著者
関西学院大学図書館
出版者
関西学院大学
巻号頁・発行日
no.(86), 2016-04-01
著者
大賀 圭子 杉田 誉子 関 顕洋 本多 輝行 川口 源太
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
pp.26.e6, (Released:2021-07-31)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

医薬品の安全性監視活動は,すべての医薬品に対して実施する通常の医薬品安全性監視活動と,製品特異的な安全性検討事項に対して実施する追加の医薬品安全性監視活動からなる.通常の医薬品安全性監視活動の中においてシグナル管理は重要な部分であり,欧米では当局から規制およびガイダンス文書が発行されている.医薬品リスク管理計画の充実のため 2018年より活動を開始した日本医療研究開発機構(AMED)医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan:RMP)研究班は,欧米のガイドラインおよび関連文献をレビューし,その考え方をまとめた.欧米のガイドラインにはシグナル管理の原則と手順に加えて,シグナル検出・評価の方法や実施において考慮すべき点,責任分担,当局内での活動結果の公表手順も記載されており,製薬企業を含めた公共に対する透明性が図られている.研究班では考え方をまとめるにあたって,まずは日本語のシグナル関連用語の定義一覧を作成した.また,これを基にシグナル検出からリスク特定に至る一連の活動を概念レベルで取りまとめるとともに,今後の日本のシグナル管理の在り方について考察した.
著者
小関 俊祐 伊藤 大輔 杉山 智風 小川 祐子 木下 奈緒子 小野 はるか 栁井 優子 鈴木 伸一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.61-72, 2022-01-31 (Released:2022-04-01)
参考文献数
11

本研究の目的は、栁井他(2018)のコンピテンス評価尺度を用いて、臨床心理士養成大学院の大学院生の自己評価と教員による他者評価を行うことでCBTコンピテンスの実態把握と、2時点調査による教育に伴うコンピテンスの変化について基礎的な知見を得ることであった。臨床心理士養成大学院の臨床心理学コースに在籍中の修士課程2年の大学院生、および同大学院においてCBTに関連する講義・実習などを担当している大学専任教員を対象に、X年7月とX年10月の2回にわたって縦断調査を実施した。1回目の調査では教員29名と大学院生87名、また2回目の調査では教員27名と大学院生67名が分析対象となった。本研究の結果から、日本の大学院生におけるCBTコンピテンスの実態に関する基礎的データが得られた。そして、日本のCBTの質保証に向けた今後の取り組みとその課題について論じられた。
著者
時安 邦治 平川 秀幸 西山 哲郎 宮本 真也 関 嘉寛 谷本 奈穂
出版者
学習院女子大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本共同研究のテーマは、人々(特に子どもたち)が日常的に親しむ文化において科学がどのようなものとして描かれ、人々がそれをどう受容して、どのように「科学的なもの」を理解しているかである。子どもたちが接するコンテンツに描かれているのは、科学的な根拠を欠く「非科学」というよりは、科学的には実現されていない、いわば「未科学」である。これらのコンテンツには科学を批判的に見る視点が確かに含まれているが、最終的には科学技術のリスク認知よりもそれへの期待が上回るという分析結果となった。
著者
川名 純平 諏訪 竜也 関 庸一
出版者
公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:13498940)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.23-44, 2018 (Released:2018-12-27)
参考文献数
12

本研究では,経営主体横断的に収集されたスーパーマーケットの大規模ID付きPOSデータの分析法を提案する.これにより,店舗や顧客の販売や購買の類型をとらえ,顧客行動とその遷移傾向を明らかにする.まず,月次の商品カテゴリ上での販売額・購買額分布に注目して,これに自己組織化マップ(SOM)を適用することで,店舗販売類型,顧客行動類型を抽出する.この際,カテゴリごとの金額が桁違いであるので,Box-Cox変換を利用した.次に,店舗グループごとに,顧客の購買行動類型の構成比,月間の類型間遷移の頻度,新規顧客の加入数などに注目し,その特徴を明らかにした.その結果,顧客のロイヤリティや年齢層が異なる店舗グループの間では,米,精肉,鮮魚といった商品購買行動の傾向や遷移が異なることが明らかになった.提案法は,店舗間の顧客層の差異を発見するために有効であると考えられる.
著者
水素社会に向けた航空機に関する研究会
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料 = JAXA Special Publication (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-16-006, pp.1-65, 2016-12-27

水素社会に向けた航空機に関する研究会: キックオフミーティング (2015年3月13日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第1回 (2015年4月10日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第2回 (2015年5月14日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第3回 (2015年6月3日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第4回 (2015年7月24日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第5回 (2015年9月11日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第6回(外部有識者第1回) (2015年11月26日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京; 水素社会に向けた航空機に関する研究会: 第7回(外部有識者第2回) (2016年1月21日. 調布航空宇宙センター), 調布市, 東京
著者
宗 未来 関沢 洋一 竹林 由武
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回 (2017)
巻号頁・発行日
pp.2J3OS16b2, 2017 (Released:2018-07-30)

近年、うつ病に対する自習型eラーニング(iCBT)のエビデンスが蓄積し、英国では公的医療にも採用されている。本研究では、自然言語処理により①入力された悩みに共感提示や②自習に有用な指導、の機能付iCBTの抑うつ者における効果を無作為統制試験により検証した。結果、有意な脱落低下や軽うつ者の長期抑うつ悪化予防が示唆された反面、短期的効果では従来型に劣るというものであった。
著者
山本 肇 佐藤 愛実 齋川 健志 彌勒 清可 関本 正泰 二本栁 洋志 石幡 哲也 高田 直樹
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.335-341, 2022-04-25 (Released:2022-04-25)
参考文献数
9

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査として汎用される抗原定性検査は,簡便かつ安価に検査可能であることから広く用いられる一方,核酸増幅検査との不一致例も報告されるが頻度や症例に関する詳細な報告が少ない。検査法による診断性能の違いを明らかにするため,SARS-CoV-2抗原定性検査キット「クイックナビTM-COVID19 Ag」と核酸増幅検査の結果を後ろ向きに比較検討した。同時提出された2,721件を対象に,両者を比較したところ,全体一致率99.3%が得られた。抗原定性検査陰性,核酸増幅検査陽性となった症例を13例認めた。多くの症例でCt値が高い傾向を示しており,ウイルス量が少ないことで抗原定性検査の検出感度を下回り,核酸増幅検査との結果が一致しなかった可能性が考えられる。一方,抗原定性検査陽性,核酸増幅検査陰性となった症例を7例認めた。いずれも,COVID-19は否定され,抗原定性検査偽陽性の判断であったが,全症例で偽陽性の原因の特定に至らなかった。以上のことから,「クイックナビTM-COVID19 Ag」はSARS-CoV-2抗原定性検査として十分な性能を有していることが明らかとなった。一方でイムノクロマト法として偽陰性や偽陽性を避けることはできないため,利用者は検査法の特性について十分に留意したうえで使用することが求められる。
著者
関 沙織 小野寺 洋子 岩堀 禎廣 難波 利治 海老原 淑子
出版者
The Intestinal Microbiology Society
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.199-208, 2022 (Released:2022-10-28)
参考文献数
16

排便回数が週3~5回の41~61歳の健常成人20名を対象に,16種35株の乳酸菌およびビフィズス菌とその代謝物(乳酸菌生産物質)を含む豆乳発酵食品(商品名 FF16)の腸内細菌叢・排便に対する自覚症状・排便状況など,腸内環境への有用性についてランダム化二重盲検クロスオーバー比較試験により検討した.被験者にFF16(150 mg/日)を含む試験食品を摂取させたところ,日本語版便秘評価尺度(CAS-MT)において「排便回数」「排便時の肛門の痛み」「便の排泄状態」の各項目に加えて「総合評価」においても,開始時と比較して統計学的に有意な改善が確認された.また,試験食品摂取群において便のにおいと関わるなど潜在的有害菌として知られるBacteroidaceae, Sutterellaceae, Oscillospiraceaeがプラセボ食品摂取群と比較して統計学的に有意に減少し,また,感染症の減少に関わるなど潜在的有益菌として知られるDesulfovibrionaceae, Peptostreptococcaceae, Rikenellaceae, Eggerthellaceae, Actinomycetaceaeがプラセボ食品摂取群と比較して統計学的に有意に増加していた.以上の結果より,FF16の摂取により,排便に対する自覚症状の改善および潜在的有益菌の増加が確認されたことから,腸内環境の改善に有効であると考えられた.
著者
関谷 直也 廣井 悠
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.495-500, 2011-12-15 (Released:2016-08-31)
参考文献数
6
被引用文献数
1

3 月11 日に発生した東北地方太平洋沖地震の後,調査からの推定上,首都圏で約420 万人,東京で約352 万人が帰宅できなかった. 帰宅困難の問題は「帰宅に困ること」それ自体が問題なのではなく,「災害時における集合的移動行動」による混乱としての「渋滞」および「火災」「群集なだれ」の発生である.危惧すべきは,多くの人が3 月11 日の経験を踏まえ,多くの人が自宅に帰ろうとし,首都直下地震において大規模な混乱が発生することである. 帰宅困難者発生後の問題は,滞留後の滞留者対策,帰宅可能箇所などの情報伝達,その後発生する食料不足,モノ不足の対策である. 災害被害が大きくない場合の帰宅困難者問題に関しては公共交通機関の情報の提供が重要である.今後携帯電話以外のデジタルサイネージなどを用いた情報提供なども視野に含めていくべきであろう.
著者
大関 真之 西森 秀稔
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.252-258, 2011-04-05 (Released:2018-08-14)
参考文献数
11
被引用文献数
2

量子アニーリングというのは,量子揺らぎを巧みに利用して最適化問題を解くアルゴリズムである.量子力学を用いて最適化問題の解を与えるような情報処理を行うという意味では,量子計算のひとつの技法ともいえる.実験技術の進歩もあって,このような量子力学的な自由度を制御する研究が理論・実験両面で盛んになっている.量子アニーリングは,量子計算の中でも汎用性という意味において際だった特徴を持つ.量子アニーリングの今とこれからについて紹介していこう.
著者
比留間 航 駿河 康平 門倉 一成 富田 剛 関野 芳弘 小松 靖弘 木村 公彦 小野 信文
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.133, no.5, pp.487-491, 2013-05-01 (Released:2013-05-01)
参考文献数
14
被引用文献数
5 5

Cancer is the most common cause of death in Japan. Fundamental and clinical studies on cancer were conducted from the viewpoint of Western medicine so far. However, a sustained complete remission has not been achieved yet. In order to alleviate the side effects of anticancer drugs, some traditional herbal medicines (Kampo medicines) have been prescribed to cancer patients. We have been studying on antitumor substances in medicinal herbs and found an antitumor medicinal herb named Rhus verniciflua (lacquer, Urushi in Japanese). To investigate the antitumor effect in vitro, a plant extract mixture was prepared from six medicinal herbs containing lacquer. The plant extract mixture containing lacquer (Rv-PEM) inhibited the proliferation of several mouse and human tumor cell lines. Rv-PEM had more potent inhibitory effect on the proliferation of human leukemia cell lines (MOLT-3, KG-1) than on other tumor cell lines. The IC50 values of Rv-PEM on MOLT-3 and KG-1 cells were 0.208 and 0.293 mg/mL, respectively. After treating Rv-PEM to the tumor cells, DNA fragmentation and Caspase-3 and -9 activity increased in the treated cells. The mechanisms of the inhibitory proliferation activity of Rv-PEM would involve apoptosis of human leukemia cells (MOLT-3, KG-1, K-562) by the mitochondrial pathway.