著者
中谷 誠 Jatowt Adam 大島 裕明 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.146, pp.253-258, 2008-09-14
参考文献数
13

検索語が属する分野における専門語は,ユーザが検索結果に含まれるウェブページの内容を理解する上で重要な役割を持っている.専門語が多く含まれるウェブページは,非専門家ユーザにとっては理解しづらいが,一方で専門家ユーザにとっては読みやすく詳細な情報を得る上で有用である.本研究では,Wikipediaのリンク構造とカテゴリ構造を用いて,ユーザの入力した検索語からその語に関する専門語を抽出する手法について述べる.Wikipedia中で検索語が含まれている記事のカテゴリ情報を集約することによって検索語の属する専門領域を検出し,その領域の内外でリンクの出現頻度を分析することによって専門語を抽出する.本研究の提案手法は幅広い分野を網羅しており多言語対応しているWikipediaを用いているので,検索語の分野や言語に関係なく専門語を取得することができる.
著者
野島 博 木村 信也 鍋島 建太郎 田中 誠司
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本年度は、哺乳動物細胞および酵母より、以下に列挙するような細胞増殖を制御する新しい遺伝子を単離し、機能解析することで以下の諸点を明らかにした。l.細胞増殖を制御する新しい遺伝子を効率良く単離するために、高品質な差分化cDNAライブラリーを作製できる技術を開発した。それを用いてマウスのMITFの転写標的遺伝子を包括的に多数単離した。その中の一つであるGranzymeB遺伝子が実際にMITF転写標的であることを多方面から証明した。2.哺乳動物細胞のG1/S期での転写誘導に重要な役割を果たすE2F蛋白質の転写制御機構について、cdc2遺伝子とHsMCM遺伝子を用いて解析した。3.マウスのメラノーマの間(BL6-F10)の差分化cDNAライブラリーから単離したコネキシン26がfF10に筋肉注射によってさえ肺に転移するBL6レベルの強い浸潤・転移能を付与することを見出した。4.初代培養細胞でのみ発現している遺伝子群を差分化cDNAライブラリー作製により多数単離し、そのうちルミカンが実際にK-rasとv-srcの癌化に対する抑制機能を有することを証明した。5.出芽酵母のNIKIは発現がGIIS期でピークを持つ細胞周期性振動を繰り返すが、これがG2/M期遷移の制御のみでなく、S期開始制御も行うことを我々は新たに見出したので、その分子制御機構を詳しく解析した。6.分裂酵母のrfc3+遺伝子の温度感受性変異株を数株単離し、それらの一つであるrfc3-1変異を用いて詳細な解析を行った結果、Rfc3はDNA複製だけでなく、DNA複製チェックポイントとDNA損傷チェックポイントにおいても重要な機能を持つことを明らかにすることができた。

1 0 0 0 OA 情報の定義

著者
田中 一
出版者
札幌学院大学
雑誌
社会情報 (ISSN:0917673X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-17, 2004-12-27

Three view points are proposed for the definition of the information. The 3 rd one is newly proposed, which tells that the information should be defined so as to be applicable to every kind of the information phenomena. The definitions of D.M.MacKay, G. Bateson and the author are checked and it is shown that the definitions of two persons, MacKay and author are similar but MacKay's one is too much general. The reason is given why we cannot define the information as the entropy.
著者
太田 篤史 田中 敏光 大西 昇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. グラフィクスとCAD研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.115, pp.61-66, 2000-12-08
参考文献数
6
被引用文献数
2

本研究では、魅力的な3次元CGアニメーションを作り出すために、カメラワークを自動生成する、または、カメラワークの設計を支援する手法を提案する。提案手法では、映像文法に基づいてカットの提案・追加提案・評価を行う仮想的な演出家を定義する。各演出家は、独自のポリシーに基づき、シーンの3次元モデルや負荷情報を考慮していくつかのカットを提案する。また、他の演出家のカットに自己の案を追加したカットも提案する。さらに、提案されたカットの1つ1つに評点を与える。評点の高いカットをつないで仮のカメラワークを複数個構成する。その中から評点の合計が最も高いものを最終的なカメラワークとして採用する。映像生成実験により、提案手法の有効性を示す。
著者
伊福部 達 中邑 賢龍 福島 智 田中 敏明 畑一 一貴
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本課題の目的は、筋・神経系障害(筋萎縮や失語症・発話失行)により発話が困難になった障害者のために、テキスト情報に加えて、リズム、抑揚、笑い、怒りなどのノンバーバル情報を表出できるような実用的な発話支援機器を開発するところにある。平成22年度は、21年度に提案した実施項目に従って遂行し、以下のような成果が得られた。実施項目:昨年度はウェアラブルPCとポインティング・デバイス(P.D)を用いて、音声を生成するパラメータを直接的に指やペンの動きで制御できる「構音障害者の音声生成器」を試作した。本年度は、これを利用して家庭内やリハビリ現場を想定し、生成された連続音声や感情音がどこまで正確に認識され得るのかを評価し、誰もが利用できるようにios上でプログラムをダウンロードできるようにした。評価結果:(a)昨年度の評価結果から、摩擦音(サ行)が出だしにあるような連続音声の認識率が低かったことから、P.D上に摩擦音を出せる領域を設け、音声の認識率と操作性の複雑さの観点からその有用性を評価した。その結果、操作性はそれほど負担にならないこと、全ての連続音声を認識させえることなどを確認した。(b)イントネーションやアクセントも付加できるように、表面圧センサの付いたRDを用いて、筆圧や指の押圧により非言語音を生成できるようにした。その評価から、「急ぎ」、「笑い」、「怒り」などを表わす抑揚を30分程度の訓練で単語に付加できるようになった。以上から、使用頻度の高い音声ほど何かを緊急にリアルタイムで伝えたいときに有用であることを確認した。(c)本インタフェースを同時に、多くのユーザに利用してもらうために、歌を生成できるような「音声楽器」へ拡張するとともに、本プログラムをウェブ上でダウンロードすることによって、スマートフォンにより誰もが利用できるようにできるようにした。
著者
田中 良明
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

現在のインターネットは通信品質が一定していないが,安定した品質が必要なことも多い.これに応える方法として差別化サービスがある.差別化サービスにおいては,品質の差に応じて料金にも差を付けることになる.本研究では,現在のインターネットトラヒックの解析を行って,その性質を明らかにした上で,料金要素の導入を行って理論を構築し,それに基づいたトラヒックの制御法やサービス提供法などの提案を行った.
著者
伊藤 博礼 矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.178, pp.29-32, 2003-07-04
被引用文献数
10

近年,通信を取り巻く環境は大きく変化し,通信事業者は従来のサービスだけでなく,多種多様な新しい通信サービスを提供し始めている.その中でも優先制御を用いて複数クラスの品質を提供する差別化サービスが注目されている.本稿では,月額定額制の差別化サービスを想定し,保証帯域と支払い意思額の関係を定量的に明らかにしている.調査方法は,品質とユーザの支払い意思額に対するアンケートを用いている.そして,品質と支払い意思額の関係を示す効用測度関数を最小二乗法により推定し,支払い意思額に影響を与える要因を回帰分析と数量化理論I類を用いて明らかにしている.
著者
田中 圭
出版者
大分大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、「接着剤と棒状接合具を併用した木質構造接合法」とその類似の接合法において、既往の研究を整理した上で、樹種の違いや剛性の差異、使用する接合具の種類や径、使用する接着剤の強度特性の把握、縁距離や接合具間隔による強度性能への影響などについて、実験を行い、データを蓄積・整理を行った。また、接着剤依存型の接合法の性能評価方法及び設計用特性値の取り方について検討し、いくつかの新しい提案を行った。
著者
宮地 隆雄 長谷川 まどか 田中 雄一 加藤 茂夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.9, pp.1513-1521, 2011-09-01

現在のユーザ認証方式は,文字入力による認証方式が主流である.しかし,セキュリティの強化を目的に,パスワードとして長くランダムなテキストをユーザに要求するシステムが多く,記憶がユーザにとって負担になっている.これに対し,画像は人間にとって認識及び記憶が容易であるという特性に着目し,テキストの代わりに画像をパスワードとして用いる画像認証方式が近年提案されている.しかし,多くの画像認証方式は,認証時にパスワード画像がディスプレイに表示されるため,第三者によるのぞき見攻撃に脆弱である.そこで,我々は,離散ウェーブレット変換を使用し,パスワードの代わりとなる画像の高周波成分とおとりとなる背景画像の低周波成分を合成した画像を認証に使用する方式を提案する.一般に画像の高周波成分は,離れた位置から見るほど認識しにくくなるという性質があるため,ディスプレイから離れてのぞき見を行う者に対しパス画像の認識を困難にすることが期待できる.本論文では,提案方式による認証システムを試作し,本方式と既存方式とのユーザビリティ及びのぞき見攻撃耐性の比較を行ったので報告する.
著者
田中 章
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

再生核ヒルベルト空間に対する標本化定理に関する理論的な解析を行った.具体的には,所与の再生核ヒルベルト空間と所与の標本点集合によって,当該再生核ヒルベルト空間に属する任意の関数が完全再構成可能となるための必要十分条件を与え,また完全再構成可能でない場合については誤差の上限を与えた.また,機械学習への適用を想定し,種々の再生核ヒルベルト空間の族に対して,標本点や採用する空間に対する解の挙動を理論的に解明した.
著者
田中 毅弘 後藤 滋
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.35-42, 1991-02-25
被引用文献数
1

運用信頼性の立場からみた,遠隔監視システムによる建築設備に関する調査と解析を,1986年から1988年の3箇年間行った.本報では,まず遠隔監視システムの概要,解析データと調査概要,警報発生の状況における建物用途・規模別,月・曜日・時刻別,原因・設備別などの解析を多面的に行い,定性的な傾向と特徴を明らかにした.これらの結果から,建物用途・規模別では文化施設で中小ビルが,月・日・時刻別では特に冷房運転時の立上げ負荷変動時で,そして,原因・設備別状況においては機器故障の原因による熱源設備が,それぞれ多いことを統計的解析によって算出した.
著者
田中 正俊 和田 直久 関谷 隆夫 大野 真也
出版者
横浜国立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本年度の研究計画に従って、原子層単位で酸化したSi(001)表面や表面修飾により仕事関数を変化させたSi(001)表面上にGFP、ルシフェラーゼ極薄膜を作成して蛍光、生物発光の測定を試みたが,共に変化は確認されなかった.しかし,下記のような系においては,分子の荷電状態により発光色が変化する現象を見出すことができた.1.caged ATPを用いてルシフェリン-ルシフェラーゼ反応による生物発光を起こさせると,caged ATPから放出された2-ニトロアセトフェノンによりルシフェラーゼの活性部位の荷電状態が異なり,通常の黄緑色ではなく赤色の発光を放出する.2.GFPに静水超高圧を印加すると分子の圧縮効果により蛍光ピーク波長が短波長側へシフトするが,IGPa付近では発色団から周囲のアミノ酸残基へ電荷が移動することにより,このシフトが相殺される.3.より単純なa-sexithiophene分子を様々に表面修飾したSi(001)表面上に供給すると,仕事関数の変化に呼応して分子から表面への電荷移動量が,そしてその結果としてπ→π*遷移のエネルギーが変化する.以上の結果は,もっと多量な分子を表面修飾したSi(001)表面上に供給できれば発光色の変化を観測できることを示しており,本研究の目的であった「荷電状態をチューニングすることにより光スペクトルを制御し、新規なバイオ光デバイスを開発できる」可能性を初めて明らかにしたものである.
著者
川添 一郎 牧 隆史 田中 規久雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.52, pp.97-104, 1995-05-26
被引用文献数
3

法律条文は、一見多種多様な形態を持つと思われるが、目的的に運用される一種の制限言語と考えることができ、その構造的特性に着目した操作を行うことで、ある特定の典型構造に変換することが可能となるのである。本研究では、いわゆる「標準構造」を基に、自然言語を用いた法律条文の検索参照システム作成の為の基礎的研究を行う。特に、意味内容の操作面での問題を具体的に検証することにより、より現実的な対処法を目指す。そして、この対処法と「標準構造」との組み合わせを用いた、システム構築例を提示する。It is generally thought that "Legal Provisions" have various surface forms. However, this system of provisions can be understood as a subset of natural language system. Because of this characteristic, it is possible to transfer those provisions into almost one form which has a specific structure. In this study, we depend on this characteristic - the so-called "Standard Structure". And we do basic research for constructing a reference system of "Legal Provisions" through their natural language form. We verify the treatment of each provision in order that we can establish the proper method. Lastly, we propose an example of such a system by using this method and the concept of "Standard Structure".
著者
田中 規久雄 川添 一郎 成田 一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.79, pp.79-86, 1993-09-16
被引用文献数
9

法律条文(法文)の構造的特徴に着目し、法知識ベースをはじめとする、機械処理に適するモデルの構築をめざす。本研究では、「要件・効果論」が法律条文の基本的認知構造であるとし、法律条文を、「要件・効果」をあらわす典型的な表面表現(「標準構造」と呼ぶ)に変換することによって形式化する。さらにその意味構造については、「法文概念構造(gal Provision Concept Tree Structure [LP?CTS])」を想定して解析することにより、法律条文の形式的な知識の記述や操作を可能にする。The purpose of this paper is to construct a model which is suitable for computer processing of legal provisions (law sentences). In this study we suppose the principle of "legal condition-effect" to be the fundamental cognitive structure of legal provisions. We can formalize provisions by translating them to the typical surface expression (we call it "the standard structure") which reflects the "legal condition-effect". We also propose "Legal Provision Concept Tree Structure (LP-CTS)" for the analysis of the semantic structure of legal provisions. This model will be applicable to the description and operation of legal knowledge.
著者
森 敏生 海野 勇三 丸山 真司 田中 新治郎 中瀬古 哲 中西 匠 石田 智巳 則元 志郎 久保 健
出版者
武蔵野美術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、体育科教育における教授-学習内容の体系化と系統化を活動理論的アプローチから図ろうとしたものである。まず、体育が保障すべきスポーツリテラシーと本質的な学習課題について活動理論を基礎に論究した。水泳、器械運動、陸上、ボールゲームの各運動領域における教授.学習内容の体系化と系統化の試案を示した。その際、各運動領域の文化的特質と技術的特質、技術単位と技術の体系、そして技術指導の系統を実践的妥当性を考慮して示した。