著者
Yifei Kang Chunmiao Ma Simin Wang Weiguo Wu Kun Zhao
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE Electronics Express (ISSN:13492543)
巻号頁・発行日
vol.19, no.21, pp.20220291, 2022-11-10 (Released:2022-11-10)
参考文献数
32
被引用文献数
1

Nowadays, data centers are critical infrastructure for the information industry. Thermal security is one of the most concerning problems of the data center efficiently providing service. The temperature prediction method is an effective way, which overcomes the lagging of the feedback control and rewards a high prediction accuracy. While the current LSTM based prediction methods are limited in accuracy and restricted in scalability due to the lack of knowledge of physical properties and consideration of time constant differences of features. To address this, we propose a data center temperature prediction model with two-segment LSTM for prediction separately for IT equipment load and other heat-related variables with different time constants. The model takes into account the physical properties of the equipment and achieves higher prediction accuracy. The experimental results show that the prediction accuracy of our method is 27.27% higher than the state-of-art single segment LSTM method.
著者
高尾 聡 浅居 悦子 小松 優子 桑原 陽子 福田 珠里 山根 主信 多門 大介 吉田 直之 工藤 翔二 上武 智樹 加藤 大輔
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.263-267, 2014-08-31 (Released:2015-11-13)
参考文献数
12

在宅酸素療法(home oxygen therapy: HOT)では携帯用酸素ボンベの使用時間を延長させるために,呼吸同調装置を併用して吸気時に酸素供給を行う同調式が一般的である.しかし,院内で使用される医療用酸素ボンベのような吸気,呼気に関係なく酸素が供給される連続式と比較すると,経皮的酸素飽和度(SpO2)の値が同調式で低くなることを経験する.今回,慢性呼吸器疾患患者20名に対し,携帯用酸素ボンベを使用しての6分間歩行試験(6 minutes walking test: 6MWT)を連続式と同調式で行った.その結果,同一酸素流量においてSpO2の平均値・最頻値・最高値・最低値が同調式で有意に低かった.HOTを処方する際には,呼吸同調装置を取り付けた携帯用酸素ボンベを用いたうえで労作時のSpO2の測定および酸素流量の設定を行うことが望ましい.
著者
田中 彰吾
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第70回(2019) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.10_2, 2019 (Released:2019-12-20)

パフォーマンスの速さと正確性、チームワーク、他者との身体的相互作用などが競われる点で、eスポーツはそれ以外のスポーツと多くの共通点を持っている。ただし、すべてのパフォーマンスがコンピュータに媒介されている点(computer-mediatedness)は、他とは異なるeスポーツの顕著な特徴である。コンピュータ媒介性は、次の2点で競技者の身体活動のあり方に変化をもたらすと思われる。第一は「道具使用」である。競技中のほぼすべての活動は、手元のデバイスと眼前のモニターを利用してなされる。ボールゲームや体操における道具使用と比べて、eスポーツにおけるそれは、目と手の協調を限定的かつ極端に推進する。第二は「仮想現実」である。競技が行われる場所は、現実のフィールドではなくモニター上に展開される仮想現実である。競技者は一人称視点でフィールドに入り込んだり、俯瞰しつつフィールド全体にかかわったりするが、いずれにしても、仮想現実における仮想身体を利用しつつパフォーマンスが行われる。当日の報告では、以上の2点について、現象学的な観点からさらに踏み込んで読み解いてみたい。
著者
吉海 直人 YOSHIKAI Naoto
出版者
京田辺
雑誌
同志社女子大學學術研究年報 = Doshisha Women's College of Liberal Arts annual reports of studies (ISSN:04180038)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.146-139, 2020-01-08

冷泉家には古い百人秀歌の他に、もう一冊(四冊目の)百人秀歌が所蔵されていた。それは冷泉為村筆の写本であり、為村の跋文が付されている。その跋文には、百人秀歌こそは『明月記』の記事に書かれているものであり、百人一首は為家が後に改訂したものと説かれている。本書は書写年代こそ新しいが、従来の百人秀歌草稿本説を二百年ほど遡らせる貴重な証言資料と思われるので、ここに紹介かたがた内容の考察を行なってみた次第である。
著者
三田村 拓磨 田中 章
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J105-A, no.11, pp.125-135, 2022-11-01

様々な科学技術分野で重要な役割を担う最適化問題において,しばしば行列変数に直交制約が課される.当該制約の表現には様々あるが,その可微分性やパラメータ表示の簡便さから,歪対称行列のCayley変換により直交行列を生成する手法が採用されることが多い.しかしながら,歪対称行列のCayley変換では,全ての直交行列を網羅できないことが問題となっている.本論文では,歪対称行列全体に対するCayley変換の像が,直交行列全体からなる集合のどのような部分集合になっているかを主論点として理論解析を行い,結果として,それが正規直交基底の同値類の代表元を必ず生成できることを示す.このことは,歪対称行列のCayley変換を用いる妥当性が保証される最適化問題の範囲を明確化する.
著者
石黒 祥生
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.696-698, 2022-11-15

今回ご紹介するAge of Entanglementという論文は,人間の創造的活動をクエン酸サイクルに準えてわかりやすく説明しています.研究の着想,応用,発展をどうすべきか,現状どういう状況に陥っているかを知る手がかりとなります.研究活動ではどういう問題をどのように解決するかは常に考えていますが,ふと気がつくと機能改善に終始し,「作りました」で満足し,問題解決に繋がらない時があります.そんな時に,この論文のKrebs Cycle of Creativityという考え方が役に立ちます.発展目覚ましい情報技術のSOTA論文を紹介すべきか迷いましたが,HCI研究者として,あえてこの論文を紹介します.
著者
原田 守啓 高岡 広樹 大石 哲也 萱場 祐一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
河川技術論文集 (ISSN:24366714)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.253-258, 2015 (Released:2022-04-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1

This paper aims at examination of the effectiveness in Japan of the “Local River Widening” method mainly tried in Europe. About the example site of the small and medium-sized rivers which flows through the Kiso-river fan, the follow-up survey was conducted to consider the geographical feature change process. A point-bar was formed through two flood term after construction in the site. In order to generalize the knowledge acquired from the case study, the virtual river channels of alluvial fans were set up, numerical analysis were performed on varying plane conditions. The pattern of geographical feature change was arranged by four types, and the formation factors of each type were considered by the results of analysis. The considerations with the development domain of bed forms were performed. It was suggested that the fall of average shear stress of the widening section caused formation of bar-like geographical feature.
著者
植田 啓嗣
出版者
Japan International Education Society
雑誌
国際教育 (ISSN:09185364)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.48-62, 2018 (Released:2019-09-30)
参考文献数
6

タイ北部の山岳地帯にはいくつかの少数民族が暮らしている。タイ政府は第二次世界大戦後、治安維持のため、山地民に教育を施すことで国民統合を図ってきた。一方で国民統合を推進することで、山地民の文化がタイ文化に侵食される可能性がある。国民統合教育と山地民文化に関する先行研究がいくつかあり、それらは山地民の教育的態度が高まっている一方で、教育による国民統合の効果は限られていると主張している。しかし、両親の世代が学校教育の影響を受けているため、現在は状況が変わっている可能性がある。本研究の目的の1つは、山地民の文化保持の観点からタイの国民統合教育の影響を把握することである。また、先行研究では山地民のアイデンティティ問題を明らかにしてこなかった。タイ政府は、タイ人としてのアイデンティティを持たせるために山地民に教育を提供してきたことから、山地民の民族的アイデンティティを測定することなく、国民統合教育の影響を明らかにすることは不可能である。本研究は、言語、文化、アイデンティティの観点から、タイにおける国民統合教育の影響を把握することを目的とする。 2016年6月13日にチェンマイ市の山岳地帯のモン族の村にある小学校3校で児童に対するアンケート調査を実施した。小学4 ~ 6年生の出席児童77名から回答が得られた。 このアンケート調査は、①勉強・進学に対する意識、②言語能力と使用状況、③アイデンティティ、④国民統合教育の影響、の4つの観点から実施された。①勉強・進学に対する意識では、ほとんどの保護者・児童が高い意識を持っていることがわかった。保護者自身もある程度の学歴を持っている。②言語能力と使用状況では、モン語で両親と話す子供の割合が最も高いものの、モン族の半数以上が家庭でタイ語を使用していることがわかった。モン語を主に使用していた家族の子どもたちはモン語能力の自己評価が高い一方で、タイ語を主に使用していた家族の子どもたちはモン語能力の自己評価が低い傾向にあった。ゆえに、モン語能力は彼らの家庭文化に影響を受けていると考えられる。③アイデンティティでは、調査対象の子どもの80%は、モン族としてのアイデンティティを有すると回答した一方、20%はモン族としてのアイデンティティを有していないことがわかった。また、過半数の子どもがタイ人とモン族の複合アイデンティティを持つこともわかった。④国民統合教育の影響では、タイ原理の主要ファクターである「国王」と「僧侶」を尊敬していない子どもが、国王で3分の1、僧侶で3分の2いた。このことから、タイ原理の浸透の観点からみると、国民統合教育の影響は限定的であると言えよう。 本研究は、タイの山地民の子どもを対象に、言語、文化、アイデンティティの観点から国民統合教育の影響を明らかにするために行われた。言語、文化、アイデンティティの観点から考えると、タイ原理の浸透は限定的であるものの、国民統合教育によって山地民の子どもは言語、文化、アイデンティティの面で影響を受けていると結論付けられる。モン族の子どもたちは、モン族の一員でありタイ人であるという複合アイデンティティを持つことが主流である。しかし、一定数の子どもたちは、モン語をあまり使用せず、モン族のアイデンティティを持たないことを示しており、民族文化の保持が危ぶまれる。今後より詳細な調査が必要であろう。
著者
Manato Ohishi Megumu Takahashi Machiko Fukuda Fumio Sato
出版者
The Japanese Society for Horticultural Science
雑誌
The Horticulture Journal (ISSN:21890102)
巻号頁・発行日
pp.QH-022, (Released:2022-11-22)
被引用文献数
1

The demand for broccoli (Brassica oleracea L. var. italica) is increasing for use as fresh produce and for use in the processing industry. Therefore, growth prediction technology is required for its stable production. In this study, several cultivations of experiments were conducted to clarify the critical characteristics of the parameters needed to predict the growth of broccoli in a dry matter production model. The extinction coefficient was determined based on the leaf area index and intercepted solar radiation rate. Radiation-use efficiency was demonstrated using a linear function of the accumulated solar radiation intercepted amount and the total dry weight above-ground. The distribution of dry matter to the head and stem was indicated by the sigmoid function of the accumulated average temperature. The dry matter percentage of the leaf, dry matter percentage of the head and stem, and the ratio of leaf area to the fresh weight of the leaf were represented by a power function with dry weight above-ground. The fresh weight above-ground (R2 = 0.92) and the fresh weight of the head and stem (R2 = 0.98) were highly correlated with the estimated and observed values. Verification was performed using the developed growth model. As a result, the error between the harvest date and the predicted harvest date could be forecasted to within 4 days and the error in the fresh weight of the head could be predicted with an accuracy of −0.3 ~ +7.7 g·plant−1.
著者
楊 曉光 飯田 恭敬 宇野 伸宏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.597, pp.113-126, 1998-07-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
18
被引用文献数
3 2

線形計画法を用いた都市高速道路の流入制御モデル (LP制御モデル) は, 理論的に明快であり, かつモデルの操作性, 実用性の点でも優れているが, 基本的には交通状態の定常性を仮定できる場面への適用に限定されている. 本研究では, 流入交通需要と本線上の交通状態の時間変化を考慮可能な流入制御モデルを構築するため, LP制御モデルを基礎として, その動学化を図る. 渋滞予防の制約条件としてリンク容量制約に加えてリンク走行速度制約を導入し, 交通状態が非定常な場合あるいは本線上に軽微な渋滞が存在している場面にも適用可能な制御モデルとする. 提案した動的制御モデルを用いた数値計算を通して, モデルの挙動を確認するとともに, 動的流入制御手法の役割を明確にする.

1 0 0 0 OA 天中記60卷

著者
明陳耀文纂
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
vol.[8], 1600
著者
進藤 直哉 王子田 彰夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.939-943, 2019 (Released:2019-10-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1

標的タンパク質と特異的に反応して、その機能を阻害するコバレントドラッグ(共有結合性医薬品)は、強力で持続する薬効を発揮できる。非特異反応を起こさない安全なコバレントドラッグを生み出すためには、標的タンパク質と特異的かつ効率的に共有結合を形成するための反応化学が重要である。近年、標的タンパク質特異性の高いコバレントドラッグであるtargeted covalent inhibitor (TCI )の創出に向けた反応基(warhead)の開拓が世界中で取り組まれている。
著者
近藤 勉 鎌田 次郎
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.93-101, 2003-03-31 (Released:2018-07-20)
被引用文献数
8

高齢者の精神生活に影響する生きがい感とは何なのか。またそれを測るスケールはどうあるべきか,驚くべきことに老年心理学はいまだにこれにこたえられていない。アメリカでつくられた他の概念を測るスケールを代用してきたのが現状である。そこでわが国の高齢者の生きがい感を調査し,その結果を基に生きがい感スケールを作成し,生きがい感を操作的に定義することを目的とした。まず162人の高齢者から生きがい感の範囲を定める概念調査を行い,仮の定義を作成した。さらにその仮の定義に基づいて項目を作成選定し,391人のセンター高齢者に対し本調査を行い,項目分析の結果,16項目によるスケールを作成した。そのスケールは信頼性と妥当性が高いスケールであることが分かった。このスケールの構造から高齢者の生きがい感を定義すると,なにごとにも目的をもって意欲的であり,人の役に立つ存在との自覚をもって生きていく張り合い意識である。また,なにか向上した,人に認めてもらっていると思えるときにも感じられる意識といえる。