著者
青木 多寿子 橋ヶ谷 佳正 宮崎 宏志 山田 剛史 新 茂之 川合 紀宗 井邑 智哉
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

よい行為の習慣形成を目指す品格教育(character education)は,小中連携の9年一貫で,学校・家庭・地域で連携して子どもの規範意識を育む生徒指導体制の確立を可能にする。本研究では,米国の品格教育優秀校の視察を通して,品格教育の実践に関わる具体的な手立てだけでなく,単なる徳の提示にとどまらない品格教育の本質について論考した。加えて,小中学校へのアンケート調査で,品格の構成要素を示した。さらに,品格教育は,1,2年くらいで成果が出るような教育でなく,5,6年目かかること,また特に中学生で大きな成果が見られることを示した。
著者
戸嶋 巌樹 青木 茂明 平原 達也
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.244-254, 2006-03-01
被引用文献数
15

頭部形状を再現したダミーヘッドを静粛かつ滑らかに頭部運動に追従動作する音響テレプレゼンスロボット,テレヘッド弐号機を構築した。ダミーヘッドと実頭との形状の差は最大5.7%で,頭部伝達関数(HRTF)の振幅スペクトル差は4.6dBであった。テレヘッドは頭部運動に120msの遅れで安定して追従した。頭部運動追従時のライン混入雑音レベルは1〜4kHzの帯域で24dB SPL以下となった。音像定位実験の結果,使用者の頭部運動を再現すれば,他人のダミーヘッドを用いても,水平面音像定位精度が向上することを確認した。しかし,正中面音像定位においては,頭部運動を再現する効果は必ずしも認められなかった。
著者
宮部 麻耶子 大島 賢治 青木 敏裕 泉水 仁 鬼束 優香 両角 光男 ミヤベ マヤコ オオシマ ケンジ アオキ トシヒロ イズミ ジン オニツカ エミカ モロズミ ミツオ Miyabe Mayako Oshima Kenji Aoki Toshihiro Izumi Jin Onitsuka Emika Morozumi Mitsuo
出版者
熊本大学工学部技術部
雑誌
熊本大学工学部技術部年次報告集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.130-131, 2010

熊本大学工学部は、平成17年度より、ものづくり創造融合工学教育事業を実施している。これを受け、技術部でも学科の実験・実習の垣根を超え、専門域外の学生に対して技術職員が日頃培った工学基礎技術を融合させ提供している。これにより受講生の好奇心を涵養し、学習意欲の向上と創造する楽しさを発見してもらうことを目的としている。同時に、技術職員も専門技術を超えて学び、学生と共に試行錯誤することで、技術の向上を図ることができる。今回は本事業の一つ、「ナタ・デ・ココの工学的アプローチ」について報告する。本研究はバイオ技術を手掛かりにした「ものづくり」と化学構造分析、材料加工、音声評価といった多分野にわたる技術の融合により成り立ち、参加する学生の専攻分野を問わず多様な目的や興味を満たすことができる。したがって、本事業の目的として最適であると考えられる。
著者
青木 健
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.158, pp.78-166, 2010-12-24

The Persian treatise, ‘Ulamā-ye Islām, whose origin is supposed to be the Pahlavi Edict by the Sasanian Prime Minister Mihr Narseh (5th CE) to force Armenian Christians to convert to Zoroastrianism at that time, i.e. Zurvanism, is the only surviving work from a Zurvanite point of view. Although the Persian text has been published in lithograph or print form since the 1820s, no critical editions exist thus far. To address this situation, I have collected independent MSS of that treatise both already known in Mumbai (3) and Navsari (1) and unknown in Tehran (2) and Hyderabad (1), and I have prepared the stemma codicum of ‘Ulamā-ye Islām and established an Urtext that could account for the variants. (改行) This process generated a number of findings, not confined to detailed textual issues, but including religious history. The Zurvanite thought expressed in this Urtext is quite resemblant of Manichaeism in its Cosmology, Anthropology and Eschatology, rather than Dualistic Zoroastrianism in Pahlavi Books written between the 9th and 10th centuries. If Zurvanism is allowed to speak for itself, it can tell us a great deal about the Religionsgeschichte in Early Sasanian Persia which focuses on Zurvanism’s unexpected but great influence on Manichaeism in historical context.
著者
柳井 修一 青木 一勝 赤堀 良光
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.119, no.6, pp.1079-1124, 2010-12-25
被引用文献数
8 64

Median Tectonic Line (MTL) and Fossa Magna (Itoigawa-Shizuoka Tectonic Line) had long been considered to be the most critical fault boundaries controlling development of the Japanese Islands since Naumann (1885) and Kobayashi (1941). After the appearance of plate tectonics, several new interpretations emerged, <i>e.g.</i>, sub-surface Benioff plane for the MTL. In this paper, we propose that those tectonic lines, major faults, and Tanakura Tectonic Line (TTL) were formed through a process at micro-plate boundaries during the opening of the Japan Sea in the Miocene.<br> MTL could have been formed along the consuming boundary between the PHS plate and Japan Sea microplate, which has shifted southward to the Nankai trough, accompanying large-scale tectonic erosion. Fossa Magna was formed as a gigantic transform fault with a transtension component in the Medial-Japan Sea when opening was initiated. The eastern and western boundaries of the Japan Sea must be a strike-slip fault, corresponding to TTL to the east, and a newly proposed strike-slip fault called the West Kyushu Tectonic Line, respectively. Fossa Magna, a medial region defined by two NS-trending Miocene parallel faults in central Honshu, defined by Nauman (1885) could be interpreted to be the largest transform fault in the Medial-Japan Sea to offset the spreading axis when the Japan Sea opened.<br> It should be emphasized that large-scale tectonic erosion occurred in front of consuming plate boundaries facing the PHS and PAC plates oceanward during the opening of the Japan Sea. The volume of tectonic erosion is calculated to be 17,581,500 km<sup>3</sup>, which is equivalent to 2/3 of the present-day Japan arc crust, which is sufficient to reach the depth of the megalith between the upper and lower mantle boundary, even with 10 km thickness of materials eroded and transported along the Benioff zone.<br> Although MTL, Fossa Magna, and TTL are remarkable in the geology of Japan, these young faults never affected the orogeneses of Japan back to 520 Ma, which grew the continental crust of Japan. We propose that microplate boundary processes decreased the volume of the Japan crust.
著者
山野 愛子ジェーン 青木 和子 渡辺 聰子 中根 正子 山下 牧子
出版者
山野美容芸術短期大学
雑誌
山野研究紀要 (ISSN:09196323)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.23-32, 2004-03-31

現在まで、車椅子利用者(チェア・ウォーカー)に向けてキモノが簡単に着られるようにと研究開発し、その成果は美容福祉学会や講演などをとおし障害者をモデルに多くの方々に紹介して来た。「美容福祉」における新たなひとつの手段として、その効果は大変大きかったはずである。しかし、その内容はまだ一部のキモノ(浴衣、振袖、留袖など)に限定されていて、全てに適応できる状態にはなっていない。そこで今回は、可能な範囲を広めるべく「車椅子利用者のための和装婚礼衣装」を考案した。実践可能と判断し、ここで一例を紹介したい。
著者
青木恒三郎 編
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.第3,4巻, 1886
著者
青木 秀夫
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.C26-C29, 2010-11-20

物性物理学における場の理論的なアプローチを概観し、特に最近興味がもたれている、(a)超伝導などゲージ対称性が自発的に破れた状態の諸相、(b)グラフェンにおけるmassless Dirac粒子とカイラル対称性、(c)非平衡での物性現象、を中心に解説した。
著者
青木 秀夫
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.19-26, 2006-01-05
参考文献数
78

量子ホール効果において最近, 様々な発展が見られる.これを, 分数量子ホール系が強相関系として独自の面白さをもつことから始めて, さらにスピンや層などの内部自由度をもつ場合の特異な現象, 非平衡・光物性, 他の系への波及(回転するボース凝縮体など)という観点から解説する.
著者
高山 憲之 鈴村 興太郎 青木 玲子 玄田 有史 小椋 正立 小塩 隆士 土居 丈朗 原 千秋 臼井 恵美子 清水谷 諭
出版者
公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2010-04-21

近年、年金をはじめとする世代間問題が緊急性の高い重大な社会問題の1つとなっている。本研究では、くらしと仕事に関するパネル調査等、各種の実態調査を実施して世代間問題の内実を的確に把握した一方、経済理論を駆使して世代間問題の本質をえぐりだした。そして世代間対立を世代間協調に転換するための具体的アイデアを提示した。
著者
青木 秀憲 宮下 芳明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.50, pp.37-42, 2008-05-21
被引用文献数
1 4

本稿では,ウェブサービス「ニコニコ動画」でのコメント頻度によってその映像にともなう音楽のサビ部分の検出や映像要約に応用可能なのかを検証すべく,様々なジャンルの映像をとりあげ評価を行った.In this paper, we investigated various movies on Nicovideo, and checked the relation between the frequency of comments and chorus-section in the music used in it. We also proposed the method for video summarization using the frequency of comments on Nicovideo.
著者
長田 礼子 尾崎 哲 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.258-265, 2001-02-01
被引用文献数
17

本論文では, パスワードの代わりに手指の動きによる動画像を用いたリアルタイム個人認証システムを提案する.本論文で提案する手指動認証は, 秘密情報型, バイオメトリクス型の双方の特性を兼ね備えており, 従来技術と比較して正確な個人認証が可能となる特徴がある.本研究では同じ手指動パターンにも個人的な動作特徴があることに着目し, この特徴を抽出することにより個人認証を行う.また, 装置が簡単で, 自然な形での入力であるという点でもシステムは優れている.
著者
青木 隆浩 小池 淳一
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は,異業種間における職人技術の関係を解明することを目的としている。一般に,職人の技術は他社のみならず,同僚に対してもしばしば秘匿とされている。そのため,同じ業界であっても,製造技術は多様である。一方で,変え難い伝統的な技術が存在する。その技術が消滅する原因は,原材料が入手困難になることや,関連業者が淘汰されることなど,外的な要因による。そして,それらを通じて,職人の技術は大きく変化すると考えられる。
著者
青木 範子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
Ferris Wheel
巻号頁・発行日
vol.7, pp.46-57, 2004-03-31

著作権許諾確認未済のため
著者
青木 健
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.147, pp.192-141, 2005-03

The Dēnkard is one of the most voluminous Zoroastrian Book Pahlavī literature, edited by Zoroastrian high priests, Ādurfarrōbay-ī Farroxzādān and Adurbād-ī Ēmēdān in the 9^&lt;th&gt; and 10^&lt;th&gt; centuries. Here presented is an annotated transcription and Japanese translation of its third volume, which consists of 420 polemics against bad religions-Manichaeism, Judaism and Islam. Our process of preparing this translation can be divided into two steps. 1. The late Prof. Gikyō ITŌ made a Pahlavī letters' transcription and its Japanese translation preciously corresponding to Madan's Dēnkard edition. Unfortunately, however, he passed away before completion this work. 2. After Gikyō ITŌ's death, Takeshi AOKI made his work up-to-date, and added ① linguistic commentaries on Pahlavī letters' transcription and ② religious commentaries on Japanese translation. This time we can print only the 10^&lt;th&gt; chapter to the 26^&lt;th&gt; chapter, but we hope publishing serially the whole transcription and translation of the Dēnkard Book III in this Memoirs.
著者
長谷川 公一 青木 聡子 上田 耕介 本郷 正武
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

「持続可能な都市形成」が議題設定され、NGOメンバーなどの間で社会的な認知が進み、政策決定過程にフィードバックし、形成・遂行された政策がどのように中・長期的な波及効果をもちうるのか。本研究は、ソーシャル・キャピトルをもっとも基本的な説明変数として、環境NGOメンバーと地域社会に対するその社会的効果を定量的に分析した。都市規模・拠点性などから仙台市、セントポール市(米国)に拠点をおく環境NGOの会員を対象に行った郵送調査結果の分析にもとづいて、仙台市の環境NGOのソーシャル・キャピトル的な性格・機能の強さに対して、セントポール市の環境NGOは、政策提案志向型の専門性の高い団体を個人会員が財政的に支援するという性格が強く、ソーシャル・キャピトル的な性格は弱いことが明らかとなった。
著者
耿 競 清水 浩勝 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.27-30, 2009
参考文献数
1

デジタル写真から、デューラーの銅版画風画像を自動的に作成するシステムを構築した.本方法は,ハイパス・フィルタを用いての輪郭線の取得と,デューラー銅版画から取得したいろいろな濃度のトーンを利用した明暗の付加よりなる.まず,バイラテラル・フィルタを用いてノイズを除去した後にハイパス・フィルタを用いて輪郭を獲得し,次にオリジナル写真濃度に応じたトーンを与えることにより目的の画像を得る.