著者
高橋 信 奥田 健太 杉本 直哉 狩川 大輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.26, pp.143-148, 2008-05-05

This paper describes the two experimental studies on the cognitive issues concerning air traffic control (ATC). In the first experiment, the effectiveness of the communication style adopted in ATC has been confirmed through the communication experiments. In the second experiment, the possibility of controlling the cognitive control modes proposed by Hollnagel has been investigated based on the ATC simulation.
著者
石倉 健二 高島 恭子 高橋 信幸 井手 睦美 Kenji ISHIKURA Kyouko TAKASHIMA Nobuyuki TAKAHASHI Mutsumi IDE
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.159-165, 2008-03

自閉症の大きな特徴の一つである「反復的で常同的な様式」は「同一性保持現象」とも呼ばれ、問題行動とみなされることも多い。本研究はこの「同一性保持現象」について、自閉症児の母親15名に質問紙調査を実施し、以下の結論を得た。一つ目は、「単純反復運動」で特徴づけられる「常同行動」と、「固執」「配列」「質問嗜好」「空想」で特徴づけられる「こだわり行動」はその出現の様相が異なることが示された。このことから、「常同行動」と「こだわり行動」は別々の機能的側面を有することが示唆された。二つ目は、「一週間後の予定の理解」のある者の方がその他の者よりも、「こだわり行動」が多いことが示された。「時間的見通し」が「こだわり行動」に影響を与える独自の要因であるのか、言語能力や「時間的なこだわり」を反映するものなのかは定かではなく、今後の更なる検討が求められる。
著者
高橋 信一 田中 昭文 徳永 健吾
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.1273-1282, 2010 (Released:2010-08-05)
参考文献数
46
被引用文献数
2

2009年,日本ヘリコバクター学会から改訂ガイドラインが発表され,そこではすべてのH. pylori感染者に対し除菌を行うよう強く勧められるとされた.H. pylori胃炎を背景として,さまざまな上部消化管疾患や消化管以外の疾患が発症するが,除菌により組織学的胃炎の改善とその後発症する疾患の予防に結びつくことが期待されている.世界の標準除菌治療は,プロトンポンプ阻害剤(PPI)+クラリスロマイシン(CAM)+アモキシシリン(AMPC)もしくはメトロニダゾールによるものだが,CAM耐性菌による除菌率の低下が問題であり,近年,連続療法やラクトフェリンなどによる除菌率上乗せ効果が注目されている.
著者
高橋 信晴 八村 広三郎 吉村 ミツ
雑誌
じんもんこん2003論文集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.31-38, 2003-12-17

モーションキャブチャシステムによって得られる身体動作データは,無形文化財としての舞踊のデジタルアーカイブおよび舞踊の研究にも利用されるようになってきている.本報告では,舞踊の身体動作をモーションキャブチャによって計測したデータを対象として,類似している身体動作データを検索するための手法を提案し,主に日本舞踊の動作を対象とした実験の結果と評価について述べる.身体動作の類似性の定義,動作データの正規化の方法,全身での検索と身体の一部分のみに注目した検索などについて検討し,実験により良好な結果が得られることが確認された.
著者
高橋 信雄 茂登山 清文 安田 孝美
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 = ITE technical report (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, no.16, pp.71-74, 2014-03

CG画像と実写画像を合成する際,両者をシームレスにつなぎ合わせるには,CG画像の二次元フィルター処理が不可欠となる.通常CG制作の現場では,この処理を作業者の感覚に依存するため,CG実写合成の水準にはばらつきを生じている.本論文では,実写画像から撮像系の解像特性を取得し,それをCG画像の二次元フィルター処理に応用する手法を提案する.これにより,CG実写合成の際,簡便で正確な二次元フィルタリングが可能となる.
著者
中尾 信雄 小野寺 良次 稲澤 昭 別納 征欧 長谷川 信美 山内 清 六車 三治男 堀井 洋一郎 藤代 剛 林 国興 森下 敏朗 林 綾子 田原 秀隆 高橋 勝南 竹之山 愼一 上島 良介 目 和典 堤 孝彦 駒谷 謙司 置本 宗康 河野 謙宗 北爪 惣 佐藤 玲史 高橋 信也
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大学農学部研究報告 (ISSN:05446066)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.17-38, 2001-12
被引用文献数
2

本研究では、カンショ焼酎粕(濃縮液+脱水ケーキ)を主原料とし、大豆粕を副原料として製造した焼酎粕ペレット飼料の成長、飼料効率、肉質等に及ぼす影響を検討するため、期待体重60から115kgまでの交雑種(WL×D)による飼養試験を1回(実験1、加茂牧場、中部飼料株式会社)、期待体重60~115kgまで(実験2)、期待体重30から115kgまで(実験3)ならびに期待体重10から115kgまで(実験4<通しの試験>)のバークシャー種によるフィールド試験を計3回(永田種豚場)行った。試験飼料の焼酎粕含量率は、乾物当りで、加茂牧場(実験1)2.26%、永田種豚場(実験2)1.77%、永田種豚場(実験3)3.00%(期待体重30~60kg)、3.00%(期待体重60~115kg)、永田種豚場(実験4)2.90%(期待体重10~30kg)、2.42%(期待体重30~60kg)、2.26%(期待体重60~115kg)であった。対照飼料としては、市販飼料を用いた。得られた結果は以下の通りである。 (1)実験1の加茂牧場における期待体重60~115kg間の飼養試験では、試験区の平均1日増体量は対照区よりも約19%高かったが、平均1日飼料摂取量が対照区より約13%高くなったので、結果として飼料効率は試験区が対照区より約6%高い傾向を示すにとどまった。肉質等には試験区・対照区間に差は認められなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高かった。 (2)実験2の永田種豚場における期待体重60~115kgまでのフィールド試験では、試験区よりも対照区の方が、1日増体量で10%、飼料効率で15%ほど高くなった。これは、この試験に用いた配合飼料の焼酎粕含量が1.77%と他の試験に比べてきわめて低かったことが影響しているのかも知れない。なお、血液成分や健康状態には差は見られなかった。一方、行動面では、試験区において社会的序列の上下差が大きく、それによる耳かじりなどの異常行動が見られた。肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が高い傾向にあった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 (3)実験3の永田種豚場における期待体重30~115kg区間では、平均1日増体量は試験区が対照区よりも約10%高かったが、試験区の平均1日飼料摂取量が対照区よりも約7%高かったので、結果として飼料効率は試験区が対照区より約3%改善されたにとどまった。なお、血液成分や健康状態には差が認められなかった。 この試験の中の60~115kgの部分を抜き出してみると、この場合は、実験2の結果と違って、区内平均1日増体量は対照区よりも試験区が約10%高くなり、飼料効率も試験区で約5%改善された。なお、肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高い傾向にあった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 (4)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重10~30kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約21%も高かった。区内平均1日飼料摂取量は試験区・対照区間に差が認められなかったので、結果として飼料効率は試験区が対照区よりも約21%も改善された。 (5)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重30~60kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約6%低かった。区内平均1日飼料摂取量も試験区が対照区間より約6%低かったので、結果として飼料効率は試験区・対照区間に差は認められなかった。 (6)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重60~115kg区間では、区内平均1日増体量は試験区が対照区よりも約2%低かった。区内平均1日飼料摂取量も試験区が対照区に比べて約4%低かったので、結果として飼料効率は試験区・対照区間に差は認められなかった。 (7)実験4(通しの試験)の永田種豚場における期待体重10~115kg区間では、区内平均1日増体量は試験区・対照区間にほとんど差が認められなかった。区内平均1日飼料摂取量は試験区が対照区よりも約2%低く、結果として飼料効率は試験区が対照区よりも約3%改善された。通しの結果を総合してみると、離乳期子豚に対する焼酎粕ペレット飼料給与の効果が著しいと言える。肉質等に大差はなかったが、肉のビタミンE含量は試験区が有意に高かった。そして、肉の官能検査では、総合的好ましさは、試験区がよいと感ずる人が多かった。 以上、肉用豚肥育期の成長に対する焼酎粕ペレット飼料給与試験の結果を総合すると、焼酎粕ペレット飼料の給与は、市販の対照飼料並みまたはそれ以上の成長促進効果があると考えられる。また、焼酎粕ペレット飼料給与豚の肉のビタミンE含有率は、対照飼料給与豚の肉よりもほぼ有意に高まり、肉の官能検査では、総合的な好ましさが認められた。
著者
高橋 信幸
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.165-174, 2005-01-31

日本の対人社会サービスからスティグマを払拭するにあたって、なぜ「措置から契約へ」の転換が必要であったのか。本稿はこの問題意識の下、デンマークと日本を比較することでその解答を見つけようとしている。そのために、まずデンマークと日本のサービス利用の違いを比較し、その違いが生じる要因を分析した。さらに、これらの要因を取り除いて普遍的な対人社会サービスを実現するには、地域からの分権、協働、民主主義、教育が重要であることを指摘した。
著者
増子 正 李 在檍 高橋 信二 大澤 史伸
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

韓国における共同募金特徴を、①韓国共同募金会の組織、②募金プログラムの開発と事業支援、③説明責任 の3つの視点から整理して、韓国における共同募金のマネジメントの体系化を試みた。単に募金を集めて配分するだけでなく,配分を受ける組織が事業を遂行するための相談支援体制を持っていること。募金事業のマネジメントに関しては,募金戦略の作成から評価にいたるまでのPDCAサイクルが確立していることがわかった。
著者
八木 絵香 高橋 信 北村 正晴
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.444-459, 2007 (Released:2012-03-07)
参考文献数
17
被引用文献数
2 5

An action research project called dialogue forum has been conducted in this study. The essential constituent of the project is a series of repetitive dialogue sessions carried out by lay citizens, nuclear experts, and a facilitator. One important feature of the project is that the study has been conducted based on the qualitative research methodology. The changes in opinions and attitude of the dialogue participants have been analyzed by an ethno-methodological approach. The observations are summarized as follows. The opinions of the citizen participants showed a significant shift from emotional to practical representations along with the progression of the dialogue sessions. Meanwhile, their attitude showed a marked tendency from problem-statement-oriented to problem-solving-oriented representation. On the other hand, the statements of the expert participants showed a significant shift from expert-based to citizen-based risk recognition and description, and their attitude showed a clear tendency from teaching-oriented to colearning-oriented thinking. These changes of opinions and attitude have been interpreted as a coevolving rather than a single process. It can be stressed that this type of change is most important for the reestablishment of mutual trust between the citizens and the nuclear experts. In this regard “The Process Model of Coevolution of Risk Recognition” has been proposed as a guideline for developing a new scheme of public communication concerning nuclear technology. The proposed process model of coevolution of risk recognition is regarded to be essential for appropriate relationship management between nuclear technology and society in the near future.
著者
岬 暁夫 ブガーエフ エドガー パルフェーノフ ユーリ 菊池 柳三郎 宮地 孝 小西 栄一 YURI Parfenov EDGAR Bugaev エドガー ブガーエフ ユーリ パルフェーノフ PANFILOV A. BUGAEV E. SINEGOVSKI S BEZRUKOV L. BUDNEV N. POLITYKO S. 長谷部 信行 PARFENOV I. LAGOUTINE A. DEDENKO L. 三井 清美 藤井 正美 御法川 幸雄 高橋 信介 河野 毅 石渡 光正 井上 直也
出版者
政策研究大学院大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

本研究は、「超高エネルギニュートリノ天文学」という現在、存在していない研究分野を創出するための様々な基礎的な研究を試みるものである。「超高エネルギーニュートリノ天文学」の最大の特徴は、「光では原理的見ることの出来ない宇宙」を「ニュートリノで観測する」というところにある。それを可能するような必要な様々な基礎研究を行うのが本研究の目的である。まず、「超高エネルギーニュートリノ」を検出するには、「低エネルギーニュートリノ」の研究であるスーパーカミオカンデで用いられている通常の光電子増倍管では不可能である。これに代わる高性能半導体光検出器の開発が不可欠である。このため、現在、「ローカルフィードバック型素子」と「超格子型素子」の開発研究を行っている(論文番号14)。超高エネルギーニュートリノ反応は、超高エネルギーエレクトロン、超高エネルギーミューオンからのチェレンコフ光の測定を行うことによって検出される。そのためには、超高エネルギーエレクトロンの様々な状況における振る舞いが問題となる。このような観点から、プラズマ状態での挙動(論文番号1)、強磁場での挙動(論文番号3)、LPM効果の検討(論文番号8、9)の研究を行った。超高エネルギーミューオンに関しては、重原子核の制動輻射に対する影響(論文番号4)、LPM効果の影響(論文番号13)、ミューオンの輸送過程の研究(論文番号11)、を行った。雑音としての大気ミューオンの研究(論文番号13)、また、これらのニュートリノの検出には、チェレンコフ輻射の時間-空間分布の知識(論文番号10)、の研究が必要である。一方、「超高エネルギー・ニュートリノ」に対する理解のためには、それよりエネルギーの低い「高エネルギーニュートリノ」に対する実験的理解が必須であり、これに対する研究がバイカル湖で行われた(論文番号5、6、7)。以上で、「基礎研究」の第一段階が終了したと考える。
著者
高橋 信良
出版者
千葉大学
雑誌
言語文化論叢
巻号頁・発行日
vol.5, pp.A43-A74, 1999-03-31
著者
高橋 信一
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.550-555, 2003-12-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
5
著者
高橋 信行 佐々木 隆志 川原 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.213, pp.41-46, 2011-09-15

視覚障がい者がeラーニングを活用して効率的に学習できるようにするためには,ユーザビリティの高いWebページを提供する必要がある.著者らは,Webデザインがユーザビリティに与える影響を明らかにするため,全盲者,ロービジョン者,晴眼者を被験者とし,2種類のWebデザイン(表形式リンクメニュー,縦列形式リンクメニュー)において,ターゲットリンクを探しクリックする課題の遂行時間,フォーカス遷移記録,アンケート調査結果を分析することにより,実証的にユーザビリティの評価を行い,視覚障がい者向けのeラーニングを構築する際の配慮点について考察した.その結果,全盲者では晴眼者のようなデザインによる影響を受けなかった.ロービジョン者では,観測されたデータのばらつきが大きく,一定の傾向を見出すことはできなかった.
著者
高橋 信之 河田 照雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

これまで空腹時高脂血症が動脈硬化性疾患のリスク因子として重要であると考えられてきたが、近年、食後高脂血症の方が動脈硬化性疾患発症とより密接に関連していることが示され、食後高脂血症を予防・改善することが重要であると考えられている。しかし、これまでに小腸上皮細胞における脂肪酸酸化活性が食後高脂血症にどのような影響を及ぼすか検討されてこなかった。そこで本研究では、小腸上皮細胞での脂肪酸酸化活性を変化させる内因性・外因性因子の食後高脂血症に対する作用を検討した。その結果、内因性因子としてレプチンが、外因性因子として PPAR-alpha 活性化剤であるベザフィブレートが。小腸上皮細胞での脂肪酸酸化を亢進させることで食後高脂血症を改善することが明らかとなった。さらに PPAR-alpha を活性化する作用を有する DHA にも同様に食後高脂血症を改善する作用があることが明らかとなった。以上のことから、小腸上皮組織における脂肪酸酸化活性は、生体内への脂質輸送量を決定する上で重要であり、食品成分により食後高脂血症を改善することが可能であることが示された。
著者
山田 正 高橋 信博
出版者
東北大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

「漢方薬」は免疫増強作用などホスト側の体質の改善を主目的とし、結果として疾患を改善させようとするものが多い。その中でも日常的に「健胃薬」などとして用いられている漢方薬は、副作用の心配が少なく、口腔内局所投与によっても影響が少ないと思われる。そこで、本研究計画では、黄連や黄柏がもつ(1)各種歯周病関連菌の増殖に対する影響、(2)その作用様式、(3)有効成分、(4)プロテアーゼなどの菌体外酵素に対する影響などを明らかにし、これらの漢方薬の抗菌メカニズムを解明することを目的とし、以下の結果を得た。1.黄連・黄柏の水抽出物は歯周病関連菌Porphyromonas gingivalis、Prevotella intermedia、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Actinomyces naeslundiiの増殖を抑制した。一方、齲触関連菌であるStreptococcusとLactobacillusの増殖はあまり抑制しなかった。2.黄連・黄柏水抽出物の有効成分はベルベリンに代表されるアルカロイドであることが分かった。3.この抗菌効果の作用様式は殺菌作用であることが明らかになった。2.さらにPorphyromonas gingivalis、Prevotella intermedia、Actinobacillus actinomycetemcomitansの菌体外プロテアーゼを阻害することが分かった。しかし、プロテアーゼ抑制に必要な黄連・黄柏水抽出物の濃度は増殖阻害に必要な濃度よりも高かった。以上の結果から、黄連・黄柏は歯周病関連菌に対して抗菌作用を示すことが明らかになった。また、プロテアーゼ活性阻害効果があるものの、抗菌効果の本質は殺菌作用であることが推察された。
著者
西嶋 尚彦 鈴木 宏哉 大塚 慶輔 田中 秀典 中野 貴博 高橋 信二 田渕 裕崇 山田 庸 加賀谷 淳子 福永 哲夫 久野 譜也 松田 光生
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.213-224, 2003-08-01
参考文献数
37
被引用文献数
3 2

The purpose of this study was to confirm the causal structure model of muscle, motor and living functions utilizing structural equation modeling (SEM). As subjects, 103 community-dwelling older men and women, aged 65.7±6.9 years of age, participated in the study to measure muscle cross-sectional area, maximum voluntary contractions, muscle power, 4 physical performance tests, and 16 questionnaires regarding ability of activities of daily living. The causal structure model of muscle, motor and living functions was hypothesized to be a hierarchical causal structure. The causal structure model of muscle function was hypothesized to be a hierarchical causal structure consisting of 3 sub-domains of muscle mass, muscle strength, and muscle power. Data analysis procedures were as follows : a) testing of construct validity of muscle function variables using confirmatory factor analysis (CFA) in SEM ; b) testing of causal structure using SEM ; c) testing of factor invariance using multi-group analysis for gender. The highest goodness of fit indices was obtained in the causal structure model of muscle, motor and living functions (NFI=.928, CFI=.978, RMSEA =.061). The causal coefficient of muscle function to motor function was. 98 (p<.05), followed by .34 for motor function to living function. From the results of multi-group analysis, the measurement invariance model indicated the highest goodness of fit indices (TLI=.968, CFI=.977). It was concluded that the hierarchical causal relation was among muscle, motor and living functions, and in which muscle function was consisted of 3 sub-domains.