著者
青木 孝良 水野 礼 木村 利昭 堂迫 俊一
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.125-143, 2017 (Released:2017-08-07)
参考文献数
63
被引用文献数
5

Numerous studies have been performed on casein micelles because they have characteristic structure and biological functions, and play important roles in processing of milk. More than twenty models have been proposed since Waugh proposed the first model of casein micelle in 1958. In this review, models of the casein micelle were divided into three groups of early stage, submicelle, and nanocluster modeles, and then their characteristics were described. Submicelle models of Slattery, Schmidt and Walstra had been accepted by many researchers. However, since Holt proposed the nanocluster model in 1992, most of the proposed models were modified nanocluster ones. We made discussions on the electron micrographs which played a key role in proposing the nanocluster models. Finally, we described whether it is possible to explain the changes in casein micelles during processing milk using the submicelle model of Schmidt, nanocluster models of Holt, Horne, and Dalglesish & Corredig. It is impossible to explain all phenomena which occur in casein micelles during processing of milk using any models. Further studies on casein micelles are needed.
著者
青木 智則 永田 尚義 藤城 光弘
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.335-343, 2023 (Released:2023-04-20)
参考文献数
25

大腸憩室出血には特異的な薬物治療が存在しないことから,再出血の多さが臨床上の課題である.内視鏡治療による止血効果や再出血抑制効果が重要視され,これまで様々な治療法が提唱されてきた.しかしながら,2020年頃までの報告は大多数が単施設研究であり症例数が少なかったため,十分なエビデンス構築に至っていなかった.近年,本邦の全国規模の急性血便症例データベース(CODE BLUE-J study)より,憩室出血研究の成果が複数報告された.①憩室出血を疑う患者の内視鏡検査時に積極的に出血所見を同定して治療することは,再出血を抑制するため意義があり,②内視鏡治療は左側結腸出血よりも特に右側結腸出血において推奨され,③バンド結紮法はクリップ法よりも治療効果が期待でき,特に右側結腸出血では出血状況に応じた治療法の選択(クリップ直達法か縫縮法かも含めて)が望ましい,ことが大規模データより示唆された.大腸憩室出血に対する内視鏡治療の適応や戦略の標準化に寄与すると考えられる.
著者
中安 英彦 塚本 太郎 南 吉紀 石本 真二 藤井 謙司 栗田 充 青木 良尚 麥谷 高志 鷲谷 正史 山本 行光 石川 和敬 冨田 博史 元田 敏和 二宮 哲次郎 濱田 吉郎 舩引 浩平 津田 宏果 牧 緑 小野 孝次 廣谷 智成 LIFLEXチーム Nakayasu Hidehiko Tsukamoto Taro Minami Yoshinori Ishimoto Shinji Fujii Kenji Kurita Mitsuru Aoki Yoshihisa Mugitani Takashi Washitani Masahito Yamamoto Yukimitsu Ishikawa Kazutoshi Tomita Hiroshi Motoda Toshikazu Ninomiya Tetsujiro Hamada Yoshiro Funabiki Kohei Tsuda Hiroka Maki Midori Ono Takatsugu Hirotani Tomonari LIFLEX Team
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 = JAXA Research and Development Report (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RR-10-004, 2010-09-30

宇宙航空研究開発機構では,次世代の再使用宇宙輸送システムの様々なコンセプトについて検討してきたが,その中の有望なものの一つとしてリフティングボディ形状の往還システムがある.これは翼をもたず,胴体の形状によって揚力を発生するタイプの機体であり,構造の軽量化,高い容積効率,極超音速域での空力加熱特性の観点から優位性があるとされている.一方,リフティングボディ形状は揚抗比が小さく,また低速時の安定性/ 制御性が弱いため,ALFLEX(小型自動着陸実験1996)のような翼胴型の機体に比較して滑走路への進入/ 着陸時に困難がある.そこで,リフティングボディ形状の往還システムを実現するうえで最も重要な技術課題の一つとなっている自動着陸技術の蓄積を主目的とした飛行実験を,小規模で低コストな機体を用いて行うことを計画した.本報告では,飛行実験計画および実験システムの概要と,地上試験やヘリコプタを用いた懸吊飛行試験を含む開発のプロセスについて詳述する.
著者
青木 康彦
出版者
NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会
雑誌
自閉症スペクトラム研究 (ISSN:13475932)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.13-18, 2016-09-30 (Released:2019-04-25)
参考文献数
8

本実践研究は、 ASD 児を持つ自閉症が疑われる母子家庭の母親が示す育児・家事が行えないという問題に対して、面接を通して支援を行った経過を報告している。[方法]まず、母親に家庭において期待される母親役割(家事・育児)を確認した。そして、面接を通して、現在行えていない家事・育児をリストアップし、それらを目標に家事・育児の遂行の記録をしてもらった。さらに、行うことが難しい項目について、課題分析を行い、ステップシートを作成し、それに基づいて家庭で取り組んでもらった。[結果]家事・育児のいくつかの項目について、記録開始時から面接を通して徐々に遂行率が高まった。また、「掃除をする」について、課題分析を行い、ステップシートにしたところ、当初0 ~15%であった遂行率が、57 ~100%に上昇した。社会的妥当性についても、本人、叔母ともにほとんどの項目で肯定的な評価をしていた。[考察]家事・育児の遂行率について、面接を通していくつかの項目で改善が認められた。しかし、改善が認められなかった項目については、子どもが発達障害児であることや母親本人の特性を踏まえた支援を行う必要性が示唆された。発達障害が疑われる親、発達障害児の親、母子家庭などの状態にある母親の家事・育児への支援に関して、これまで検討した研究は少なかったが、本報告により支援の有効性が示唆された。
著者
青木 千帆子
出版者
大阪大学
巻号頁・発行日
2010

23527

3 0 0 0 漢詩大系

著者
青木正児 等編
出版者
集英社
巻号頁・発行日
vol.第4, 1964
著者
宇留野 哲 青木 康彦 石塚 祐香 藤本 夏美 野呂 文行
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.257-267, 2022-02-28 (Released:2022-08-31)
参考文献数
20

本研究では、言語発達に遅れのある5歳4か月から7歳1か月のASD児3名を対象に支援者がオノマトペを用いたかかわりを行うことで、ASD児の発声や発話に変化がみられるか否かを検討した。さらに、保護者がオノマトペを用いたかかわりを行う条件においても、ASD児の発声・発話が維持または増加するか否かを検討した。その結果、対象児3名とも、オノマトペ条件で応答的発話の生起率と、発話に占めるオノマトペの割合に増加傾向がみられた。また、保護者条件でも、3名の対象児の応答的発話の生起率と発話に占めるオノマトペの割合が維持した。本研究の結果から、オノマトペを用いたかかわりのほうが、ASD児はオノマトペの発話を行いやすいことが示唆された。また、保護者条件でも対象児の発話が維持した。さらに、オノマトペを用いたかかわりは、保護者が実施しやすいことが示された。今後の課題として、オノマトペが発話を促す有効性について検討を深める必要性が論じられた。
著者
青木栄一著
出版者
出版協同社
巻号頁・発行日
1983
著者
青木 通佳
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.164-171, 1982-06-15 (Released:2018-02-28)

前稿は大脳生理学の観点からヒューマン・エラーに対する見方と考え方について述べた.本稿では,化学プラントのほか産業各分野で実際に安全管理にたずさわる人々に事故原因となった作業ミス要因がどんな理由で発生し,どんな対策が有効かを自からの手で調査し,分析ができるようにすることを目的として,安全人間工学部会,石油化学分科会が作成した「人的事故の原因調査分析手順書」の試案を紹介した.またその使い方を理解してもらうため,過去に発生した化学プラント事故を分析事例として取り上 げ,その解析と評価の応用例を示した.
著者
青木 陽介 茂木 進一
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.142, no.8, pp.620-626, 2022-08-01 (Released:2022-08-01)
参考文献数
25

Three-phase diode rectifiers have several advantages, such as simple topology, low amounts of high-frequency noise, high reliability, and high environmental durability. However, these rectifiers produce undesirable lower-order harmonics in the input currents. To overcome this problem, a three-phase choke-input-type diode rectifier with AC-side inductors is presented here, which meets to the regulations of JIS C 61000-3-2 (Class A). In this study, the three-phase diode rectifier (3.0kW, 200V/50Hz) is validated through experimental results.
著者
青木 孝志 足達 義則
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.121-125, 2006-03-01
被引用文献数
2

アロマセラピーの研究においては、匂いが自律神経に与える影響を調査することが重要である。本研究ではジャスミンの匂いが自律神経に与える影響を心拍変動のパワースペクトルのHF(high frequency)成分とLF(low frequency)成分の変化から調べた。本実験における被験者は、ジャスミンの匂い刺激によりパワースペクトルのHF成分は有意変化を示さなかったが、LF成分が有意に増大した(p<0.01)。このことは副交感神経の活動増大(または精神性負荷減少)が起こることを示唆した。
著者
青木 聡 草野 智洋 小田切 紀子 野口 康彦
出版者
大正大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

離婚後に円滑な親子交流を実施するために必要な知識や心構えを学ぶホームページ「リコンゴの子育てひろば」を公開した。また,離婚後の共同養育に関するインターネット調査を行い,離婚後の共同養育や親子関係の再構築に必要な支援を検討するための知見を得た。一方,コロナ禍により,親教育プログラム(体験学習型グループワーク)の試行実践と効果検証を行うことができなかった。
著者
青木武助 編
出版者
温故書屋
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1917
著者
望月 秀樹 青木 正志 池中 建介 井上 治久 岩坪 威 宇川 義一 岡澤 均 小野 賢二郎 小野寺 理 北川 一夫 齊藤 祐子 下畑 享良 髙橋 良輔 戸田 達史 中原 仁 松本 理器 水澤 英洋 三井 純 村山 繁雄 勝野 雅央 日本神経学会将来構想委員会 青木 吉嗣 石浦 浩之 和泉 唯信 小池 春樹 島田 斉 髙橋 祐二 徳田 隆彦 中嶋 秀人 波田野 琢 三澤 園子 渡辺 宏久
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001695, (Released:2022-05-28)

日本神経学会では,脳神経内科領域の研究・教育・診療,特に研究の方向性や学会としてのあるべき姿について審議し,水澤代表理事が中心となり国などに対して提言を行うために作成委員*が選ばれ,2013年に「脳神経疾患克服に向けた研究推進の提言」が作成された.2014年に将来構想委員会が設立され,これらの事業が継続.今回将来構想委員会で,2020年から2021年の最新の提言が作成された.この各論Iでは,遺伝子研究,トランスレーショナルリサーチ,核酸医薬,iPS研究,介護・福祉など,多様性を増す脳神経内科領域の臨床と研究について,最新トピックスを交えて取り上げる.*提言作成メンバー水澤 英洋,阿部 康二,宇川 義一,梶 龍兒,亀井 聡,神田 隆,吉良 潤一,楠 進,鈴木 則宏,祖父江 元,髙橋 良輔,辻 省次,中島 健二,西澤 正豊,服部 信孝,福山 秀直,峰松 一夫,村山 繁雄,望月 秀樹,山田 正仁(当時所属:国立精神・神経医療研究センター 理事長,岡山大学大学院脳神経内科学講座 教授,福島県立医科大学医学部神経再生医療学講座 教授,徳島大学大学院臨床神経科学分野 教授,日本大学医学部内科学系神経内科学分野 教授,山口大学大学院神経内科学講座 教授,九州大学大学院脳神経病研究施設神経内科 教授,近畿大学医学部神経内科 教授,湘南慶育病院 病院長,名古屋大学大学院 特任教授,京都大学大学院臨床神経学 教授,国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科 教授,東京大学医学部附属病院分子神経学特任教授,国立病院機構松江医療センター 病院長,新潟大学脳研究所臨床神経科学部門神経内科学分野,新潟大学脳研究所フェロー,同統合脳機能研究センター産学連携コーディネーター(特任教員),順天堂大学医学部神経学講座 教授,京都大学大学院高次脳機能総合研究センター 教授,国立循環器病研究センター病院長,東京都健康長寿医療センター研究所 高齢者ブレインバンク,大阪大学大学院神経内科学 教授,金沢大学大学院脳老化・神経病態学 教授)