著者
田渕 康子 吉留 厚子 伴 信彦 草間 朋子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.248-255, 2014-06-15

目的:本研究の目的は,正常周期女性の月経状態および月経随伴症状を明らかにすること,および1周期あたりの月経血量を実測し,月経血量の多寡に関する自己の認識を明らかにすること,さらに月経血量と月経随伴症状との関連を分析することである。 方法:19~39歳の女性184名の1周期の月経血量を実測した。初経年齢や月経周期日数,月経持続日数,月経血量に対する自己の認識,月経随伴症状について質問紙を用いて調査した。 結果:質問紙の回収率は168部で,正常周期133名,正常周期でない者27名(稀発月経,頻発月経など)だった。正常周期女性の1周期の平均総月経血量は77.4gであった。その中には,過少月経が4名,過多月経が11名いた。月経血量は月経開始後2日目にピークがあり,その後は急激に減少するパターンを示した。月経血量に対する自己の認識は,「少ない」17名,「ふつう」104名,「多い」11名だった。月経時の下腹部痛を自覚している者が74.7%,腰痛が54.9%であった。月経血量と腰痛との間には有意な関係が認められた。 考察:184名の女性の1周期の月経血量を測定した。正常周期月経にある女性の月経状態を明らかにした。月経血量の多寡を正しく自己判断することの困難さが示唆された。
著者
大澤 弘典
出版者
東北数学教育学会
雑誌
東北数学教育学会年報 = Journal of Tohoku Society of Mathematics Education (ISSN:0910268X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.25-34, 2003-03-31

数学的遠近法の教材化について,先行実践(大澤,2001,2002 ; 小関,2001,2002 等)に見られる「既習内容の深化」とは異なる視座からの教材化の可能性を模索した。数学的遠近法を「文化的な遺産」の一つとして捉え,Albertiによる作図法への注視を試みた。彼の作図法を学習者は具体的にどのように理解しうるのか。そこでの学習者の振る舞いおよび中学校数学の関与の可能性を分析・考察した。その結果,次の知見を得た。学習者は彼の作図法を手続きとして容易こ理解できる反面,その手続きの意味の把握に際し幾つかの疑問や困難さを持ちうる。学習者の抱くそれらの疑問の解消に,中学校数学は少なからず貢献しうる。Alberti の作図法を題材とした授業は,中学校においても十分に可能であることがわかった。
著者
長川 恵 源川 暢子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.365, pp.100-103, 2006

【ゼリー】黒大豆の汲上げ湯波120g、水600cc、砂糖150g、板ゼラチン4枚【抹茶クリーム】生クリーム100cc、抹茶大さじ1、砂糖大さじ2【飾り用】黒大豆の汲上げ湯波・グラニュー糖各適量、ワサビの葉1枚[作り方]ゼリーを作る。湯葉120gを軽く刻む水と砂糖を合わせて火にかけ、砂糖が溶けたら戻したゼラチンを加えてさらに溶かすを長方形の浅いバットの約半分まで入れ、少し固ま…
著者
猪木 慶治
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部弘報
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.6, 1988-03

application/pdf
著者
市古 太郎
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.910-917, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
16

本研究は豊島区を対象に,東日本大震災を挟んで10年間,8地区の復興まちづくり訓練で導出された<事前>復興まちづくり計画について,豊島区の事前復興まちづくりの経緯を事前予防型の防災まちづくり経緯と合わせて整理した上で,アクションリサーチとして進めてきた復興まちづくり訓練の一連の成果を,(1)区が提案した復興まちづくり方針,(2)時限的市街地に関する提案内容,(3)地域主体のくらしとまちの再建に向けた営みアイディア,の3つの視点から分析し,復興訓練地域参加者の意識調査結果も交えて分析考察を行ったものである.
著者
MUHAMMAD SHOAIB AKHTAR RYUICHI ASHINO HIROKI OOTA HAJIME ISHIDA YOSHIHITO NIIMURA KAZUSHIGE TOUHARA AMANDA D. MELIN SHOJI KAWAMURA
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological Science (ISSN:09187960)
巻号頁・発行日
pp.211024, (Released:2022-01-20)
被引用文献数
3

The olfactory receptor (OR) gene family is comprised of hundreds of intact and disrupted genes in humans. The compositions and copy number variation (CNV) of disrupted and intact OR genes among individuals is expected to cause variation in olfactory perception. However, little is known about OR genetic variation in many human populations. In this study, we used targeted capture enrichment and massive parallel short-read sequencing methods to examine genetic variation of OR genes, as well as of neutral genome regions as references, for 69 anonymized unrelated Japanese individuals. The capture probes were designed for 398 intact OR genes in the human reference genome hg38, and 85 neutral references. Probes were also designed for four unannotated and 99 ‘nearly-intact’ (hg38-pseudo) OR genes in hg38 and 53 chimpanzee OR genes in the Pantro3.0 genome database with no orthologs in hg38. All the hg38 OR genes and one Pantro 3.0 OR gene were retrieved. The mean sequencing depth was significantly higher than that of the 1000 Genomes Project. A total of 30 OR genes from hg38-intact and hg38-pseudo categories were newly found to be segregating pseudogenes. One hg38-pseudo OR gene was intact in all individuals. CNV was detected in 63 OR genes. Tajima’s D analysis for OR genes and neutral references was consistent with balancing selection to maintain allelic differences in intact OR genes. These results demonstrate that the targeted capture by probes with diversity-oriented design is far more effective than a whole-genome approach to retrieve OR genes and achieve high-depth sequencing and thus to reveal polymorphisms for the OR multigene family. The composition of OR genes in the human reference genome hg38 does not necessarily represent those in many humans, implying higher perceptual variation than previously thought. The current study inspires further investigation with a similar approach at a global scale.
著者
大須賀 彰子 岩崎 裕子 高橋 智子 大越 ひろ
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.15-22, 2013 (Released:2013-11-22)
参考文献数
18
被引用文献数
5

本研究では,油脂の性状がマッシュポテトの飲み込みやすさに及ぼす影響を力学的特性と官能評価の観点から検討した。試料は性状の異なる3種の油脂,すなわち液状油O,固形脂F(ゲル状油脂),固形脂S(ショートニング),また対照として水をマッシュポテトに添加し,調製した。その結果,固形脂のテクスチャー特性の硬さと降伏応力がマッシュポテト試料に影響していた。水平方向の抵抗力の測定により得られた平均抵抗力はマッシュポテト試料のなめらかさやすべりやすさの指標となり,この測定法の有効性が示唆された。マッシュポテト試料中の副材料を顕微鏡で観察したところ,水と油脂では分散が異なり,力学的特性にも影響することが示された。官能評価では,水添加試料が硬く,なめらかさに欠ける傾向を示した。また,水と液状油Oを添加した試料が固形脂F添加試料に比べ,有意にべたつき感と残留感が少なく,飲み込みやすいと評価された。
著者
鶴田 榮一
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.375-382, 1998-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
8
著者
向 ありさ 谷口 博志 藤本 英樹 松浦 悠人 貝嶋 弘恒 貝嶋 美哉子 辻内 敬子 古賀 義久 安野 富美子 坂井 友実
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.2-13, 2020 (Released:2020-07-13)
参考文献数
22

【目的】身体的・精神的疲労感を自覚する就労者に対して鍼灸治療と円皮鍼治療を介入し、 疲労感への効果を比較した。 【方法】[研究デザイン] ランダム化比較試験とした。 ランダムに鍼灸治療群 (ACP群)、 円皮鍼治療群 (PTN群) の2群に割付けた。 [セッティング] 関東大都市圏Aクリニック院内鍼灸治療室。 [対象] Aクリニックの就労者。 組入れ基準は、 20歳以上45歳未満、 身体的・精神的疲労感を自覚する者。 除外基準は、 疲労に関わる疾患や症状、 医学的異常、 既往歴を有する者など。 [介入方法] 1か月間週2回。 ACP群、 PTN群とも疲労症状に対する全例共通の基本治療 (心兪、 腎兪、 合谷、 関元、 内関、 足三里、 太渓) に加え、 個々の身体所見に応じた個別治療を行った。 [評価項目] 主要評価項目は4週後の身体的・精神的疲労感Visual Analogue Scale (VAS) の変化、 副次評価項目は身体的・精神的疲労感VASの群内比較と介入直後の変化、 身体症状VAS、 Health and Work Performance Questionnaire 、 GHQ精神健康調査票12項目版、 MOS 36-Item Short-Form Health Survey スタンダード版、 唾液アミラーゼ値。 [試験ID] UMIN000034181 【主な結果】ACP群14例中13例、 PTN群15例中13例が解析対象となった。 主要評価項目の2群の身体的・精神的疲労感VASに有意差はみられなかった。 副次的評価項目の介入前後比較では、 身体的疲労感VASで2群とも有意な減少がみられ、 ACP群でより大きな効果量を示した。 群内比較ではPTN群の精神的疲労感VAS が8回目に有意に減少した。 【考察・結論】鍼灸治療と円皮鍼治療の効果の差は見出せなかった。 しかし、 鍼灸治療では直後効果、 円皮鍼治療では経時的な効果とそれぞれの有用性が示された。
著者
加藤 美生 木内 貴弘 河村 洋子 石川 ひろの 岡田 昌史 奥原 剛
出版者
帝京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

保健医療課題を取り扱ったプライムタイムテレビドラマの研究状況を文献調査から把握した。視聴者の医師像の認知および医師への信頼度の影響を分析したところ、医療ドラマの外科医の描かれ方によって信頼度を左右する可能性があることが明らかになった。テレビドキュメンタリー番組に登場した患者の語りについてはその重要性が近年認識されつつあることがわかったが、公害や薬害の番組数は種類によって制作数の偏りが見られた。エンターテイメント・エデュケーション実施団体や医療ドラマ制作者へのヒアリング調査により、制作者の制作動機や課題を収集し、メディアと医療をつなぐ会を設立し医療ドラマ制作教育プログラムを実施した。
著者
菅野 峰明 平井 誠
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.80, 2006 (Released:2006-05-18)

1.はじめに アメリカ合衆国のフロリダ州は第二次世界大戦後、北東部や中西部から暖かい気候を求める高齢者の流入が続き、高齢者率の高い州として知られるようになった。フロリダ州において65歳以上の人口が全人口に占める比率は16.8%(2004年)であり、全米の州の中で最も高齢者比率が高い。フロリダ州への1995_から_2000年の国内純人口移動60.7万人のうち、14.9万人が65歳以上の高齢者であり、全体の24.6%を高齢者が占めた。これらの高齢者の流入は、退職した人々が余生を温和な気候の地域で送るため、と説明されてきた。ところが、最近の高齢者の移動を見ると、伝統的に高齢者が定住することの多かった東海岸の南部よりも西海岸に人口移動率の高い郡が見られるようになった.フロリダ半島の西海岸地域には高齢者のための新しく開発されたリタイアメント・コミュニティが多い。そこで、高齢者が居住地としてフロリダ州の西海岸のリタイアメント・コミュニティを選択する要因を明らかにするために2004年9月と2005年9月にフロリダ州タンパ・セントピーターズバーグ都市圏において実地調査を行った。2.リタイアメント・コミュニティ 1960年にアリゾナ州フェニックス市郊外に建設されたサン・シティの成功により、フロリダ州でもリタイアメント・コミュニティが多数建設されるようになった。リタイアメント・コミュニティの規模は数十戸から数千戸まで規模は様々であるが、住民に対するサービスとして、ゴルフコース、テニスコート、屋内外プール、サウナ、エアロビクスの部屋、室内トレーニング場等を備え、さらに日常の生活を支援する建物の中に図書館、インターネットに接続できるコンピュータールームを備えているところもある。新しいリタイアメント・コミュニティはゲーテッド・コミュニティとなっており、防犯態勢が整備されている。 タンパ都市圏内にあるリタイアメント・コミュニティのサン・シティ・センターで付属施設、コミュニティ内のクラブ活動等の調査と住民を対象にしたアンケート調査を行った。サン・シティ・センターは1961年に建設が始まり、現在では7,500世帯、約13,000人が居住している。住民へのアンケートの結果、このリタイアメント・コミュニティを選択した理由として一番多かったのは、温暖な気候(72%)、次いでフロリダのライフスタイル(71%)、犯罪の少なさと安全性(34%)、生活費の安さ(26%)、親類への近さ(24%)と続き、これまで言われてきたことが裏付けられた(第1表)。かつてフロリダ州で高齢者比率が多かったマイアミ大都市圏では高齢者の純移動率が減少に転じてしまった。これは、フロリダ州の南東部から半島西部への高齢者の移動のためである。それはヒスパニック系が増加し、犯罪率の高いマイアミ大都市圏から安全性の高い半島西部のリタイアメント・コミュニティへの移動と関係している。この移動はさらに、大都市圏におけるアパートやコンドミニアムの居住から戸建て中心のリタイアメント・コミュニティへの移動ということにもなる。
著者
Ya-Fen Ye Chao Ying Yue-Xiang Jiang Chun-Na Li
出版者
Fuji Technology Press Ltd.
雑誌
Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics (ISSN:13430130)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.1017-1025, 2017-10-20 (Released:2018-11-20)
参考文献数
23
被引用文献数
3

In this study, we focus on the feature selection problem in regression, and propose a new version of L1 support vector regression (L1-SVR), known as L1-norm least squares support vector regression (L1-LSSVR). The alternating direction method of multipliers (ADMM), a method from the augmented Lagrangian family, is used to solve L1-LSSVR. The sparse solution of L1-LSSVR can realize feature selection effectively. Furthermore, L1-LSSVR is decomposed into a sequence of simpler problems by the ADMM algorithm, resulting in faster training speed. The experimental results demonstrate that L1-LSSVR is not only as effective as L1-SVR, LSSVR, and SVR in both feature selection and regression, but also much faster than L1-SVR and SVR.
著者
佐々木 主浩 高柳 正盛
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.330, pp.10-13, 2012-03

──日本企業にとって海外進出は待ったなしの状況です。佐々木さんは日本球界だけでなく、米メジャーリーグでも素晴らしい成果を上げました。海外で成功するために、最も大切なものは何ですか。 僕が一番に心掛けたのは「慣れること」です。慣れないことには、本来の力が発揮できませんから。「郷に入れば郷に従え」です。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1836, pp.30-35, 2016-04-11

東南アジアはABインベブの存在感がまだ薄い、まれな地域だ。2015年8月、磯崎社長が就任早々に手を打ったのが、ミャンマーのビール最大手、ミャンマー・ブルワリーの買収である。 ビルの建設ラッシュが続くヤンゴン市内。

1 0 0 0 車両技術

出版者
日本鉄道車輌工業会
巻号頁・発行日
no.200, 1993-06
著者
山下 祐一郎 中島 平
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.Suppl., pp.5-8, 2010-12-20 (Released:2016-08-07)
参考文献数
5
被引用文献数
3

本研究では,プレゼンテーションスキルとプレゼンテーションの分かりやすさの関係を明らかにするため,レスポンスアナライザを用いた新しい情報システムを開発し,授業実践を行った.その結果,プレゼンテーションの分かりやすさには,発表者の「話し方」や「動作」よりも,「資料」の作り方や「内容」の充実が重要であることが明らかになった.また,発表者の「熱意」は分かりやすさには関係しないこと,及び,分かりやすい発表が聴衆へ新しい知識を与えるとは限らないことが示唆された.そして,レスポンスアナライザによるプレゼンテーションの評価は,アンケートによる評価とは異なり,利用者の直観的な評価を得られる可能性が示唆された.
著者
織田 孝幸
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.350-357, 1998-10-29 (Released:2008-12-25)
参考文献数
30