著者
中川 秀敏 足立 高徳 高田 英行 山中 卓 監物 輝夫
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

従来ファイナンス研究では用いられなかった「圏論」という抽象数学のフレームワークに沿って、金融リスク尺度を見直して、確率的ジャンプを含む信用リスク事象等のモデル化、さらには一般的でリスク尺度以外にも多くの応用可能性を含んだ、一般性が極めて高い「圏Prob」という全ての確率空間を対象にもつ圏の導入に成功した。また、信用リスク、特に企業の倒産集中リスクの評価への応用を視野に、倒産等の発生強度の自己励起性・相互励起性を推定する新たな手法、および事業利益の確率変動モデルに基づく倒産確率の計算手法について、倒産履歴データベース等に基づく実証分析も通じて応用可能性を確認した。
著者
笠井 千夏 海部 忍 柿本 直子 畳谷 一 田村 靖明 田村 英司 土橋 孝之 高田 信二郎
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100973-48100973, 2013

【目的】当院は地域医療に貢献することを病院理念として掲げ,リハビリテーション部においても21年間継続し行政委託事業を実施している。当院では,平成18年度行政委託事業の一つとして「阿波踊り体操リハビリ編」を制作した。その後,対象者の症状や状態に合わせて選択できるよう「ロコモ編」,「寝たまま編」を制作するに至った。近年,運動器障害のために要介護状態となる危険の高い状態はロコモティブシンドローム(以下ロコモ)と呼ばれ,認知度が高まっている。本体操の構成は,徳島県の伝統文化である阿波踊りをアレンジし,阿波踊りの音源を基にした創作音楽に,当院セラピストが考案した5分間のリハビリ体操を組み合わせたものである。本体操は阿波踊りのイメージを残しつつ下肢運動機能向上と障害予防を目的としたストレッチ,筋力強化等を中心とした運動に焦点を当てた体操となっている。今回,「阿波踊り体操ロコモ編」を6ヵ月実施した結果を報告する。【対象及び方法】対象は当院が在所する吉野川市にて行政委託事業として実施されている介護予防教室に参加した106名(男性11名,女性95名:平均年齢74±14歳)である。対象者には阿波踊り体操ロコモ編を実施した前後において身体機能評価とアンケートを実施した。方法は阿波踊り体操ロコモ編を実施前と6ヵ月実施後に身体機能評価としてTimed Up &Go(以下TUG),Functional Reach Test(以下FRT),握力,膝伸展筋力(ANIMA Corporation社製μTas F-1)を理学療法士が測定した。その結果を統計学的分析にて,t検定(p<0.05)を用いて行った。また,実施前後に紙面でのアンケート調査を対象者に実施した。【説明と同意】対象者には研究の目的,内容,および個人情報の取り扱い関して十分に説明を行った上で同意を得て行った。【結果】介護予防教室実施前後を通して身体機能評価が可能であったのは69名であった。阿波踊り体操ロコモ編実施前後においてFRT,膝伸展筋力では若干の向上が認められたが,統計学的分析では有意な差は認められなかった。しかしながら,阿波踊り体操ロコモ編に対するアンケート調査では体操に対する感想にて「楽しかった」との回答が全体の86%,「楽しくなかった」が0%「どちらでもない」が13%,「無回答」1%と体操に対する印象は良かった。また,6ヶ月間の介護予防教室終了後『ロコモ編を継続したいですか』との質問に対しては「はい」が73%,「いいえ」が0%,「どちらでもない」が17%,「無回答」10%と体操の継続に対する意識の高さが認められた。【考察】阿波踊り体操ロコモ編における今回のアンケート調査で,本体操は満足度が高く,継続性が高いという前向きな回答を得られた。健康体操を継続するためには,それが楽しくなければ継続できない。阿波踊り体操ロコモ編は地元伝統文化の特性を活かした結果,親しみやすく,楽しんで行える体操であったと推測される。今後の課題として, 身体機能面での効果や実施回数の更なる検証が必要であると考える。また,本体操は日本運動器科学会学術プロジェクトの承認を受け,平成24・25年度事業として指導者の育成,更なる地域への普及活動に努める予定である。【理学療法学研究としての意義】本体操は地元伝統文化の特性を活かし,県下への普及を目的に考案され,実施した体操である。これらの働きかけは地域リハビリテーションを展開していく上で,有意義であると考える。
著者
濱田 良樹 飯野 光喜 近藤 壽郎 石井 宏昭 高田 典彦 佐藤 淳一 中島 敏文 村上 夏帆 清水 一 渡邊 英継 黒田 祐子 中村 百々子 瀬戸 皖一
出版者
一般社団法人 日本口蓋裂学会
雑誌
日本口蓋裂学会雑誌 (ISSN:03865185)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.286-291, 2000

1994年~1999年の6年間に,鶴見大学歯学部付属病院第一口腔外科ならびに関連施設で施行された顎裂部骨移植に関して臨床統計的観察を行った。その結果,以下のような結論が得られた。<BR>1)総患者数は86例で,11歳以下の症例が22例25.6%,12~17歳が32例37.2%,18歳以上の成人症例が32例37.2%を占めていた。<BR>2)生着率は97.7%で,早期経過不良の2例はいずれも成人症例であった。成人症例への対応として,骨移植後の感染源となり得る歯と歯周病の管理が重要と考えられた。<BR>3)受診の動機としては,顎裂に関する他科からの紹介が86例中80例93.0%で,そのうち矯正歯科からの紹介が最も多く72.5%であった。一方,当初他疾患を主訴に来院したものが6例あり,いずれも顎裂部骨移植に関する知識は皆無であった。今後,関連各科との連携強化と患者への積極的な情報提供が必要と考えられた。<BR>4)顎裂部骨移植に関連する併用手術としては,顎矯正手術のほか,デンタルインプラントの埋入,口唇外鼻修正術などが,主に成人症例に対して施行されており,成人症例における顎裂部骨移植の臨床的意義が示唆された。

1 0 0 0 教育行政

著者
高田休廣 小笠原豐光著
出版者
私製
巻号頁・発行日
1934
著者
清水 正樹 田端 麻紀子 平石 徹 高田 利彦 疋田 宗生 石原 和幸 中川 種昭
出版者
Japanese Society of Environmental Infections
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.155-161, 2006-09-28 (Released:2010-07-21)
参考文献数
12

In vitro歯周病関連菌biofilm形成モデルを構築し, 本モデルに対するポビドンヨード (PVP-I) を含む各種含嗽剤の殺菌力を検討した. ポリカーボネイトメンブレン (PCM) 上でActinobacillus actinomycetemcomitans Y4 (ATCC 43718) を単独培養することにより本菌biofilm像が, またA.actinomycetemcomitans Y4, Streptococcus oralis ATCC 10557およびFusobacterium nucleatum ATCC25586を混合培養することにより上記3菌種の混合biofilm像 (共凝集像) が観察され, 本歯周病関連菌biofilm形成モデルの構築が確認された.A. actinomycetemcomitansを1および3日培養することにより形成されたbiofilmに対して0.23%PVP-Iを3分間作用させた場合, 本菌の生菌数変化はそれぞれ-3.59および-3.39 (Δlog10CFU/mL) であり, 本菌biofilmに対するPVP-Iの殺菌力は0.02%塩化ベンゼトニウム (BEC) および0.002%グルコン酸クロルヘキシジン (CHG) と比較して強かった.また本菌biofilmに対して0.23%PVP-Iを1分間×3回/日繰返し作用させた場合, 5日目における本菌の生菌数変化はそれぞれ-4.85および-3.55 (Δlog10CFU/mL) であった.A.actinomycetemcomitans, S. oralisおよびF. nucleatumを1日混合培養することにより形成されたbiofilmに対して0.23%PVP-Iを3分間作用させた場合, 上記3菌種の生菌数変化はそれぞれ≦-3.00, -2.31および≦-1.50 (Δlog10CFU/mL) であり, 3菌種の混合biofilmに対するPVP-Iの殺菌力は0.02%BECあるいは0.002%CHGと比較して強かった. 以上, 歯周病関連菌biofilmに対してPVP-Iが有効であることが明らかとなった.
著者
高田 司郎 新出 尚之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.19, pp.57-60, 2009-02-26

従来のBDI logicは,Bratmanの「意図の理論」を基にした既存BDIモデルの範囲で,信念・願望・意図などの心的状態とそれら心的状態を保持・更新して目的を達成する振る舞いに関して,形式的な議論や証明を行うことができた.しかし動的な環境下の合理的エージェントの実現には,強化学習との統合などが要請される.そこで,確率的遷移と不動点オペレータの概念を導入してBDI logicを拡張したtomatoを用いて,強化学習で用いられる方策や有限MDPをtomatoの論理式として記述し,BDIと同じ論理体系で扱うことを可能にすることで,BDIと強化学習の統合方式を提案する.具体的には,強化学習の事例として「カヌーレーシング」をtomatoを用いて形式的に記述することで,厳密な議論や証明ができることを例示し,上記のように拡張された合理的エージェントの実現に,tomatoが有効であることを示す.Using traditional BDI logics, within the existing BDI model which based on the theory of intention by Bratman, we can formally argue or prove various properties of agents' mental states such as beliefs, desires and intentions, or behaviors of agents to achieve their aims while holding and updating their mental states. However, to construct rational agents under dynamic environments, additional capabilities such as integration with reinforcement learning are required. In this paper, we describe the notions used in reinforcement learning, such as policies and finite MDPs, as a formula of tomato, an extended BDI logic with probabilistic transitions and fixpoint operators. In this way, we propose a way to integrate BDI and reinforcement learning by enabling us to handle those two within a uniform logic. Specifically, using tomato, we provide a formal description of canoe racing as a case of reinforcement learning, and give some examples of strict arguments and proofs. It shows the effectiveness of tomato on realizing rational agents extended in the way described above.
著者
山口 敏之 花村 徹 高田 学 小松 信男 橋本 晋一 小山 正道
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.1611-1614, 2008-07-25
被引用文献数
2 2

症例は66歳,男性.39歳時,左乳房のしこりに気付き外来受診.生検により乳癌と診断され胸筋合併乳房切除術(Br+Mj+Mn+Ax)を受けた.病理学的にはScirrhous carcinoma,T1cn0M0 StageIであった.術後8年間の外来通院後診察は中断されていたが,術後12年目(51歳時)に久しぶりに外来受診したところ右乳頭直下に腫瘤が触知され穿刺吸引細胞診によりclassVと診断され,胸筋温存乳房切除術(Br+Ax)を受けた.病理学的にはSolid-tubular carcinoma,T1bn0M0 StageI,ER(+),PgR(+)であった.第1回目の手術から27年,第2回目の手術から15年経過した現在(66歳)も再発の徴候は認めていない.
著者
山口 敏之 花村 徹 高田 学 小松 信男 橋本 晋一 小山 正道
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.1611-1614, 2008-07-25
参考文献数
22
被引用文献数
2 2

症例は66歳,男性.39歳時,左乳房のしこりに気付き外来受診.生検により乳癌と診断され胸筋合併乳房切除術(Br+Mj+Mn+Ax)を受けた.病理学的にはScirrhous carcinoma,T1cn0M0 StageIであった.術後8年間の外来通院後診察は中断されていたが,術後12年目(51歳時)に久しぶりに外来受診したところ右乳頭直下に腫瘤が触知され穿刺吸引細胞診によりclassVと診断され,胸筋温存乳房切除術(Br+Ax)を受けた.病理学的にはSolid-tubular carcinoma,T1bn0M0 StageI,ER(+),PgR(+)であった.第1回目の手術から27年,第2回目の手術から15年経過した現在(66歳)も再発の徴候は認めていない.
著者
高田 礼人
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

フィロウイルスは霊長類に重篤な出血熱を引き起こし、その致死率は90%近くに及ぶこともある。マクロファージや樹状細胞および肝細胞はウイルスの生体内における標的細胞であり、これらの細胞への感染が病原性発現に関与していると考えられている。フィロウイルスの表面糖蛋白質GPはこれらの細胞に発現しているC型レクチンと結合してウイルスの侵入効率を上げることが知られている。本研究では、フィロウイルスのプロトタイプであるマールブルグウイルス(MARV)のC型レクチン介在性細胞侵入機構について、病原性の異なる2つの株を用いて解析を行った。MARVのGPを持つシュードタイプウイルスを、ヒトのガラクトース型C型レクチンhMGLまたは樹状細胞に発現するC型レクチンDC-SIGNを発現させたK562細胞に接種し、フローサイトメーターを用いてGFP陽性のウイルス感染細胞数から各細胞に対する感染価を測定した。霊長類に強い病原性を示すAngola株のGPを持つシュードタイプウイルスは、比較的弱い病原性のMusoke株のGPを持つものよりもレクチン発現細胞への感染性が高いことが判明した。また、547番目のアミノ酸(Angola株 : グリシン、Musoke株 : バリン)がレクチン介在性の細胞侵入効率を決定していることが明らかとなった。MARVの病原性とレクチン発現細胞への感染性との間に相関が見られたことから、C型レクチン介在性の細胞侵入効率はMARVの病原性に関与する因子の一つである可能性がある。同定された547番目のアミノ酸は細胞への吸着に重要とされているレセプター結合領域とは離れているが、fusion peptideの近傍である。したがって、レクチン介在性細胞侵入において、このアミノ酸がfusion peptideが露出するための立体構造変化や膜融合活性に重要であることが示唆された。
著者
小松 博史 天谷 英理子 清水 芳隆 高田 洋 中原 哲朗 岩崎 康
出版者
The Japanese Society for Pediatric Nephrology
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.43-48, 1996

経カテーテル動脈塞栓術 (TAE) により,保存的治療に成功した仮性動脈瘤をともなった腎裂傷の1小児例を報告した。患児は10歳の女児で,一輪車で転倒し腹部を打撲し,腹痛・嘔吐を主訴に当科へ入院した。腹部CT・腎動脈造影では,右腎前下内側部が断裂し,同部から前下方にかけ一部傍腎腔に及ぶ巨大血腫・尿腫を認め,その断裂腎組織への腎動脈分枝途中に仮性動脈瘤の形成を認めた。また,腎盂・腎杯の損傷も合併していた。仮性動脈瘤部位へのコイル塞栓およびその末梢へのゼラチンスポンジでの塞栓術を施行し,約4カ月後には血腫ないし尿腫の縮小を認めた。尿路系もほぼ完全に修復し,高血圧などの合併症も認めていない。腎は腹部臓器の中では最も外傷を受けやすく,特に小児では筋肉組織・後腹膜による保護が弱いことや,位置が低く胸郭の囲みが十分でないことからとくに注意を要する。その治療に関しては,軽傷例では保存的に,重症例では外科的に治療されるが,腎裂傷では治療の選択は意見が分かれている。TAEは,主な出血源が特定できる,尿路系の保存的修復が期待できる,あるいは仮性動脈瘤の形成を認める場合などに有効な治療法と考えられた。<br> 腎は解剖学的には後腹膜腔内にあり,筋膜や腎周囲脂肪組織に包まれ,下位肋骨,脊椎骨,腰筋群,腹腔内諸臓器に保護され,比較的外傷は受けにくい位置に存在する臓器である。しかし,腎動静脈によって腎茎部で固定されているため減速型の損傷に弱く,また,小児では,(1) 成人に比べ腹部における腎臓の容積が相対的に大きいこと,(2) 腎周囲の脂肪組織,腹壁の筋層や後腹膜が未発達で保護が弱いこと,(3) 腎の位置が比較的低く胸郭の囲みが十分でないこと,(4) 胎生期の分葉構造がしばしば残存しているため,分葉に一致して裂けやすいこと,などから外傷を受けやすく,特に異常腎は外傷を受けやすい<sup>1)~6)</sup>。その治療に関しては,軽傷例では保存的に,腎破裂・腎茎部損傷などの重症例では外科的に治療されることが多いが,腎断裂症では保存的治療か外科的治療かの選択は意見が分かれている<sup>5)~9)12)</sup>。今回,我々は転倒事故による腎裂傷に対して,経カテーテル動脈塞栓術 (Transcatheter arterial embolization,TAE) により,保存的治療に成功した1例を経験したので文献的考察を加え,報告する。
著者
山中 啓祐 大西 雅宏 高田 秀志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.18, pp.1-8, 2010-05-13
参考文献数
9

システム開発に導入されている知識共有のためのシステムは,開発作業以外に行わなければならない作業が多いために,継続して利用されないことが問題として指摘されている.本稿では,このようなシステムが継続して利用されるようにするために,開発者にとって負担の少ない知識共有環境について述べ,また,開発者の行動から,開発者の作業内容に関連のある知識を自動的に抽出する手法を提案する.本手法では,開発者の作業状況を考慮した協調フィルタリングを行うことによって,開発者の作業内容に関連のある知識を抽出する.また,提案する環境を用いることによって,仕様や設計の変更に対して迅速な対応が必要となるアジャイル開発においても,効率的な知識共有が可能になる.Knowledge sharing systems that have been introduced into system development can not be utilized continuously because such systems require developers to perform other tasks besides development work. This paper describes a knowledge sharing environment that requires a few developer's task and proposes a knowledge extraction method that can extract knowledge related to developer's tasks by utilizing the information from developer's activities. This method enables knowledge extraction related to developer's task by applying collaborative filtering in consideration with the developer's context. Furthermore, this environment enables developers to effectively share knowledge on Agile Development where the developers need to work on specification changes or design changes quickly.
著者
越山 健治 室崎 益輝 高田 祐孝
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.66, no.550, pp.217-223, 2001
被引用文献数
3

This paper is written about the relations between city planning and disaster prevention planning on five cases of destructive city fire -lida in 1947, Noshiro in 1949 and 1956, Tottori in 1952, Niigata in 1950- after World War II. It was cleared about following 3 aspects. 1 Relations between city planning and disaster prevention were changed for that dozen years. The planning theory of that term changed "Park, Parkways and Boulevard System". 2 Characteristics about city planning and disaster prevention planning were similar each other. 3 Speed and difficulty of land readjustments were different each other. Those cases show that regionality has effects on the operation process of city planning rather than planning process of city planning.
著者
横山 詔一 高田 智和 當山 日出夫 米田 純子
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.4(2009-CH-081), pp.33-40, 2009-01-16

日本規格協会・国立国語研究所・情報処理学会の3者連合体が経済産業省の委託を受けて制作した平成明朝体グリフ約6万字種のうち,字形デザインにおける変異が顕著で,かつデザイナーから学術的な検討を要請されることが多いデザイン差をいくつか取り上げ,認知科学と社会言語学の手法を援用しながら分析をおこなった。社会言語学的な調査データは,東京の下町と山の手,京都のほか,海外の台湾においても収集された。その結果,非伝統的な新しいデザインが好まれる傾向にあることが明らかになった。
著者
粟津 妙華 高田 雅美 城 和貴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.72-79, 2015-03-30

国立国会図書館では,所蔵する明治から昭和前期の近代書籍を近代デジタルライブラリとしてWeb上でページごとの画像データとして公開しているが,文書内容での検索を行うことができない.そのため,自動でのテキスト化が望まれている.その際,問題となっているのがヒストグラム法では除去できないルビであり,我々はすでに近代書籍に特化したルビ除去手法を提案している.しかしながら,その提案した手法は書籍に付加された版者や時代などの外部情報を利用しなければならず,近代デジタルライブラリのすべての外部情報を利用することはきわめて困難である.そこで本論文では,対象とする書籍画像から直接得られるデータをもとに,進化計算によってルビ除去式を生成し,近代書籍から自動でルビを除去する手法を提案する.In the web site of National Diet Library, the digital library from the Meiji era is open to the public. Since the early-modern Japanese printed books are given as image data, namely, full-text search is not available, automatic conversion to the text is needed. There is a major obstacle to the text conversion because of ruby, which is found in early-modern printed books. Ruby cannot be removed by the existing and traditional histogram method. Therefore, we have proposed a ruby removal method for early-modern printed books. Since the proposed method is based on the external information added to the books, the feasibility is very low. In this paper, we propose a new method to remove the ruby automatically from early-modern Japanese printed books by generating ruby removal formula by Genetic Programming using the training data based on the book images.
著者
奥津 朋彦 小林 誠 小出 容子 高田 貴虎 滝口 尚 山本 松男
出版者
Showa University Dental Society
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.165-172, 2007-09-30
被引用文献数
1

近年, 培養歯根膜細胞やそこから分取した組織幹細胞の歯周組織再生への応用は, より確実な歯周組織再生療法を確立するための一つの戦略であると考えられている.しかし, この細胞集団はヘテロであり, 現時点では種々の問葉系細胞の前駆細胞や問葉系幹細胞がどの程度存在するかを直接的に知ることはできない.そこで本研究では, このような細胞療法を確実なものにするための第一段階として, 培養ヒト歯根膜細胞 (HPL cells) の骨, 脂肪, 軟骨への分化能を, コントロールとして使用したヒト骨髄問葉系幹細胞との比較において定性的に評価した.その結果, HPL cells中には骨芽細胞様細胞が豊富に存在しており, また脂肪細胞前駆細胞も存在するもののその数は著しく少ないこと, 一方, 軟骨細胞前駆細胞の存在の可能性は著しく低いことが明らかになった.さらに, 脂肪細胞前駆細胞はHPL cellsから分取したalkaline phosphatase陽性細胞率の低い細胞集団に多く存在していた.