著者
坂本 澄彦 晴山 雅人 細川 真澄男 高井 良尋 大川 智彦 堀内 淳一
出版者
東北大学
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1992

基礎研究に於いては低線量全身照射とBRMとの併用によって免疫賦活効果が増強されるか否かの検討が行われた。先ずOK-432に就いてWHT/Htマウスの偏平上皮がんでは、照射2日前に投与した場合に、TD50アッセイによる実験結果は低線量全身照射による免疫賦活効果が増強される事が示された。又、C3H/Heマウスの繊維肉腫を使用し、腫瘍成長曲線を用いてOK-432と低線量全身照射の併用効果を検討した実験でも同しような結果が得られた。一方、放射線照射によるサイトカイン産生能に及ぼす影響を検討しているが、未だ予備実験の段階であるが、IL-2産生能は0.1Gy,1Gy,3Gyの全身照射で何れも強く抑制され、TNF産生能は3Gyで約2倍に増強されていると言う結果を得ている。次にがん細胞膜に於けるYH206矢CEAのような腫瘍関連抗原、主要組織適合抗原の1つであるMHC Class-I及び接着分子の最も代表的なICAM-Iが放射線照射によって高まる事が分かった。次に、臨床研究に於いては、I及びII期の非ホジキンリンパ腫94例の解析を行い、全身及び半身照射と局所照射の併用群と局所照射単独群との効果が比較検討された。その結果は全身または半身照射併用群では、未だ観察期間は十分ではないが、I期、II期共に明らかに良好な結果を予想させるものがある。組織型をintermediate gradeに限定すると併用群と非併用群との間に統計的有意差が認められている。次に、低線量全身または半身照射が行われた肺癌、子宮頚癌、食道癌、悪性リンパ腫などについて、その副作用を検討したが、全例で白血球、リンパ球、血小板の著明な減少とか、悪心、嘔吐などの副作用は認められない事、が明らかになった。次年度には悪性リンパ腫以外の腫瘍に対する全身照射と局所照射の結果が、出てくる予定である。
著者
細川 弘明
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.118-119, 1991-06-30
著者
山口 智弘 塩飽 保博 小出 一真 栗岡 英明 信谷 健太郎 船津 英司 久津見 弘 藤本 荘太郎 細川 洋平
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.101, no.10, pp.1087-1094, 2004-10-05
被引用文献数
12

症例は74歳女性. 上部消化管内視鏡検査にて下部食道に黒色隆起性病変を認め, 悪性黒色腫の診断のもと, 胸腹部食道亜全摘術を施行した. 術後DAV療法を施行し, 23カ月間無再発生存中である. さらに本邦報告例193例について臨床病理学的に検討した. その中でアンケート調査を行い予後の明らかとなった72例では, 60歳以上, T2以深, リンパ節転移陽性, 遠隔転移有り, で予後が有意に悪かった. 腫瘍径, 生検の有無では予後に差を認めなかった.
著者
龍田 希 仲井 邦彦 鈴木 恵太 黒川 修行 島田 美幸 柳沼 梢 佐藤 洋 細川 徹
出版者
日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.516-523, 2010 (Released:2010-09-25)
参考文献数
25
被引用文献数
4

Objectives: To evaluate child development, social competence, like intellectual ability, is an important aspect. The social competence of a child is prescribed by behaviors suitable for the society (adaptive behaviors) and behaviors not suitable for the society (maladaptive behaviors). The Vineland Adaptive Behavior Scales (VABS) have been widely administered to children in a semi-structural interview to evaluate social competence. The Social Competence test (S-M test) widely used in Japan is a translated version of the Vineland Social Maturity Scale for adaptive behaviors. Since only the region of adaptive behaviors was translated into Japanese, we attempted to develop a Maladaptive Behavior Scale in Japanese based on the VABS to evaluate the social competence of children. Methods: The Maladaptive Behavior Scale of the VABS was translated into Japanese and back-translated to ensure appropriate translation. It was administered to children belonging to the birth cohort of the Tohoku Study of Child Development at the age of 66 months. The subjects for analysis in this study were 451 children (230 boys, 221 girls). Results: To assess internal consistency, we used the standardized Cronbach alpha coefficient and the result was 0.81. The correlation coefficient between the scores of the S-M test and those of the Maladaptive Behavior Scale was −0.15. The correlation coefficient between the scores of the Child Behavior Checklist at 30 months and those of the Maladaptive Behavior Scale was 0.44. Conclusion: These results suggest that the Maladaptive Behavior Scale may be a reliable instrument for assessing maladaptive behavior in Japanese children.
著者
細川 順子
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13413430)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.129-136, 1994

A 42-year-old male needed to have surgery after declaration of cancer. Considering that his father was also critically ill at that time, he must have been in a accidental crisis. His reaction to this situation and the nursing prosess to him were analyzed on the stand-point of crisis theory. It is said that free expression of one's affections and dependency to others were effective procedures for being supported by other people, and also for avoidance from crisis successfully. However, he refused to accept these procedures. During his pre-operative period, he could neither stop smoking nor tried his respiration-training actively. Apparently, he could not play a role as a patient. Therefore, the patient was encouraged to express his affection. He also tried to accept a troublesome relation to his son. After re-examination and restoration of his congnitive pattern to others, he could change his coping pattern. As a result, he could actively play a role as a usual preoperative patient. His recognition about his pathological condition was studied carefully by the staff. Then, his misuunderstanding of his recovery process was found. Since his understanding of his postoperative process was corrected by staff, his psychological stress reduced and he could avoid the crisis successfully. My experience may be concluded as follows : [1] When a patient is pedictable to fall in crisis, he [or she] must be encouraged to express his [she] affections freely. The patient's reaction may indicate an individual's way of recognition and a coping pattern, possibly caused from his [her] experience of life. [2] Crisis would be avoided by the playing patient's own role correctly about his [her] health problem.
著者
佐藤 夏雄 山岸 久雄 門倉 昭 小川 泰信 行松 彰 小野 高幸 細川 敬祐 田口 真 岡野 章一
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

南極昭和基地と北極域アイスランドは1本の磁力線で結ばれた共役点ペアの位置関係にある。この利点を最大限に活用し、オーロラの形状や動きを同時観測し、南北半球間の対称性・非対称性の特性を研究した。オーロラは南北両半球でその形が似ている場合や全く異なる場合など様々であった。特に、オーロラ爆発の直前に出現するビーズ状オーロラ、オーロラ爆発、点滅する脈動オーロラ、渦状オーロラ、などに注目して南北半球の比較研究を行った。そして、それらオーロラの発生源と発生機構に関する貴重な手がかりを得ることができた。また、観測から得られた実際の共役点位置の時間・空間変動と惑星間空間磁場との関係を明らかにすることもできた。
著者
細川 和久 三宅 勝 小野 斉 佐藤 邦忠 上田 晃 田村 哲 金子 五十男
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.617-635, 1977-11-25
被引用文献数
1

1.北海道根室半島およびその近隣地域で,昭和39から50年度までの間,発毛不全を主徴とする先天性ウシ奇形,59例が観察された。2.奇形は,すべて4〜7月に受胎したウシの中から発生し,かつ,放置すると長期在胎になり,子ウシは分娩後生存不能であった。3.奇形は,肉眼的には発毛不全のほか,矮小肢,球節部の熊脚状,歯肉で被われた歯,下垂体の欠如あるいは形成不全,体格矮小,組織学的には,下垂体腺葉の形成不全,副腎における髄質の欠如と皮質三層の分化不明,および皮膚毛根の発育不全などの異常を呈していた。4.この奇形は放牧地に繁茂しているバイケイソソを妊娠牛が摂取したたために発生したものと疑われたので,4頭の妊娠初期のウシに乾燥したバイケイソウの茎および葉を14日間から74日間給与したが奇形は発生しなかった。
著者
秋山 大輔 細川 和宏 安倍 広多 石橋 勇人 松浦 敏雄
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.9, pp.1-6, 2010-02-22
被引用文献数
2

本稿では,多数の 2 次元位置情報を P2P ネットワークを用いて分散管理する一手法を提案する.提案手法では,2 次元平面を Z 曲線を用いて分割し,各領域を一つのピアが管理する.管理領域内のデータ数が一定数を越えると領域を分割することでピアの負荷を一定に保つ.範囲検索のためには構造化オーバレイネットワークの一種である Skip graph を用いる.範囲検索に要するホップ数を削減するために,領域の分割方法を工夫している.提案手法はシミュレーションにより範囲検索に要するホップ数と管理に必要なノード数を評価した.In this paper, we propose a distributed management scheme for 2D location information using Peer-to-Peer network. In the proposed scheme, a 2D plane is divided into fragments with Z-curve and each fragments is managed by a peer. Skip graphs, a kind of structured overlay network, are used for range queries. To reduce hop counts required for range queries, we devised a method to choose appropriate points on dividing. We have evaluated the method with regard to number of hops required for range queries and number of requried peers.
著者
秋山 大輔 細川 和宏 安倍 広多 石橋 勇人 松浦 敏雄
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2010-IOT-8, no.9, pp.1-6, 2010-02-22

本稿では,多数の 2 次元位置情報を P2P ネットワークを用いて分散管理する一手法を提案する.提案手法では,2 次元平面を Z 曲線を用いて分割し,各領域を一つのピアが管理する.管理領域内のデータ数が一定数を越えると領域を分割することでピアの負荷を一定に保つ.範囲検索のためには構造化オーバレイネットワークの一種である Skip graph を用いる.範囲検索に要するホップ数を削減するために,領域の分割方法を工夫している.提案手法はシミュレーションにより範囲検索に要するホップ数と管理に必要なノード数を評価した.
著者
細川 宜秀
出版者
群馬大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

我々は,これまでに,文書データに出現する地名表現をそれが指すランドマークの緯度経度に翻訳するための技術(ジオ・コーディング技術)追求を行ってきた.その技術の特徴は,空間的文脈認識を伴って地名の指すランドマークの緯度経度を自動算出することにある.ここで,空間的文脈とは,説明文を構成する語群のうち,文書に含まれる地名表現が指し示す意味(緯度経度)を特定するのに貢献する語群を表す.しかしながら,我々のジオ・コーディング技術は,ランドマークに関する知識メタデータベース(ランドマーク・メタデータベース)を前提とするため,そのメタデータベースに登録されていないランドマークの緯度経度を指す地名を含む文書データを翻訳対象外としてきた.本研究開発では,文書データベースを対象としたランドマーク・メタデータベースを自動生成するためのシステムの実現方式を実現した.本実現方式の主要な特徴は次の点にある:文書データベースから得られるランドマーク-単語間共起関係に基づいたランドマーク・メタデータ自動生成メカニズムの実現.これにより,先行研究で実現したジオ・コーディング技術の適用範囲を拡大することが可能になる.つまり,地理空間上に自動配置可能な文書数を大幅に増大させる.実験により,本実現方式の妥当性を明らかにした.
著者
伊藤 弘顕 西川 久仁子 粟野 達也 細川 宗孝 矢澤 進
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.19-23, 2010 (Released:2010-01-26)
参考文献数
24

乾膜質な花葉をもつ7種の植物種を用いて,細胞壁の形態を電子顕微鏡および偏光顕微鏡を用いて観察した.通常,花葉は一次細胞壁だけの柔細胞で構成される.しかし,少なくとも7種の植物種における乾膜質な花葉では,共通して組織すべての細胞がセルロース配向のある二次細胞壁を発達させていることが明らかとなった.また,二次細胞壁の肥厚形態は植物種によって様々であった.すなわちヘリクリサムなどキク科の植物は管状要素あるいは転送細胞のように網目状あるいは縞状に,センニチコウなどヒユ科の植物は繊維のように層状に,イソマツ科の植物であるスターチスは種皮の厚壁異型細胞のようにひだ状に,細胞壁を発達させていた.
著者
村田 芳子 寺山 由美 細川 江利子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、学校体育における「表現運動・ダンス」の学習内容について、その理論的な枠組みを検討するとともに、児童を対象とした題材調査と教員を対象とした実施調査を通して発達段階に対応した学習内容の選定と配列の試案を作成し、小学校及び中学・高校の授業実践を通してその妥当性を検証した。本研究は新学習指導要領の改訂とその実施に向けた時期と重なる中で、それに対応した先駆的な実践研究として高い関心を得るとともにその啓発に大きな成果をもたらした。

1 0 0 0 OA 日本財政年鑑

著者
細川雄二郎 編
出版者
細川雄二郎
巻号頁・発行日
vol.国庫一般会計之部 第2輯(明治24-39年度), 1909