著者
松里 公孝
出版者
学士会
雑誌
学士会会報
巻号頁・発行日
vol.2015, no.2, pp.30-34, 2015-03
著者
篠原 広行 坂口 和也 橋本 雄幸
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.234-245, 2006-03-25 (Released:2017-10-27)

表計算ソフトウエアのExcelを用い1次元畳み込みの計算法を考案した。本研究で作成したプログラムは1周期のデータ数を32として離散化し畳み込みを行う。線形不変性システムの入力と応答関数を計測すれば,これらをExcelのワークシートに入力することによって出力の計算が可能である。計算機シミュレーションによる研究にも利用可能である。プログラムの使用にはExcelについて特別な知識を必要とせず,紙と鉛筆を用いた感覚で畳み込みの計算を行える。プログラムの信頼性は連続畳み込み(解析解)との比較によって検証した。また,プログラムによる畳み込みとExcelに組み込まれている高速フーリエ変換を用いた畳み込みとの比較を行い,両者が一致すること,すなわち"畳み込み定理"を確認した。作成したプログラムは畳み込みの数学的な基礎と実際の計算法の理解を支援し,線形システムの入出力の関係を解析する教育研究に役立つ。
出版者
角川書店
巻号頁・発行日
vol.第12 (娘と私), 1958
著者
小椋 力
出版者
日本精神保健・予防学会
雑誌
予防精神医学 (ISSN:24334499)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.2-19, 2018 (Released:2020-12-01)
参考文献数
16

太平洋戦争中、沖縄県内で多数の犠牲者が出た。ある米軍記者は「醜さの極地」と表現した。終戦から70年以上が経過した現在でも、日本における米軍施設の約70%がこの狭い県内に存在するとの厳しい現実がある。 終戦後の沖縄では、米軍政府の指導・助言・支援もあって「プライマリケア」「救急医療」のレベルは現在でも高い。 戦前の沖縄においては民間療法と監置のみで、精神科医療といえるものはなかった。精神衛生実態調査が1966年に実施され、精神障害有病率が本土の約2倍であり、障害者の7割以上が治療をうけていないことが明らかになり、各方面に大きなインパクトを与えた。その結果、現在では精神科施設数、マンパワーのいずれにおいても全国平均を上まわるに至った。 精神障害の予防に関連して精神疾患の脆弱要因の研究を実施した。統合失調症、うつ病などについての知見を国際誌などで報告した。予防に関する実践活動としては、子育て支援外来(県立宮古病院、琉球大学病院)、早期発見・早期対応活動(県立中央児童相談所、琉球大学保健管理センター)、高齢者に対する早期発見・早期対応活動(渡嘉敷村)、精神障害者による重大犯罪の実態調査、精神障害の予防に関する費用対効果研究などである。 脆弱要因研究の成果を実践活動に十分に生かせなかったし、活動の継続に諸種の困難があった。これらの対策が今後の課題である。
著者
酒井 太一 大森 純子 高橋 和子 三森 寧子 小林 真朝 小野 若菜子 宮崎 紀枝 安齋 ひとみ 齋藤 美華
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.664-674, 2016 (Released:2016-12-08)
参考文献数
19
被引用文献数
3

目的 向老期世代における新たな社会関係の醸成と保健事業での活用を目指し,“地域への愛着”を測定するための尺度を開発することを目的とした。方法 “地域への愛着”の概念を明らかにした先行研究に基づき合計30項目を“地域への愛着”の尺度案とした。対象は東京近郊に位置する A 県 B 市の住民とし住民基本台帳データより,50~69歳の地域住民から居住エリア・年代・男女比に基づき1,000人を多段階無作為抽出し,無記名自記式質問用紙を郵送にて配布・回収した。収集されたデータを用いて尺度の計量心理学的検討を行った。結果 583人から有効回答が得られた(有効回答率58.3%)。項目分析では項目の削除はなかった。次いで因子分析を行い,因子負荷量が0.40未満の 2 項目,複数の因子にまたがって0.40以上であった 3 項目,因子間相関が0.04~0.16と低くかつ項目数が 2 項目と少なかった因子に含まれる 2 項目の計 7 項目を削除し 4 因子構造23項目を採用し尺度項目とした。各因子は“生きるための活力の源”,“人とのつながりを大切にする思い”,“自分らしくいられるところ”,“住民であることの誇り”と命名した。 “地域への愛着”尺度全体の Cronbach の α 係数は α=0.95であり内的整合性が確認された。既存のソーシャル・サポートを測定する尺度と相関をみたところ統計学的に有意な相関があり(P<0.001)基準関連妥当性も確認された。また,共分散構造分析による適合度指標も十分な値を示した。結論 開発した尺度は“地域への愛着”を測定する尺度として信頼性・妥当性を有すると考えられた。
著者
澤田 成史 中山 哲夫 伊藤 尚志
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

麻疹ワクチンAIK-C株の細胞外ドメインをRSVの細胞外ドメインに置換したキメラウイルスで免疫したコットンラットはRSV感染に対する防御効果を認めた。本研究では更なる防御効果を得るためにキメラウイルスのP/Mタンパク遺伝子間にRSVの細胞性免疫に関与するNタンパク遺伝子を挿入した組換えキメラウイルスの作製を試みる。その他に挿入するワクチン抗原として百日咳菌のfim3遺伝子、インフルエンザウイルスHA遺伝子を選定し、同様に組換えキメラウイルスを作製し、免疫原性の検討、挿入したワクチン抗原タンパクを大量発現させる基盤の確立を目指す。
出版者
人文書院
巻号頁・発行日
vol.第4巻, 1961
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
vol.第5巻 (評論編 第2 人間・この劇的なるもの), 1958
著者
湊 秀雄
出版者
無機マテリアル学会
雑誌
石膏と石灰 (ISSN:21854351)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.147, pp.80-88, 1977-03-01 (Released:2011-03-07)
参考文献数
4
被引用文献数
2
著者
小松 源一 河合 彊 神吉 義明
出版者
公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
雑誌
日本舶用機関学会誌 (ISSN:03883051)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.508-514, 1981 (Released:2010-05-31)
参考文献数
7

In the marine Diesel engine, there still remains problems about the relation between thermal loads of engines and the indicated values of thermometer. Therefore, the exact measurement of exhaust gas temperature has expected up to the present. The indicated value is mainly affected by two factors which are the measurement factors of exhaust gas temperature and the gas flow in the exhaust pipe, and it is still not clear how these two factors affect the indicated value.In this study the measurement factors affecting on the indicated value were examined, using two kinds of steady state exhaust gases in the duct and the thermometer well which was filled several thermocouples up the axial surface. Owing to the results, the temperature of the tip of well usually is different from gas temperature, even if the longitudinal length of well takes enough. Therefore, it seems that it is not suitable to make the reading gas temperature, the correcting of the reading is necessary to take account thermal characteristics of well in the duct.
著者
峯木 真知子 大貫 和恵 澤崎 絵美 小澤 啓子 西念 幸江 五百藏 良 野口 玉雄
出版者
日本官能評価学会
雑誌
日本官能評価学会誌 (ISSN:1342906X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1-2, pp.23-30, 2009-04-27 (Released:2012-12-28)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

The livers of non-toxic puffer fish cultured at aquaria on land in Saga Prefecture from 2006 to 2007 were submitted to physicochemical analyses consisting of its proximate component, fatty acids, texture, microscopic observation, and a sensory test. The livers of non-toxic pufferfish (n=5) contained a high content (65.1%) of crude lipid, 27.8% moisture, and 3.8% crude protein. Furmore, the livers contained a high volume of n-3 unsaturated essential and functional fatty acids (11.6% of docosahexaenoic acid, 4.0% of icosapentaenoic acid, and 9.3% of α-linolenic acid).   In addition, they contained a high content (8698 μgRE/100g) of retinol (vitamin A). Since the pufferfish liver was shown to be nutritional and functional, it is a promising dietary supplement. By heating, the weight of the pufferfish liver was reduced to 20% of the weight of raw liver, and its rupture stress was a low value (1/6 of that of raw liver) . We expect that non-toxic pufferfish liver will be used as a new healthy food with nutritional ingredients.
著者
高橋 啓介 赤羽 秀徳 粕谷 大智 中澤 光弘
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.32-47, 2010 (Released:2010-06-07)
参考文献数
31

近年、 腰痛をめぐる環境が大きく変化し、 腰痛に対する概念が大きく転換しつつある。 それは、 腰痛を 「脊椎の障害」 という捉え方から、 「生物・心理・社会的疼痛症候群」 という概念で捉えることの重要性が認識されるようになってきたことである。 従来の椎間板の障害といった形態的異常を腰痛の病態とする考え方から目に見えない機能障害という視点からも腰痛の病態を把握しようとする考え方である。 このように疾病構造が多様化していることから、 鍼灸臨床においても適切に対応できる力量が求められている。 即ち、 病態を把握した上で適切な治療を行うという考えは医療人として身に付けておかなければならない重要な要素である。 今回のパネルディスカッション1は、 このような視点に立ち、 整形外科医、 理学療法士もパネリストに加わり、 「腰痛に対するプライマリケア」 を企画した。 まず、 腰痛に対する概念が大きく転換しつつあることを踏まえて、 病態の捉え方、 対応の仕方、 鍼灸の適応と限界、 治療方法、 評価法について、 それぞれの立場から述べて頂いた。
著者
新島 渓子 篠原 圭三郎
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.257-268, 1988-12-31 (Released:2017-05-24)
被引用文献数
1

The train millipedes, Parafontaria laminata group, are endemic in Central Japan and notorious for stopping trains during their outbreaks. Recently, it was established that the train millipede contains 3 species and 1 subspecies (P. laminata laminata ATTEMS, P. laminata armigera VERHOEFF, P. kuhlgatzi VERHOEFF and P. echizenensis SHINOHARA). The distribution of each species is restricted to a certain locality. P. laminata armigera is distributed in the mountainous region of Central Japan. Outbreaks occurred in autumn, at 8 year intervals, or in both 7th and 8th years in this region. The outbreak population consisted mainly of adults, but also 7th instars at times. The adult P. l. armigera laid eggs early in the next summer and died. The eggs hatched in the summer and the 1st instar larvae hibernated in the winter without molting. The larvae lived in the soil, molted once a year, and became adults after the 7th molt. The adults and some 7th instars swarmed on the soil surface in autumn, which was regarded as the outbreak. The swarming records of the other train millipedes were arranged according to the locality, although the periodicity of the outbreak is not clear.
著者
長山 洋史
出版者
神奈川県立保健福祉大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は,脳卒中患者に対する回復期リハビリテーション(以下,リハ)における適切なリハ密度(リハ時間/日:1日のリハ時間)を費用効果の視点から検討することであった.第1フェーズとして,レセプトデータを用いて,高密度リハ(1日6単位以上,1単位20分)の退院後医療費や再入院率への影響を回帰不連続デザイン,自然実験にて検討した.その結果,回復期リハ病棟における高密度リハは,低密度リハと比較し,医療費や再入院率の減少には影響しないことが明らかとなった(長山ら.2019,Nagayama et al. 2021).患者特性に応じたリハ密度の検討が重要であることが,今後の課題として明らかとなった.