著者
池川 洋二郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.30-41, 2022 (Released:2022-03-20)
参考文献数
47
被引用文献数
1

地球温暖化対策のオプションであるCCS(Carbon dioxide Capture & Storage)におけるCO2地中貯留に関して,当社の第2選択肢としてCO2ハイドレート貯留を研究している.これまでにCO2ハイドレート貯留のポテンシャル海域や貯留可能量などを報告している.さらに,CO2ハイドレート貯留は,海底下地層の温度・圧力が支配することから,日本周辺海域の約175万点のデータを海水温–圧力関係に整理し,太平洋と日本海について,それぞれ定式を本報告に示した.ここにおいて,海水と海底面の接触点の温度が一致する場合,これらの定式は海底面の温度の推定に利用できると考える.
著者
山川 聡
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.114-121, 2016 (Released:2016-11-15)
参考文献数
14

重症浮腫を伴うネフローゼ症候群の中で,急性腎障害を来すNSAKI 症例をしばしば経験する。当院で経験したNSAKI の4 例においては,FENa やFEUN は異常低値であり,Na/K exchange index やレニン活性の上昇を認めた。加えて,高血圧や下大静脈径,hANP/BNP の増加があった。腎実質の浮腫に伴う腎虚血からレニンアンギオテンシン系の亢進が起こった結果, “腎血管の虚血” と“体血管の溢水” とが同時に存在するアンバランスな病態が引き起こされたと考えた。腎不全状態が半年以上続いたにも関わらず回復したNSAKI 症例の検討では,FENa の異常低値の持続から「腎前性腎不全とそれに反応できる尿細管機能の残存」,腎病理からは「尿細管の血流障害により急性尿細管壊死を呈している可逆的な状態」が想定された。NSAKI の治療としては腎実質の浮腫をとることが重要であり,濃厚アルブミン投与と利尿剤併用が考慮されるべきである。
著者
山口 智 杉山 一彦 岡村 達憲 山崎 文之 梶原 佳則 有田 和徳 栗栖 薫
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.12, pp.783-788, 2001-12-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
19

1977年10月-2000年9月までの間に広島大学脳神経外科で入院・治療を行った脳幹グリオーマ12症例について検討した.内訳は男性5例, 女性7例で, 診断時の平均年齢は27歳であった.腫瘍の局在は橋が10例, 延髄が2例であり, 6例で手術が, 全例で放射線療法, 化学療法が行われた.全体の再発期間中央値は26週で, 生存期間中央値(median survival time ; MST)は71週であった.調査時点で11/12例が死亡していた.死亡例について, MSTより長期にわたり生存したもの(long-term survivors ; LTS), MST以下の生存期間のもの(short-term survivors ; STS)に分けて各群の特徴について検討した.成人は小児よりLTSが多い傾向にあり, 診断時のCTもしくはMRIにて造影効果の認められるものではSTSが多い傾向にあった.また, 診断に至るまでの初発症状の継続期間が1カ月以下のものではSTSが多い傾向にあった.
著者
二文字屋 脩
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第52回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.46, 2018 (Released:2018-05-22)

本発表は、タイ北部で唯一の遊動狩猟採集民と知られるムラブリ(the Mlabri)を事例に、脱狩猟採集民化を経験したポスト狩猟採集民に対する原始豊潤社会論の妥当性を検証するとともに、生産様式から議論されてきた原始豊潤社会論を、思考様式や交換様式といった視点から再考するものである。
著者
七代鈴木与平伝刊行委員会編
出版者
鈴与
巻号頁・発行日
1996
著者
濱中 淳子
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は,「進学校」や「名門校」と呼ばれる高等学校が、その学校生活を通じてどのような人材を育成してきたのかについて,実証的に明らかにすることを目的としたものである.進学実績で名が広く知られている公立の高等学校(神奈川県立湘南高等学校)に調査協力を依頼し,郵送数7,840、有効郵送数7,777、回収数1,775という規模の卒業生調査を実施した.分析においては,過去に別の研究プロジェクトで行った他の進学校卒業生調査のデータとの比較も試みた.そのなかで,公立三年制と私立中高一貫校の共通点ならびに相違点の抽出等を行っている.
著者
芳山 拓 坪井 潤一 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.858-871, 2018-09-15 (Released:2018-10-19)
参考文献数
23
被引用文献数
4 5

適切な管理の下での希少魚を対象とした遊漁は,遊漁者の消費を通じて希少魚を保全する社会的・経済的根拠を強める。本研究では,北海道然別湖におけるミヤベイワナ遊漁と,朱鞠内湖におけるイトウ遊漁において,遊漁者の消費実態を明らかにした。どちらの湖ともに,全国各地から遊漁者が訪れていた。遊漁者がそれぞれの湖で釣りをするために消費した金額は,然別湖では年間3,328万円,朱鞠内湖では4,156万円と推定された。このうち,交通費以外はほぼすべて遊漁料や宿泊滞在費として釣り場近隣地域で消費されたと考えられた。
著者
苅谷 剛彦 堀 健志 安藤 理 平木 平木 有海 拓巳 漆山 綾香 日下 田岳史 井上 公人 高橋 渉 中西 啓喜
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、公立-私立、大都市-地方という教育における分化の進行を背景に、地方の公立高校のはたす役割はどのようなものかを、ユニークな教育実践に取り組む公立進学校に焦点を当て、実証的に明らかにすることを目的に行われた。地方の公立進学高校は、大都市部の私立中高一貫校と同じ土俵にのって、大学進学競争を強化しようとしているだけなのか。地方のための/地方からの人材形成という機能を、どのようにとらえ、どのように実践しようとしているのか。そして、その成果は、生徒たちの実際の進路形成や価値意識の形成として、どのように現れているのか。本研究では、たんに大学進学の実績を上げることに汲々としている進学高校ではなく、教育改革のねらいにも符合する「プラスアルファ」の教育をも合わせて実践している地方公立高校を中心に取り上げ、総合的な調査研究を行うことによって、これらの問題を明らかにした。研究方法としては、特色のある教育を実践している地方の公立普通科高校を含む、11 校の高校に対する質問紙調査と、12校の高校を対象とした質問紙調査による。質問紙調査においては、同一対象者に対し、継続的な調査を行うパネル調査という方法を用いた。この方法を用いることで、高校時代の教育経験が、卒業後にどのような影響を及ぼしているのかを追跡することが可能になるからである。パネル調査として、高校3年次を対象とした生徒を、さらに卒業後1年目、2年目と二度にわたり追跡した。こうしたパネル調査を用いることで、プラスアルファの教育の効果を、時間をおいてとらえようとしたのである。これらの調査の結果、以下の知見が得られた。(1)地方から大都市の難関大学に進学することにより、地域間再分配政策に賛成しやすくなるというかたちで社会的責任が形成されること、(2)高校時代に学校行事に熱心に参加していた生徒ほど大学で自ら学んだり、成果を発表したりできていること、そして、(3)学校行事には出身階層下位の生徒が参加しやすいことを考慮すると、高校時代の学校行事には、階層下位の生徒が大学で学習しやすい環境を整えるという意味で階層間格差縮小の機能があるということである。これらの知見により、生徒たちの意識の差異を確認することで、高校段階における「プラスアルファ」の教育がその後のキャリア・社会生活(今年度は大学生活)に及ぼす影響を把握できたことになる。

1 0 0 0 OA 還魂録

著者
森鴎外 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1917
著者
加用 信文
出版者
土地制度史学会(現 政治経済学・経済史学会)
雑誌
土地制度史学 (ISSN:04933567)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.1-23, 1973-01-20 (Released:2017-10-30)

It is aimed to prove that both of the Marc Bloch's proposition on wheat mowing in the feudal age and the Albert Soboul's proposition on it in the Agricultural Revolution can not be applied to English Agriculture which has accomplished Agricultural Revolution most successfully. The main literatures cited in this are twenty six papers about the wheat mowing in the "Museum Rusticum et Commerciale" which have never been cited before, and farming books written by Walter of Henry, by Fitzherbert, and by W. Marshall, as well as "Sketches of Rural Affairs" . It is hoped that the paper makes contribution to the study on technology and farm work as related to the modernization of English Agriculture. I. Taking notice to "eteule" (the right to use haulms), M. Bloch insisted that common scythes were used only on pasture, while sickles were done in "ble" by force. The author's comments on the Bloch's proposition are as follows. (1) Bloch took no account of differences in the use of straws and cereals between "wheat" as winter crop and "barley" as summer crop in his study on the right to use haulms. (2) The following two systems were found in old farming books; the "wheat-sickle-reap" system and the "barley-scythe-mow" system. There were remarkable differences between them, as to the reaping tool and the method of reaping. (3) Reaping 'high' was not due to the use of sickle by force but to the fact that it was more favorable for farmers to reap high than to mow. There were six main reasons for it, such as weed control, preventing gleanings, working system, work intensity, working efficiency, and field conditions especially between furrows and ridges. (4) Though farmers had the right of use of haulms it was not the cause of reaping 'high'. As the straws of barley and oat were the most important roughage for livestock in winter in the medieval times, it was groundless to insist their restriction by the rural community. In short, the Bloch's proposition had a fatal weakpoint that it did not deal with the relationship between the reaping method and the farming system. Though his proposition had a splendid idea on farming technique, it was impossible to find the original literature from which the idea came. II. Following the Bloch's proposition, A. Soboul proposed that the harvesting method changed from reaping 'high' into mowing by cradle-scythe during the agricultural revolution. The Soboul's proposition was examined by refering to the farming books in that period. The papers of the disputes on the wheat mowing described the new scythe-especially Hainault scythe-by refering to it's structure, the working method, the efficiency as well as the comparison of advantages between reaping 'high' and mowing based on the field experiment. The comparison was done in terms of the economic conditions, while the practical technological conditions were not studied which were necessary for popularization. The harvesting process of wheat was composed of the organically systematized processes, done by human labour, such as reaping, gathering and binding and it was influenced by cropping systems and various field conditions. Therefore, it was very difficult to change the process of cutting alone with no influence on other processes. And also the condition still continued that reaping 'high' was more favorable than mowing, even if a farmer had to pay high wages for the work. It was difficult to find enough materials to prove the fact above mentioned, except the report on harvesting and it's regional characteristics by W. Marshall. There was no description on it on the County Reports, too. It could not be proved that there was the change in farming from reaping 'high' by sickles to mowing by improved scythes from the end of 18th(View PDF for the rest of the abstract.)
著者
井手 広康
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.246-253, 2021-08-21

平成 30 年告示高等学校学習指導要領において,教科「情報」は,これまで選択必修科目であった「社会と情報」と「情報の科学」が必修科目「情報Ⅰ」に統合される.令和 3 年 4 月から 5 月にかけて,令和 4 年度より開始される「情報Ⅰ」の教科書の見本本が各教科書会社より全国の高等学校へ送付され Python,JavaScript,VBA,Scratch の 4 つプログラミング言語が使用されていることが判明した本研究では,大学入学共通テスト「情報」サンプル問題の第 2 問「プログラミング」に出題されたプログラムを踏まえて 4 つのプログラミング言語及び各教科書の比較を行った.その結果,授業でいずれのプログラミング言語を使用する場合においても,少なくとも DNCL(共通テストに使用されている疑似言語)に関する事前の演習は必要であることがわかった.またサンプル問題のプログラムに使用されたプログラミングに関する 15 個の項目に対して,すべての教科書が網羅できていないことがわかった.
著者
小林 達矢 竹中 裕人 立松 典篤 井上 倫恵 白井 祐也 野口 泰司 野嶌 一平 杉浦 英志
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12154, (Released:2022-05-20)
参考文献数
34

【目的】ロコモ度1と判定された地域在住高齢者の身体機能評価の特徴を明らかにし,ロコモ度1以上に対する身体機能評価のカットオフ値を探索すること。【方法】2019年に名古屋大学近郊自治体で行われた健診事業に参加した65歳以上の高齢者182名を解析対象とした。対象者を非ロコモ群,ロコモ度1群に分け,2群間で身体機能評価との関連性を分析し,有意な関連がみられた因子についてロコモ度1以上に対するカットオフ値を検討した。【結果】ロジスティック回帰分析の結果,開眼片脚立位時間がロコモ度1と有意な関連を示した(p<0.01)。ロコモ度1以上に対する開眼片脚立位時間のカットオフ値として17.0秒が示唆された。(AUC=0.66, 感度:42%,特異度:88%)。【結論】ロコモ度1と最も関連する身体機能評価は開眼片脚立位時間であることが示唆された。ロコモ度1以上に対するカットオフ値として開眼片脚立位時間17.0秒が示唆された。
著者
桑門 秀典
出版者
神戸大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

サブリミナルチャネルを用いると,ディジタル署名の中に秘密情報を隠すことができる.署名者はその秘密情報の存在を第三者に知られることなしに送信できるので,悪用される可能性がある.しかし,もし秘密情報が存在する場合,そのディジタル署名を中継する者が,その秘密情報を破壊するような操作が可能であれば,全てのデータにその操作を施すことによってサブリミナルチャネルによる通信を防止することができる.このような操作が可能であるようなディジタル署名方式を開発し,実用化の検討を行うことが本研究の目的である.1.提案するディジタル署名方式の効率の向上:合成数を法とする平方根を求める困難さに安全性の根拠をおく使い捨て型ディジタル署名を基にして,サブリミナルチャネルの悪用を防止できるディジタル署名方式を考案した.この方式は,極めて効率が良く,現在の計算機上での実装も容易である.一般的に自己ランダム帰着という性質をみたす問題の中で,一方向性をもつ問題を利用した使い捨て型ディジタル署名は,効率が良く,かつサブリミナルチャネルの悪用を防止できるディジタル署名方式に変換できることがわかった.2.提案方式の安全性の検討:提案方式の安全性は,妥当な計算量的困難性な仮定に基づいている.悪意のある署名者が秘密情報をディジタル署名に隠したとしても,それが受信者に伝わる確率は,無視できる程小さいことがわかった.3.提案方式の実用化の検討:提案方式の実装は容易であり,計算に要する時間も短い.ただし,転送すべきデータが比較的多いので,低速なネットワークでは支障がでる可能性がある.しかし,近年の高速ネットワークの整備を考慮すれば,この欠点はあまり問題にならないと考えられる.

1 0 0 0 史籍集覧

著者
近藤瓶城 [原編]
出版者
臨川書店
巻号頁・発行日
vol.第11冊, 1967

1 0 0 0 東光少年

出版者
東光出版社
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, 1950-04