著者
宮崎 清宏 山中 知紗 野村 朋江 政岡 由紀
出版者
高知県農業技術センター
雑誌
高知県農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Kochi Agricultural Research Center (ISSN:09177701)
巻号頁・発行日
no.29, pp.35-38, 2020-03

1. 葉ニンニク,カイラン,シュンギク,夏秋ホウレンソウ,水耕ミツバの呼吸量は,貯蔵温度が高いほど多かった。また,収穫日の呼吸量が最も多く,翌日には大きく減少するが,2日以降は徐々に少なくなった。2. カイラン,シュンギクの収穫翌日までの呼吸量は,主茎が側枝より多かった。3. 葉ニンニクを垂直または水平置きで貯蔵した場合の呼吸量の違いは判然としなかった。
著者
杉山 伊吹 古島 大資 野村 優月 海野 けい子 中村 順行 山田 浩
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
日本臨床薬理学会学術総会抄録集 第42回日本臨床薬理学会学術総会 (ISSN:24365580)
巻号頁・発行日
pp.3-P-U-3, 2021 (Released:2021-12-17)

【目的】緑茶の主要な遊離アミノ酸であるL-テアニンが、抗ストレス作用を示すことが動物実験ならびに臨床試験で報告されている。また、テアニンに次いで緑茶に多く含まれるアルギニンとの併用摂取によって、テアニンの抗ストレス作用が増強する可能性が動物実験で示されている。しかし、ヒトに対するテアニン・アルギニン併用時の影響については明らかにされていない。そこで本研究では、ヒトにおけるテアニン及びアルギニン併用摂取のストレスへの影響を、単盲検ランダム化比較試験により検討した。【方法】静岡県立大学の健康成人120名(平均年齢22.4歳、女性62.5%)を対象とし、十分なインフォームドコンセントによる文書同意を得た後、テアニン・アルギニン併用群(テアニン100 mg・アルギニン50 mg摂取)、テアニン単独群(テアニン100 mg摂取)、プラセボ群の3群にランダムに割り付けた。対象者へのストレス負荷として内田クレペリン精神検査法を、ストレス指標として唾液中アミラーゼ活性(salivary amylase activity: sAA)を採用した。sAAをストレス負荷前、直後、5、15、30分後に測定し、sAAの経時変化やストレス負荷前後のsAAの変化量を3群間で比較した。なお本研究は、静岡県立大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。【結果・考察】ストレス負荷前から、負荷15分後におけるsAA変化量の平均値(標準偏差)は、テアニン・アルギニン併用群で-2.75(11.2)KIU/L、テアニン単独群で-0.40(11.5)KIU/L、プラセボ群で6.95(18.6)KIU/Lであり、テアニン・アルギニン併用群とプラセボ群間(p=0.0053)およびテアニン単独群とプラセボ群間(p=0.0413)で統計学的有意差が認められた。以上のことから、テアニンとアルギニンの併用摂取は、ヒトにおいても短時間の抗ストレス作用があることが示唆された。テアニン・アルギニン併用群とテアニン単独群間でsAA変化量の統計学的有意差は認められなかったが、テアニン・アルギニン併用摂取時にsAA減少量が大きくなる傾向がみられた。【結論】テアニン単独摂取時と比較して、テアニン・アルギニンの併用摂取により抗ストレス作用が増強する可能性が示唆された。しかし本研究の被検者は20代を中心としているため、結果の一般化には幅広い年齢層を対象とした大規模臨床試験によって検討する必要がある。
著者
福元 伸也 Rehman Anis Ur 森東 淳 大塚 作一 三部 靖夫 田中 宏征 武田 光平 野村 雄司
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.842-850, 2011-09-25
参考文献数
18

広告の意匠性と2次元デジタルコード(以下,コードと略す)を用いた情報伝達の容易性とを両立させることを目的として,コード撮影のために行う利用者の接近行動を距離センサにより検出することにより,コードを適応的に拡大表示する手法を提案する.まず,基礎実験として,実験1では,コードの拡大率とズーム時間の変化に対する利用者の印象変化を調査した.その結果,利用者が移動中の状態から一辺20cm程度の取得容易なコードサイズにズームアップした状態で停止する場合を想定すると,ズーム時間を1秒前後に設定すればよいことが明らかとなった.次に,実験2では,距離センサによるフィードバックを行ったプロトタイプを使用し,QRコード利用の未経験者4名を含む被験者14名による評価実験を行った.従来手法と提案手法との比較を行った結果,(1) 提案手法では平均情報取得時間が約1.8秒短縮される,(2) 提案手法では約1.5倍遠い位置での取得が可能となる,(3) 全被験者の86%(QRコード利用の経験者では100%)が提案手法を好む,という結果が得られ,本手法の有効性が確認された.
著者
野村 祐子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.29-32, 2020

<p>電気ストーブや照明器具などの取扱いにおいては,火がなくても可燃物が発火して火災に至ることがある.これらの火災に対する予防指導を支援するため,裸火以外の着火源による固体可燃物の発火現象を理解させるためのWeb教材を作成した.木や紙などの燃えやすい固体にゆっくり熱が伝わって急に燃え出す,高温表面や赤外線を着火源とする発火の仕組みを説明するため,虫眼鏡で日光を集めて白と黒の画用紙を焦がす実験を活用し、画用紙が発煙して穴が開くまでの過程と,炭化が進行して橙色の火炎が拡大する過程を,映像と時系列写真で繰り返し観察できるようにした.また,「ししおどし」に水が溜まって動き出す様子を観察する教材を作成し,水と熱を比較することによって,発火の有無を左右する「熱のつり合い」に着目できるよう図った.これらの教材を用いて小学校理科「光の性質」の内容を発展させる学習過程の提案を試みた.</p>
著者
野村 圭介
出版者
早稲田商学同攻会
雑誌
早稲田商学 (ISSN:03873404)
巻号頁・発行日
no.309, pp.p829-856, 1985-01
著者
中島 龍彦 浅野 貴志 野村 秀治
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.1369, pp.112-113, 1995-03-15
著者
矢沢 永吉 野村 裕知
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1084, pp.84-87, 2001-03-26

問 矢沢さんは30年にわたりトップアーティストとして活躍されながら、日本のアーティストとして初めて肖像権を主張し、30代以降は自らコンサートの制作を手がけたり、海外進出に挑んだりしています。矢沢さんが約20年ぶりに書き下ろした『アー・ユー・ハッピー?』(日経BP社)を読むと、年齢の節目を強烈に意識しているように思えるんですが。 答 どうなんですかね。
著者
稲盛 和夫 野村 裕知
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1148, pp.48-51, 2002-07-01

問 最近、稲盛さんはある会合で、ご自身も含めて70代のリーダーは総退陣し、政界も経済界も40代を軸にした体制に一新しようと発言されてました。その真意を伺いたいのですが。 答 小泉純一郎政権が1年前に誕生した時、小泉さんはまさに青年のように颯爽としていました。その態度は自信に満ちあふれていた。
著者
谷嵜 徹也 上田 浩次 村部 敏彦 野村 英之 鎌倉 友男
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.133, no.5, pp.558-565, 2013-05-01
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

Traffic regulations mandate the use of winter tires in the interests of smooth traffic flow during heavy snow days. In this situation, road administrators must visually inspect vehicles to ensure summer tires are not being used on expressways. However misjudgment is unavoidable only by visual inspection and heavy traffic jams eventually occur. To avoid such traffic jams, an automatic tire discrimination system is required. In this report, we propose a simple method of discrimination between summer and winter tires using tire/road noises emitted by running vehicles, and evaluate the relationship between road surface roughness and the impact noise patterns of winter tires. Additionally, we consider the influence of road surface conditions such as dry and wet surfaces on the proposed discrimination method. Finally, we confirm the effectiveness of the discrimination system in the field using a number of vehicles with different tires.
著者
中村 一樹 大矢 周平 木野村 遼 藤井 翔太
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.769-776, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
15

リニア新幹線整備は,広域な観光ネットワーク形成に貢献することが期待されるが,沿線の大都市から周辺地方都市への周遊観光のような波及効果を生み出すかは疑問である.これは,地域交通の交通利便性の問題だけでなく,地域観光の拠点整備や情報提供の問題にも起因すると考えられる.そこで本研究は,リニア駅の近隣県となる三重県を対象に,都市別の余暇活動の特徴をSNSから整理し,リニア開通を想定した周遊観光の潜在的な選好を調査から把握する.まず,位置情報付きのSNS投稿データを用いて,三重県における観光資源の空間特性を把握する.そして,これらを含めた観光地情報を用いて,関東圏の住民を対象とした周遊観光の選好をWEBアンケートで調査する.最後に,周遊観光による各観光地の来訪意欲を,リニア整備の有無を考慮して明らかにする.
著者
野村 伊知郎
出版者
高知大学黒潮圏研究所
雑誌
くろしお : 高知大学黒潮圏研究所所報 : report of the Institute of the Kuroshio Sphere, Kochi University (ISSN:09131302)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.30-33, 1997-02-19

公開シンポジウム「深層海水有効利用の現状」. 1996年11月22日. 高新文化ホール, 高知県.
著者
野村 隆士
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.19-26, 2005 (Released:2005-11-22)
参考文献数
45
被引用文献数
4 6

カベオラがエンドサイトーシスを行う膜ドメインであるかどうかは,未だに議論されている問題である.しかし,Simian virus 40(SV40)の細胞内侵入のリアルタイムイメージング解析により,ウイルス侵入に利用されるカベオラエンドサイトーシスの詳細が明らかになってきた.SV40を内包したカベオラは,ダイナミン依存的に細胞膜からbuddingする.その後,SV40はカベオソームへ移動し,やがてERへと運ばれる.これに加えて,ヒトコロナウイルス-229Eも細胞内侵入にカベオラを利用することがわかってきた.本稿では,現在明らかにつつあるカベオラエンドサイトーシスを紹介し,ウイルス侵入との関わり合いを論じたいと思う.
著者
野村 隆士 千田 隆夫
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

典型的なカベオラは,細胞膜上で直径80nm前後の陥凹構造を持ち,脂質ラフトと同様にコレステロール/スフィンゴ脂質に富む膜ドメインである.カベオラは,細胞内シグナル伝達,エンドサイトーシス・トランスサイトーシス等の物質輸送に関与すると考えられている.研究代表者は,カベオラのクラスタリング機構の研究を行っている過程で,ラフトに親和性を示す分子としてCD13を同定した.数種のラフト分子は,生細胞において,リガンドまたは抗体で架橋するとカベオラへ移動することから,CD13も同様に抗体を用いて架橋したところ,カベオラへ移動することが判明した.CD13はヒトコロナウイルス-229E(HCoV-229E)のレセプターであることから,HCoV-229EがCD13を架橋し,抗体と同様にカベオラに運ばれる可能性が考えられた,この可能性を検討したところ,HCoV-229EはCD13を架橋し,細胞膜上をカベオラに運ばれることが光顕的,電顕的に明らかとなった.次に,HCoV-229Eの細胞内侵入経路としてカベオラが利用される可能性について検討した.その結果,(1)HCoV-229Eの細胞内侵入は膜コレステロール量に依存すること,(2)siRNAを用いてカベオリン-1(カベオラ構成タンパク質の一種)をノックダウンすると感染効率が落ちること,が明らかとなり,HCoV-229Eは,侵入経路としてカベオラを利用することが判明した.今後,ウイルスエンベロープとヌクレオカプシドを別々の蛍光色素で標識したウイルスを作製し,両蛍光色素の動態をリアルタイムに解析することにより,ウイルスエンベロープの膜融合局在,virus genomeの放出局在を時間軸を持って検討することができると考えている.
著者
宍戸 俊英 榎本 香織 藤田 直之 鈴木 敦 林 建二郎 野村 昌史 板谷 直 多武保 光宏 渡辺 和吉 野田 治久 桶川 隆嗣 奴田原 紀久雄 東原 英二
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.99, no.3, pp.543-550, 2008-03-20
参考文献数
21
被引用文献数
3 2

(目的) 前立腺肥大症患者に対して実施した, ホルミウムレーザー前立腺核出術 (HoLEP) と経尿道的前立腺切除術 (TUR-P) による治療効果を比較検討した.<br>(対象と方法) 2004年4月から2006年3月までの間にTUR-Pを施行した患者41人 (平均年齢69.2±7.3歳) と, 2005年12月から2007年2月までの間にHoLEPを施行した患者46人 (平均年齢68.2歳±7.5歳) の計87人を対象とした.<br>(結果) 両群間に患者年齢, 術前のIPSS, QOL index, 残尿量, 最大尿流率, 平均尿流率, 推定前立腺容積に有意差はなかった. ヘモグロビンの低下はTUR-P群1.91±1.3, HoLEP群1.15±1.2 (P<0.05) とHoLEP群で有意に少なかった. 手術時間はTUR-P群で118.3±369分, HoLEP群161.9±65.0分とHoLEP群で有意に長かった (p<0.001). 切除重量はTUR-P群が29.3±13.3g (10~55), HoLEP群34.8±33.4g (5~148) で有意差はなかった (p=0.337). カテーテル留置期間 (115.2±27.5vs52.1±29.6時間p<0.001) および入院期間 (9.4±2.2vs6.6±2.3日p<0.001) はHoLEP群で有意に短かった. また, 術後3ヵ月目のIPSS, QOL index, 残尿量, 最大尿流率, 平均尿流率に有意差を認めなかった.<br>(結論) HoLEPはBPHによる下部尿路閉塞に対し, TUR-Pと同等の治療効果を認めた. またTUR-Pに比べ出血が少なく, カテーテル留置期間や入院期間も短かった. HoLEPはTUR-Pの代替治療になり得る有力な治療選択肢であると考えられた.
著者
野村 哲郎 外井 哲志 清田 勝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.625, pp.125-133, 1999-07-20
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

本研究は, 道路網における案内標識の最適配置に関して, ネットワーク上における迷走の最小化をはかることを目的とし, その数理モデルの提案およびアルゴリズムの開発を行ったものである.<br>目的地の案内方法としては地名または路線番号方式および併用型とし, その設置箇所は交差点流入部に限定している. 運転者の迷走度の表現として到達迷走度を導入している. 最適化の考え方としては, すべてのODの到達迷走度の和を最小化する立場を提案している. 最適化の数理モデルでは, 運転者の迷走度に関する指標を目的関数とし, 標識設置リンク数および案内1方向あたりの表示数を制約条件として, 解法には動的計画法を適用し, 計算例により地名, 路線および併用型案内の性質を示している.