著者
岩村 惠市 稲村 勝樹 古賀 克磨 金田 北洋
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J99-D, no.5, pp.489-500, 2016-05-01

You TubeやCLIPのような消費者生成メディアに適した著作権保護技術を提案する.提案方式はコンテンツの編集を許さない従来の著作権保護技術と異なり,コンテンツ編集を前提として,それに必要な著作権保護技術である権利継承と編集制御を電子署名によって実現する.権利継承とは一次著作者と二次著作者の関係を明示する技術であり,編集制御は著作者が自ら制作したコンテンツに関する編集可否を事前に制御するための技術である.また,提案方式の種々の攻撃に対する安全性を評価する.
著者
薄木 理一郎 木村 俊明 金田 尚志
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.338-341, 1978
被引用文献数
3

シリコ-ン油(SO)の示すフライ油劣化防止効果の作用機構を知る目的でSOを大豆油に添加,添加濃度,重合度(粘度),加熱油の性状について検討し,つぎの結果を得た。<BR>(1) 180℃での通気加熱,およびじゃがいもフライ時とも,添加濃度は10ppmが適当と思われた。<BR>(2) 20, 200, 1000, 12500センチストークス(c/s)の4種のSO中,20および200c/sの両者により大きな効果を認めた。<BR>(3) 加熱油およびフライ油をケイ酸カラムクロマトで分画し,その特数を各々の無添加油の分画区分と比較したところ,各区分とも酸化の遅延を表わす特数値を示していたが,特にSO添加による顕著な変化は認めがたかった。これまでいわれているSOの種々の作用が各々に働き,全体として熱酸化を抑えているように思われた。
著者
石井 恵 金田 重郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.1284-1295, 1997-07-15
被引用文献数
3

事務処理システムは,従来,手続き型言語,テーブルドリブン記述,トリガといった,状態遷移を表現する言語により記述されてきた.しかし,この種の状態遷移記述では,(1)事務処理に必要な手続きをすべて網羅的に書き切ることが難しい,(2)事務規則と整合性のとれた処理結果が生成されることをプログラム記述上で確認することが難しい,等の問題を有していた.上記問題を解決するため,本論文では,事務処理を,「事務処理で扱うデータを事務処理規則と整合する状態に維持する整合性管理処理」とモデル化する.そして,それを具現化する,制約プログラミングによる整合性管理システムを提案する.具体的には,事務規則を制約として記述し,制約充足エンジンによって,事務規則と整合するデータ状態を生成する.本手法を実用事務処理システムのタスクに試用した結果,事務規則を容易に制約記述でき,プログラム記述量を半減できた.また,手続き型記述の実用システムでは十分には対応できなかったレアケースに対しても対処可能となった.This paper presents a constraint satisfaction mechanism for office systems.Regulations for business can be regarded as constraints in terms of the data in business databases and application forms.Clerical work can be regarded as consistency maintenance to keep the data consistent with the constraints.We rewrote an office system using constraints.Experimental results show that all the regulations can be easily described in constraints,the description size is reduced by 50% of the original system and the constraints cover rare cases exhaustively.
著者
竹本 裕明 ザモーラ ジェーン ルイ フレスコ 樫原 茂 妙中 雄三 高井 峰生 金田 茂 山口 英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoNA, モバイルネットワークとアプリケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.304, pp.11-16, 2013-11-14

本論文では,これまでに提案してきた要救助者群の情報共有手法の有効性評価をシミュレーションにより行う.現在我々は,通信被害地域において,要救助者端末から救助要請メッセージを収集し,救助者へ配送するためのアプリケーションとしてSOSCastの研究開発を行っている.文献[5]〜[7]において,要救助者端末間の通信によるバッテリ消費の削減を考慮した情報共有手法を提案し,5台の実機による評価を行ったが,多数の要救助者が存在する環境での評価は行っていない.本論文では,Scenargieシミュレータを用いて,多数の要救助者端末が存在する環境下において,要救助者群内での情報共有にかかる時間,通信回数,バッテリ消費量の評価を行った.評価結果より,端末バッテリ消費量を大幅に削減させるためには,端末の通信回数の削減だけでなく,別のアプローチも必要であることが明らかとなった.
著者
金田 文男
出版者
新潟県民俗学会
雑誌
高志路 (ISSN:0912067X)
巻号頁・発行日
no.399, pp.74-76, 2016-02
著者
金田 亜里沙 大竹 恵子
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.47-54, 2015

The purpose of this study was to develop a scale measuring mothers level of happiness in the daily events of child rearing and to investigate the effect of maternal optimism on their happiness in child rearing. Six hundred seventy-six mothers with toddlers (age one through preschool) completed a questionnaire containing scales on optimism, child-rearing happiness in daily events, happiness regarding child care, and feelings about child rearing. The main results were as follows: (1) factor analysis revealed that the "child-rearing happiness in daily events" scale consists of two factors, called "care giving" and "interacting with toddlers" and (2) regression analysis revealed that optimism is related to increased child-rearing happiness in daily events, happiness in child care, and positive feelings about child-rearing. Also, optimism decreases negative feelings about child-rearing. These results indicated that the "child-rearing happiness in daily events" scale can measure the degree of happiness felt by mothers in daily child rearing.
著者
金田茂裕[著] 官設鉄道編
出版者
交友社
巻号頁・発行日
1972
著者
村田翔太郎 屋良朝克 金田一将 五百蔵重典 田中博
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.1608-1613, 2014-07-02

筆者らはナビゲーション,ロボットの自動走行などへの適用を目標に10cm以下の測位誤差を実現できる超音波を用いた屋内測位システムを開発してきたが,測位対象に専用の超音波送信機を所持・装着する必要があり,一般ユーザ利用展開への課題になっていた.そこで,一般に広く普及し,携帯性も高いスマートフォンを送信器として利用するシステムの検討を行った.しかし,スマートフォンから超音波は発生できないため,発生可能な非可聴音を用いて同様の屋内測位システムの開発に着手した.まず,スマートフォンから非可聴音を発生させるプログラムを作成し,その動作を確認した.次に非可聴音に対応する受信機を試作し,送信信号取得に必要な検波閾値の決定と測位計算に用いるタイマカウント値の取得実験を行った.それらを踏まえて測位実験の環境を構築し,測位実験を行った.その結果,非可聴音で高い測位精度が得られることと,フィルタを用いることで騒音環境でも測位が可能なことを確認し,スマートフォンを用いた測位ステム実現の見通しを得た.
著者
渡辺 裕明 金田 康正
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.2843-2850, 1999-07-15

カオスを持つ数列から良い乱数性を持ち周期の長い数列を生成するための手法として テント写像に基づく擬似一様乱数生成法を提案する.テント写像は カオスを持つ系列を生成するロジスティック写像と同様のでたらめさを持つ数列を生成することが可能であり かつ写像の多重度を大きくすることで近隣の数列同士の相関を少なくすることができる.さらにテント写像はロジスティック写像よりも長周期の数列を生成することが可能であり ロジスティック写像で必須であった一様分布列への変換が不要になる利点がある.この生成法と既存の各種擬似乱数生成法について統計的検定を実施し 検定結果を比較することで 生成された擬似乱数列の乱数性を評価した.その結果 写像の多重度が13以上の場合は 既存の生成法と比較しても遜色のない乱数列を生成できることが分った.
著者
伊藤 正夫 宇佐美 雄司 金田 敏郎
出版者
一般社団法人 日本有病者歯科医療学会
雑誌
有病者歯科医療 (ISSN:09188150)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-9, 1993-10-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
25
被引用文献数
1

名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科では, 総計44例のHIV感染者歯科診療を行っており, その内3例の診療概要を報告し, 本症歯科診療の問題点を検討した。症例1症例はCD4 95/μl, CD4/CD8比0.28と血液学的データは悪く, 臨床的にはAIDS関連症候群 (ARC) であった。特に前駆症状を示すことなく, 右口狭咽頭炎と口腔底峰窩織炎を発症した。イミペネム1000mg/日とガンシクロビル10mg/日連日点滴投与によって7日後消炎した。右下顎智歯周囲炎に継発する日和見感染と思われた。HIV感染者においては口腔衛生状態の保持に特段の配慮が必要である。症例2症例は, 重症型血友病A, CD4: 343/μl, CD4/CD8比: 0.26で無症候性キャリアー (AC) であった。3本の智歯同時抜去を施行したが, 一過性に抗第VIII因子抗体が出現し, 止血に難渋した。症例は長期間出血が持続し, 病棟汚染が危惧されたため, 感染防御に特別の対策を考慮する必要に迫られ, 個室収容を余儀なくされた。症例3症例は, 口腔内に多くの歯科的問題を抱えしばしば感染を生じても, 定期通院ができない感染者であった。通院を阻む最大の理由は, 居住地が遠隔地であることであった。失職の恐れや差別に対する恐怖から, HIV感染の事実を職場に告げることはできず, 歯で入院したり, 遠くの病院へ通うのはおかしいと叱責されることも少なからずあるとのことであった。社会支援の一環として, 歯科医療供給体制の整備は急務である。
著者
金田 英子
出版者
東洋大学法学会
雑誌
東洋法学 = Toyohogaku (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.326-309, 2013-03
著者
安藤 元気 西名 大作 村川 三郎 金田一 清香 石田 正樹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.78, no.692, pp.799-807, 2013-10-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1 1

In this paper, the energy consumption of the electrified housing located in Hiroshima area was grasped, and the relationships between the energy consumption by hot water supply system and the housing attributes of residents were examined. To predict the annual and monthly energy consumption, the Quantity Theory Cluster I was applied. Based on the analysis, the factors affecting to the energy consumption were clarified, and the influence of energy consumption was compared among the factors.As for the predictive equations for energy consumption, the multiple correlation coefficients of annual value and monthly values were explained with 0.852 and 0.740-0.827 respectively. Also, it was clarified that “types of water heater&rdquo; had major influence on energy consumption throughout a year, and “number of frequency for filling hot water into a bathtub in winter&rdquo; and “age of the first child of the family&rdquo; had influence in winter season.
著者
新谷 公朗 清水 宏章 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.53, pp.17-24, 2005-05-27
被引用文献数
1

幼稚園・保育所の幼児教育では、保育者(幼稚園教諭、保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある。この際に有力な手段になるのが動画である。しかし、市販されているWebカメラによる動画配信は、不適切な画像を配信する恐れ等があり、必ずしも、保育者の評価は高くない。本稿では、保育者が複数のカメラを用いて、必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し、保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する。BBSシステムは、時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている。プロトタイプによるヒアリングを行なった結果、保護者、保育者双方から積極的評価を得た。しかし、カメラの画角の問題、複数のカメラからの画像選択の移動について課題も明らかになった。今後は、標準・広角のカメラの混在、RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら、現場における実験を継続したい。This article proposes a framework for community support in infant education. The framework adopts the concept of "Discussion-Embedded Video(DEV),"which is video data within which some comments and discussion are virtually "embedded."By watching the video and embedded comments,participants, including parents of children,school teachers,medical staff,psycho-specialists and other specialists,can more effectively conduct discussions about children. Moving images of the children are recorded by multiple cameras,and by editing the multiple video streaming data,personalized motion pictures of one child are created. Participants can then watch this edited video and discuss it. This article describes the system`s basic concept,schematic illustration of implementation,and an example of its use.
著者
新谷 公朗 清水 宏章 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.17-24, 2005-05-27
参考文献数
10
被引用文献数
1

幼稚園・保育所の幼児教育では, 保育者(幼稚園教諭, 保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある.この際に有力な手段になるのが動画である.しかし, 市販されているWebカメラによる動画配信は, 不適切な画像を配信する恐れ等があり, 必ずしも, 保育者の評価は高くない.本稿では, 保育者が複数のカメラを用いて, 必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し, 保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する.BBSシステムは, 時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている.プロトタイプによるヒアリングを行なった結果, 保護者, 保育者双方から積極的評価を得た.しかし, カメラの画角の問題, 複数のカメラからの画像選択の稼動について課題も明らかになった.今後は, 標準・広角のカメラの混在, RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら, 現場における実験を継続したい.
著者
井田 明男 金田 重郎 熊谷 聡志 藤本 明莉
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.1340-1350, 2015-05-15

今日ビジネスアプリケーション開発の現場では空前のアジリティが求められている.また,システムはよりいっそうデータ指向的になってきている.そのため,アプリケーションの中核となるモデルとして構築されるドメインモデルは,1)問題領域を端的に記述し,2)ドメインの専門家と開発技術者との意思疎通を促進し,3)ドメインの論理要件を満たして,4)データベース設計のデータモデルへの変換もストレートフォワードに行えるようなモデルであることが要求される.しかしながら,オブジェクト指向の発想だけでは,このようなドメインモデルを構築することは難しく,かといってデータ項目主導型の正規化理論をそのまま持ち込むことは困難である.そこで,本稿では,存在従属性に着目したドメインモデルの構築手法とUMLのクラス図をベースとした表記法を提案する.ホワイトボードに手書きできるくらい簡潔でありながらも識別子の関係が手に取るように理解できるモデルを目指す.存在従属性の概念は理解しやすく,ドメイン中のいたるところで見出されるため,提案手法により,第4正規形と同等以上の正規化レベルを持ったドメインモデルが自然に構築できる.提案手法がオブジェクト指向手法において正規化に似た役割を果たし,ドメインエキスパートとシステムエンジニアが共同で参加するモデリング作業の一助となれば幸いである.
著者
中條拓伯 藏前 健治 金田 悠紀夫 前川 禎男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.1719-1728, 1995-07-15
被引用文献数
8

本論文では、ワークステーション・クラスタ上においてOSのカーネルに手を加えず、ユーザレベルのソフトウェア制御のみによって、分散共有メモリ(DSM,Distributed Shared?Memory)の構築を試みた結果について報告する。分散共有メモリヘのアクセスの高速化を図るためにアクセス遅延を隠蔽する方法として、ソフトウェア制御のコヒーレントキャッシュを実装する。本稿では、本システムの構成および我々が提案する、無効化に巡回型マノレチキャストメッセージを用いたコンシステンシ・プロトコルについて述べ、基本的な性能評価を行うため、キャッシュヘのミス/ヒットなどのアクセスタイプによる遅延時間を測定した結果を示す、さらに、実際の並列プログラムによりシステムを評価するために、行列の乗算と、SPLASHベンチマークプログラムを実行した場合の性能評価も示す。現有のイーサネットを用いたネットワーク環境では十分な性能を発揮することはできなかったが、今後の高速ネットワーク環境において、本システムの可能性について述べる。