著者
本郷 広太郎
出版者
三田史学会
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.130-131, 1949-10

彙報
著者
山田 春雄
出版者
三田史学会
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.148(588)-149(589), 1951-04

彙報
著者
木下 博久 長谷川 修一 野々村 敦子 山中 稔
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.472-484, 2019-02-10 (Released:2019-12-24)
参考文献数
50
被引用文献数
1 3

流域スケールにおける斜面崩壊の潜在的危険度を評価することを目的として,谷密度のみを変数とする簡便な評価手法を提案し,その有効性,適用性を検討した.国土地理院発行2万5千分の1地形図及び10mDEMを用いた地形解析から谷線を抽出し,谷密度を算出した.谷線はコンターの平均曲率(H)から求め,H>0.1を閾値とすることで,谷地形としての再現性が高くなることを確認した.表層崩壊,土石流を主とする既往土砂災害を対象として,災害発生斜面の流域の谷密度と比較した結果,谷密度が高い流域ほど豪雨時に不安定となり崩壊が発生しやすい場所が多く存在すること,また,谷頭付近を発生源とする崩壊が多いなどの傾向が認められた.谷密度と崩壊頻度との関係は,0.5~1.5km2程度の流域において比較的良い相関(r=0.60~0.66)を示した.このことから,対象とする解析領域の大きさを考慮することで,本手法は表層崩壊や土石流といった斜面崩壊の危険度評価に有効な手法となり得ると考えられる.今後さらに既往災害事例との比較を重ね,また,地形地質的素因が谷密度に与える影響を考慮するなどで,様々な崩壊タイプに対する本手法の汎用性,適用性の拡大が期待される.
著者
毛束 真知子 河村 満 岸田 修司
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.278-282, 1995 (Released:2006-06-02)
参考文献数
12
被引用文献数
3 1

右半球病変により著明な失文法症状を呈した症例 (74歳,大卒の男性,右利き) の聴覚的文法理解を検討した。神経学的には左同名性半盲,左半身運動・感覚障害,神経心理学的には失語,左半側空間無視,構成障害が認められた。失文法症状は発話で明らかで,それ以外に復唱,音読,書字にも認められた。 ラジオの聴取に不便はなく聴覚的理解力の検査 (WAB ; トークンテスト) もほぼ満点であったにもかかわらず,われわれの考案した聴覚的文法理解 (主語判断課題) の成績は,同じ構文でも単語の意味的な関係により変動した。聴覚的理解が一見正常にみえるのは,本症例が蓋然性を手がかりにして単語の意味関係を理解することができるためであり,これは右半球病変による失文法症例の特徴である語彙能力が保持されていることと関係していることが推察された。さらに本症例では,一部の助詞 ( “で” など) の聴覚的理解が可能であった。これはこれらの助詞が,動詞の意味理解が可能であれば理解可能な助詞であるためと思われた。
著者
玄田 英典 中村 智樹 兵頭 龍樹 黒川 宏之 臼井 寛裕
出版者
東京工業大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2020-10-27

火星衛星の起源と形成過程の解明を目指した日仏共同研究体制の構築と強化を行う。研究代表者と分担者が年に1回程度1ヶ月間渡仏し、パリ地球物理研究所とパリ天文台にて、それぞれ、火星衛星の起源に関する理論研究と、火星衛星のスペクトルに関する分析と観測を行う。また、宇宙望遠鏡(Twinkle)を用いたフォボスとデイモスの観測も行う予定である。
著者
万代 光一 森脇 昭介 土井原 博義 中西 慶喜 元井 信 池尻 公二
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.711-716, 1990-07-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
22

各種臓器に発生するblastomaの形態学的共通点あるいは組織発生を明らかにするために, 腎芽腫2例, 肝芽腫1例, 肺芽腫1例および成人の卵巣中胚葉混合腫瘍2例と肝芽腫様の変化を伴つた肝細胞癌の1例を対象とし, 形態学的観察を行うとともに, 上皮系および間葉系組織マーカーについて免疫組織化学的検討を行つた.腎芽腫と肝芽腫は小児例であり, 肺芽腫と中胚葉混合腫瘍は, 成人に発生した. 肺芽腫と中胚葉混合腫瘍は, 形態学的および免疫組織化学的に類似し, 肺芽腫は未分化間葉細胞起源であることが示唆された. 腎芽腫のblastema様細胞にはS-100免疫活性が証明された. また, 部分的に肝芽腫様に組織形態が変化した成人肝細胞癌の1例が経験された.
著者
村上 隆
出版者
東京音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02861518)
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-25, 1991-12-20
著者
吉田 右子 坂田ヘントネン 亜希
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.108-124, 2020

<p>本研究はフィンランドの作家と図書館のための公的支援システムに焦点を当てて,公共図書館と関連づけられた(1)図書館助成金制度(2)貸与補償制度(著作権補償制度)(3)資料購入・購読補助制度を,フィンランド文化政策全体を射程に入れて検討した。分析の結果,これらの助成制度の意義として,創作者側の文化創造を保障することで文芸の幅と厚みを担保し受取側の多様な文化へのアクセスを保障する基盤を創出していること,少数話者言語であるフィンランド語の文芸を活性化し保護する役割を担っていることの2点を導出した。</p>
著者
三原 宏之 高木 利彰
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.1451, pp.88-89, 2000-03-18
著者
佐藤 辰雄
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短大評論 (ISSN:03897680)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.19-27, 1988-02-01
著者
小島 健
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.37-52, 2008-03

欧州統合の歴史は中世にまで遡って考えることもできるが,現在のEUの原型が形成されたのは第二次大戦後の復興の後半局面にあたる1950年代前半のことである.1952年の欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)の設立がそれである.本稿の目的は,ECSC設立前の欧州統合運動を考察することにある.欧州諸国政府が統合に向かって動くには,1945年の終戦後の民間における統合運動が大きく影響していた.しかし,従来の統合史研究は政府間ないし各国経済間の関係の分析に焦点が当てられ,非政府組織による欧州協調の動向に関心を払ってこなかった.こうした研究上の空白から,なぜ1950年代に入って大陸ヨーロッパ諸国政府が経済統合に向けて急速に舵を切ったのか,その背景にどのような人物や団体が影響を与えていたのかが明らかではなかった.本稿で考察する欧州経済協力連盟は,ヨーロッパの自由主義的政治家,経営者を中心として1940年代後半に結成され,経済統合についての研究,政策提言を行い,欧州統合を経済面から進める潮流を形成した.本稿では同連盟の設立期における活動を検証し,欧州統合が経済面で進展した背景の一端を明らかにする.