著者
片桐 渉 小林 正治 佐々木 朗 須佐美 隆史 須田 直人 田中 栄二 近津 大地 冨永 和宏 森山 啓司 山城 隆 齋藤 功 高橋 哲
出版者
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.213-225, 2020 (Released:2020-09-11)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

The Japanese Society for Jaw Deformities performed a nationwide survey from 2006 to 2007 and the results were reported in 2008. In the last 10 years, new surgical procedures and medical devices have been developed and brought major changes to surgical orthodontic treatment. Accordingly, we need to assess the current status of surgical orthodontic treatment.A nationwide survey of surgical orthodontic treatment between April 2017 and March 2018 was carried out and 99 surgical facilities and 64 orthodontic facilities were enrolled in the survey. The number of patients who received orthognathic surgery was 3,405, about 69% of whom were diagnosed with mandibular protrusion. Before the surgery, 3D-simulation was performed for about 40% of patients at both surgical and orthodontic facilities. Computer-aided design and computer-aided manufacturing (CAD/CAM) wafers were used at 12.1% of surgical facilities and at 17.7% of orthodontic facilities. Sagittal split ramus osteotomy (SSRO) was performed in 2,768 patients (85.5%) and Le FortⅠosteotomy in 1,829 patients (56.5%). Blood loss during the surgery was reduced compared with that in the previous survey. Autologous blood transfusion tended to be performed in cases as necessary such as surgery for maxilla and anemia of the patient. Duration of intermaxillary fixation and hospital stay were also shortened. This survey revealed the current status of surgical orthodontic treatment in Japan in comparison with the previous survey.

1 0 0 0 OA 農民要覧

著者
高橋孝太郎 著
出版者
岡島書店
巻号頁・発行日
1898
著者
古澤 優佳 斉藤 正一 千葉 翔 高橋 文
出版者
東北森林科学会
雑誌
東北森林科学会誌 (ISSN:13421336)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.66-70, 2016 (Released:2017-12-01)
参考文献数
22
被引用文献数
2

全国的に個体数が増加傾向にあるニホンジカは,多雪地帯のため冬季の生存が困難とされてきた東北地方の日本海側でも急速に分布を拡大しており,山形県でも目撃され始めた。このため,初期動態の把握を目的に,寄せられた目撃情報の内容や目撃地の立地環境を分析した。その結果,シカは全県に生息している可能性が高く,近年は庄内地方南部と西置賜地方で目撃が多い傾向が見られた。また,目撃地は,周囲が森林で近くに道路や河川がある平坦な耕地で,特に,開けていて見通しが良く人的利用が多い場所の傾向が高く,日中に森林から一時的に出てきた際に目撃されている可能性が高かった。
著者
村山 信雄 高橋 尚子 樋詰 俊章
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.61-64, 2005 (Released:2006-10-27)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

8歳齢, 未去勢雄の雑種猫に発熱, 体表リンパ節腫脹, 多発性関節炎, 顔面と耳介の脱毛を伴う落屑性紅斑, 肉球の角化亢進を認めた。皮膚病理組織学的検査で液状変性と真皮浅層および付属器周囲の単核球浸潤がみられた。関節X線検査で手根および足根関節に骨破壊像が観察された。血液検査で好中球増加症がみられたが, FeLVとFIVは陰性, 尿検査で特記すべき異常なく, 抗核抗体検査で明らかな陽性所見は認められなかった。以上より, 全身性エリテマトーデスの不完全型が疑われた。プレドニゾロン5mg/kgBIDで治療したが改善なく, トリアムシノロン4mg/kgBIDが奏功した。
著者
苅谷 剛彦 堀 健志 安藤 理 平木 平木 有海 拓巳 漆山 綾香 日下 田岳史 井上 公人 高橋 渉 中西 啓喜
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、公立-私立、大都市-地方という教育における分化の進行を背景に、地方の公立高校のはたす役割はどのようなものかを、ユニークな教育実践に取り組む公立進学校に焦点を当て、実証的に明らかにすることを目的に行われた。地方の公立進学高校は、大都市部の私立中高一貫校と同じ土俵にのって、大学進学競争を強化しようとしているだけなのか。地方のための/地方からの人材形成という機能を、どのようにとらえ、どのように実践しようとしているのか。そして、その成果は、生徒たちの実際の進路形成や価値意識の形成として、どのように現れているのか。本研究では、たんに大学進学の実績を上げることに汲々としている進学高校ではなく、教育改革のねらいにも符合する「プラスアルファ」の教育をも合わせて実践している地方公立高校を中心に取り上げ、総合的な調査研究を行うことによって、これらの問題を明らかにした。研究方法としては、特色のある教育を実践している地方の公立普通科高校を含む、11 校の高校に対する質問紙調査と、12校の高校を対象とした質問紙調査による。質問紙調査においては、同一対象者に対し、継続的な調査を行うパネル調査という方法を用いた。この方法を用いることで、高校時代の教育経験が、卒業後にどのような影響を及ぼしているのかを追跡することが可能になるからである。パネル調査として、高校3年次を対象とした生徒を、さらに卒業後1年目、2年目と二度にわたり追跡した。こうしたパネル調査を用いることで、プラスアルファの教育の効果を、時間をおいてとらえようとしたのである。これらの調査の結果、以下の知見が得られた。(1)地方から大都市の難関大学に進学することにより、地域間再分配政策に賛成しやすくなるというかたちで社会的責任が形成されること、(2)高校時代に学校行事に熱心に参加していた生徒ほど大学で自ら学んだり、成果を発表したりできていること、そして、(3)学校行事には出身階層下位の生徒が参加しやすいことを考慮すると、高校時代の学校行事には、階層下位の生徒が大学で学習しやすい環境を整えるという意味で階層間格差縮小の機能があるということである。これらの知見により、生徒たちの意識の差異を確認することで、高校段階における「プラスアルファ」の教育がその後のキャリア・社会生活(今年度は大学生活)に及ぼす影響を把握できたことになる。
著者
高橋 幸子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.306-308, 2013-03-30 (Released:2013-05-24)
参考文献数
6
被引用文献数
2

The Interpersonal Stressor Scale (ISS) was developed based on Takahashi and Matsui (2009), and its reliability and validity were examined. In Study 1, analysis of data from 204 undergraduates indicated that the scale consisted of 4 subscales: incur-rejection, incur-aggression, aggression, and rejection. The scale had sufficient internal consistency (α=.75∼.85). In Study 2, 200 undergraduates completed the newly developed ISS, and the data analyses showed sufficient construct validity of the scale.
著者
南部 泰士 南部 美由紀 佐々木 英行 桐原 優子 月澤 恵子 今野谷 美名子 高橋 俊明
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.88-96, 2012-07-31 (Released:2012-11-21)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

健康日本21最終報告書 (2011) により,「アルコール関連問題が特に増加していると推定される女性・高齢者の飲酒指標等の目標値の追加が考慮されるべきであり,今後有効な対策を立て,評価を行なうためには,必要な調査の実施,データの集積を行なう必要がある」と,今後の課題が述べられている。 本研究は秋田県横手市の農村地域に在住する高齢者448人 (男性206人,女性242人) について,飲酒習慣と生活機能・肝機能検査値に着目し,今後の一次予防活動における基礎情報の提供を目的に調査を行なった。男性は,1日にアルコールを21g以上摂取する人の,基本チェックリスト25項目中19項目の生活機能が低下していた。特定高齢者候補者の88.9%が,1日にアルコールを21g以上摂取していた。女性は,飲酒習慣とBMI・肝機能検査値に関連性はみられなかったが,特定高齢者候補者の1日のアルコール摂取量が多かった。 飲酒習慣は高齢者の肝機能検査値・生活機能と関連しており,要介護リスクを判断する指標になりうることが明らかになった。高齢期以前から,ライフサイクルに応じた,「節度ある適度な飲酒」に関する知識の普及を,より推進する必要があると考えられた。
著者
高橋 昭
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.724-730, 2009 (Released:2009-12-28)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

日本神経学会は1960年4月15,16両日福岡市において勝木司馬之助九州大学内科学教授を会長として第1回「日本臨床神経学会」総会を開催,1963年第4回総会(大阪)において「日本神経学会」と改称,2009年仙台市において第50回総会を迎えた.学会の機関誌『臨床神経学』は1960年10月に創刊号を発行,学会名は変更になったが,会誌名の変更はなく今日に至る.今日の「日本神経学会」の誕生には,多くの紆余曲折があり多難な道程であった.1902年には「日本神經學會」が設立されたが,精神医学関係者の会員が増加し,1935年に「日本精神神經學會」と改称された.この学会では勝沼精藏が神経学関係者として久しく孤城を守っていたが,1946年から冲中重雄らが加わり,1954年に同会の「神経学部門」が独立した.1956年には「内科神経同好会」が結成,1959年11月9日第5回内科神経同好会(東京)において「日本臨床神経学会」設立が承認され,1960年4月に「日本臨床神経学会」が設立された.
著者
中島 誠 高橋 武士 中木原 由佳 林 秀樹
出版者
一般社団法人 日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.155-165, 2022-02-28 (Released:2022-05-27)
参考文献数
24

Objective: Antibiogram preparation is important for the proper selection of antimicrobial agent in empiric therapy. It is recommended to prepare the antibiogram separately for inpatients and outpatients. However, the antimicrobial agent susceptibility of bacteria detected from an inpatient is thought to be different when detected at an early date after admission and after a certain period after admission.Methods: In this study, we defined the bacteria detected from an inpatient within 3 days after admission as “brought bacteria” and those over 3 days after admission as “bacteria detected after admission.” Antimicrobial agent susceptibilities of brought bacteria and bacteria detected after admission in our hospital between April 2018 and March 2019 were compared for Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, and Pseudomonas aeruginosa.Results: The occurrence rate of Escherichia coli producing an extended β-lactamase of bacteria detected after admission was found to be significantly higher compared with that of brought bacteria. The sulbactam/ampicillin susceptibility rate of bacteria detected after admission was significantly lower than that of brought bacteria. The occurrence rate of the two drug-resistant Pseudomonas aeruginosa detected after admission tends to be higher compared with that of brought bacteria.Conclusion: Our findings showed that the susceptibility rate of some drugs differed substantially between brought bacteria and bacteria detected after admission. Therefore, the inpatient’s antibiogram is thought to be prepared by separating bacteria detected at an early date after admission and after a certain period after admission, leading to the proper selection of antimicrobial agent in empiric therapy tailored to a patient’s number of days in the hospital.
著者
高橋 純一 大庭 伸也 熊野 了州
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

対馬、壱岐、北九州、大分に侵入した特定外来種ツマアカスズメバチについてミトコンドリアDNAの全長解析から国内に侵入した個体間には遺伝的変異は存在しないこと、自然分布地の中国、台湾、ベトナム、中国浙江省の個体と一致することがわかった。食性は樹冠に生息する昆虫類であることをDNAバーコーディング法により明らかにした。捕獲トラップは地上部よりも、樹冠10m付近が最も多く捕獲することができた。繁殖は、主に樹冠で交尾をするキイロスズメバチと交雑をしており、在来種に対して繁殖干渉を行っていることがわかった。
著者
高橋 良平 中川 紗央里 徳原 直子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.5, no.s1, pp.s40-s43, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
12

国の分野横断型統合ポータル「ジャパンサーチ」は、我が国の幅広い分野のデジタルアーカイブのメタデータを集約し、多様なコンテンツをまとめて検索・閲覧・活用できるプラットフォームである。ジャパンサーチでは、コンテンツの二次利用を促進するため、分かりやすい利用条件の表示等に取り組んできた。本発表は、ジャパンサーチの活用事例と機能について紹介した上で、ジャパンサーチ上の二次利用条件整備の取組を解説するとともに、データのオープン化に向けた課題及び事例について報告するものである。
著者
高橋 佐江子 笹代 純平 清水 怜有 鈴木 章 高嶋 直美 堀田 泰史 久々知 修平 深見 和矢 中嶋 耕平 奥脇 透
出版者
独立行政法人 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター
雑誌
Journal of High Performance Sport (ISSN:24347299)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.11-23, 2022 (Released:2022-05-22)
参考文献数
24

In order to investigate the effect of sports activities restriction during the COVID-19 pandemic on physical function among athletes, this study compared the physical measurements of athletes from immediately after lifting the restriction of activities with their measurements after returning to competition. The subjects were twenty-nine Japanese top-level athletes (male: 14, female: 15). Measurements of the upper limbs, trunk, and lower limbs were performed from the viewpoint of injury prevention. The results showed that in female athletes, the upper limb functions of external rotation at maximum elevation and scapular adduction, and lower limb muscle power and muscle mass were significantly improved after returning to competition compared to immediately after the lifting of restrictions. There was no significant difference observed in the trunk measurements of both male and female athletes. In the future, these results will be useful in conditioning athletes if sports activities are once again restricted.
著者
西田 祥啓 多賀 允俊 高橋 喜統 政氏 藤玄
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
pp.2022-015, (Released:2022-05-25)
参考文献数
20

薬学生教育において集中治療領域を学ぶ重要性は認識されているが,実際に集中治療領域の学生実習を実施している施設は多くはない.集中治療領域の実習内容は,集中治療を要する患者の薬学的管理に加えて集中治療室退室後の患者に対する薬学的管理も含むため,全ての薬学生が学ぶべきである.当院では集中治療領域の実習を講義とSGDを交えて2日間実施している.当院での実習は特に敗血症に対する薬物治療と臓器系統別評価を学ぶことに寄与し,実習生に集中治療領域の薬剤師業務への興味を与える可能性がある.また,集中治療領域における薬剤師業務の必要性は実習経験の有無に関わらず薬学生から認識されており,学習ニーズも高いため,学習機会の提供が望まれる.今後は学生実習内容の更なる充実と集中治療に関する卒後教育プログラムの継続により,重症患者に向き合える薬剤師育成を図っていく.
著者
池田 友和 大脇 渉 高橋 弘太
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-109, no.2, pp.1-6, 2015-10-31

スマートミキサーは,複数の入力信号を時間周波数平面に展開し,平面上の局所領域において非線形な混合処理を行うことで,使用者の優先させたい音を目立たせた混合出力を得ることのできる新しい音信号混合法である.従来のスマートミキサーは,音声と BGM の混合を対象とした局所的な処理であり,楽音同士の混合については検討されていなかった.本研究では,楽音同士の混合を対象として,スペクトルの全体構造に基づいた処理を行い,協和性理論を規範とし,調和の取れた混合出力を得るミキシング手法を提案する.提案手法でのミキシング結果を聴取実験と不協和度によって評価し,楽音同士の混合における,スペクトルの全体構造に基づいた処理の不協和感の緩和への有効性を確認した.その結果,440Hz 以下の半音音程の不協和な定常音について,不協和感の緩和効果があることが確認できた.
著者
高橋 良
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.233-253, 1983-06-15 (Released:2011-09-13)
参考文献数
78

The paranasal sinuses can be seen in animals higher than reptiles, and 13 different types of paranasal sinuses are known to exist in various animals. There is, however, no generally accepted concept regarding its entity and function.The author proposes the following view concerning the advent of the paranasal sinuses in animals and man.The maxillary sinus and the frontal sinus appear around the ethmoturbinate which is essentially an olfactory organ.In order to adapt to the erect position and to obtain a secure foundation for strong muscles of mastication, the facial bone has been gradually transformed, during which process secondary sinuses have come in to existence. The paranasal sinuses had been beneficial for lightening the weight of the head and for obtaining a buffer effect on impacts. Due to the advancements of visual organs in primates, the ethmoid bone had regressed to a smaller cavity.In man, further enlargement of the maxillary sinus occurred due to retraction of the facial cranium and enlargement of the molar teeth.In the process of hominization even further enlargement of the frontal and the sphenoid sinuses took place.The paranasal sinuses therefore seem to have developed during the process of advance of animals per se and particularly the advance of the olfactory organ, respiratory organ and the brain by means of both the allometry and the preadaptation phenomena.