距離無線技術の発達により,ホームオートメーションの普及が期待されている.今後,宅内にある近距離無線通信機器を外出先から操作したいという要求が高まると考えられる.しかし,このような機器には通信可能範囲に制限があり,外出先から直接操作することができない.我々は,Bluetooth 機器のハードウェアとソフトウェアの間で交換されるコマンド等をインターネット経由で転送することにより,遠隔地の Bluetooth 機器へ接続する手法を提案している.提案手法により,ユーザは Bluetooth 機器の位置を意識することなく,一般のBluetooth アプリケーションを用いて近傍および遠隔地にある Bluetooth 機器とシームレスに接続することができる.本稿では,提案手法の検証を行うため,Linuxカーネルへのモジュール実装を行った.これにより,Bluetoothのコマンド等をインターネット経由で転送できることを確認した.
著者
小野 史典 岡 耕平 巖淵 守 中邑 賢龍 渡邊 克巳
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第9回大会
巻号頁・発行日
pp.119, 2011 (Released:2011-10-02)

我々の感じる時間の長さは様々な要因によって実際よりも長く、もしくは短く感じられる。これまでの研究で朝と夕方で主観的時間の長さが異なることが知られている。しかしこの結果はあくまで実験室で得られたデータであり、実際の生活リズムを反映しているとは言いがたい。そこで本研究では携帯電話で実験できるよう、実験プログラムを組み込んだ専用アプリを開発することで、普段の生活の中で感じる時間の長さを調べた。実験では1時間に1度、アプリが自動で立ち上がり、実験協力者はストップウォッチ課題(3秒経過したと感じたらボタンを押す)を行った。実験の結果、時間帯によって作成時間の長さ(ストップボタンを押すまでの時間)に変動が見られた。特に正午と夕方の時間帯で作成時間が有意に短くなっていた。この結果は実験室で得られた知見とは異なり、我々の感じる時間の長さが食事や仕事などの生活リズムによって変動することが明らかになった。
著者
渡邊 清綱
出版者
医学書院
雑誌
保健婦雑誌 (ISSN:00471844)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.2-4, 1950-12-15

〔左〕お届が保健断に 來ると保健婦は直 ちに開業醫の先生 をたずねました。〔右〕醫師の指示をうけてから家庭 訪問をいたします。
著者
渡邊 寛
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.117-139, 2017

<p>Today, it is assumed that men are expected to fulfill not only traditional male roles (e.g., breadwinner) but also new less traditional roles (e.g., household chores). However, the tasks involved in constructs of these new male roles are unclear. This article focused not only on traditional male roles but also on new ones, and it tried to organize them by analyzing previous research in order to define each task and the new theoretical framework of male roles. Traditional male roles, which have been researched in depth abroad, were organized by five concepts: high social status; psychological and physical strength; high agency; low effeminacy; and superiority to women. New male roles, which have become more known recently, were organized by four concepts: commitment to household responsibility; emancipation from emotional restriction and need for toughness; high communion; and attentiveness to women. Based on these categories, I proposed four domains for comprehensive male roles: family; psychological and physical strength; being a desirable person; and behavior toward women. From these, I discussed the future issues that research on male roles should address.</p>
著者
渡邊 寛
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.251-259, 2017
被引用文献数
3

<p>Recently, with gender equality advancing within society, men are increasingly being expected to undertake other, non-traditional, roles. The aim of this study was to develop the new male roles scale, and examine its reliability and validity. Study 1 showed that the new male roles scale consisted following four factors; Attentiveness to Women, Commitment to Household Responsibility, Consideration for Others, and Emancipation from Emotional Restriction and Toughness. In study 2, four items for each factor were chosen and goodness of fit of this scale was confirmed. Furthermore, the result revealed that this scale had certain validity. Study3 showed that this scale had time stability, except for Commitment to Household Responsibility. However, its internal reliability was confirmed in study 2. These results suggest that this scale has certain reliability and validity. Finally, the relationship between this scale and previous researches was discussed.</p>
著者
渡邊 寛
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.488-498, 2017
被引用文献数
2

<p>In many foreign studies, traditional male roles are measured through multiple constructs. However, these constructs are not organized, and the reliability and validity of these scales have not been verified in Japan. This study sought to rearrange the constructs of traditional male roles, develop a scale to match these constructs, and verify its reliability and validity. Based on existing measures, traditional male roles are composed of five factors: high social status; physical and psychological toughness; high agency; low effeminacy; and superiority over women. In Study 1, by using data obtained from 316 undergraduate students, I chose four items for each of the five factors by using confirmatory factor analysis and a scale for attitudes regarding the traditional Japanese male roles was developed. Study 2 verified the scale's criterion-related validity using data obtained from 361 undergraduate students. T-test showed that men scored higher than women for all factors, implying that men are still bound to traditional male roles. Lastly, Study 3 validated its time-stability. Together, these results indicate that the scale is reliable and valid.</p>
著者
上田 昇平 渡邊 琢斗 池田 健一 兵藤 不二夫
出版者
公益財団法人 自然保護助成基金
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.76-80, 2020-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
10

アルゼンチンアリ(以下,本種)は,南米を原産地とする世界的な侵略的外来種であり,国内の12都府県で定着が確認されている.本種は侵入先で在来アリ類を駆逐することで生態系機能を撹乱するとされる.本研究では,安定同位体分析を用いて本種の食性を検証し,本種と在来アリ類の競合機構を明らかにすることを目的とした.2015年,大阪府堺市では本種の侵入が確認されており,本研究グループは,環境省・地方行政と連携して本種のモニタリング調査と防除に継続して取り組んでいる.2017年10月から2018年6月にかけて本調査地から採集した本種と在来アリ8種を用いて安定同位体分析を行い,δ15N値の種間比較から,アリ類が動物質と植物質のどちらを餌として利用しているかを推定した.本種のδ15N値は,同所的に分布するアリ類の中で2番目に高く,捕食者であるオオハリアリやウロコアリ類と同程度であったこの結果は,本調査地において本種は高次消費者であり,動物類を餌として利用していることを示している.
著者
渡邊 和洋 中園 江 中村 大輔 西谷 友寛 西村 奈月 松島 弘明 谷尾 昌彦 江原 宏
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.373-384, 2016-10-05 (Released:2016-10-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1 9

コムギの多収栽培技術の開発を目的に,耐倒伏性品種「さとのそら」を供試し,慣行の基肥重点型の施肥体系に対して,基肥を減らし追肥で窒素を増施用する生育後期重点施肥の効果を2カ年にわたって検証した.その結果,生育後期重点施肥により,茎立期以降の乾物成長量の大きくなる時期にLAIが高まったこと,登熟期後半まで葉色,NARが高く維持されたことでCGRが高く経過し,成熟期の総乾物重が大きくなった.一方で,茎立期の茎数が少なくなったことに加えて,この時期に窒素を増肥したことで,茎間の同化産物および窒素の競合が緩和され,茎の生存率が高まり,穂数が増加するとともに,シンク容量の大きな穂が形成されて1穂粒数も増加したものと考えられた.さらに登熟期後半までNARが高く維持されたことで1000粒重も増加した.以上の乾物成長経過および収量構成要素の形成の結果,生育後期重点施肥により,収量を15~50%増加させることが可能であった.一方で,成熟期が遅れること,外観品質の低下や子実タンパクの過剰,土壌の酸性化の助長などの普及技術化に向けて改善すべき課題も明らかとなった.
著者
肥沼 康太 山中 晃徳 渡邊 育夢 桑原 利彦
出版者
一般社団法人 日本塑性加工学会
雑誌
塑性と加工 (ISSN:00381586)
巻号頁・発行日
vol.61, no.709, pp.48-55, 2020 (Released:2020-02-25)
参考文献数
31
被引用文献数
1

Deformation of an aluminum alloy sheet is affected by its underlying crystallographic texture and has been widely studied by the crystal plasticity finite element method (CPFEM). The numerical material test based on the CPFEM allows us to quantitatively estimate the stress-strain curve and the Lankford value (r-value), which depend on the texture of aluminum alloy sheets. However, in the use of the numerical material test as a means of optimizing the texture to design aluminum alloys, the CPFEM is computationally expensive. We propose a methodology for rapidly estimating the stress -strain curve and r-value of aluminum alloy sheets using deep learning with a neural network. We train the neural network with synthetic texture and stress-strain curves calculated by the numerical material test. To capture the features of synthetic texture from a {111} pole figure image, the neural network incorporates a convolution neural network. Using the trained neural network, we can estimate the uniaxial stress-strain curve and the in-plane anisotropy of the r-value for various textures that contain Cube and S components. The results indicate that the neural network trained with the results of the numerical material test is a promising methodology for rapidly estimating the deformation of aluminum alloy sheets.
著者
田中 義浩 亀高 正男 岡崎 和彦 鈴木 一成 瀬下 和芳 青木 和弘 島田 耕史 渡邊 貴央 中山 一彦
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.13-27, 2018-04-10 (Released:2019-08-26)
参考文献数
26
被引用文献数
1 5

上載地層法が適用できない断層の活動性評価に資するため,活断層と非活断層の断層露頭で断層面の形態観察を実施し,断層活動性評価の指標を検討した.活断層としては五助橋断層の五助ダム上流露頭と六甲断層の船坂西露頭を,非活断層として六甲蓬莱峡のK地点を対象に,断層面の「連続性」,「切断関係」,「平滑性」に着目した.連続性は「断面形状の連続区間率測定」,切断関係は「周辺構造の切断率測定」を行った. 平滑性については「断面形状の平面区間率測定」,「粗さ/うねり形状の測定」及び「写真解析による算術平均粗さ測定」という3種類の測定を行い,合計5つの測定手法を検討した.本研究結果から,「断面形状の連続区間率測定」,「周辺構造の切断率測定」,「断面形状の平面区間率測定」について,活断層と非活断層を見分ける識別基準値を有する可能性が示された.なお,引き続き,識別基準値の明確化とその検証のために測定事例の追加・検討,議論が必要である.