著者
鈴木 直彦 平澤 宏祐 田中 健一 小林 貴訓 佐藤 洋一 藤野 陽三
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1550-1560, 2008-06-01

画像センサ・GPS・レーザレーダなどから得られる移動体経路情報に基づいた状況理解として,各種センサから得られる人物動線データ群からの逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う手法の提案を行う.提案手法では,HMM(Hidden Markov Model)を用いてモデル化した人物動線データを低次元空間上に射影し,クラスタリング及び外れ値検出に基づいて逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う.また,過去に得られた人物動線データ群の検索とリアルタイム検出した人物動線データの識別を行うためのスキームも同時に提案する.実空間で得られた人物動線データ群を用いた検証を行い,提案手法により有効な結果が得られることが分かった.本論文の提案手法は,セキュリティシステム・マーケティング分析などへの応用が考えられる.
著者
大宮 健太 鈴木 恵二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.109-114, 2007-03-15

本研究では、動的な負荷分散問題に対して社会的ジレンマ問題に対するエージェントベースアプローチを適用し、その有効性の検証を行う。本稿では、動的負荷分散問題としてグリッドコンピューティングにおけるタスクスケジューリング問題を対象とし、メタエージェントによる階層化と状況に応じた役割選択機能の導入を行った。即ち、本研究では、動的にシステム構成が変化するスケジューリングシステムを提案し、動的な負荷分散問題への有効性の検証を行う。今回は、その前段階として、状況に応じた役割選択によるシステム構成の決定について詳細を記す。The purpose of this paper is to examine the effectiveness of our proposed scheduling system for dynamic load balancing problems. The proposed scheduling system is applied to scheduling problems in a grid computing environment. Our approach is one of meta-agent-based approaches. In this approach, agents can dynamically decide constructs of the scheduling system by deciding each of agent's roles. This approach can introduce robustness into scheduling systems for dynamic load balancing problems. This paper explains the basic of this autonomous role selection and its effectiveness.
著者
鈴木 貢 藤波 順久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.967-970, 2007-03-01
被引用文献数
1

メディアデータ処理向けSIMD型拡張命令セット対応のコンパイラ最適化系の開発を行っている.最適化系はSIMD命令向けベクタ化とSIMD並列化からなるが,本論文では,SIMD並列化の仕組みを説明し,基本例題による実験結果を報告する.
著者
和田 一郎 鈴木 一元 黒坂 五馬
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.115, pp.31-37, 1965-09-30

This research was carried out one of the information-act to make a dicision of shop for the project of shopping facilities. For this, research was carried out to clear out to clear up the relation between the selection of shop-design and personality. Dec. 1964, The field work was operated by the group interview to the students of Tokyo Dress-making School. The progress of research was devided into two stages, one was to try Yatabe-Kibler, personal inventry, another was Siheffe's Sensory test by means of color fiem that had photographed the shopfacade (Coffee-Shop) Analisis 1st stage was to compute the standard-deviation-σ-of Yatabe-Kibler test, and in this result, we decided to make two groups ; over+σ-we called it "C" group (Circulate type group), under-σ-called it "S" group (Shizopherenia type group) 2nd stage was to check the statiscal significant between C group (Sheffe's test) and S's by means of "F test". As a result, about, the selection of a facade design we can't see auy relation. The fact made clear that between the selection mechanism of facade design and personality have nothing to do.
著者
上馬塲 和夫 仲井 培雄 許 鳳浩 王 紅平 大野 智 林 浩孝 新井 隆成 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.119-126, 2007 (Released:2007-10-19)
参考文献数
14
被引用文献数
1

西洋ではすでに広く家庭で活用され安全性と有効性がわかっている,特に不眠に用いられるバレリアンやレモンバームなどを含むハーブティーの睡眠への効果と安全性の検証を試みた.不眠で悩む病院職員志願者女性 14 名(年齢 21–62 歳:35±11 歳,BMI 21±3 kg/m2)を対象として,文書による同意を取得し,オープン試験によって 1 週間の対照観察期間の後 1 週間,ハーブティーを夕方 2 回摂取させた.睡眠の質の変化を,OSA 睡眠調査表とVAS (Visual Analogue Scale) で評価した結果,摂取開始の翌日の夜において,対照期間より入眠と睡眠維持について睡眠の質が向上する傾向を認めた.また睡眠の質の悪い群で効果が高く,眠気や胃腸症状を認める例も 19%程度は認めたが継続しても全例自然消失したことから,安全性には問題がないと思われた.
著者
法邑 雄司 鈴木 忠直 條 照雄 安井 明美
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.36-40, 2005-03-05
被引用文献数
5 2

産地の明らかな日本産10点, 中国産5点の黒大豆「丹波黒(新丹波黒の突然変異種1点を含む)」計15点の種子をマイクロ波試料分解装置により酸分解し, 1%硝酸により試料溶液を調製したのち, 誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS法)によって9元素(Al, Mn, Ni, Cu, Zn, Sr, Ba, Rb, Cs)を定量した.日本産, 中国産の産地の違いを反映し, 濃度に有意差があった7元素(Al, Ni, Cu, Sr, Ba, Rb, Cs)の含量組成を階層型クラスター分析(Ward法)及び主成分分析で解析した結果, 日本産と中国産が良く分離し, 無機元素組成の差異によって「丹波黒」の産地表示の信憑性を検証できることが示唆された.
著者
三好 浩和 鈴木 俊輔 臼井 旬 奥出 直人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.35, pp.93-100, 2004-03-23

我々は美術館訪問者が作品とのインタラクションから個性的な見方を深めていくことのできる鑑賞支援ツール群、アトバム、アートテーブル、ペンツールを考案・設計した。このツールから、従来受動的であった鑑賞行為を、能動的で感動と発見に満ちた質の高い美術体験へと変えていき、それを可能にする美術館全体の枠組みを構築する。自分の見方や感想をそのまま記録する装置としてのアトバムと、美術の魅力を部分に分けた画像をちりばめたアートテーブルから新たな見方を発見し、さらに記憶装置を兼ねたペンツールによってテーブル上の画像や、美術を自分の視点からみた画像等をアトバムに取り込み、他人との交流に利用すること等で美術とのインタラクションを実現し、これによって鑑賞の楽しみを増幅する。本稿では、この感動の増幅装置としてのツール群の設計と使用シナリオを構築することで、誰もが楽しめる美術館の枠組みというコンセプトの検証を試みる。We devised and designed the art appreciation assistance system for visitors of an art museum to deepen the unique ways of looking at an art by realizing the interaction between the visitor and the piece of work. By using these tools, we will develop a framework for the art museum which enables the historically passive act of art-appreciation to art-appreciation that is highly active with full of sensation and amazement. Also, using them as a communication tool with the others realizes the interaction between user and the art, which enables the augmentation of human's enjoyment of art appreciation. In this paper, we will verify the concept of art museum where anyone can enjoy through the development of use-scenario and the design of these tools as augmentation devices of the sensation.
著者
野澤 慎太郎 笠間 裕貴 鈴木 忠直 安井 明美
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.179-183, 2007 (Released:2007-07-25)
参考文献数
8
被引用文献数
4 6

改良デュマ法によるしょうゆの全窒素分定量法を検討した.11種類のしょうゆを試料として,その0.5 gを石英ボートに量り取り,高純度酸素を助燃ガスとして870℃で燃焼して生成したNOxの酸素を銅還元管で除去し,熱伝導度検出器で検出してそのピーク面積を求めた.まず,全窒素分を2.000% に調製したリジン水溶液を分析した結果,2.002% であり,理論値とほぼ一致した値が得られた.また,改良デュマ法と酸分解条件を最適化したケルダール法との室内再現性を一元配置分散分析で検証した結果,各法で1試料に有意差が認められたが,これらの日間及び日内変動はHorwitz式から求めた併行相対標準偏差より低く,実質的な日間差はないと判断した.更に,Welchのt検定により両法の測定結果の差の有意差を確認した結果,11試料中6試料について有意差が認められたが,それらの平均値の差がHorwitz式から求めたケルダール法での併行許容差内であり,実質的な有意差はないと判断した.改良デュマ法はケルダール法より併行精度が高く,両分析法の相関性もR2 = 0.9999であった.以上の結果から,改良デュマ法はしょうゆの全窒素測定に適用可能であることを確認した.
著者
鈴木 泉 中川 隆彰
出版者
山形県立園芸試験場
雑誌
山形県園芸研究報告 = Bulletin of the horticultural research in Yamagata Prefecture (ISSN:13473786)
巻号頁・発行日
no.17, pp.25-37, 2005-03 (Released:2011-03-05)

7月から9月まで継続出荷を可能にするエダマメの組み合わせ品種を選定するために,品種比較を行い,その有望品種を高品質で安定出荷するための収穫適期判断基準と出荷調整技術を検討した。食味が優れ,収量が安定している品種は,‘茶々丸’‘越後ハニー’‘晩酌茶豆’‘秘伝’などであり,播種時期を組み合わせることによって,7月下旬から9月下旬まで連続して出荷ができる。食味が良く鮮緑色を保ったまま収穫できる収穫適期は,開花始期からの日平均気温積算値で判断でき,‘茶々丸’が750~850℃,‘越後ハニー’が800~900℃,‘晩酌茶豆’が850~1,000℃の範囲である。収穫時間帯は,夕方収穫が,朝および日中に比べショ糖含有が多く糖度も高い。また,晴天時に比べ曇天時の方が,糖度並びに食味の変動が小さい。エダマメ本来のおいしさを保つためには,収穫後,短時間で品温を下げる必要があり,その方法として,「全自動えだまめ洗浄脱水機」が利用できる。出荷時の外観品質と食味等の鮮度を保持するためには,鮮度保持フィルムが有効である。氷水洗浄脱水処理後,速やかに鮮度保持フィルムに袋詰めし,低温で保存することによって,糖度と食味を高く保持できる。
著者
長谷川 武夫 具 然和 鈴木 郁功 松根 秀樹 藤本 洋聖 辻本 晶州 板谷 由昭 富永 巽 田中 由子
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
鈴鹿医療科学技術大学紀要 (ISSN:13416472)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.163-168, 1998-03-30

小型永久磁石を体表に張り付けることで, 局所血流の増加が発生し, この局所血流の改善が肩こり, 筋肉痛, 更にこれらの局所血流増加による全身状態の改善が期待できる。本研究はメガネフレームを磁気物質で作成し, 磁気フレームメガネのフレームによる皮膚圧迫からくるコメカミの痛み改善とフレーム圧迫部の局所の血流増加がもたらす全身状態(肩こり, 筋肉痛等)改善の可能性を研究した。800ガウスの永久磁石をマウス皮下5mmまで近づけると, 皮下血流は2-2.5倍の増加が観測された。血流測定にはレーザードプラー血流計を使用し, 磁石はU型(極より5mmの位置で800ガウスの磁気強度)を使用した。また, 永久磁石の極性(N極, S極)を変えても, すべての磁極方向で同様な血流増加が観測された。この事はメガネフレームに磁石を利用すれば, 磁極方向に関係なく血流増加が見られるため, フレーム圧迫による血流阻害の改善が考えられる。
著者
鈴木 優 波多野 賢治 吉川 正俊 植村 俊亮 川越 恭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.177, pp.195-200, 2004-07-07

現在,多くの検索システムを組み合わせることによって,検索システムの精度を向上させる方法が注目されている.このような検索システムでは,統合関数と呼ばれる,複数のスコアを統合するための関数を変更することによって,精度が向上することが知られている.ところが,最適な統合関数は利用者の問合せによって異なると考えられるため,あらかじめ一意に統合関数を定めることができない.ここで我々は,統合後のスコアの分布から,最適な統合関数を推定することができるのではないかと考えた.そこで本稿では,最適な統合関数を問合せごとに推定する方法として,シャノンの情報量の概念を援用した尺度を用いて,スコアの分布から統合関数の適合度を測定する方法の提案を行う.本提案では,利用者にとって必要な検索対象の数が検索対象全体の数と比較してきわめて少なく,検索結果に含まれる高いスコアの数が少ないとき,その検索結果は十分に正解集合を絞り込んでいると考えることができるため,利用者の検索目的に適した統合関数であると仮定した.評価実験を行うことによって,実際に適した統合関数を選択することができることを示した.
著者
藤村 茂 富田 昭司 飯間 昇 鈴木 明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.1228-1229, 1988-09-12

現在、エキスパート・システム構築用シェルとして、第二世代シェルが多く用いられている。この第二世代シェルは、いくつかの知識表現、及び、手続き記述のための汎用言語とが統合されたハイブリッド型のシェルである。これらのシェルは、グラフィックス表示によるユーザインタフェースを有するのも特徴の一つである。しかし、これらの知識処理、グラフィックス処理と、汎用言語との記述性のギャップは大きい。そのため、習熟したシステム開発者にとっても、知識表現の拡張、あるいは、柔軟なグラフィックス操作を行うことは難しい。そこで本稿では、これらの問題点を解決すべく、auk(autonomic knowledge unit:自律的知識単位)という知識の単位を用いたオブジェクト指向知識表現を提案する。更に、現在、この知識表現を用いた知的システム構築用シェルのプロトタイプを作成中であるので、その概要を示すことにする。
著者
川地 克明 鈴木 宏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.33, pp.31-36, 2002-04-19

本研究では、リアルタイム CG において人間のモーションを合成する手法について述べる。モーションを合成する際には、あらかじめ用意した基本的な短いモーションを外的な拘束条件に応じて編集して接続する。本研究ではSpacetime Constraints を用いたモーション編集において、与えられる拘束条件を限定することによって計算量が少なく、実時間でのモーション合成が可能な編集手法を提案する。In this paper we describe a method to synthesize human motion in realtime CG. In creating a motion sequence we prepare basic short motions and concatenate them with transformation in order to satisfy external constraints. We introduce an algorithm for realtime motion transformation utilizing Spacetime Constraints with small amount of computation by restricting external constraints.
著者
鈴木 洋太郎 藤井 吉郎 山口 信夫
出版者
大阪市立大学
雑誌
經營研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.産業集積 / クラスタ-政策 / 商業集積 / 立地論, 2006-07
著者
小西 達裕 鈴木 浩之 伊東 幸宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.682-692, 2000-06-25
被引用文献数
8

本論文では, プログラミング演習における教師支援を目的として, プログラム理解技術の応用により学習者のプログラムを自動的に評価する手法を提案する.学習者プログラムの評価はプログラムの正誤だけではなく, 教師が演習問題を出題する際の教育目標を満たすか否かに基づいて行う必要がある.そのためにまず, 教育目標は演習問題の解答プログラムの標準アルゴリズムとして表現可能であることを示し, その具体的表現手法として拡張PADを提案する.拡張PADは処理順序の任意性やある機能の実装方法の任意性を陽に表現できるため, 教師が記述の詳細度を教育目標に応じて調整できるという特徴がある.次に学習者プログラムと拡張PAD形式で記述されたアルゴリズムの照合手法を提案する.最後に提案した手法に基づいて試作システムを構築し, 初等プログラミング演習のモデルコースを想定してシステムの実用性に関する評価実験を行った結果を報告する.