著者
石井 信夫 山田 文雄 諸坂 佐利 長嶺 隆 伊藤 圭子
出版者
公益財団法人 自然保護助成基金
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.295-299, 2020 (Released:2020-09-29)
参考文献数
9

ペット動物の外来イエネコFelis catusは,わが国でも特に島嶼において,捕食などにより希少野生動物の存続を脅かしており,対策への広範な理解と支援協力が求められている.そこで,ネコ対策が急務である世界自然遺産候補地の奄美大島と徳之島,および東京において議員や行政担当者らとの勉強会や意見交換会を行い,また,東京において2回のシンポジウムを開催した.そのほか,外来ネコ問題に関する翻訳本と分担執筆書籍の2点を発刊した.これらの活動を通じて,普及啓発や情報交換ネットワーク構築が促進できたと評価している.
著者
石井 信之 伊藤 寿樹 武藤 徳子 室町 幸一郎
出版者
神奈川歯科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究目的は、MG使用によるSAR症状改善効果を分析し、SAR症状発症における唾液の役割を明らかにすることであった。MG装着前およびMG装着後の唾液流速を分析し、唾液中のIgAおよびIgG4の量を測定した。 MG装着によるアレルギー性鼻炎症状と唾液各因子の相関関係を評価した。唾液中IgA濃度はSAR患者で有意に減少。 SAR症状はMG装着により有意に改善された。唾液流量および単位時間当たりのIgA総量は、MGの使用と共に有意に増加したが、IgG4総量は変化しなかった。MG装着は、単位時間当たりのIgA総量を増加させることによってSARのアレルギー性鼻炎症状を改善することが明らかにされた。
著者
田中 芳明 石井 信二 浅桐 公男 深堀 優 七種 伸行 橋詰 直樹 吉田 索 小松崎 尚子 升井 大介 東舘 成希 八木 実
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.3-12, 2016 (Released:2016-02-27)
参考文献数
71

酸化ストレスは、炎症や感染などを契機として、抗酸化酵素などの体内抗酸化システムや摂取された抗酸化物質による消去を上回って体内で過剰に生成された活性酸素種による酸化損傷力として認識される。即ち、生体内の活性酸素生成系の亢進や、消去系(抗酸化システム)の低下により引き起こされる。酸化ストレスによって生体膜、生体内分子の酸化傷害に起因した臓器障害が進行し、多くの疾病の発症、増悪の原因となることが注目されている。近年、フリーラジカルの捕捉、安定化に寄与する CoQ10やカテキンなどの抗酸化物質、さらには n-3系多価不飽和脂肪酸などの脂質や亜鉛やセレン、クロム等の微量元素、短鎖脂肪酸である酪酸などが NF-κBの活性化を抑制して、炎症反応を制御することが明らかにされてきた。酸化ストレスと抗酸化療法に関して概略する。
著者
佐久間 拓也 池辺 正典 石井 信明 川合 康央 釈氏 孝浩 宮川 裕之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.64, pp.45-48, 2008-07-05
参考文献数
5
被引用文献数
1

以前に行われていた入学課題では出題や提出が難しく,また入学前に入学予定者との交流は皆無であった.今回入学予定者を対象に SNS を構築して,入学前課題の出題や提出および入学前での教員・入学予定者・在学生間の交流を行った.本稿はこの報告である.It has been difficult for schools to give assignments to students before they entered, and for those students to submit their work to the school. In addition, there was no communication between future students and their teachers-to-be. In this paper, we report how we developed an SNS for giving assignments to future students, and that makes it possible for future students, current students and teachers to communicate with each other.
著者
大月 龍 前田 新一 石井 信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.500, pp.275-280, 2014-03-17

近年、囲碁をプレイする人工知能エージェントにおいてUCT探索に基づく先読みアルゴリズムの有効性が示され、注目を集めている。本研究では、ぷよぷよの大連鎖を目的として、UCT探索に基づく新しい先読みアルゴリズムを提案する。ぷよぷよは、落下型パズルゲームの一種であり、落下してくるピースを操作して大連鎖を構築するが、将来どんなピースが落下してくるかを事前に知ることがで.きない。このような場に晒されていない情報が存在する不完全情報ゲームでは、その隠れた情報のために多くの可能性を考慮する必要が生じ、先読みを困難にする。提案するアルゴリズムでは、自分が選択可能な手と場から確率的に与えられる手を区別し、その区別をもとにした探索と評価値の更新を行う。これにより、ぷよぷよのような不完全情報ゲームにおいても、限られた計算時間内に、大連鎖を実現するような効率的な先読みが可能であることを示す。
著者
雛田 元紀 中島 俊 稲谷 芳文 平山 昇司 石井 信明 平木 講儒 矢島 信之 山上 隆正 松坂 幸彦 鳥海 道彦 他気球グループ
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集: 大気球研究報告 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
no.32, pp.37-45, 1995-03

1992年9月2日, 高度約31kmに浮遊した気球(B30-62)から自由落下させたカプセルを使って超音速パラシュート開傘試験を行った。気球ゴンドラからの分離から約52秒後にカプセルが最高速度(マッハ1.3)に達した時点で半球リボン傘(ヘミスフロパラシュート)を放出, 開傘時の機体加速度や圧力などを測定した。また, カプセル内部に搭載したCCDカメラによって超/遷音速流中におけるパラシュートの振動や安定性を撮像した。気球による超音速パラシュート実験は引き続いて行われる観測ロケット(S-520-16号機)実験の事前評価を行うための予備的な飛翔実験として実施され, 気球実験結果に基づいてロケット実験を行う際に重要となるパラシュートの開傘秒時や放出速度を決定した。資料番号: SA0167055000
著者
山田 文雄 石井 信夫 池田 透 常田 邦彦 深澤 圭太 橋本 琢磨 諸澤 崇裕 阿部 愼太郎 石川 拓哉 阿部 豪 村上 興正
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.265-287, 2012 (Released:2013-02-06)
被引用文献数
2

政府の府省が進める各種事業の透明化と無駄遣いの防止をねらいとする「行政事業レビュー」において,2012年度に環境省の「特定外来生物防除等推進事業」が「抜本的改善」という厳しい評価を受けた.この事業レビューでは,おもにフイリマングースHerpestes auropunctatus(特定外来生物法ではジャワマングースH. javanicusの和名と学名を使用)やアライグマProcyon lotorの防除事業が取り上げられた.日本哺乳類学会はこの評価結果について,外来生物対策の基本的考え方や事業の成果についての誤解も含まれているとし,この判定の再考と外来生物対策の一層の推進を求める要望書を提出した.本稿では,環境省行政事業レビューの仕組みと今回の結果について報告し,根絶を目標とするマングース防除事業の考え方と実施状況,また,広域分布外来生物の代表としてアライグマを例に対策のあるべき姿を紹介した.さらに,学会が提出した要望書の作成経過と要点について説明し,最後に,行政事業レビューでの指摘事項に対して,効果的かつ効率的な外来哺乳類対策に関する7つの論点整理を行った.これらの要望書や日本哺乳類学会2012年度大会の自由集会における議論及び本報告によって,われわれの意見を表明し,今後の動向を注視するとともに,今後の外来種対策事業や研究のより一層の充実を期待したい.
著者
佐藤 将之 宮森 正 小柳 純子 村瀬 樹太郎 坂 祥平 石井 信朗 西 智弘 山岸 正 石黒 浩史
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.515-522, 2013 (Released:2013-06-07)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

【目的】脊髄圧迫症状は, がん患者のQOLを大きく低下させる合併症である. 脊髄圧迫症状を合併した患者に対するデキサメタゾン大量療法の有効性や副作用についてレ卜口スペクティブに検討し, 報告した. 【症例】2009年5月から2011年9月までに当院でデキサメタゾン大量療法のみを, 脊髄圧迫症状を合併した8症例に対して行った. 【結果】放射線照射や外科的治療を併用できずデキサメタゾン大量療法のみを行った患者8例のうち, 徒手筋力テストの改善を4例(50.0%)に, 改良Frankel分類の改善を5例(62.5%)に認めた. デキサメタゾン大量療法のみで, 歩行不可能であった7例のうち1例(14.3%)が自力歩行での退院となった. 自験例では重篤な副作用はなかった. 【考察】放射線照射や外科的治療を受けることができない脊髄圧迫症状に対してのデキサメタゾン大量療法が神経症状を改善する選択肢として有用である可能性が示唆された.
著者
石井 信光 本多 幸蔵 富宇 賀優
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.25-31, 1986-01-15 (Released:2011-11-04)

長年培ってきたビール醸造技術・エンジニアリング技術を結集し, コンピュータを活用した情報処理自動化によるビール製造工程 (仕込, 発酵, 炉過, CIP, びん詰, 動力) 管理の高度化, 積極的な新技術, 新設備の導入による省エネ, 省力化を目ざした最新鋭自動化ビール工場について紹介していただいた。
著者
橋詰 直樹 田中 芳明 深堀 優 石井 信二 七種 伸行 古賀 義法 東舘 成希 升井 大介 坂本 早季 靍久 士保利 八木 実
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.1111-1114, 2018 (Released:2018-12-20)
参考文献数
28

プロバイオティクスとプレバイオティクスは腸内細菌叢の是正を目的として古くから用いられる。新生児期から幼児期までに腸内細菌叢は多くの因子に影響を受けながら変動し形成される。新生児外科的治療後の抗菌薬使用や経腸栄養の制限、乳児期における持続性下痢症など、正常腸内細菌叢の獲得が困難な場合において、プロバイオティクスとプレバイオティクスの有効性は数多く述べられている。また消化管疾患のみではなく、アレルギー性疾患など消化管疾患以外の面でもその有効性は報告されている。今回はその活用例について報告する。

2 0 0 0 OA 褥瘡

著者
田中 芳明 石井 信二 浅桐 公男
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.703-710, 2012 (Released:2012-05-10)
参考文献数
47
被引用文献数
5

褥瘡の治癒過程には多くの栄養素が関与している。炎症期でのタンパク質欠乏は、炎症を遷延化させる。増殖期でのタンパク質や亜鉛欠乏は線維芽細胞の機能を低下させる。また、銅やビタミンA、Cの欠乏によりコラーゲン合成機能の低下が起こる。褥瘡の治療では、炎症期から増殖期に速やかに移行させることが肝要である。このため、特に褥瘡の背景にある炎症を早期に改善させることが治癒促進を加速させる。すなわち、エネルギーやタンパクの投与量のみでなく、タンパク合成能の改善や創傷治癒に必須となる栄養素や抗炎症効果を促す栄養素の投与組成を考慮した栄養管理が重要である。また炎症を助長するアルギニンや鉄の摂取 (投与) に関しては、十分に配慮するべきである。適切な栄養管理の結果として、タンパク合成能および脂質代謝が改善され、早期に褥瘡の治癒が得られる。タンパク質、アミノ酸や脂質、微量元素、ビタミンなど主要な栄養素についての知見を示し、病態に応じた栄養剤の使用について概説する。
著者
石井 信之 浜田 信城 渡辺 清子
出版者
一般社団法人 日本歯内療法学会
雑誌
日本歯内療法学会雑誌 (ISSN:13478672)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.26-29, 2008 (Released:2017-12-30)
参考文献数
10

Abstract : Hypochlorous acid is a weak acid with the chemical formula HClO. It forms when chlorine dissolves in water. HClO is an acid involving a polyatomic ion. HClO is used as a bleach, oxidizer, deodorant, and disinfectant. CampherTM contains 80% HClO and is used as a food disinfectant, deodorant, air cleaner, and in instrument and package cleaner systems. The purpose of this study was to examine the efficacy of CampherTM as a root canal irrigant in endodontics. Both pH 6.5 and pH 7.0 CampherTM were examined for bactericidal effect and cytotoxicity. Obligative anaerobic bacteria were completely inhibited by applying CampherTM for 1 minute, and facultative bacteria was inhibited 10−2~10−3 by CampherTM for 1 minute in bactericidal effect. The growth of oral epithelial cells was not affected by CampherTM for 48 hours. Both bactericidal effect and cytotoxicity did not vary with the different pH of CampherTM. These results suggested that CampherTM has a bactericidal effect and no cytotoxicity, and could be useful as a root canal irrigant.