著者
横山 和仁
出版者
日本民族衛生学会
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.207-207, 2016-11-30 (Released:2016-12-26)
著者
神山 眞 小出 英夫 沢田 康次 秋田 宏 千葉 則行
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.7_428-7_443, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
28
被引用文献数
2

本文は国土地理院が全国に展開しているGPS観測システムGEONETによる地震時地殻変動から求めた地盤の地震時ひずみの特性を二つの代表的な地震を対象として述べるとともに、それらの地震により生じた土木構造物の地震被害との関係を考察したものである。対象とした地震は2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)と2008年岩手・宮城内陸地震(M7.2)である。被害地点の分布は地盤ひずみ分布と相関があり、10-4.7~10-4.5の最大せん断ひずみレベルが土木構造物被害発生の一種のしきい値を与えることが指摘される。
著者
加納 政芳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.210-210, 2011

Babyloidは,高齢者に世話されるロボットであり,これにより高齢者の心理的苦痛を緩和することを目的としている.Babyloidは,一般的なロボットが目指すような人と同じように「すべての作業できるように」ではなく,「なにもできないように」設計した.ただし,泣く,機嫌が悪くなるなどの生理的・心理的状態を表出することを通して,空腹や暇などの自らの状態を他者(高齢者)の助けによって改善しようとする(自己充足性を満たそうとする)ことはできる.このような,自己充足性を通したインタラクションによって,高齢者とBabyloidの間に一種の信頼関係を築き,高齢者の精神状態を安定・改善させることを考えた.
著者
伊吹 裕子
出版者
静岡県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

多環芳香族炭化水素(benzo[a]pyrene(BaP))と紫外線(UVA)の免疫機能への複合的影響を検討するにあたり、まず培養細胞(ヒト正常皮膚細胞、ヒト白血病細胞)さらに、DNA修復に関与する分子Ku80の欠損株(CHO-K1,xrs-5)を用いてin vitroにおけるその影響を検討した。BaP、UVA単独では影響が認められないが、それら2つを複合作用させると非常に強い毒性が認められた。xrs-5細胞ではCHO細胞に比べ有意な毒性の亢進が認められたことから、BaP, UVAの複合作用によりDNA二本鎖切断がおこっていることが示された。また、発がんの代表的な指標とされる酸化DNA、8-oxo-dGの産生が有意に上昇していた。これらの結果は、BaPとUVAの複合的影響による細胞毒性上昇から免疫能低下の可能性を示唆するばかりでなく、DNA損傷からの皮膚発がんの誘発を示唆するものであった。そこで、マウスを用いたin vivo実験を行った。マウス背中皮膚にBaPを塗布後、さらにUVAを照射し、その後の免疫能の変化をDNFBを抗原とする遅延型過敏症contact hypersensitivity (CHS)の誘導能を指標に検討した。BaP、UVA単独ではCHSの誘導能は変化無かったが、複合処理では明らかなCHSの低下を示した。その低下は、照射側および照射側とは逆の腹側にDNFBを塗布した場合両方とも引き起こされた。さらに、DNFBを接触させる時間をBaP, UVA処理後1,3,5日間と変化させると、1日後よりも3,5日後の方が強いCHS誘導の低下を示した。しかしながら、BaPとUVAの処理回数を複数回に増やしても、CHSの誘導能の低下の度合いは変化しなかった。以上の結果は、BaPはUVAと複合的に働くことにより強い免疫低下を誘導すること、その低下は局所にとどまらず、全身性の低下をも引きおこすことが判明した。また、影響は少なくとも照射後5日間は継続することが示された。

2 0 0 0 OA 小児脳波

著者
伊藤 進 小国 弘量
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.378-386, 2014-12-01 (Released:2016-02-25)
参考文献数
14

小児の脳波検査においては, 体動や啼泣などのアーチファクトが混入しやすく, 電極の装着や維持が困難であることも多々あるが, 十分な検査時間の確保と検査方法の工夫とにより, アーチファクトの混じらない睡眠期のみの“きれい”な脳波よりも, 覚醒期と睡眠期の両者を含む“十分”な脳波を記録することが重要である。また, 乳児期から幼児期, 小児期になるにつれ, 覚醒期の基礎律動や睡眠期の生理的な睡眠波が大幅に変化していくため, 各年齢における正常な脳波所見を理解する必要がある。さらに, 小児てんかんにおいては, てんかん症候群 (脳波・臨床症候群) が大きな割合を占めるため, ウエスト症候群, 早発良性小児後頭葉てんかん (パナイオトポロス) 症候群, 中心側頭部棘波を示す良性てんかん, レノックス・ガストー症候群, 小児欠神てんかん, 若年ミオクロニーてんかんなど, 代表的なてんかん症候群に特徴的な脳波所見を熟知しておくことも重要である。
著者
莊田 幹夫
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.23-26, 1949

今冬は異常な雪不足に見舞れたが, 各方面の御援助により豫期以上の成果を修める事が出來た。最初に主な研究項目を列記し, 各詳細については此の夏の頃迄の間に逐次本誌に報告しようと思う。
著者
大林 一広
出版者
一橋大学
雑誌
一橋法学 (ISSN:13470388)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.429-445, 2011-03

2 0 0 0 OA 越知神社文書

著者
山田秋甫 編
出版者
越知保存会
巻号頁・発行日
1920
出版者
日経BP社
雑誌
日経エコロジー = Nikkei ecology (ISSN:13449001)
巻号頁・発行日
no.172, pp.44-46, 2013-10

日本の近海で、浮体式洋上風力発電の実証試験が相次いでいる。安定した国産エネルギーの確保と、海洋開発産業の育成がかかる。 8月半ば、陸地から約20km離れた福島沖の海上に、羽根(ブレード)の回転径が80mという巨大な浮かぶ風車が出現した。
著者
村田 陽平
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.75, no.13, pp.813-830, 2002
被引用文献数
3

本稿の目的は,従来の地理学ではほとんど検討されてこなかったセクシュアリティの視点に注目して,公共空間における男性という性別の意味を解明することである.日本のセクシュアルマイノリティの言説資料を基に,「外見の性」という性別に関わる概念を分析軸として検討する.まず「外見の性」が現代の公共空間といかに関連しているのかを考察する.次に,男性の「外見の性」に意味付けられる女性への抑圧性を検討し,その意味付けを行っている主体は,女性のみならず男性でもあることを示す.そして,公共空間における男性という性別は,「外見の性」が男性である状態を意味することを明らかにする.この知見は,日本における「女性専用空間」の意味を考える上で有意なものである.
著者
松本 健 西郷 彰
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.68-73, 2013-02-01

平成23年度データ解析コンペテイション「課題設定部門」は,ゴルフ用品の販売データが提供され,初期購入時点で将来において重要な顧客になるかどうかの判別をしたいという課題が課せられた.予測精度を決める要素として,どのモデルを採用するかが重要な要素になっているが,モデル以外の要素として,変数の加工や予測手順なども重要な要素である.われわれは,限られた時間のなかでこれらのバランスを考えながら分析を行った.以下で,どのような分析戦略のもと,予測を行ったかについて紹介する.
著者
北居 功
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.123-145, 2015-01

池田真朗教授退職記念号一. 二度目の弁済提供二. フランス民法典 1 第一二三八条の適用範囲 2 弁済無効の請求権者 3 弁済無効の効果 4 他人物による代物弁済三. 旧民法 1 他人物弁済 2 代物弁済四. 現行民法 1 他人物弁済の効力 2 他人物による代物弁済五. 他人物弁済と他人物売買
著者
中野 万葉子
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.104, pp.59-91, 2015

一 はじめに二 問題の所在 (一) 日本法 (二) フランス法 (三) ドイツ法 (四) 問題の所在三 最高裁平成一三年一一月二七日判決の概要 (一) 事実の概要 (二) 判 旨 (三) 本判決の意義 (四) 従来の判例 (五) 学 説四 民法第五六五条の立法過程と梅謙次郎の見解 (一) ボアソナード草案 (二) 旧民法典 (三) 法典調査会における審議 (四) 小括 : 梅謙次郎の見解五 数量指示売買における「数量超過」の展開 : ドイツ (一) 立法の経緯 (二) 当時の学説 (三) キューベルの見解 (四) 小 括六 おわりに (一) 事案の検討 (二) 私 見
著者
松沢 光雄
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.618-624, 1966

(1) 渋谷繁華街を繁華街核心域(中心回遊路・回遊路内包域),回遊路外接域,周縁域の3地域に区分する. (2) 副都心を形成する新宿・渋谷・池袋の繁華街の構造上の共通点から,副都心構造の類型を導きだすことを試みた・しかし,副都心とよぼれる繁華街は,その数が少なく9特殊的事象と類型的事象との区別が困難である場合が多い.また,これら繁華街の構造および規模は,時代の経済事情に影響され装身具の流行(毛皮店)や,遊戯内容の変化等(トルコ風呂,スーパーマーケット,つり堀,レーシングカーなどの消長)の条件に反応すると思われる点もあって,固定的解釈をもつことは困難である.しかし,出来る限り,類型性をもつものを整理するようつとめた. (3) 繁華街構造の研究は,人間の快楽的要求と集落構造との関係の研究に外ならず,従って,心理学的立場からの考察が必要であるが,本論ではその面にはふれなかった.