著者
中山 友之 山崎 俊彦 柴田 直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.248, pp.109-114, 2004-08-12

スイッチトカレント技術を用いて、低消費電力かつ小面積なCDMAマッチトフィルタを開発した。またチップ外とのインタフェースを電圧表現にするため、実用的な線形性を有するV-I,I-V変換回路を開発し、同一チップ上に実装した。V-I変換回路をブロック分けして配置するアーキテクチャと、カレントメモリに流れる電流量を低減する手法により、低消費電力で高速な処理を実現した。また、PN符号を巡回させるための低消費電力クロックオンデマンドシフトレジスタも開発した。256相関長のマッチトフィルタを試作することにより、チップ面0.54mm^2という低面積ながら、サンプリングレート8MSample/sec,電源電圧2Vで消費電力1.95mWであることを実証した。
著者
中山 友之 山崎 俊彦 柴田 直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.250, pp.109-114, 2004-08-12

スイッチトカレント技術を用いて、低消費電力かつ小面積なCDMAマッチトフィルタを開発した。またチップ外とのインタフェースを電圧表現にするため、実用的な線形性を有するV-I,I-V変換回路を開発し、同一チップ上に実装した。V-I変換回路をブロック分けして配置するアーキテクチャと、カレントメモリに流れる電流量を低減する手法により、低消費電力で高速な処理を実現した。また、PN符号を巡回させるための低消費電力クロックオンデマンドシフトレジスタも開発した。256相関長のマッチトフィルタを試作することにより、チップ面0.54mm^2という低面積ながら、サンプリングレート8MSample/sec,電源電圧2Vで消費電力1.95mWであることを実証した。
著者
麻田 治男 黒沢 由明 下辻 成佳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, pp.310-311, 1995-09-05

パターン認識の中でも文字認識は最も古くから実用化が進んでいる.文字認識の応用システムとしては汎用のOCR(optical Character Recognition)装置があり,この国内市場は93年度で約300億円,台数にして1万数千台に達している(矢野経済研究所調査).文字認識のもう一つの応用としては郵便物自動区分機があり,近年,手書き漢字認識による宛名読み取り区分機が実用化されている.この二つを見ると,ずいぶんと実用化が進んでいるようであるが,日本語ワードプロセッサの市場(年間約3千億円)と比べると,実用化の度合いは小さいといえる.文書・文字認識と類似技術である図面認識についても第二世代に入って既存図面の入力システムが電力会社などで実用に共されているが,まだ,市場規模を云々するほどは普及していない.また,オンライン文字認識は携帯情報機器などのペン入力に用いられ,期待されてはいるが,仮想キーボード入力のような代替手段に比べて優位な位置は占めていない.このように文書・文字認識の技術はそこそこの実用化はなされているが,長年にわたって伸び悩んでいるというのが実情である.一方では,文書・文字認識に関する国際会議やワークショップが新たに発足するなど,国際的な研究活動の高まりを見せており,社会の真のニーズに沿った研究の方向性を見極める必要がある.本稿は「認識技術の実用化を阻むもの」という大テーマの中で,文書・文字認識について応用範囲を拡大するために何をすべきかを述べる.
著者
曽根 秀昭 藤井 章博 根元 義章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.96, no.97, pp.41-48, 1996-06-17
被引用文献数
4

東北大学は,1995年2月に超高速のキャンパスネットワークシステムSuperTAINSを完成させ,l996年3月には拡充を終えた。マルチメディア環境が学内においても急速に進展しており,これに十分応えられるよう,また,将来に向かって発展,拡充していくことができるよう考慮し,仙台市内に分散する5つのキャンパス間にシングルモードの光ファイバをメッシュ型に張り,交換方式としては基幹部分をにATM方式を,支線部分にFDDI方式を採用した。すでに,広帯域伝送を必要とする様々な科学技術計算等のアプリケーションが利用され,これに伴う通信需要が急増してる。本稿では,ネットワークシステムの概要から,利用状況,および運用等について述べる。
著者
田山 健一 村田 博幸 丸山 勉 宇野 浩司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム
巻号頁・発行日
vol.102, no.458, pp.21-26, 2002-11-14
被引用文献数
4

サービスを経済的に且つ迅速に提供するためには,設備を効率的に利用することと申込みからサービス提供時間の削減を可能とする業務支援システム(OSS : Operation Support System)が重要である.光アクセス設備は,光通信装置,所内光ファイバ,所外光ファイバなどの設備特性・管理形態の異なる設備から構成される.これら設備の選定・再選定の順番(プロセス)制御が必要である.本稿では,選定におけるアクセス設備の特徴を抽出し,さらにPDS(Passive Double Star)方式における多様化するスプリッタ設置形態を選定の観点から分析し,効率的な選定プロセスを導いた.また提案プロセスは,所外スプリッタ配下2回線目の選定における選定・再選定処理を大幅に削減可能であり,所外スプリッタ設置形態の設備モデルにおいて,選定処理量を30%削減できることを示した.
著者
伊藤 憲治 平松 謙一 福田 正人 湯本 真人 越田 一郎 丹羽 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, pp.472-473, 1995-03-27

人間における言語理解、推論、学習などは、言語、認知、さらに思考過程の中心的な役割を果たしており、現在、情報科学、認知科学、神経科学、精神科学など多くの分野において、その脳内過程の解明、さらにその障害の診断や治療法の確立が望まれている。近年、これらの脳内の言語・認知過程に対し、従来の心理学的な手法やMRIなど主として脳の構造を明らかにするものに加え、脳波(EEG)や脳磁図(MEG)など脳の電気・磁気的生理活動をとらえるもの、PET、SPECT、機能的MRI(fMRI)など代謝活動をとらえるものなどによる脳の機能情報が得られ始めている。今後、さらに新たな脳の機能計測法の利用が期待される。これら高次脳機能およびその障害を把握するには、これら脳構造・生理・代謝情報の協同によって、言語・思考過程にかかわる脳内部の局在同定とその活動動態を三次元的に把握する必要がある。しかし、これらの情報は、たとえばEEGやMEGはミリ秒単位で脳・神経系の活動を可視化できるが皮質表面付近の活動情報が主なものである。逆にPET、SPECT、fMRIなどは、三次元の脳内部の活動情報が得られるが、分・秒単位で時間分解能が悪いなど、それぞれ機能情報に違いがある。また、それらの情報を計算機処理データをして扱う場合、画像モデルが異なるなどの問題があり、これまで、種々の脳関連情報を統一的に扱うことが困難であった。現在、言語と思考過程とその障害の解析、さらに新たな脳機能情報に対処できる臨床システムの開発を指向して、三次元脳機能局在を同定するための言語・認知検査課題と異種脳機能情報の解析プログラムを作成し、統合情報の動態を映像化するシステムの構築を始めている。ここでは、このシステムの構成を説明し、開発システムを用いた正常者および言語・思考の異常を示す精神神経疾患患者の観測とこれら脳機能情報に基づく言語・思考過程とその障害のモデル作成の試みを紹介する。
著者
山本 哲也 高橋 成子 花川 隆 浦山 慎一 福山 秀直 江島 義道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.143, pp.23-28, 2006-06-29

立体運動効果とは、前額平行面内において視軸について回転する2次元の視覚刺激によって、あたかも3次元の物体が運動しているかのように知覚される現象である。これを刺激に用いることによって、奥行き、運動、形態の3つの情報処理を分離することが可能である。本研究では、運動と形態が奥行き知覚に対してどのように寄与するかを明らかにするために、fMRI実験を行った。その結果、MT+、LO、V3Bを含む後頭側頭領域は、奥行きの抽出に重要な役割を果たしていることが示唆された。DIPSM、DIPSAを含む背側頭頂間領域は知覚された3次元物体の運動軌道の計算、V3A、V7、VIPSを含む腹側頭頂間領域は高次領域で高度な処理を行うための情報抽出に関わっていると考えられた。
著者
納谷 太 野間 春生 大村 廉 小暮 潔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.224, pp.5-10, 2005-07-25
被引用文献数
2

Bluetoothのデバイス検出機構を用いた屋内での近接位置計測法を提案する.屋内での位置推定技術は, 作業者の業務分析やモニタリング, ユーザの行動分析など, 種々の位置情報を必要とするアプリケーションにおいて重要な技術である.本稿では, 具体的な対象領域として看護・医療現場における業務分析を題材としてとりあげ, 1)ユーザの部屋レベルの近接情報の検知, および2)移動しているユーザや物の相互の近接情報を検知するための要求事項について考察する.Bluetoothのデバイス検出時の問合せにおけるパラメータを効率的に選択することにより1Hz以上のID交換が可能であることおよび, 受信信号強度検出とデバイス間の相互距離計測実験結果について報告する.
著者
葛岡 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.130, pp.147-149, 2010-07-08

CSCWの研究では、実験・観察、分析・評価、そしてシステムの試作・開発を繰り返すことが重要であると言われている。しかし、システム開発を専門とする研究者が十分な分析・評価をおこなうことは難しい。筆者らは社会科学者と共同研究することによって、質的分析と量的分析を行いつつ、繰り返し手法を実践してきた。この経験から、両方の分析手法を複合的に利用することが有効であると考えている。
著者
守倉 正博 梅比良 正弘 阿部 宗男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.105-111, 2001-02-01
被引用文献数
11

無線アクセスは, 比較的低コストで迅速にアクセスネットワークを展開できることから, インターネットアクセス等の広帯域サービスの早期展開手段, あるいは地域通信市場への新規参入者にとっての経済的なアクセスネットワーク構築手段として注目されている.本文では, 高速・広帯域化が進む無線アクセスの動向について述べるとともに, マイクロ波帯から準ミリ波・ミリ波帯を用いた各種無線アクセスシステムの例を紹介し, 無線アクセス技術を展望する.
著者
齋藤 洋典 柳瀬 吉伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.504, pp.65-70, 1999-01-19

小学校の国語教科書を対象として形容語彙の調査を実施した.まず, 日本語形態素解析システムChaSenを利用してテキストを形態素に区切り, 品詞情報を付加した.この品詞情報に基づいてテキストから抽出された形容詞表現をイ形容詞とナ形容詞とに分類し, 集計を行なった.教科書の形容語彙について, 見出し語数1009語の形容詞辞典と比較したところ, 教科書の語彙は辞書の22%を占めていた.次に, 個々の形容詞が有する語義ごとに感情的評価値(快-不快)を割り当て, 教科書の形容詞における評価値の分布を求めた.辞書における形容語彙の快-不快比率は27%vs.56%で, 不快の評価値を有する形容詞の種類が圧倒的多数を占めるのに対し, 教科書の形容語彙においては35%vs.40%であり, この傾向が緩和されていた.
著者
深津 真二 北村 喜文 正城 敏博 岸野 文郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.1905-1915, 2000-09-25
被引用文献数
10

広大かつ複雑な仮想環境内において, 利用者に自己位置や方向, 仮想環境全体の構造などを正確に認識させるためには, 仮想環境内の任意の位置から仮想環境を大局的に眺めた鳥瞰(かん)画像を利用者の視点から見た等身大画像とともに提示することが有効である.本研究では, 利用者の通常の視点(利用者視点)に加え, この仮想環境を大局的にとらえるための視点(鳥瞰カメラ視点)を自らの身体運動に関連づけて直感的に制御する手法として, 座標系対連動法を提案する.これは, 利用者視点と鳥瞰カメラ視点の動きを連動させる手法であり, 利用者の空間構造を理解しようとする行動に合致した直感的な方法により, 鳥瞰カメラ視点を制御することを可能とする.そして, 座標系対の連動を用いた仮想環境内ナビゲーションシステムを実装し, 鳥瞰カメラ視点の制御手法として従来手法を用いたシステムを比較対象に評価実験を行い, 提案手法の操作性と制御の直感性を評価する.
著者
秋山 いわき 瀧澤 直樹 大矢 晃久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.527, pp.9-16, 1999-12-21

著者らは狭開口のフェーズドアレイ(Narrow Aperture Phased Array: NAPA)を用いてパルスエコー方式により断層画像を映像化する新しい超音波イメージングを提案した。本研究では、計算機シミュレーションと実験によって本手法の有効性を検討する。シミュレーションでは従来のいわゆるBモード画像と比較して、分解能で3から4倍の改善が見られることを示す。また、実験では凹面音響レンズを用いて狭開口アレイを試作して、針先端の映像ならびにグラファイト粉末を寒天ゲルで固めた生体組織模擬ファントムの映像化を試みた。針先端の映像ではシミュレーションとほぼ同じ分解能の画像をえることができた。また、寒天ファントムの映像を示して本手法の有効性を確認した。
著者
Stokes Aaron J. Matsuda Hideo Hashimoto Akihiro
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.202, pp.111-116, 1999-07-22

In our previous work, we introduced a novel method for exchanging and querying complete genome data by representing them as structured documents. We defined an XML-based genome language called GXML, and a genome-oriented query language called GQL for making biologically meaningful queries on GXML genome documents. In this paper, we extend GQL with aggregate functions and sorting capability to further increase the usefulness of our method. We discuss the additional syntax and present several examples of biological queries that require aggregation. We are currently investigating algorithms for implementing the new constructs in a prototype system.
著者
Qiang Ma Kondo Hiroyuki Sumiya Kazutoshi TANAKA KATSUMI
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.202, pp.63-68, 1999-07-22

Broadcast-based information dissemination systems on the Internet are becoming increasingly popular due to advances in the area of web technology and information delivery. In this paper, we propose a concept and a way to construct a virtual TV channel, which is a user-defined (virtual) channel from existing push-based Internet channels. Our virtual TV channel is (1) to filter contents of multiple push-based Internet channels, (2) to merge selected articles from different channels, and (3) to present them by a TV-program-like GUI.
著者
吉村 ミツ 吉村 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.96, no.141, pp.81-90, 1996-06-28
被引用文献数
39

手書き文字の筆者認識の技術では、課題が識別型か照合型かで、使う情報がオンライン型かオフライン型か、手法がテキスト従属か独立か、で技術が利用される局面や、解決すべき技術上の問題が違っている。本報告では、その違いを解説した上で、筆者認識技術の現段階を素描する。続いて、この分野の技術を発展させ実用化に結びつけるために、解決しなければならない困難点を指摘し、解決の方向についての著者らの見解を述べる。
著者
西村 雅史 伊東 伸泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.11, pp.2473-2480, 2000-11-25
被引用文献数
26

ディクテーションシステムが実用となった今, 大語彙音声認識の研究対象は, 「読み上げ(read speech)」から自然で自由な発話(spontaneous speech)」へと移行しつつある.このような自由発話については過去に対話音声コーパスを利用して様々な観点からその性質が調べられてきた.しかし, 特に日本語に関してはそのデータ量が統計的手法に基づく大規模な音声認識システムを構築するには不十分であったこともあり, 自由発話の書き起こしを目的とするような大語彙音声認識システムの性能についてはあまり報告されていない.我々は自由発話の認識精度改善を目的として, 放送大学の講義音声を題材とした自由発話コーパスの整備を進めてきた.ここではこのコーパスの概要と, それを用いて作成した自由発話の大語彙音声認識システムの認識性能について報告する.実験の結果, 従来の読み上げを対象とするシステムでは51.5%であった講義音声の単語誤り率が, 16.4%にまで改善された.
著者
栗山 直人 鈴木 基之 伊藤 彰則 牧野 正三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.442, pp.55-60, 2006-12-15

PLSAは言語モデルの文脈適応に一般的に用いられる手法である.このPLSAの新しい利用方法を提案する.PLSA言語モデルの語彙を「話題語」「文型語」「汎用語」の3クラスに分割し,話題語PLSAモデルと文型語PLSAモデルを別々に学習・適応した後に3つのモデルを統合する.また新聞記事とCSJ間での品詞分類の出現パターン変化に基づいた,語彙分割基準の自動生成を提案する.評価実験では話題と文型の特徴が学習データで共起していないテキストについて,従来のPLSA言語モデルと比べ15.48%のperplexity削減が得られた.
著者
大森 博雄 浅井 孝浩 浅井 孝浩 松本 正 冨里 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.537, pp.37-44, 2002-01-02

移動通信において, 数十Mbpsの高速伝送を実現するためにはマルチパスフェージングによって生じる符号間干渉の影響を軽減する必要がある.筆者らは少ない演算量で良好な特性を達成する繰返し等化を用いた整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を提案してきた.本報告では遅延分散の大きな伝搬路において整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を用いた繰返し等化の有効性を確認するために様々な条件で計算機シミュレーションによる特性評価を行った.また, 遅延分散の大きな伝搬路において整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を用いた場合の効率的な等化手法について示し, 計算機シミュレーションによる特性評価を行い有効性を確認したので報告する.
著者
古家 賢一 片岡 章俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.1089-1099, 2005-10-01
被引用文献数
8

マイクロホンから離れた位置の音声を収音する場合, 部屋の残響により収音された音声が劣化する. この問題に対して従来, MINT法では残響抑圧のための逆フィルタ計算に事前のインパルス応答の測定が必要であり, 実用的ではなかった. 本論文では, 事前のインパルス応答測定を必要としないチャネル間相関行列と白色化フィルタを用いて残響抑圧を行うSemi-blind-MINT法を提案する. 提案手法では, 最も音源に近いマイクロホンのみを既知とし, 室内インパルス応答の事前測定の代わりに各マイクロホン入力間の相関行列を用いて逆フィルタ計算を可能とする. また, 音源信号が有色信号である音声のため性能が低下する点を, 収音された音に音声の平均スペクトルの逆特性をもつ白色化フィルタを用いることにより改善を図った. 実際の部屋において実験を行い, その結果, 提案手法では7dBの残響抑圧効果が確認でき, また, 遅延和アレー法による残響抑圧に比べても4dBの改善効果があった.