著者
坪子 侑佑 渡辺 祥太 白石 泰之 三浦 英和 山田 昭博 鈴木 拓志 平 恭紀 山家 智之
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学
巻号頁・発行日
vol.53, pp.S200_01-S200_01, 2015

The authors have been developing a pulmonary mechanical simulator in order to establish a design parameters of a novel artificial cardiovascular devices. In pulmonary circulation, interactive pressure-flow changes are regulated by pulmonary impedance characteristics. We focused on the native impedance characteristics variation in the pulmonary circulation. To examine the effect of respiratory control on pulmonary resistance, we measured pulmonary arterial pressure and flow in adult goat under the different respiratory settings with open/closed-chest condition. Pulmonary input impedance in two respiratory conditions under the anesthetized open-chest positive pressure ventilation (PPV) and the awake spontaneous respiration (SR) were calculated. Longitudinal impedance at 0 Hz in SR showed lower than in PPV, and at high harmonic area in SR was bigger than in PPV. In order to examine the hemodynamic response for newly designed artificial internal organs, pulmonary impedance variation caused by respiratory control should be considered. For sophisticated pulmonary resistance model, reproducing the negative pressure condition in the thoracic cavity, and pulmonic vascular resistance regulation might be required.
著者
鈴木 一隆 江田 英雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.228-231, 2013

日本経済を牽引してきた製造業を中心としたビジネスモデルが通用しなくなっている。戦後復興の名のもと、欧米製品を手本・目標に、勤勉さと労働賃金の低さを優位性に市場を席巻したビジネスモデルをいまや韓国、台湾、中国、インドに仕掛けられる立場になったためである。三兆円超の医療機器市場は高成長市場でもあり、中小企業のみならず大企業までも医療機器市場に参入を進めている。中小の新規参入者は、開発力、資金力、豊富なラインナップを有する強力な世界企業の居ない場所を開拓せざるを得ない。本研究ではこうした中小企業がとるべき戦術を、他業界への参入と比較して考察する。
著者
中川 聖一 Reyes Allan A. 鈴木 英之 谷口 泰広
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.1649-1658, 1997-08-15
参考文献数
16
被引用文献数
19

本論文では, 音声認識技術を利用した英会話CAIシステムについて述べる. これは, システムが, 学習者の発話を自動音声認識により理解し, 待ち時間なしで適切な応答を音声で出力し, 対話を進めることにより, スピーキングとヒアリングの能力を高めるものである. まず, 日本人の発声した英語の音声認識を行うためには日本人の英語発音モデルを用いる必要のあることを示す. 次に, 評価実験として4人の日本人男性にこの英会話CAIシステムを使用してもらった評価実験結果について述べる. 使用前と使用後のスピーキングとヒアリングの能力の差を比較したところ, 全員に能力向上がみられた. またアンケートの結果, 本システムを引き続き利用したいとか, システムの応答時間はちょうど良いといった意見が多く得られた.
著者
峯木 眞知子 鈴木 惇
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.58-62, 2005-01-20
参考文献数
18
被引用文献数
1

Smaller hens's eggs and yolks are composed of smaller yolk spheres, and vice-versa for larger yolks. We examined whether the size of the yolk spheres was related to the size of eggs and yolks in eggs from different birds. The cross-sectional area of the yolk spheres in the intermediate layer of steamed yolks was measured by the image-processing technique. The weights of the eggs and yolks from different birds were greatest in the ostrich (>duck>White-Leghorn>Nagoya>guinea fowl>quail). The weight of an ostrich egg was about 25 times greater than that of hen eggs, and about 120 times greater than that of quail eggs. The cross-sectional area of yolk spheres was greatest in the White-Leghorn (>ostrich>duck>Nagoya>quail>guinea fowl). There was no significant correlation between the cross-sectional area of yolk spheres and the yolk weight in eggs from different birds (r=0.12). The kinds of bird egg cannot be identified by the different cross-sectional areas of the yolk spheres.
著者
溝口 優 桑野 紗子 鈴木 育子 重山 昌人
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.12, pp.1657-1666, 2016 (Released:2016-12-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Although the removal of bacteria in the oral cavity is regarded as an important preventive measure against pneumonia, the majority of elderly individuals are rarely provided with oral care-related information. This study examined the usefulness of oral care-related information provision for the elderly by pharmacists working at drugstores. A questionnaire survey was conducted, involving 387 pharmacists working at drugstores and 51 elderly individuals who visited such stores. Oral care-related information had been actively provided by 14.5% of the pharmacists, and 62.5% of all oral care products were being sold as care products. When focusing on the elderly, 70.6% showed interest in oral care, but the proportion of those who had performed self-care to promote such health was limited to 5.9%. After being provided with oral care-information, 97.6% answered “I wish to regularly perform oral self-care”, and 86.3% regarded oral care-related information provision by pharmacists as “very useful”. The results of this study demonstrate the usefulness of information provision by pharmacists at drugstores to promote oral self-care among the elderly.
著者
城石 英伸 鈴木 和久 瀬尾 美智子 時田 澄男 金子 正夫
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of computer chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.37-46, 2002-03-15
参考文献数
14
被引用文献数
2

さまざまな消光剤濃度における減衰曲線を13種類のモデルで解析するため,減衰曲線の消光剤の濃度に対する関数を導出し,GAUSS-NEWTON法により解析するプログラム"Q-ChanG4(QuenCHingANalyzerG4)"を作成した。同時にStern-Volmer plotによる解析も行えるようにし,不均一系における消光機構の解析が容易にできるようにした。また、ポリエチレングリコール中でのRu(bpy)<SUB>3</SUB><SUP>2+</SUP>の発光のMV<SUP>2+</SUP>による消光反応を研究した結果、消光機構はModel 10によく一致し、ポアソン分布型の静的消光と、動的消光の複合型の消光機構であることが明らかとなった。また、この系においては二次消光速度定数が2×10<SUP>8</SUP>M<SUP>-1</SUP>s<SUP>-1</SUP>と水中と同程度に大きく、局部的な分子運動が水中と同程度おこっていることが明らかとなった。
著者
鈴木 康弘 廣内 大助 渡辺 満久
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100262, 2015 (Released:2015-04-13)

2014年長野県北部の地震は糸魚川-静岡構造線(糸静線)の北部、神城断層が活動して起きたものである。長野県はこの地震を神城断層地震と命名した。政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は、110の「主要活断層」を定めて地震発生長期予測を行ってきたが、この地震は主要活断層が起こした初めての地震となった。震源断層面が浅かったために局地的に強い揺れが発生し、白馬村神城・堀之内地区では甚大な被害が生じた。気象庁は正式に認定していないが、震度7相当の揺れに見舞われていたと推定される。地表のずれ(地表地震断層)は、既存の活断層地図で示された場所に出現した。しかし、この地震は糸静線のごく一部が小規模に活動して起きたものであり、地震本部の予測とは異なっていた。地震規模が小さく死者は出なかったが、活断層地震の長期評価(発生確率)や強震動予測に再考を促す重要な地震であった。
著者
鈴木 晃志郎
出版者
首都大学東京
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.31-39, 2010-03-30

宮崎県日南市飫肥(おび)地区は、古くから飫肥杉の産地として知られる林業の町であり、1587年に、秀吉の九州征伐で案内役を務めた功で飫肥の地を与えられた伊東祐兵が、同地に飫肥藩を置いて以降は、幕末まで伊東氏の城下町として栄えた。しかし、高度成長期の1955(昭和30)年をピークに人口は長期的な減少に転じ、町内の空洞化が進んでいる。一方でその歴史ある町並みの美しさから、近年は日南市の観光地区としての役割を担っている。1992年には映画『男はつらいよ』の、2004年にはNHK の朝の連続テレビ小説『わかば』の舞台となり、メディア誘発型観光現象が発生した。しかし、その効果は4年以内に終息し、地域への経済効果も限られたものにとどまった。現地ではむしろ、地域住民たちによってそれ以前から続けられてきた、地道なまちおこしや地域活性化の活動のほうが効果を挙げつつある。そこで本稿は、現地調査を通じて、ポスト・メディア誘発型観光の状況下におかれたこの町が、今いかなる試みを進めつつあるのかを検討し、内発的なまちづくりを通じて地域の諸問題を克服するうえでの示唆を得ることを目的とする。
著者
服部 晃次 鈴木 真由子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.105-105, 2011

<BR>【目的】<BR> 家庭科は、自分や家族の過去現在未来の生き方について考える「自分をみつめる」学習の機会が随所にあるという教科特性を持つ。しかし、授業の中でどこまで自己開示を求めるか、生徒たちが抱える問題の個別性やプライバシーへどう配慮するかなど、ある種の「やりにくさ」を感じている教員も少なくないと考える。<BR> そこで本研究では、中学校・高等学校家庭科教員の「自分をみつめる」学習とその中での自己開示への意識を明らかにし、そこに見られる課題を抽出することによって、「自分をみつめる」学習の展開の手がかりとすることを目的とする。<BR>【方法】<BR> 大阪府下の国立、公立、私立の中学校と高等学校731校の家庭科教員を対象に、郵送法による自記式質問紙調査を行った。調査期間は、2011年7~8月、有効回答数は190部、回収率は26.0%であった。調査の主な内容は、①家庭科学習の中で「やりにくい」と感じる内容とその理由について、②「自分をみつめる」学習の実施状況と重要性や配慮事項に関する意識について、③授業での生徒・教師の自己開示についての3点である。<BR>【結果及び考察】<BR> ①家庭科の中で最も「やりにくさ」を感じる内容を聞いたところ、家族(31.1%)、住生活(17.9%)が多かった。主な理由は、「複雑な家庭環境の子どもを傷つけてしまう恐れがある」、「家族の形が多様化している」、「正解不正解が無い」などが挙げられた。それ以外の内容に対する「やりにくさ」の理由についても、類似の記述がみられた。家庭科では、家族・住生活をはじめとする全ての内容について、多様な家庭環境の生徒や個々の問題を抱える生徒へのリスクを教師が感じていることが「やりにくさ」の原因の一つとなっていると推測できる。<BR> ②「自分をみつめる」学習を授業に取り入れている教員は、75.3%であった。実施時期は1学期の導入が多かった。内容は家族や保育が多く、「人生を展望する」、「ライフスタイルを考える」、「人生を振り返る」などの題材で行われていた。授業に取り入れていない教員は、「家庭環境の個人差」「時間数不足」「勉強不足」「道徳や総合でしている」等を理由に挙げていた。また、「自分をみつめる」学習の重要性については、「重要だと思う」「まあまあ重要だと思う」を合わせると96.2%であった。配慮についてはほとんどの教員が必要だとしており、配慮が必要な生徒としては、「父子母子家庭」「施設から通っている」「虐待されていた」等を挙げていた。具体的には、「お父さん」などの言葉を「保護者」と表現するといった教員の言葉遣いに関する配慮や、プリント記入などの時に「書くことを強要しない」、「開示しても良いかどうかを知っておく」等の授業の方法・準備の配慮が挙げられた。<BR> ③授業の中で「生育歴」「現在の家族」「将来」に対する生徒個々の考えをどの様に開示させるべきか、またはさせないべきかについて尋ねた。その結果、「生育歴」「現在の家族」については、約6割の教員が「教員しか見ない」と回答した。「将来」については意見が分かれたが、「授業で発表」が40.6%で最も多く、続いて「匿名にしてプリント配布」が29.1%、「教員しか見ない」が28.0%となった。過去、現在の自分に関しては自己開示させることに対して消極的だが、将来の自分に関して自己開示させることについては積極的な傾向が見られた。また、教員自身の自己開示について尋ねたところ、9割以上の教員がその必要性を認めていた。理由としては、「生き方の参考例の一つになる」「自己開示しにくい生徒に対して方法を示す」「自分ができないことを生徒には求められない」等が挙げられた。しかし、「教員の自己開示が生徒に与える影響が大きい」「教員にもプライバシーがある」など、自己開示の必要性を認めながらも教員自身の自己開示に抵抗を感じる記述があることも、「自分をみつめる」学習の課題の一つであるといえよう。<BR>
著者
鈴木 宗佑 保坂 寛 森田 剛
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.847-848, 2010

SIDM(Smooth Impact Drive Mechanism)はデジタルカメラのピント調整機構などに広く用いられている圧電リニアアクチュエータであるが、ソフト系PZTを駆動源に用いた非共振駆動のため、ハイパワー化が困難であった。そこで、共振周波数の比を1:2とした2つのランジュバン振動子の正弦波変位を足し合わせて得られる擬似的ノコギリ波形変位で駆動する共振型SIDMを提案し、試作機にて原理確認を行った。
著者
山崎 諭 小市 俊悟 鈴木 敦夫
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.31-52, 2013-12

本研究では,災害時に代替経路が確保された道路ネットワークを実現するために,どの道路を改良すればよいかという問題に対して,解決への一つの指針を示す数理モデルを提案する.そのために,まず,代替経路の厳密な定義を与えた.その定義は,災害時における道路寸断に対する耐性と,目的地までの所要時間に着目した定義となっており,それを満たす経路を増加させることで,災害に備えた道路ネットワークの実現を図る.提案する数理モデルにおいて,改良すべき道路は線形計画問題の解として得られる.その線形計画問題は,最短経路問題の感度分析により得られる情報と,最短経路と代替経路の候補となる経路の重複率を用いて定式化される.また,その問題は連続型ナップサック問題へ書き換えることができ,それにより,改良する道路の優先順位も明確になる.具体的な問題例として,(i)愛知県庁と大阪府庁間,(ii)愛知・静岡県主要都市間,および(iii)関東の一部の主要都市間について,既存道路の整備による代替経路の確保を想定した計算機実験を行った.(i)については,平成7年の道路データを用いたところ,平成17年開通の新名神高速道路に類似した経路が得られたが,これは本研究で提案するモデルの有効性を示していると考えられる.(ii)については,平成15年の道路データでは,新たに得られる代替経路は沿岸部を通る経路に限られるが,それに新東名高速道路のデータを加えたところ,浜松・静岡間に新東名高速道路を用いた代替経路を確保することができた.この結果は,本研究で提案するモデルの有効性を示すとともに,新東名高速道路により静岡県の道路ネットワークが危惧される東海地震に対して頑健になったことを示すものと考えられる.(iii)については,災害時に機能する代替経路が得られる一方で,改良予算によっては既存の代替経路が消失することを紹介する.これは,改良予算のみを制限とする提案モデルの問題点とも言え,今後の課題である.