著者
片山 一道
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.105, no.3, pp.384-397, 1996-06-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
29

The present paper describes the physical characteristics of Ocean Mongoloid peoples who are indigenous in the Oceania proper, analyses variation patterns among them, and reconstructs the processes that they colonised and settled the oceanic world, following a brief introduction to the human population history in Oceania. Based on the analysis, their remote origins are discussed. The best example of Ocean Mongoloids is the Polynesian population. Polynesians are very homogenous in physique, language and culture. Linguistic and archaeological evidences so far gathered suggest they differentiated into island groups in the past 3, 000 years from a Lapita-associated ancestoral population. Anthropological data show their uniqueness for the large, muscular and robust body form as well as a hyperostotic growth pattern from Homo sapiens standards, and their Asiatic nature in many genetic characters. Accordingly they should be considered “the unique Asian in South Pacific”, and their origins should be sought in Asia. It is highly probable that the Polynesian phenotype was developed during their dispersals into Oceania as the result of adaptation to the specific oceanic habitats humans ever encountered. The speculation here suggests that the remote origins of Ocean Mongoloids were somewhere in circum-China Sea areas, and that some group associated with Jomon people in Japan should be a candidate for their ancestors.
著者
片山 春菜
出版者
広島大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2022-08-31

ブラックホールは,極めて重力が強いため光でさえ抜け出すことができない天体である.そのブラックホールに吸い込まれた物体の情報が消去されるのか保持されるのかは,ブラックホールの情報パラドックスとして知られ,相対論と量子論の理論体系の統一に向けた課題である.本研究では,超伝導量子回路上で創生された擬似的ブラックホールを用いて,量子情報科学的アプローチによってブラックホールの情報パラドックスの解明を試みる.
著者
片山 善博
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
no.142, pp.31-44, 2020-03-31

本稿は,社会福祉の価値を,人格と承認という観点から考察することで,その基礎づけを試みた.まず,岡村重夫が「人間の尊厳の哲学的基礎」とした「主体的人間性」を取り上げ,その意義と限界について考察した.主体的人間性は,社会福祉の主体的側面(個人)と客観的側面(社会)を結びつけるという積極的意義を持つが,その他者性の側面が十分考慮されてはいないという限界を持っている.そこで,個人と社会を結びつける概念としてドイツ観念論で論じられた「人格」概念を吟味することで,改めて社会福祉の人間理解を問い直す.カントの人格論は,社会福祉の人間理解に(例えば尊厳の根拠をめぐる議論等において)大きな影響を与える一方,人格概念を個人の理性的素質に狭めた点に課題がある.これに対して,ヘーゲルの人格論は,人格概念の二重性(他者に対する側面と自己に対する側面)に着目することで,「承認関係」を前提とした個人と社会の媒介構造を基礎づける人格論の構築を可能とした.これは,社会福祉の人間学を構想する上で重要な意味があると考える.
著者
間宮 秀樹 堀本 進 高橋 恭彦 菊地 幸信 平山 勝徳 平野 昌保 秋本 覚 小林 利也 和田 光利 片山 正昭
雑誌
一般社団法人日本老年歯科医学会 第31回学術大会
巻号頁・発行日
2020-09-30

【目的】 心臓ペースメーカーや埋め込み式除細動器(以下、併せてPM)を使用中の患者が歯科治療を受ける機会は珍しくないが、歯科用電気エンジンや根管長測定器、超音波スケーラー、紫外線照射器等の歯科用電気器具は添付文書上、PM患者に対する使用が禁止されている。しかしこれらの使用は質の高い歯科治療を行う上で不可欠である。藤沢市歯科医師会南部要介護高齢者診療所では全患者に対してモニタリング下に治療を行っているが、今回、我々はPM患者に歯科用電気器具を使用した際の影響について検討した。【方法】 本報告は藤沢市歯科医師会倫理委員会の承認を受けた(承認番号2019-008)。2015年10月から2020年1月末までに藤沢市歯科医師会南部診療所で歯科治療を行った患者の中でPM使用患者を対象とし、患者背景、PMの種類、治療内容、電気器具の使用の有無とその際の偶発症の有無、局所麻酔薬使用時の偶発症の有無について、診療録および麻酔記録をもとにretrospectiveに検討した。【結果と考察】 当該期間中のPMを使用している患者は7名、107症例であった。基礎疾患はSick sinus syndromeが5人で最も多く、完全房室ブロックが1名、心房粗動が1名であった。PMの種類はDDDが4例で最も多く、埋め込み型除細動器使用者が1名であった。治療内容は義歯関連が37回で最も多く、歯周治療33回、齲蝕処置22回、根管治療21回、歯冠修復処置18回と続いた。電気エンジンの使用は25回、根管長測定は22回、紫外線照射器は17回、超音波スケーラーは14回使用され、いずれの場合にも患者の自覚症状および心電図の異常は認めなかった。また局所麻酔薬は15回使用されていたが異常はなかった。 歯科用電気器具は使用時に生体内に通電してPMの誤作動等を誘発する可能性があるが、使用される歯科用電気器具がPM装着部位から離れた場所で回路を形成する場合や、その電気量が微量である場合には、実際的な影響は少ないと考えられている。今回、使用にあたっては常に心電図をモニタしながら、必要最小頻度で使用したことから、患者の体調に悪影響は観察されなかった。しかし、添付文書が使用を禁止している現状では万一、事故が発生した際には歯科医師の責任が問われる可能性が高いため、今後もモニタをしながらの注意深い使用が必須と考えられる。
著者
片山 豪 林 秀則 高井 和幸 遠藤 弥重太
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.165-178, 2012 (Released:2019-09-28)
参考文献数
8
被引用文献数
2

高等学校現行教育課程では,生命科学の中心教義であるセントラルドグマに関しては,生物学の基礎課程である「生物Ⅰ」ではなく,応用課程の「生物Ⅱ」を選択した一部の生徒が学習するだけである.来年度から実施される教育課程では,多くの生徒が1,2年次に履修する「生物基礎」の最初の章で学習することになる.そこで,新学習指導要領に適した実験を考案するために,コムギ胚芽を原料とする無細胞タンパク質合成法に注目し,セントラルドグマを可視化する安全で簡便な教育教材の開発を試みた.セントラルドグマとは,DNAの遺伝情報がmRNAに転写され,これを鋳型としてアミノ酸を連結して遺伝子情報をタンパク質に翻訳する過程のことである.これまでの教育教材としては大腸菌を培養する組換え法が用いられてきたが,本教材では生細胞を用いることなく試験管の中で,転写および翻訳産物を呈色や蛍光発色で可視化し直接的に観察することを特徴とする.遺伝子発現の転写は,コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系発現専用ベクター(pEU)に組み込んだ緑色蛍光タンパク質遺伝子gfpを鋳型として,SP6ポリメラーゼを用いて試験管内で行われた.mRNAの合成は,アガロースに包埋した転写反応液をメチルグリーンピロニンによる染色または,RiboGreen試薬による蛍光染色によって確認することができた.翻訳は,合成したmRNAを鋳型として,コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系を用いたGFPの合成により行われた.GFPの合成はブラックライトによる励起による緑色蛍光発光から容易に確認できた.このように,セントラルドグマを可視化する簡便な実験教材を考案することできた.そこで,現行教育課程の「生物Ⅱ」を履修する生徒を対象に本教材を用いた授業を試みたところ,セントラルドグマに関する高い理解度が得られることを確認することができた. 以上の結果から,バイオハザードと生命倫理問題をもクリアーした簡便な本実験法が,中心教義教育用の新しい教育教材として有用であると考えた.
著者
尾田 正仁 片山 充哉 森 伸晃
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.96, no.3, pp.96-100, 2022-05-20 (Released:2022-05-20)
参考文献数
11

Patients who bypass medical institutions to obtain drugs to treat human immunodeficiency virus (HIV) infections often take the medications irregularly or self-interrupt their own therapy; this is problematic because it leads to drug resistance. In addition, the presence/absence of drug resistance is a determinant of the success of HIV treatment. Thus, testing for drug resistance is essential for initial drug selection.We present the case of a highly drug-resistant HIV infection in a patient who irregularly took self-prescribed pre-exposure prophylaxis medications (lamivudine/zidovudine/nevirapine). We also showed that dolutegravir and darunavir/ritonavir might be effective as initial therapies in such patients.
著者
片山 夏紀
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
アフリカレポート (ISSN:09115552)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.22-33, 2019-02-13 (Released:2019-08-03)
参考文献数
21

ルワンダ・ジェノサイドに加担した民間人の罪を裁くガチャチャ裁判は、ローカルレベルにおける移行期正義の取組みであり、和解の促進もひとつの目的であった。被害者と加害者が同じ村で暮らし、日常的に顔を合わせる状況で、裁判が促す赦しや和解の可能性についても先行研究で議論されてきた。本稿の目的は、裁判閉廷から6年が経過した現在、農村における赦しや和解がどのように行われているのかを明らかにすることである。窃盗や器物損壊罪の賠償をめぐって「賠償」という語句を用いず、被害者は「赦す」(-babarira)、加害者は「赦しを求める」(-saba imbabazi)という語句を用いて交渉することが独特であり、本稿はその点に着眼した。このような交渉からみえてきたのは、当事者同士が関係を断たずに保とうと努めていることであり、筆者はそれを現実的な和解と捉える。本稿では、先行研究が論じた和解の理念という視点を変えて、ジェノサイド後の和解を考察する。
著者
鎌谷 崇史 中尾 聡史 片山 慎太朗 東 徹 戸田 祐嗣 藤井 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F4(建設マネジメント) (ISSN:21856605)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_192-I_201, 2018 (Released:2019-01-10)
参考文献数
19

我が国では,自然災害に見舞われるリスクが高く,自然現象がもたらす被害を如何に抑制するかが問われてきた.自然災害の中でも,南海トラフ巨大地震や首都直下型地震による被害については,近年,様々に予測されているが,その一方で,大規模洪水がもたらす被害,特に経済被害については,定量的な予測が十分になされていない状況である.そこで,本研究では,SCGEモデル(空間的応用一般均衡モデル)を用いた大規模洪水による経済被害の推計手法を考案し,東京・大阪・東海の3つの地域における洪水シナリオに基づいて経済被害の推計を行うことを目的とした.
著者
西東 力 片山 晴喜 杉山 恵太郎
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.50, pp.147-150, 2003-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
9

Of 35 species of ornamental plants and vegetables tested, 30 species were attacked by the banded greenhouse thrips, Hercinothrips femoralis, under laboratory conditions. Of these, dumb cane (Dieffenbachia sp.), beach lily (Crinum asiaticum var. japonica), turmeric (Curcuma longa), plantain lily (Hosta sp.), prairie gentian (Eustoma grandiflorum), common cockscomb (Celosia argentea), pink (Dianthus hybridus), brazilian skyflower (Duranta repens), sultan snapweed (Impatiens wallerana), cucumber (Cucumis sativus), egg plant (Solanum melongena), kidney bean (Phaseolus vulgaris) were most susceptible to damage by the thrips. Malathion 50EC, acephate 50WP and 5G, etofenprox 20EC, spinosad 25SG, emamectin-benzoate 1EC, methidathion 40EC and nitenpyram 10G gave 100% control of the thrips in a glasshouse test.
著者
片山 悠樹
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.25-46, 2014-11-28 (Released:2016-11-15)
参考文献数
32
被引用文献数
2

本稿の目的は「ものづくり」言説が工業教育にいかに受容されたのか,また「ものづくり」言説にどのような理念や価値が付与されてきたのか,その経緯を分析することである。 現在,多くの工業高校では教育目標として「ものづくり」が掲げられており,「ものづくり」教育は高い評価を受けている。工業教育≒「ものづくり」という認識は教師たちに共有されているといえる。ところが,こうした認識は最近まで自明ではなかった。というのも,かつて教師たちは「ものづくり」に批判的であったためである。なぜ現在の教師の認識と,過去の認識に違いが生じているのか。本稿では工業教育で「ものづくり」がいつ「自明」となり,その背後要因には何があるのかを明らかにする。 1970年から1980年代,工業高校の社会的地位は低下していたものの,教師は「科学的/批判的能力」の養成を重視し,「技能教育」に否定的であった。だが,1980年代後半以降,工業教育の専門性はさらに弱体化し,多くの教師は工業教育の専門性を教える自信を失っていく。 このような状況のなか,工学教育の再考のため,教師は地域の中小企業との連携を模索しはじめる。1990年代後半,「ものづくり」の受容は中小企業の密集地帯で顕著にみられたが,2000年代に入ると,「ものづくり」言説に「教育的」価値が付与されることで,他の地域にも浸透していく。こうした過程を通して,工業教育のなかで「ものづくり」の「自明化」が進展したと推察される。
著者
青木 好美 片山 はるみ
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.55-64, 2017 (Released:2017-10-07)
参考文献数
31
被引用文献数
4

目的:希死念慮を持っている可能性がある自殺未遂患者にケアを提供する救急業務に従事する看護師の現状を明らかにすることを目的とした.方法:全国の救命救急センターのうち32施設に勤務する看護師764名を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した.結果:有効回答者は302名であり,そのうち206名(68.2%)の看護師が希死念慮を確認した経験があった.197名の看護師から得られた自由記述を質的記述的分析したところ,「希死念慮を確認することに支障となること」の設問に対する記述から【自殺未遂患者に対するケアについての知識不足・能力不足】【再自殺・自傷への心配や懸念】【確認しにくい環境】【患者の身体的・精神的問題】という4つのカテゴリが抽出された.結論:救急業務に従事する看護師が自殺未遂患者に対してケア遂行を促進するためには,看護師の知識の向上,ケアするための環境調整,看護師のサポートの充実の3点が必要であることが明らかになった.
著者
片山 剛 Takeshi Katayama 千里金蘭大学 教養教育センター
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-12,

平安時代中期に強大な権力を掌握した藤原道長(966~1027)は、一方では篤い宗教心を持っていたことが諸史料から知られる。その宗教心はどのようにして育まれ、またそれはどのような形に具象化されたのであろうか。彼が政権を不動のものにした三十代後半から当時初老とされた四十代初めにかけて、元号でいうなら寛弘(1004~1012)の前半に当たる時期は、彼の周辺に公私共にさまざまな出来事があった。そんな日々の中で、先祖への崇敬、現世における願望の成就、そして未来の極楽往生に向けて彼がおこなった宗教活動について考察する。
著者
逸身 喜一郎 片山 英男
出版者
日本西洋古典学会
雑誌
西洋古典学研究 (ISSN:04479114)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.75-86, 1976-03-31 (Released:2017-05-23)

How do phraseology and meter correlate with each other in the dialogue verse ・of Greek tragedy? With this question in mind, we set about analyzing all the extant trimeters with the help of a computer. The following is an interim report on some points of interest. (i) Conversion of texts into machine-readable form. The system we adopted was that of the normal transliteration into Roman alphabet with some modifications; long vowels marked by* , prosodical signs(-for crasis, +for synizesis, &c.) added. At present 6660 lines of eight plays are converted and reposited on magnetic tape. (ii) Automatic scansion. The computer scans trimeter according to the prosodical rules and, recognizing resolutions as such, writes out a metrical scheme to each line. The resulting, completely scanned texts serve as the raw materials for subsequent inquiries. For the symbols used in scansion see Explanatory Note to fig. 1-a. (iii) Automatic production of concordance. Two Concordances were made; the usual, Alphabetical one and the one in which words are classified and arranged .according to their Metrical word-types. These are reposited on MT and serviceable ior various further uses. Cf. fig. 1-a〜c. (iv) Examination of metrical features of lines. Lines with any particular metrical features can be assembled and examined at a stroke with the use of the computer. The example shown in fig. 3 is an inquiry into metrical behavior after caesura of the lines with penthemimeral caesura. (v) Examination of 'correptio Attica'. All occurrences of the sequence of short vowel-mute-liquid were assembled and classified according to the constituent 'Consonants. Refined statistics were drawn there from. The gross figure is 960 short .syllables(resolutions excluded)against 354 longs in 6660 lines. Cf. fig. 2. (vi) Examination of lengthening by position of word-final open syllable. This ・prosodical abnormality occurs 183x in the lines examined, mostly between words that cohere closely together. Each individual case can be examined in the list prepared by the computer. For some of the more conspicuous cases see above p.78. (vii) Study of localization and distribution of metrical word-types. Occurrences of each word-shape, at each metrical position of the verse, were counted and a comprehensive list of distributional figures for each shape was made; cf. fig. 4-a〜b. From the list certain tendencies become apparent: Every shape has its preferred position or positions. For instance, one of the fittest forms to iambic, SLSL, which can be used in four positions, shows a tendency towards localization at the verse-end(cf. fig. 4-b), and SL, iamb itself, too. On the contrary, SLS_0 and SLS_1, which are also shapes suitable to iambic, appear mostly in the former half of the verse. Sometimes preference amounts to restriction. SLL and LSLL are used each in one position only(this is a corollary of Porson's Law). These tendencies are consistent throughout all the plays regardless of their author or the date of composition, although some innovations were made and introduced by using resolution or crasis(cf. fig. 4-b and"-SSL" &c. in fig. 4-a). They may beinherent properties of the iambic trimeter, and if we examine further the words themselves from semantical and syntactical point of view, the system on which poets subconsciously depend in versification will be correctly described. The figures referred to are on pp. 80〜86 above.